313.大乱闘枕投げチルドレン…と言えない課題
お風呂を上がったばかりだというのに、体はともかく心が疲れたのでマグとチェンジしてゆっくりさせてもらうことに。
チェンジしたマグは今、子どもたちと一緒にフルールさんとユーリさんの作るご飯を食べている。
人数が多いので、ディッグさんたちがお風呂に入っている間に子ども組の分を先に済ませるという計画だ。
なのでメイカさんは「見てたら絶対我慢できないから」と自分の部屋に引きこもった。
ちなみに説教終わりだったので若干疲労の色が見えたが…まぁ自業自得なのでこれはいいや。
それはともかくとして…
ミハク「美味しい~!」
ショコラ「でしょ~♪」
サフィール「ほっぺたが落ちてしまいそうですよね♪」
モニカ「あぁ~…やっぱりフルールさんもユーリさんもウチのお店で働いてくれないかなぁ~…」
リオ「超絶繁盛店になるだろうな」
パメラ「もしそうなったら毎日通うけど…今でさえモニカのお店並んでるんだから、そうなったらもっと待たなきゃいけなくなりそ~」
チェルシー「それに忙しくなりすぎていろいろ大変そうだよね~」
メリー「……おそくなるのはやだ……」
シエル「そうよねぇ……まぁでも、フルールさんがメリーを置いていくとは思えないし大丈夫じゃない?」
マグ「やるとしてもお昼だけのお手伝い、とかかな?」
リオ「日中は大体オレらといるもんな」
モニカ「お昼だけでも大歓迎だよ~!」
なんて、フルールさんとユーリさんのご飯を気に入ってくれたらしいミハクちゃんに同調してめちゃくちゃ褒める子どもたち。
いや~……人気すぎてランチタイム終わっても人並んでるとかいう事態になりそうだけどな。
とまぁそれはそれとして…っと……。
微笑ましい食卓の光景をある程度見守ったところで、俺は精神統一にいそしむことにした。
…最後の方はまったり平和に入ってたのになぁ……。
やっぱ上がり際にみんなにせがまれて体を拭いたのがなぁ……。
子どもたちだけじゃなく、ユーリさんの体も拭いたのが一番効いたなぁ……。
だって…メイカさんが欲望を抑えないから……俺が甘やかして心の安定を保ってあげないとだから……。
その代償として俺の心が荒れますけどもね。
でも俺の心とユーリさんの心だったら断然ユーリさんの心を優先するべきだからな。
しゃあない。
俺の心が荒れる原因は、メイカさんのとはちょっと違う…と思う……けども、「欲望」であることには変わらないからな……。
前はライン越えなイタズラで俺の精神を乱してきてたが、それは注意して以降少しだけ控えてくれるようになったユーリさんなわけだが……困ったことに、無防備な面が多々あるのだ。
注意した際に「甘えられるのが嫌なわけじゃないしむしろ甘えてくれるのは嬉しい」と言ったから変わらず甘えてくれるのはありがたいのだが、変わらずなので普通にハグするし抱きかかえられるしお風呂も一緒に入る。
リオが来てからベッドサイズの都合で別々で寝ているが、その前までは一緒に寝てもいた。
うん。
ほんとたまに「発散」出来ててよかった。
もししてなかったらどっかで絶対欲望に負けてた。
甘えていいって言っといて、ちょっとしたところでも刺激されちゃうから控えて…なんて言えないし、言ったら絶対しょぼんとさせるし。
そもそもあなたにムラムラしますなんて言うorバレたら、さっきのメイカさんみたいに距離取られるかも……そうなったら泣くかもしれないから絶対にバレないように……。
はぁ……ほんと、フルールさんが味方でよかったな……。
1人で抱えるよりも、誰か1人でも秘密を共有できる、相談できる人がいる方がいいっていうのが身に染みて分かるわ……。
ん〜……フルールさんにお礼したいなぁ……。
前にも同じような感じでした気がするけど、お世話になってるのは変わらないし、それに度がすぎなければこういうのはいくらやってもいいもんだと思うし。
相手が気を使うようなことにならないようにしないとだけど……ん〜……何がいいかなぁ……?
食べ物とかなら買いやすいし、新しく見つけたからお試しに〜って言えるから出しやすいよな。
ん〜ん〜ん〜…それなら気になるお店がチラホラと……どっかのタイミングで買って食べてみるか。
それで良さそうならフルールさんやディッグさんたちにも買っていこう。
美味しいお店の開拓はシンプルに楽しいしな。
まさに一石二鳥だ。
ん…よし。
ちょっと落ち着いたな。
とはいえ根本から解決したわけじゃないからな……。
やっぱ近いうちに……出来れば今夜あたりにでも「発散」したいが……。
…友だちが遊びに来てるのに、その目を盗んで済ませるってどうなんだ……?
なんか…なんとなくダメな気がする……。
う、う~むしかし…もうすでにリオが寝てる間に済ませたことがあるし、それが「リオ」だけから「子どもたちみんな」に変わるだけ……いやミハクちゃんいるよ?
どうなんだ……!?
初めてのお泊り会で夜中にコッソリ致してる友だちってどうなんだ……!?
限りなくアウトじゃね……!?
いやそれ言ったらそもそもバレた時点でアウトなんだよ。
そもそもの問題、マグ含めた子どもたちに見られちゃいけないんだよ。
なら考えなきゃいけないのはどうしたらバレないか…だな。
どうせやることに変わりは無いし…だったらまずはどう済ますかを考えた方がいい。
罪悪感とか感じるのはあとだ。
…どうせ済ませたらしばらく落ち着くんだし、そのときに罪悪感に苛まれりゃいい。
うん、よし。
任せた未来の俺。
マグ「ごちそうさまでした~!」
ミハク「凄く美味しかったです~♪」
ユーリ「そう?よかった~♪」
とかなんとか考えている間に食事が終わったようだ。
みんながフルールさんやユーリさんに美味しかったと感想を言ったりお礼を言ったりしながら食器を返していく。
…あっ、しまった。
1日ぶりのフルールさんとユーリさんのご飯を食べ損ねた。
くっ…これも欲のせいだ……!
おのれ許さんぞ……って、じゃあもっと耐えろよって話か……はぁ……。
メリー「……ママたちがたべおわるまでなにするの?」
シエル「そうねぇ……あんまり騒がない…っていうのは無理な話よね……」
リオ「まぁ無理だろうなぁ……」
サフィール「みんな熱くなっちゃいますからね……」
そうでなくてもみんなと遊んでるってだけでハイテンションになる子がいるからな。
無理なことに変わりはない。
と、ここでモニカちゃんが大事なことに気が付いた。
モニカ「あれ?そういえば、ミハクちゃんの分のオフトンはどうするの?」
マグ・ショコラ・パメラ・リオ・シエル『あっ』
サフィール「そういえば……」
メリー「……うっかりしてた……」
そうだ……。
今日急遽決まったお泊り会で、そのあともなんやかんやとやることがあったから忘れてた……。
しかし、これを予期していた子が1人。
チェルシー「あっ、それならアタシお兄ちゃんにもらってきたよ~♪」
ショコラ「えっ!?」
リオ「マジか!」
チェルシー「うん♪新しいお友だちとマギーちゃんのお家でお泊りするって言ったら、じゃあお友だち用のオフトンも必要だねって渡してくれたの♪」
パメラ「おぉ~!」
サフィール「さすがハルキさんですね」
チェルシー「でしょ!アタシもすっかり忘れてたから助かっちゃった♪」
シエル「チェルシーも結局忘れてたのね……」
チェルシー「えへへ…♪」
ハルキの助け舟か。ありがたいな。
おかげでミハクちゃんだけベッドで…なんて悲しい事態を回避できた。
まぁ多分そのときは誰かの布団に潜り込むだけだろうけど。
で、そうなったときに頼まれるのは多分俺だよな……。
あ~いや、ショコラちゃんかパメラちゃんの可能性も……いや、なんとなし俺に来る気がする。
ミハクちゃん、体を洗ってあげてからいろいろと吹っ切れてる感じがするし……。
ミハク「オフトン?」
パメラ「ヤマトの国の寝具なんだって。床に敷いて使うもので、ベッドよりも持ち運びしやすいの」
ミハク「へぇ~…どんなんだろ~…?」
そのミハクちゃんはまだ見ぬ布団に興味があるようだ。
言っちゃえばベッドの上部分だけ取ったやつなのだが、それを言ったらガッカリするかな……?
でもどうせすぐバレることだしなぁ……。
マグ「ベッドの上の部分だけって感じのやつだよ」
ミハク「そうなんだ~」
マグさん躊躇なさすぎ~。
まぁでも、ミハクちゃんもそんなに気にしてないみたいだからいっか。
ショコラ「それじゃあオフトンしくまでなにするなにする~?」
サフィール「無難にトランプとかですかね?」
マグ「ミハクちゃんはトランプはやったことある?」
ミハク「うん~。ババ抜きとか数合わせとかなら~」
リオ「ならそれでいいんじゃないか?どうせ布団引くまでの間だけだし」
マグ「だね。じゃあとりあえずババ抜きにしよっか」
そう話ながら部屋の隅にある棚からトランプをふたつ取り出すマグ。
ケランさんが持っていたトランプをここに置いて、いつでもみんなで遊べるようにしてくれたのだ。
パメラ「人数が多いから分けてやりましょ」
シエル「ほとんど勝ったことないのよねぇ……でも今日こそは勝つわよサフィール?」
サフィール「負けませんよ、シエルさん」
ミハク「サフィールちゃん強いの~?」
チェルシー「うん、サフィーちゃんトランプすっごく強いんだよ~!」
ミハク「え~?気になる~!サフィールちゃんとやりた~い!」
リオ「ならサフィールとシエルとミハクは同じ組、と……あとは?」
マグ「私もサフィールちゃんにリベンジしたい!」
パメラ「それなら私も!」
リオ「ん。じゃあショコラとモニカとメリーとチェルシーはオレとだな」
チェルシー「リオちゃんも強いからな~」
リオ「サフィールには負けるけどな」
というわけで、大人組が食べ終わるまでババ抜き大会が開催されることになった。
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サフィール「ふぅ…危なかったですが、私の勝ちです」
ミハク「強すぎる~……」
パメラ「また負けた~……」
マグ「うぅ~…もうちょっとだったのに~……!」
シエル「アタシもあと1枚までいったのに…悔しい~…!」
結果はまぁ…ご覧の通り。
いや、ずっと見てたけど…サフィールちゃん上手いわ。
ずっと微笑んでるから表情からは読み取れないし、それに多分何取られて揃ったか揃わなかったかをちゃんと記憶してる。
しかもさりげなく引かれそうなところにカードを持ってきてるっぽい。
サフィールちゃんの隣にいたパメラちゃん、なかなか揃わなかったし。
引くカードはさすがに運だろうけど、それでも手札の減るペースが速かった。
これもうガチで幸運掴まないとサフィールちゃんには勝てないだろ……。
運と言えばミハクちゃんだけど……ただの幸運悪運ってわけじゃないから厳しいか……?
ケラン「ごちそうさまでした。今日も美味しかったです」
ディッグ「あぁ、最高だった」
メイカ「はぁ~……お腹も心も満たされたわ……♪」
フルール「それは何よりだわ」
ユーリ「ふふふっ、お粗末様です♪」
と、ちょうど大人組の食事も終わったようだ。
メイカさんはこちらをチラチラ見ながら食事していたのもあってあの感想なんだろうな。
まぁ実害は出てないので別にいいが。
パメラ「あっ、ちょうど終わったみたいだね」
リオ「じゃあ一旦片づけるか」
チェルシー「ミハクちゃんどうだった?」
ミハク「ダメ~……サフィールちゃんが強すぎる~……」
モニカ「あはは…またサフィールちゃんが勝ったんだね」
シエル「もー、聞いてよ~!あと1枚までいったのに全然揃わなかったの~!サフィールより先にここまでこれたのにぃ!」
メリー「……あるある」
サフィール「危ないところでした」
パメラ「でもそのあと揃わなすぎて、結局一番最後まで残っちゃったんだよ……」
リオ「うわぁ……」
モニカ「そ、それは……」
ショコラ「運がないね!」
シエル「そんなハッキリ言わなくてもいいでしょぉ!?」
マグ(あはは…コウスケさん……)
コウスケ(はいはい…)
コウスケ「ほらシエル。おいでおいで~」
シエル「うわ~ん!マーガレット~……!」
コウスケ「よしよし…いい子いい子~(なでなで)」
シエル「んふ…♪」
マグとチェンジしてシエルをあやす。
まぁシエルは顔に出るからなぁ……。
スタートダッシュは決められたけど、そのあとババを引いてからダメダメになっちゃって……。
本当に運がない……。
って、あかん。
風呂上がりだからか非常にポカポカでしかもふんわりいい匂いがする……。
ショコラ「あっ、ずる~い!マグ~!1番だったからショコラもなでて~!」
コウスケ「ん、そっちはショコラが勝ったんだ?」
慌てて返事をして理性の減りを誤魔化す。
というか珍しい。
ショコラちゃんもシエルに負けず劣らず分かりやすいのに。
リオ「接戦だったけどな」
メリー「……おしかった」
モニカ「ギリギリで負けちゃった~……」
チェルシー「ショコラちゃんのところまでババがいかなかったのがな~……」
コウスケ・マグ「(あぁ、なるほど)」
他の子のところで止まってる間に抜けれたのか。
パメラ「それは運がよかったねぇ、シエルと違って」
シエル「ヤなやつ!」
コウスケ「ケンカすんなや~……パ~メラ」
パメラ「うっ……ごめんなさい……」
コウスケ「シエル」
シエル「……別に…本気で言ってないし……」
パメラ「ん…知ってる……」
パメラ・シエル「「…………」」
コウスケ「はい、仲直りっと」
ミハク「おぉ~…!(パチパチ)」
パメラちゃんとシエルの諍いを止めたらミハクちゃんに拍手された。
ミハク「マーガレットちゃんすご~い!あっという間に仲直りしちゃった~!」
コウスケ「まぁ割とよくあることだからね。ほらパメラもおいで」
パメラ「ん……」
ミハクちゃんと話しつつパメラちゃんを呼び、シエルの隣に座らせる。
コウスケ「パメラはもうちょっと言葉のナイフをしまわないとだね」
パメラ「ん……」
コウスケ「わかってるならよろしい。次から気をつけてね(なでなで)」
パメラ「うん……(すりすり)」
撫でる俺の手に甘えるように頭をこすりつけてくるパメラちゃん。
ある程度気が済んだところでシエルに再度謝った。
パメラ「…ごめんね…?シエル……」
シエル「いいわよ、別に……アタシの方こそ…ヤなやつなんて言って悪かったわね……」
パメラ「ん…大丈夫……」
シエル「そう……」
パメラ「…………(すりすり)」
シエル「…………(すりすり)」
ふたりとも照れ隠しに俺の胸に頭をすりすりするのはやめなさい。
何がとは言わんが擦れちゃうでしょうが。
しかも柔らかい感触といい香りに包まれちゃったから余計に理性が……。
ミハク「…ふふふ♪マーガレットちゃんがみんなに甘えられてる理由がわかったよ~」
チェルシー「えへへ♪マギーちゃんは優しいでしょ?」
ミハク「うん~♪」
モニカ「ミハクちゃんも甘えちゃっていいと思うよ」
リオ「ミハクなら喜んで甘やかしてくれるはずだぜ?」
ミハク「うん~、そんな気がする~♪」
俺が不埒なことを考えている近くで信頼してくれてるのがよく分かる話をしないでほしい。
心が辛くなる。なった。
コウスケ(マグ、チェンジして)
マグ(今ですか!?何故!?)
心がまた罪悪感で苦しいからだよ…とは、心配をかけるので言わなかった。
でもパメラちゃんとシエルを甘やかすためにもうちょっとだけ頑張った。
ショコラ「いいなぁ~……(じ~)」
サフィール「……(じ~)」←【同じく1番だったので便乗して甘えたかった】
コウスケ「ふたりはまたあとでね……」
ショコラ・サフィール「「……(しょんぼり)」」
布団敷いたら甘やかそ。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ミハク「あがり~♪」
リオ「くそ~、先越されたか~……」
チェルシー「あ~ん、また負けちゃった~……」
メリー「……むぅ……(ぷく~)」
モニカ「ミハクちゃん強いね~」
ミハク「むふ~♪」
布団を敷いた後、全員と遊ぶためにリオグループにミハクちゃんを加えて対戦したところ、ミハクちゃんが見事1位に輝きドヤった。
ショコラ「むぅ~…ババ来ちゃったからなぁ……(しょんぼり)」
サフィール「ショコラさんはもうちょっとポーカーフェイスをしたほうが……(ぎゅむぎゅむ)」
ショコラ「だって~…ワクワクドキドキしちゃうんだも~ん……」
サフィール「あはは……」
なんてのんびりお話してるおふたりさんはそれぞれ俺に密着して座っている。
ショコラちゃんは足を広げて座っている俺のその足の間に。
サフィールちゃんは俺を後ろから抱きしめるようにして。
さらにショコラちゃんは俺に撫でられている。
勝負中はずっとご満悦でした。
負けたから今はちょっとしょんぼりしてるけど。
だがそれはともかく、ふたりのおかげで前後が…特に背中側が非常に柔らかく、しかも風呂上がりのふわっとしたいい香りに包まれてしまってとても理性に悪い。
非常に悪いがなんとか耐える。
ミハク「マーガレットちゃん、1番になったよ~♪」
コウスケ「うん、おめでと~」
ミハク「だから撫でて~♪」
コウスケ「はいはい」
そして勝利したミハクちゃんがなでなでを要求してきたので、お望み通り撫でてあげる。
ミハク「んふふ~♪」
チェルシー・モニカ「「いいなぁ~……」」
撫でてあげると、とても嬉しそうにはにかんでくれるミハクちゃん。
ってかチェルシーもモニカちゃんも何かと理由を付けて、なんならたまに何もなくともなでなでを要求してくるでしょうが。(そしてそれに毎回応える)
ちょっとは我慢なさい。
無理か。
リオ「次はどうする?」
シエル「数合わせか七並べにする?」
パメラ「それもいいけど、トランプはどうしても2つに別れちゃうからみんなでは遊べないんだよね」
サフィール「全員でやると手札が少なくなっちゃいますからね……」
コウスケ「1人につき5〜6枚ちょっと少ないやね……」
ポーカーもできやしねぇ。
交換ほぼ不可能な1発勝負になる。
…それはそれで楽しそうだな?
ショコラ「あっ、じゃあまくら投げしよ〜!」
ミハク「枕投げ〜?遠くに投げる遊び〜?」
チェルシー「ううん、お互いに枕を投げ合って相手にぶつける遊びだよ」
ミハク「えっ」
コウスケ「説明が恐ろしすぎるんよ」
シエル「大体合ってはいるんだけどね……」
端的な説明をしたチェルシーにツッコミを入れ、代わりに詳しく説明してあげる。
コウスケ「枕を投げ合うのはそうなんだけど、あんまり強く投げるのはダメね。相手がいいって言ったら別だけど、基本的には投げ渡すような感じで。あとは顔を狙うのも禁止。いくら枕が柔らかくても当たると痛いからね」
ミハク「投げ合うだけなの〜?」
コウスケ「まぁね。ただし、これは2人1組でやるとかじゃなくて、さっきのルールを守ってれば誰に投げてもいいやつなの。だから1人に集中するとすぐに横から後ろから枕がポスポス投げられることになるよ?」
チェルシー「まさにデスゲーム……♪」
コウスケ「そんな言葉どこで覚えてくんの?」
どこぞの太陽神の使い手思い浮かべちゃったじゃん。
ミハク「デスゲーム……!(ごくり)」
コウスケ「ほら本気にしちゃったじゃん」
チェルシー「この方が楽しそうじゃ〜ん♪」
やだよ美少女たちが命をかけて枕投げしてるのなんか。
もっときゃっきゃうふふしててほしいのよ俺は。
が、そう思っているのは少数派のようで…
リオ「おもしれぇ…だが最後に立っているのはこのオレだ!」
シエル「ふぅん?そんなことを言っていられるのも今のうちだけよ?」
パメラ「ふふふ…勝つのは私だよ〜?」
ショコラ「み〜んなショコラが倒しちゃうもんね!」
メリー「……わたしがいちばん」
サフィール「え〜っと……い、医療ギルド送りにしてあげますよ…?」
モニカ「えっ、う、う〜んと……が、頑張っちゃうもんね…!」
ノリノリだぁ。
モニカちゃんとサフィールちゃんまで乗っちゃって……。
ってかサフィールちゃん、言ってること怖っ。
チェルシー「いいねぇ、盛り上がってきたよ〜♪」
焚き付けたご本人もご満悦のご様子。
コウスケ「え~と…どう?」
ミハク「…楽しそう…!」
コウスケ「そ、そう?よかった……」
突然のバトル展開に引いちゃいないかと思ったが、結構ノリノリだったので安心した。
さて…んじゃまぁやるってことなので……
コウスケ「じゃあとりあえず防音と枕が外に行かないようにするための壁作んないとだね」
ミハク「そっか。棚とかに当たっちゃったら大変だもんね~」
コウスケ「そゆこと」
前までは《マナウォール》で物理的にシャットアウトしてたけど、空気を入れるための隙間が必須だったから完全に塞げてたわけじゃなかった。
が、今は防音魔法を習得したから完全防音が可能。
魔力の壁であることに変わりはないのになんでこんな違うんだ?とも思ったが、とりあえず今はどうでもいいのでさっさと両方かける。
音は塞いでくれるから、《マナウォール》の方は枕が通らなきゃいいだけでよし。
だったらある程度空気の入りを良くしたいから、壁に水玉模様に穴開けて……よし。
コウスケ「《我らを囲め音を遮る魔法の壁。シャットエコー!》《我らを囲め、衝撃防ぐ魔力の壁。穴あき版マナウォール!》」
まず最初に防音してから続けて防壁を建設。
おっと、天井の光源にもかけとかなきゃ…っと、これでよし。
シエル「穴あき版って……それでいけるのね……」
コウスケ「まぁゆうて必要なの想像力だし、言葉なんて大体あってりゃいいかんね」
ミハク「魔法ってそういうものなんだ~」
シエル「違うって言いたいけど…実例がここにいるのよね……」
ドヤッ!
ぽふっ!
コウスケ「ちょっと誰~?まだ私ドヤッてるんですけど~」
パメラ「私で~す♪」
コウスケ「よしくらえ♪(ぽい)」
パメラ「きゃ~♪(ぽふっ)」
不意打ちをかましてきた不届き者に反撃すると、パメラちゃんは楽しそうに叫びながら投げた枕をキャッチする。
リオ「よ~し戦えー!」
ショコラ・チェルシー「「おぉー♪」」
そんな俺たちに続くようにリオが開戦の合図をし、ここに大乱闘枕投げチルドレンが勃発した。
モニカ「ミハクちゃ~ん、いくよ~♪」
ミハク「いいよ~♪」
モニカ「え~い!」
ミハク「おぉ~…取った~♪それじゃあお返しだ~♪」
モニカ「ほいっ!ミハクちゃん上手~♪」
ミハク「えへ~♪」
開幕早々めちゃくちゃ平和な争いをしている所があってずっと見ていたくなるが、あれを見ていたらあっという間に袋叩きにされるので頑張って見ないようにする。
リオ「くらえ!(ぶんっ!)」
ショコラ「おっと!ふふ~ん♪ショコラの番だよっ!それっ!」
シエル「あぶなっ!?なんでこっちに飛ばすのよ!?」
ショコラ「手が滑っちゃった☆って、あわわわ!?」
チェルシー「チャーンス♪ショコラちゃんを攻撃~!」
メリー「……すきだらけ」
ショコラ「わわわっ、ずるいよ~!」
リオ「いや自業自得…(ぽすっ)んぁ?」
サフィール「隙だらけ、ですよ♪」
リオ「あっサフィール、この…やったな~?お返しだっ!(ぶんっ!)」
サフィール「きゃっ!(ぽよんっ)」
リオ「くっ、弾かれた…!」
シエル「ってかリオ前も言ったけど強いのよ投げるのが」
リオ「これでも力抜いてるんだけどなぁ……」
サフィール「あはは…できればもう少し弱めていただけると…(ぽすっ)きゃっ」
パメラ「サフィール…勝負!」
サフィール「パ、パメラさん!?」
パメラ「私がサフィールを抜くまでこれは続ける!」
サフィール「ひゃあぁぁぁ!!?」
リオ「終わりが見えねぇ……」
シエル「ていうか無理でしょ……」
メリー「……あきらめもかんじん」
パメラ「んにゃぁぁぁぁぁぁ!!!」
ショコラ「パメラが怒った!?」
コウスケ「そりゃそうだ」
この短時間でなかなかのカオスぶりになったな……。
パメラちゃんがまた暴走してるけど……まぁあれは確かに思うところがあるよね……。
マグ(さすがふにふに…弾力が違いますね!)
コウスケ(黙秘で)
それ系のことで俺に同意を求めないでください。
パメラ「リオとシエルだってぺったんこじゃん!人の子と言えないでしょ!」
リオ「俺は別に。それよりも身長が欲しい」
シエル「アタシはまだまだ伸びしろがたっぷりあるも~ん」
パメラ「いや、シエルは絶対成長してもぺったんこなままだと思う」
シエル「なんでよぉ!?」
コウスケ・マグ((わかる))
正直シエルはぺったんこな運命の人だと思ってる。(失礼)
ミハク「あわわ…またケンカ~?」
モニカ「う~ん……あれもいつものことというか……」
チェルシー「お胸のことに関しては絶対譲らないからね~」
ミハク「……(ペタペタ)…大きくなるかなぁ?」
モニカ「大きくなるといいよねぇ」
マグ(ミハクちゃんはなんとなく…普通くらいにはなりそうだなぁ……どう思いますコウスケさん?)
コウスケ(同意見かな~…いやだから俺に振らないで)
実はデリケートな話題なんよ?それ。
そんなアホな会話をしながら、俺たちはワイワイわちゃわちゃ枕投げを続けた。
枕投げが開幕別の戦いになりかけてますがまぁ気にしない。
まだまだお泊まり会は続きますよ〜。
ではまた来週お会いしましょう。
ではでは〜




