322.デザイン譲渡…久しぶりにまったりと
誤字報告ありがとうございます!
ローズ「あら〜、マーガレットちゅわぁ〜ん♡今日も愛くるしいほど美人さんねぇ〜♡(ぎゅ〜)」
コウスケ「ローズさんも相変わらずお元気そうで何よりです」
ピコット「元気が有り余りすぎっスけどね……」
ミュイファ「まぁ、元気がないよりは全然いいよ、うん……」
ミュイファさんに連れられて訪れた応接室。
そこで待っていたのは転写魔法の使い手であるピコットさんと、服屋を経営しており、ムキムキ筋肉にキュートなフリルのついた可愛い服を着ているとても個性的な外見をしているがその腕は確かな男性、ローズさんだった。
ピコットさんは聞かされていたから驚かなかったが、ローズさんは…まぁ正直予想はあったのでこっちもそこまで驚かなかった。
ただやはり…筋肉ゴリゴリマッチョメンに抱きしめられるのは若干苦しい。
精神的ではなく、肉体的に。
いつもぷにぷに柔らか肌や弾力装甲を備えている女性様方に抱きしめられているからだろうが、バッキバキの筋肉が硬くてそこまで気持ち良くない。
しっかりした筋肉のあるユーリさんや他の女性冒険者なんかはまだ柔らかい部分があるからいいんだけどなぁ。
たまに無かったり鎧の上から抱きしめて来たりする人もいるけど。
まぁ無いぐらいなら別に。
マグは残念そうにするけど、俺は女性に友好的なハグをされて嫌がる人間ではないので。
むしろ筋肉の感触に集中力が多めに割かれるせいで目覚めかけてたりする。
とまぁそれはまた少し特殊な例かもしれないがそれはそれとして、見事なムキムキ筋肉というのはちょっと触らせてもらう〜くらいなら割と楽しかったりするんだが、包まれるのはやはり違うのだ。
ローズさんも加減はもちろんしてくれているんだろうが……硬いものは硬い。
なんてことを考えている間にローズさんに解放され…るや否や、
ピコット「じゃあボクも失礼して…(ぎゅっ)」
今度はピコットさんに抱きしめられた。
あぁ、うん、やわこい。
やわこいけど…
マグ(ピコットさん、お胸よりもお腹の方がモチモチしてません?)
コウスケ(マグさんそれ以上いけない)
そう。
ピコットさん、あまりお胸はおふくらみあそばせてないのだが、インドアな見た目通りの肉を蓄えておられるのだ。
マグ(これが…贅肉……)
コウスケ(やめたげて?)
ずっと思ってたけど、あなた意外とお口がお悪ぅござんすよ?
そこも可愛いと思う俺もどうかと思うけどね?
マグのぶっちゃけ具合にヒヤッとしてる間にピコットさんも満足したようで俺から離れた。
そのタイミングを見計らって、ミュイファさんがふたりを呼んだ。
ミュイファ「さぁさ、マーガレットちゃん成分の摂取はそれくらいにしてください?お茶とお菓子の用意ができましたよ。このクッキー、マーガレットちゃんがお土産に持ってきたものなんですよ」
ローズ「あらそうなの?もしかして手作りだったり?」
コウスケ「残念ながら市販です。もちろん味は保証しますよ」
ピコット「そうなんスね!楽しみっス!」
マグ(えぇ、とっても美味しいですよ〜♪)
コウスケ(うん……もらえそうならもらっちゃう?)
マグ(もらっちゃいましょう!)
お土産に持ってきた本人がそれをご馳走になるってのはちょっとアレかなとは思うが、出されたものに手をつけないのもまた失礼だろうと思うので…仕方ないね!
言い訳も出来たところで各々席につき、いよいよ会議スタート。
コウスケ「いやなんで私膝に置かれてるんですの?」
ミュイファ「えっ?」
コウスケ「そんな不思議そうな顔する?」
俺の方が困惑してるんだが?
ミュイファ「だって〜、私はまだキミを抱いていないんだもの。しょうがないじゃないか〜」
マグ(私たちと同じようなこと言ってますよコウスケさん!)
コウスケ(くそっ!それじゃあ反論できない!)
マグ(では大人しくミュイファさんのふにふにを枕にするしかないですね!)
コウスケ(それとこれとは話が別です!)
マグ(むぅぅ!)
可愛い声を出してもダメなものはダメです。
コウスケ(せめてニヤけるのを我慢できるようになってからね)
マグ(むぅぅ……どうしてもあの柔らかさに抗えなくて……)
コウスケ(虜やねぇ……)
マグ(むしろコウスケさんはどうして耐えれるんですか?)
コウスケ(絶対に超えてはいけない一線を理解しているから…かな……)
まぁ、今やだいぶボロボロになってしまってるが……。
それでもやっぱり、マグの姿でぐへへするわけにはいかないからな。
マグ(むぅ……確かにちょっと恥ずかしさはありますけど、別に悪いことしてるわけじゃないですし、むしろ向こうのほうから誘ってくれているのでつい答えちゃうといいますか……)
コウスケ(あぁ〜…まぁ、わかる)
俺とマグがどんなに自分を律しても、ふにふにの方から襲いかかってくるからなぁ……。
マグも頑張ってはいるようだけど触れたらもう溶けちゃうし、俺も俺で今さら断ったり避けたりするのもなぁ…って思ってるし、なにより、なんだかんだ役得だと思ってる部分があるからなかなかね……。
まぁつまり、どっちも意思が弱いって話なんだが。
ミュイファ「サッ☆マーガレットちゃんも納得したところで、会議を始めよっか☆」
いや、納得はしてないっすよ?
なんて言っても聞いてくれる気はしないし、そもそも話が進むのはいいことなので、このツッコミは言わずに飲み込んだ。
さて。
会議の内容は、俺を招いた時点でなんとなく察してはいたが、その予想通り着せ替え人形製作に関するものだった。
ミュイファさんから説明を受けたふたりはこれをすぐに承諾。
ローズさんは人形の服の製作を。
ピコットさんはデザイン作成、およびデザインの精査を担当することになった。
子どもたちの絵を服に起用するというのは良い案ではいるのだが、いかんせん子どもがそんな着やすい、作りやすい服を必ず描くわけもなく、そのまま作成するといろいろと問題が出てしまう可能性が高い。
そこで模写(転写魔法)とデザインのプロであるピコットさんに細かい調整をお願いするというわけだ。
子どもたちのデザインをなるべく変わらないようにしつつ、人形に合わせたサイズ比でも違和感がなく、なおかつカッコいいor可愛く見ていて楽しいデザインにしなければならないという、自分が持ってきた案とはいえ、なかなか大変そうなことをやらせてしまっており少し申し訳なくなる。
ローズさんもローズさんで、こんなちっこくて細かい服を作るなんて大変だろう、と思ったのだが。
ローズ「ワタシ実はお人形作りが大好きなの!このタイプのお人形の服は初めてだけど、期待してもらっていいわよ♡」
とのことで。
ローズさんの服は大好きなので、ここは遠慮なくお言葉に甘え、もの凄く期待を掛けさせてもらおう。
さてさて。
子どもたちのデザインを転写し、原本を返してもらったところで俺は退出。
あとは専門家たちに任せる流れになった。
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さてさて。
そんな出来上がりが楽しみだわとワクワクしながら眠った夜。
この間のお泊まり会のときに俺を甘やかそうとしたものの、枕投げに夢中になって忘れてたのを今になって思い出したマグにより、俺は今膝枕されて顔を覗き込まれています。
なんなら目と目がバッチリ合ってます。
あっ、今にへっと幸せを噛み締めているような笑顔になりました。
とっても可愛いですね。
《発散》のことをいろいろぶっちゃけたからなのか、前よりもだいぶ余裕が出てきたような気がする今日この頃。
ミュイファさんのふにふにも難なく耐え、ショコラちゃんの抱きつきやパメラちゃんの不意打ち甘噛み、それによるチェルシーの悪ノリ。
そのあとモニカちゃんやシエルにあーんしたり、サフィールちゃんにお胸がくっつくほどのど近距離であーんされてぽしょぽしょ囁くような声で話しかけられたり、メリーにまだ避けられたりしたが今日はその全てを余裕で耐えた。
いくつか違うタイプのものが混ざっているがまぁよし。
ちなみに1番ダメージがデカいのはメリーに避けられている事実。
理由は分かりきっているのだがやはりはちゃめちゃ寂しい。
辛い。
そんなダメージを察した…わけではなく、さっきも言ったように本当にただ思い出しただけのマグに甘やかされながら思った。
よく考えたらガチ誘惑混ざってねぇか?と。
特にサフィールちゃん。
あの子完全にわかってるね?
いやまぁそれは前々からそうだったけど、ミハクちゃんと仲良くなれてからエスカレートしているというか、なんかもうそういうお店の人かな?ってくらいお胸を引っ付けてきては俺に甘い言葉を囁いてくるのだ。
俺が《発散》出来ていなかったら普通にヤバかった。
事案発生してたかもしれないくらいヤバかった。
今でも事案なのは変わらないんだがな。
それはまぁ置いといて。
幸せを噛み締め終わったマグが俺に話しかけてきた。
マグ「楽しみですねぇコウスケさん♪」
コウスケ「お人形?」
マグ「ですです♪みんなのお洋服、出来るといいですねぇ」
コウスケ「そうだねぇ」
マグ「お人形の方もすごかったですねぇ。すごすぎてダメってなっちゃいましたけど……」
コウスケ「まぁあれはしゃあない。明らかに手間が掛かりすぎてるからね」
マグ「作るたびに徹夜しちゃったりしそうですよね」
コウスケ「不眠症待ったなしやんね……」
マグ「ほどほどに頑張ってほしいですね……」
まぁ案出し、設計、組み立て、修正、組み立て、また修正…とかやったんだろうけど、それでも1晩で作り上げたのはとても凄いと思う。
マグ「お洋服の方も大変そうでしたねぇ」
コウスケ「ローズさんがめちゃくちゃ悩んでたよね。この鉄の部分はどうすれば…!?とか」
マグ「実際金属の部分ってどうするんですかねぇ?」
コウスケ「なんか軽い金属で作るのか、似たような感触の素材で代用…いや、難しいか。そうそう無いよなぁそんな素材」
マグ「私も聞いたことないですねぇ……」
コウスケ「そっかぁ…」
マグが知らないならこの世界見習い(滞在2ヶ月)の俺がわかるわけがない。
コウスケ「とりあえずまた明日様子を見に行ってみよっか?」
マグ「う〜ん…あんまり行きすぎても邪魔になったりしないか心配です……」
コウスケ「それはまぁ確かに…でも、見ないといまいちわからないしなぁ……必要なことだと割り切った方がいいかも?」
マグ「それもそう…ですねぇ。せめて差し入れは持って行ってあげましょうか」
コウスケ「そやな〜。今日はクッキー持ってったから別のがいいな」
マグ「う〜ん…あっ、それならあそこばどうですか?あの、医療ギルドから帰る途中で見かけた焼き菓子屋さん!」
コウスケ「あそこか〜。うん、良さそうかも。でも味はどうか分からないから、1度試してみないとね」
マグ「ですね。ちゃんと味見、大事ですよね」
コウスケ「うん、大事大事」
明日のおやつ…もとい、お土産が決まったところで、若干の眠気に襲われた。
久しぶりにこうしてマグと何事もない状態でまったり出来たからだろうか。
うとうとし始める俺に、マグはふわっと微笑みを浮かべる。
マグ「ふふふっ♪私の膝枕、気持ちいいですか?」
コウスケ「うん…凄く安心する……」
マグ「えへへ…♡よかったです♪このまま眠っちゃっていいですよ?私は寝顔をたっぷりと堪能したあと寝ますから♪」
コウスケ「ぬぇっ…!?それは……う〜ん…まぁ、ちょっと恥ずいけど……マグならいいよ」
マグ「えっ?いいんですか?」
コウスケ「うん。だって俺もいつも堪能してるし」
マグ「そう改めて言われるとなんだか恥ずかしいですね……///」
とっても可愛い寝顔をいつもありがとうございます。
コウスケ「ん……」
マグ「あっ、限界ですか?」
コウスケ「ん…」
マグ「ふふっ♪それじゃあ、おやすみなさい、コウスケさん♪」
コウスケ「うん…おやすみ、マグ……」
……チュッ
そうして目を閉じたすぐ後に、唇に柔らかな感触を感じた。
驚きはしたものの、何度も味わったことのあるそれは俺をさらに安心させ、そのまま深い眠りへと誘った。
今回はリアルがちょっと忙しかったせいもあり短くなってしまいました。
本当に申し訳ございません。
今回はというか、今回もだよね?と思った方。
やめてください死んでしまいます^o^
落ち着いた時間が取れたところでガッと書き上げたいと思いつつまた来週。
ではでは




