286.続・迷宮での思い出話…ピュアな子たちとピュアじゃない男たち
まだユーリさんたちが帰ってこないので、引き続きエストさんとシャールさんから冒険の話を聞く俺たち。
今度は6層の話をしてくれるようだ。
パメラ「6層って、サバク…でしたっけ?見渡す限りず〜っと砂ばっかりって聞きましたけど……」
シャール「ん。ひたすら砂」
エスト「たま〜に池?湖?があるよ」
シャール「ん。そこなら木も生えてたし、少しだけだけど草も生えてた」
あっ、やっぱりオアシスあるんだ。
エスト「あとあれあったよね。遺跡」
シャール「あった。三角形の建物で、中は罠と宝箱がいっぱいの遺跡」
ショコラ「お宝!」
お宝にぴょこんと反応するショコラちゃんを可愛く思いつつ、俺は三角形の遺跡とやらに当たりをつけた。
まぁ…ピラミッドだろうな。
砂漠で、三角形で、罠とお宝のオンパレード。
ハルキもわかってらっしゃる。
リオ「三角形って、家の屋根とかみたいな感じですか?」
シャール「ん。屋根が地面まで続いてるような形」
エスト「しかもすっごくおっきかったんだよ〜」
サフィール「そうなんですか?」
モニカ「ギルドくらいとかかな?」
シエル「もしかしたら教会とかかも」
エスト「ちっちっち〜♪それよりももっとおっきいんだよ!」
ショコラ「えぇ〜!?」
パメラ「ギルドや教会よりも!?」
マグ(そんな大きな三角形の建物って…う〜ん……想像がつかないですね……)
コウスケ(俺の知ってるやつだとするなら、確かにギルドや教会よりも大きいな〜)
マグ(えっ!?答えを知ってるんですか!?)
コウスケ(多分だけどね。他に思いつかないし、ハルキのことだからね。きっと当たってるとは思うよ)
マグ(ふえぇぇ……!コウスケさんの世界にはそんな建物もあるんですねぇ……!)
異世界カルチャーショックを受けるマグ。
せやなぁ……。
元の世界でも、まだピラミッドの調査がされてるくらいだしなぁ……。
ギルドや教会どころか、城よりも全然デカかったはずだし……。
本物のピラミッドに罠があるのかは知らないけど、こんな大きな建造物を調べるのは、罠が無くとも大変だろう。
それは機械文明が進んでいる元の世界でもそうなのだ。
この世界には魔法があるとはいえ、万能とは言えない。
そして現代と比べて技術的に劣る。
そんな世界でピラミッドを調べるのは…寿命が長いエルフであっても、その一生のうちに終わるとは思えない……かどうかはちょっと分かんない。
魔法が万能ではないとはいえ、便利なことに変わりはないし、機械などで建物を傷つけることも恐らく少ない。
もちろん攻撃魔法はともかくとして。
それに重機やらの大型機械を用意しなくていいというのも大きなアドバンテージだ。
おのれの身一つあればいいのだから、機械の製造コストも、輸送コストも、ガソリンや電力などの燃料コストは……魔力ポーションか。
それでもコストはだいぶ安くなるだろう。
あとは…迷宮内の建造物だから、誰かに許可とか入場料を払わなくていいのが1番だろうな。
まぁ自由に入れたら絶対好き勝手するやつが現れるからな……。
向こうじゃ歴史的建造物なわけだし、徹底するのは当たり前か。
結局少数のバカのせいでその他大勢が苦しむんだよなぁ。
数十人の良い人よりも、1人の悪い人の方が目立つんだよなぁ……。
で、それを必要以上に大袈裟に取り上げるメディアな。
う〜ん、またしても現代の闇を考えてしまった。
闇が多すぎるんだよなぁ。
もはや恒例となっている思考脱線をしているうちに、話はピラミッド (推測)の内部の話になっていた。
ショコラ「宝箱の中身はなんですか?」
シャール「金の指輪とか、魔力純度の高い魔鉱石とか…」
エスト「とにかく高そうなものが多かったよ!」
ショコラ・パメラ・シエル『おぉ〜!』
モニカ「金の指輪……!?すごい……!」
リオ「純度の高い魔鉱石かぁ……!」
マグ(金で出来たものが拾えるなんてすごいですね……!)
コウスケ(そうだね。それに良質な鉱石も出るってことは、他にも凄いやつが出てきてもおかしくなさそうだね)
マグ(ですね!…あっ、でも……)
コウスケ(ん?どうしたの?)
何かを思いついたものの言い淀むマグ。
俺が尋ねてみるとその理由を話してくれた。
マグ(えっと……ハルキさん、お金が足りないって言ってたのに、そんなすごそうなものを生み出しちゃって大丈夫なんでしょうか……?)
コウスケ(あぁ〜……)
少女にお金の心配をされてますよハルキさん。
それはともかく、確かにちょっと心配かも。
しかも6層。
今は8層まであるはずだから、6層の下にさらにふたつのエリアがあるわけだ。
なのに6層の段階でそんな高価なものを出しちゃったら……。
もしかしたら8層9層辺りでオリハルコンとか出てくるかもしれないなぁ……。
そんぐらいのインフレじゃないと満足させられなさそう。
サフィール「でも、罠もいっぱいなんですよね?」
エスト「うん。落とし穴に吊り天井に大岩転がしに…」
子どもたち『(ひぇぇぇ……!)』
だいぶ命を刈り取るための罠が多いなぁ……。
4層5層でも即死するようなトラップは少なかったし、ヒントとかがあって割とわかりやすいって冒険者の人たちが言ってたから、負傷者はいれど死者はいなかったのに。
…あぁそうか。
収穫が大きくなる代わりにリスクも爆上がりと。
まぁ順当ではあるねぇ。
…できればあんまり死人は出さないで欲しいんだけどなぁ……。
冒険者ってのはそういうものだってのは分かってるんだけど、やっぱり…ねぇ……。
なんてちょっとおセンチになってる俺だが、次の言葉で一気に意識を戻された。
エスト「あとは…スライムトラップ」
シエル「スライムトラップ?」
パメラ「スライムって…物理攻撃が効きにくいらしいあの?」
シャール「ん、そのスライム。それが天井から大量に降ってくる」
サフィール「た、確かに攻撃魔法を使わない人には効果がありそうですが……」
モニカ「スライムって、あんまり人を襲わないって聞いたことがあるんですけど……」
スライム。
そう、ゼリー状のアイツです。
この世界のスライムはまぁるい球体型。
玉ねぎ型ではありません。
今出た通り、スライムはその柔らかぷるるんボディが打撃の衝撃を吸収し、切り刻んでも時間が経てば融合して元に戻ったり、たまに分裂したまま行動するようになったりと、物理攻撃をほぼ無力化するやべぇやつ。
倒すには魔法が有効なのだが、温厚な性格で人を襲うことがあまり無く、仲良くなれば素材も普通に分けてくれるようになるのでわざわざ狩る意味もあまりない。
スライムの核は心臓部分で、各スライムに1つしかない貴重部位。
これはさすがに簡単にはくれない。
ただ、彼らは分裂しても動きだす。
ここで核1つなのに?と思った方は鋭いお方。
なんと彼らは核を作れる。
なんかニュニュっと作れる。
テイマーの冒険者が連れていたスライムがちょうど分裂する時期で、それを見せてもらったことがあるのだが、分裂する際に核も分かれ、そのままニュ〜っと2つに分かれていくのだ。
そんなわけで、頼み込めば核を分け与えてくれることもあるらしいのだが、そんなポコポコ分かれるようなものは貴重部位にはならない。
作るのにかなりの魔力が必要らしいのだ。
そしてスライムは溜め込める魔力量は多いのだが、1日に摂取できる魔力量は貯蓄可能な量に比べたらかなり少ない。
彼らは少食なのだ。
そんなわけで、核を分け与えてくれるのは2年か3年に1度くらい。
急ぎで必要ならスライムを狩る必要があるが、劣化はそんなに早くないので結構置いておける。
魔力が溜まりすぎるとゼリーを生み出してスライムになってしまうから管理には気をつけないとだが、そこさえどうにかすればどうにでもなるとも言える。
まぁ結局、あまり狩る意味はないのだ。
また軽く脱線したが、そんな温厚なスライムがトラップとして使われても、あまり効果がないんじゃないかというのが、子どもたちが戸惑ってる理由なのだ。
他の罠が殺意高すぎるのもあるだろうけどな。
エスト「うん。そうなんだけど…ここのスライムは特殊でね……食べちゃうんだよ……」
みんな『(えっ!?)』
食べる!?何を!?ま、まさか……!
ってな感じで動揺する子どもたち。
多分人を食べるんじゃないかと考えてるんだろう。
確かにその可能性もある。
他の罠が殺意高すぎなのもあって、その可能性は大いにあり得る。
でもね。
ウチの世界、スライムが食べるもので他にも有名なものがあるの。
食べるっていうか溶かすなんだけどね。
果たして、このスライムはどっちなんだろうね。
シャール「そのスライムはね……」
みんな『(ごくり……)』
シャール「…服を食べちゃうの……」
みんな『(…………へっ?)』
よ〜し、異世界エッチイベント常連の方だったぁ。
平和 (?)でよかった〜。
モニカ「ふ、服…ですか……?」
シャール「そう、服」
ショコラ「な、な〜んだ……ショコラてっきり人を食べちゃうのかと思った……」
パメラ「あはは、私も〜!よく考えたら、ギルドの資料にそんなスライムいなかったもんね〜」
ショコラ「うん。でも服を食べちゃうスライムなんて見たっけ?」
パメラ「そういえば…?どうだっけマグ〜」
コウスケ「ん?ん〜……いや、見てないねぇ」
全部を覚えてるわけじゃないけど、そんな覚えやすいスライムを俺が忘れるとは思えないし……。
うん、やっぱり見てないと思う。
パメラ「だよね。う〜ん、そうなると……新種ってことになるとか……?」
サフィール「どうなんでしょう……?今攻略されてる階層ってどこまででしたっけ?」
ショコラ「ん〜と…………マグ〜……」
ガクッ
マグ(あはは、ショコラったら〜♪)
コウスケ(まぁこれもショコラちゃんの魅力のひとつだよねぇ)
ちょっぴり抜けてるところもポイント高いゾ☆
まぁそれはそれとして。
コウスケ「6層が攻略中なんじゃなかったかな。みんな砂漠で迷わないようにするのに苦労してるんだと思うよ」
ショコラ「そうなんだ。ありがとうマグ〜」
コウスケ「い〜え〜」
最初のころに下地は出来てるって言ってた8層はいつの間にやら完成して、今は9層……。
と、対翡翠龍用の階層…だな。
ただまぁ、翡翠龍が出現してから2ヶ月になろうとしているが、未だに迎え撃つ準備が出来てるなんて聞いてない。
街の開発にダンジョンの拡張…街もまだまだ発展途上だし、対龍装備なんてそんな簡単には用意出来ないのもわかるから、仕方ないことだとは思うけどな……。
だからこの階層は身代わり用って話だったはずだ。
龍に荒らされると分かっているなら、最初から何もないエリアを前面に出しちゃえば被害無いんじゃない作戦だな。
結構な力技だよねこれ。
……翡翠龍の姿は未だ確認したとの報告がない。
大人しくしててありがたいような、見つからなくてもどかしいような……。
だからって俺が外に出て探すなんてしてもしょうがないしな。
あ〜…こういうときに科学力が欲しくなるよなぁ……。
衛生撮影とかなら1発かもしれないし、レーダーがあれば闇夜に紛れてきたとしても分かるというのに……。
……いや、さすがに羽音で分かるかな?
あの巨体だし、よっぽど天気が悪いとか新月とかで明かりが無いなんてことじゃない限り気付けそう。
まぁ見つけてから非難したんじゃ普通は遅いんだけどな。
そこは階層移動でチョチョイとやるっぽいから大丈夫そうだ。
そんなわけで逃げる手段はヨシ。
あとは迎撃手段なんだが……。
シャール「それでそのスライムなんだけど…」
…これはまた別のときに考えよう。
設備についてはハルキと相談しないとどうしようもないしな。
うっかり翡翠龍討伐計画を練り出してしまったが、冒険譚を聞いてる最中だというのを思い出してやめた。
ってか翡翠龍…なんかえらい久しぶりな気がする……。
変だな……忘れるには早すぎると思うんだけど……。
シャール「この間ララ姉に話したから、そろそろ新しく資料が出来上がると思うよ」
パメラ「あっ、ということはそのスライムは新種ってことですか?」
シャール「ん。そうなるね」
みんな『(おぉ〜!)』
ふ〜ん、新種かぁ……。
ってことはまだ名前とか決まってないのかな?
コウスケ「そのスライムの名前とかってあるんですか?」
エスト「確か、《ファイバメルトスライム》だったっけ?」
シャール「ん」
みんな『(ファイバメルトスライム……)』
ファイバメルト……。
メルトは溶ける的な意味だけど…ファイバ……?
ファイバ…ファイバ……グラスファイバー?
グラスファイバーってなんだっけ?
ん〜……。
…ダメだ出てこないや。
パス。
ショコラ「なんだか変な名前〜」
シエル「何か意味があるとか?」
エスト「むっ。ご主人様が付けた名前だから変じゃないよ!」
みんな『えっ?』
シャール「エスト……」
エスト「…ハッ!?」
そりゃあハルキが生み出したやつなんだから、ハルキは名前を知ってるか名付け親かのどちらかだろうとは思ったけど……。
ここでそれを出すのはちょっとまずいんじゃないか……?
リオ「えっ、ハルキさんが付けたんですか?」
エスト「え、え〜っとぉ…えっとぉ……!」
そしてわかりやすく動揺するエストさん。
うん、もうちょい頑張って欲しい。
シャール「…この話をしたらご主人が考えてくれたの。それをララ姉が採用したんだよ」
ここですかさず助け舟。
さすがシャールさん。
エスト「そ、そうそう!さすがはご主人様なの!うんうん!」
エストさん……。
ごめんなさいだけど、しばらくお黙りくださいませませ☆
サフィール「それにしても、服を溶かすスライムなんて…迷宮の中で装備が無くなってしまうのは危ないですね……」
シャール「ん。幸い、別段強いわけじゃないから難なく倒せたけど…少し溶けちゃったから安全を考慮して探索はそこでやめといた」
サフィール「帰り道でケガなどは…?」
シャール「それも大丈夫」
サフィール「でしたらよかったです」
さすが医療ギルド所属者。
しっかり確認するね。
えらいぞ〜。
リオ「う〜ん…しっかし、新種のスライムかぁ……もしかして、他にも新しい魔物がいたり…?」
シャール「ん、いた」
リオ「やっぱり。どんな魔物だったんですか?」
シャール「《デーモンアンタレス》っていう魔物だった」
サフィール「で、デーモンですか……」
悪魔に反応するサフィールちゃん。
だが俺は他の部分が気になっていた。
……アンタレスって、サソリ座じゃね?
サソリは確か……あ〜……あっ、スコーピオンだ。
だからデーモンスコーピオンの方がいいんじゃないか?
なんだい?
戦ったら星になるような悪魔的なサソリってことかい?
なんかそう聞くと結構強そうだなおい。
じゃあいいか。
デーモンアンタレスで。
エスト「誰だっけ?」
シャール「黒くて硬くて、大きいけど早かったアイツ」
エスト「あぁ!アイツかぁ!」
急に危険なワードのオンパレードなんじゃが?
ただなぁ……他の子がまったく気にしてないところを見ると…俺の心の問題なんだろうなぁ……。
チェルシー「んぅ……なぁにぃ…?えっちなおはなしぃ……?」
コウスケ「違うから寝ててくれ」
なんでこれで起きちゃうの君。
そんなところでサキュバス感出さなくていいんだよ。
ほら、他の子キョトンとしてるじゃん。
これ反応しちゃった俺に質問くるやつじゃん。
パメラ「マグ〜。今のエッチなお話なの?」
コウスケ「チガウヨー」
モニカ「でもマーガレットちゃん、何か知ってるみたいな感じだったよ…?」
コウスケ「シラナイヨー」
みんなにはまだ早いし、こんなの説明したくないから知らぬ存ぜぬで押し通そう。
マグ(コウスケさんコウスケさん!私だけ!こっそり!)
コウスケ(ダメ)
マグ(むぅ〜!)
マグにもまだ早いです。
ユーリ「きゃっほー♪」
みんな『(!?)』
そこで突如スーパーハイテンションなユーリさんが戻ってきた。
いやテンション高すぎてみんなびっくりしちゃったよ。
チェルシーも何事かと目覚めちゃったよ。
ユーリ「お豆腐の下ごしらえ出来たよ〜♪」
コウスケ「そ、そうですか……めっちゃ嬉しそうですね……」
ユーリ「んふ〜♪お豆腐が出来たら次はお揚げさんだからね〜♪あ〜!早く出来ないかな〜♪」
モニカ「そんなに楽しみなんですね……」
ユーリ「もっちろん♪」
それは分かったからちょっと落ち着いてくださる?
ここよそ様のお家よ?
ハルキ「ふふふ♪僕はお豆腐のまま1度食べちゃいますけどね」
エスト「あっ!ご主人様〜♪」
シャール「おかえり、ご主人」
チェルシー「お兄ちゃんおはよ〜♪」
ハルキ「うん、おはようチェルシー。2人も、みんなの相手をしてくれてありがとね」
ユーリさんに続いて、こちらは落ち着いて登場のハルキ。
コウスケ「お豆腐の方はどうなりましたか?」
ハルキ「しばらく置いとくらしいからそうしてるよ。10分くらいしたら戻る予定。それより、なんの話をしていたんだい?」
シャール「デーモンアンタレスの話」
エスト「黒くて硬くて、大きいけど早かったやつ〜!」
ハルキ「その言い方はやめなさい」
チェルシー「エッチなお話〜?」
ハルキ「違います」
まぁそう言っちゃうよな〜。
でもなぁ〜……。
モニカ「ハルキさん…」
ハルキ「なんだい?」
モニカ「えっと…やっぱりエッチなお話なんですか…?」
ハルキ「えっ!?」
ショコラ「チェルシー、さっきもエッチなお話って言ってたの〜」
ハルキ「そ、そうなんだ……」
パメラ「マグが何か知ってそうなんだけど、教えてくれないんです」
ハルキ「あぁ……」
そこでハルキと目が合う。
……。
多分俺は今、ハルキと同じ目をしてると思う。
どうしようね、この話ね。
とりあえずチェルシーは後でお仕置きしといて。
モニカ「それで、ハルキさんもマーガレットちゃんと同じ反応をしてたので…」
パメラ「意味が分かるんじゃないかと!」
ハルキ「ゴメンネワカラナイナー」
ショコラ「マグと同じ誤魔化しかた!」
まぁそうなるな。
そんなわけで、豆腐を置いとく10分間、ハルキと俺はみんなからの質問をのらりくらりとかわし続けた。
そして豆腐を見るためにハルキがユーリさんと共にキッチンに戻っていったので、残った俺がそのすべてを受ける羽目になったのだった。
俺もあとでチェルシーお仕置きさせてもらお。
お久しぶりです翡翠龍。
メインストーリーのはずなのに影が薄いアイツ。
まぁ…あんまり頻繁に思い出してると重苦しくなるのでね……。
このくらいがちょうどいいんですよ、多分。
そしてまたまたモンスターの名前ですね。
《ファイバメルトスライム》。
ファイバー(繊維)と、メルト(溶ける)の組み合わせですね。
はい、そのまんまですね。
名付けって大変ですねということで、また来週。
ではでは〜。




