表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界で少女とまったりするために頑張る  作者: レモン彗星
3.5章…それぞれの日常
274/434

270.浴衣モデル…と色とプレゼント

サフィールちゃんにドキドキさせられてユーリさんへのお説教を決めた俺を含め、みんな浴衣に着替え終わった。


そしてスタジオへ移動すると、そこには見知った転写士の方々が待っていた。


まずは軽く挨拶をする。


コウスケ「お久しぶりです。今回もよろしくお願いします」

転写士A「おぉマーガレットちゃん。よろしくな」

転写士B「今回もバッチリ写させてもらうからよろしくね!」

コウスケ「はい!お願いします!」


と、サクッと会話をしたところで他の子たちも同じように挨拶をしていく。


子どもたち『よ、よろしくお願いします!』

転写士A「おぉ、よろしく。つっても、そんな緊張しなくていいからな」

転写士B「そうそう。私たちがキチンとサポートするからね♪あれよあれよという間に終わっちゃってるかもよ?」

ピコット「どうスかねぇ?良い絵が多すぎて、逆に伸びちゃうかもしれないっスよ?」

ミュイファ「そのときは商業ギルド(私たち)が責任持ってカバーするさ♪まっ、安心しなさいってことだよ♪」

子どもたち『は、はい!』


まぁそう言っても緊張なんてのは簡単にはほぐれません。

これは慣れてくしかないからね。


コウスケ(俺たちでフォロー出来そうなところはしっかり助けてあげないとね)

マグ(はい!頑張りましょ〜!)


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


ピコット「う〜ん……やっぱりユーリさんは絵が強くなるっスねぇ〜」

ユーリ「えぇ…どういう意味ですか?」

フルール「よく似合ってるってことよ」

ユーリ「えっ!そ、そうですか…?えへへ……///」


転写開始からある程度たったところでピコットさんが呟いた言葉に、俺たちもひっそりとお話を始める。


チェルシー「さすが故郷って感じだよね。着こなしバッチリで凄くキレイだよねぇ♪」

リオ「うん。それに元々ユーリさんはキレイな人だからなぁ」

パメラ「ね。いつもは元気なイメージが強いけど、ああいう落ち着いた服装だと「キレイ」が勝つよね♪」

シエル「そうね。うぅ〜…大丈夫かしら……?アタシ本当に似合ってる……?スタイリストさんたちのお世辞に騙されてない?」

ショコラ「大丈夫!シエル可愛いよ!」

モニカ「うん…!シエルちゃんすっごく似合ってるよ…!」

シエル「そ、そう……?ありがと……でも2人もバッチリ似合ってるわよ」

モニカ「そ、そうかな…?えへへ…///」

ショコラ「うぅ〜……でもこの服、可愛いけど動きづら〜い……」

サフィール「あまり派手に動くためのものではないんでしょうね。ですが、ゆったりとしていて私は好きですよ?」

メリー「……うん。わたしもこれ好き♪」

サフィール「ふふふ♪メリーさんもよくお似合いですよ♪」

メリー「……むふん♪」

転写士B「ほらほら。お話はいいけどあんまり動かないで〜」

みんな『あっ…ごめんなさい』


転写士の方に叱られてポーズを取り直すモデルたち。


転写士の方々が再び作業を開始し、フルールさんはローズさんと何かを話し始めた。

カエデさんは俺たちのことをニコニコと嬉しそうに見つめている。


やはり自分の国の文化を楽しそうに体験してくれているのが嬉しいのだろうな。


俺やハルキが自分たちの世界の食べ物をこっちで作って、それを食べたみんなが喜んでくれたら嬉しいのと同じだ。多分。


転写士A「…よし。こっちは終わったぞ」

転写士B「こっちも出来たわ」

ピコット「同じくっス」

ミュイファ・ローズ「「見せてもらっても?」」

転写士の方々『どうぞどうぞ』


ミュイファさんとローズさんが許可をもらって転写絵を見る。

他の人たちも絵を見に行く中、俺たちモデル陣はフルールさんとカエデさんとお話を始めた。


カエデ「いや〜、凄いでござるなぁ……何がと聞かれると困るでござるが……」

パメラ「ふわっとしてる……」

フルール「ねぇ。そういえば、あなたはモデルやらないの?」

カエデ「えっ!?いやぁ…拙者には普段着でござるし、皆のように可愛いわけでもキレイなわけでもないでござるし…」


コウスケ(あっ)

マグ(そんなこと言ったら……)


ショコラ「えっ?カエデさんはキレイですよ?」

パメラ「うんうん。カエデさんもすっごくキレイな人だと思ってますよ?ねぇ?」

シエル「えぇ。今着てるその着物もとても似合っていますし」

サフィール「はい。ユーリさんは普段の姿との違いで新鮮味がありましたが、カエデさんはとても着なれたといいますか、落ち着いた感じ…といいますか……う〜ん…すみません…あまりうまくは言えないのですが、とにかくとてもお似合いだと思います」

メリー「……うん、キレイ」

カエデ「え、えぇ……!?」


コウスケ・マグ((ほら〜))


この子らが黙ってないよ〜。

そしてこの子らの純真無垢な瞳と穢れなき本心に迫られたら…


モニカ「カエデさんも一緒にやりませんか?」

リオ「本場の人がいた方が着こなし方の参考にもなりますしね。…多分……」

ユーリ「私も同郷の人がいると嬉しいです」

チェルシー「それに良い思い出になると思いますよ?」

パメラ「だから一緒にモデルやりましょう?」

ショコラ・チェルシー「「やりましょ〜?」」

カエデ「あぅぅぅ……し、しかしぃ……!」


はい。

いともたやすく追い詰められるというわけですね。

ここから逃げるのは至難の技ですよカエデさん。

どうします?


カエデ「うぅ……そ、そうだ…!今から拙者が入るのはこの後の予定に差し支えがあるのでは?」

パメラ「うっ…」

チェルシー「ミュイファさんならいいよって言いそうだけどなぁ……」

ミュイファ「うん、いいよ?」

チェルシー「あっほら、こんなふうに」

他の子『わぁっ!?びっくりしたぁ!』


突然のミュイファさんに驚く俺たち。

唯一チェルシーだけは慣れてるのか驚かなかった。


チェルシー「も〜、ミュイファさん。びっくりするから突然出てこないでくださいよ〜」

ミュイファ「いや〜ごめんごめん♪」


あれでも驚いてたらしい。

そしてまったく反省の色が見えないミュイファさんである。


まぁそれはそれとして。


コウスケ「いいんですか?モデルをいきなり追加して」

ミュイファ「大丈夫大丈夫。みんな意欲が湧いてるしね。カエデさんなら申し分ないし、むしろ大歓迎さ」

カエデ「ひ、ひぇぇ……!?」


あ〜あ、カエデさん逃げられないなこりゃ。


コウスケ「カエデさん」

カエデ「マ、マーガレット殿ぉ……!」


俺が声をかけるとカエデさんは助けを求めるような目でこちらを見る。


うん、ごめん。


コウスケ「諦めてキレイな姿をみんなに見てもらいましょ☆」

カエデ「マーガレット殿ぉぉ!?」

ミュイファ「じゃっ、決まり〜♪はい、こっちこっち〜♪」

カエデ「えっちょっ…えっ!?力強っ!?ま、待って……!せめて心の準備を〜……!」


ミュイファさんの謎パワーに引きずられながらそう言い残し、カエデさんは部屋を後にした。


フルール「……これ私の責任かしら?」

サフィール「あ、あはは……」

リオ「いやでもほら…カエデさんがあんな卑屈になるような人じゃないってことを本人に知ってもらえる機会になりましたし……」

フルール「ほぼ答えを言ってるようなものよ、それ」


スーッ…と目を逸らすサフィールちゃんとリオ。

だがここで、心なしか目を輝かせた気がするパメラが話に参加した。


パメラ「う〜ん…そんなに気になるなら、フルールさんもご一緒にモデルさんをやっちゃえばよかったんじゃないですか〜?」

フルール「私が?嫌よ。あまり目立ちたくないの」

パメラ「そ、そうなんですね……」


が、しかし。

フルールさんは鉄壁でした。


だが、そんなフルールさんにも弱点はあるわけで。


ショコラ「もったいな〜い!フルールさんすごくキレイですし、キモノも絶対似合うのに〜!」

フルール「…確かにこの着物っていうのは気になるけど、どうしても目立ちたくないのよ。だから悪いけど絶対に断らせてもらうわ」

ショコラ「そっかぁ……」

フルール「そ、そんなにしょんぼりすることなの…?」

ショコラ「だってぇ…フルールさんのキモノ姿、見てみたかったですもん……」

シエル「ダメよショコラ。あまり無理強いはしちゃいけないわ」

ショコラ「わかってるけどぉ……」

シエル「そ、そりゃあアタシも本当は見てみたいけど……あまり目立ちたくないって気持ちもわかるもの。だから我慢しましょ?ね?」

ショコラ「……うん……(こくり)」

フルール「…………」


ショコラちゃんの真っ直ぐな言葉。


まぁこれに関しては大体誰でも罪悪感に苛まれるもんなんだけどな……。

俺は打ち勝てた記憶がほぼ無い。


ちなみに、他の子に対しても打ち勝てたことの方が少ないじゃん、とか言ってはいけない。

俺の心にダメージが入るから。


ちなみにちなみに、フルールさんにはもう1つ弱点がある。


メリー「……ママ」

フルール「うっ……」


そう、(メリー)である。

過酷な生活を体験させてしまった負い目なのかなんなのか、フルールさんはメリーにめっぽう弱い。


今もメリーに「一緒にモデルしないの?お揃いしないの?」という目を向けられて、とてつもなく葛藤している。

もう一押しで折れそう。


ローズ「なぁに?フルール。こんな可愛いお願い聞いてあげないの?」

フルール「ロ、ローズ……」


はい、もう一押しきました。

これで勝つる。


というかフルールさん、ローズさんにもあまり強くは出れない感じかな?

こうして並べてみると割と弱点多いなフルールさん。


ただまぁ……そう考えると俺の弱点の多さがより際立ってわかってしまうんだよなこれが。

ってか俺大体負けるな。

最弱札かな?


考え込んだら落ち込みそうなのでこのくらいにして、現場へと意識を戻そう。


ローズ「別にここで着てあげなくても良いのよ」

フルール「えっ?」

ローズ「この子たちはあなたの着飾った姿を見たいのだもの。モデルをさせたいわけじゃないわ。だったら簡単よ」

フルール「…その方法は?」

ローズ「お家で着てあげなさい♡」

フルール「えっ……」

ローズ「今日の仕事で学んだことを活かして、1着仕立ててあげる♡」

フルール「はぁっ!?」

みんな『(えぇっ!?)』


ローズさんの発言に驚く俺たち。


マジで?

ローズさんもう着物も仕立てられるの?


ユーリ「いいなぁ…ローズさん!出来上がったら私にも譲ってくれませんか?ちゃんとお金は支払いますから!」

ローズ「そんなのいいわよん♪代わりに、お着物のデザインの確認とか試着とか手伝ってくれる?」

ユーリ「はい!お安い御用ですよ〜♪」

ローズ「うふふ、ありがとう♪そのときになったらお願いするわね♡」

フルール「ちょ、ちょっと…勝手に話を進めないでちょうだい…!」


ユーリさんが羨ましがって新たな約束を取り付けているところにフルールさんがツッコむ。


えらいとんとん拍子に進んでたもんなぁ……。

ん〜…でも、いい案だと思うけどなぁ。


とはいえそれは言わず、フルールさんがローズさんに詰め寄り小さな声で話すのを見守ることに。


フルール「そういうことなら余計に受け取りづらいわよ…!私お金があるわけでもないし、あまり外に出ることもないのよ…!?」

ローズ「大丈夫♡私からのプレゼントよ♡」

フルール「プレゼント…?」

ローズ「えぇ。色を持ったあなたの世界へのプレゼント♪」

フルール「!」

ローズ「その世界に、私の作品も加えてほしいっていうのが交換条件ってことになるかしらね?」

フルール「ローズ……」


コウスケ(色を持った世界か……)

マグ(今のフルールさん、最初に会ったときと比べてすごく楽しそうですもんね♪)

コウスケ(そうだね。……俺たちもその彩りに入ってるかな?)

マグ(そうだと嬉しいですね♪)

コウスケ(うん)


フルール「…バカね。あなたはもう十分私にとって大事な人よ」

ローズ「うふ♡嬉しいわ♡だけどもやっぱり、私の作品も載せてほしいのよ♪」

フルール「まったく…ズルいわね。そんなの断れないじゃないの」

ローズ「ごめんなさいね♪お詫びにうんと腕によりをかけるから♡」

フルール「えぇ。楽しみにしてるわ」


そう言ってフルールさんとローズさんはお互いに微笑みあう。


それを見た子どもたちがヒソヒソと話し始めた。


パメラ「なんだかすごく大人って感じだね♪」

リオ「おぉ…なんかちょっとかっこいいな…」

サフィール「お2人の仲の良さもよくわかりますね」

チェルシー「うん♪ステキだねぇ♪」

シエル「えぇ。それにフルールさんの着物姿も見れそうだし…♪」

モニカ「楽しみだね♪」

メリー「…うん♪」


メリーがとてもいい笑顔で答えるのを見る。


ほんとにフルールさんのことが大好きなんだなぁ……。

めちゃくちゃ親孝行な娘に育っちゃって……お兄さんも嬉しいぞ♪


ミュイファ「たっだいま〜♪」

カエデ「うぅぅ……凄く緊張するでござるぅ……!」


そんなところにカエデさんたちが帰ってきた。

そして転写士の皆さんと軽く話した後…


ミュイファ「それじゃあそろそろ続きを始めよっか!もうすぐお昼だからちょっとだけだけどね」


そう言って転写会の第2部を始めることになった。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


さて、カエデさんもモデルに加わり、転写会の2部を終わったところでお昼の時間。


前と同じように新しい商品の試食会も兼ねて…とのことなので、みんなとどんな食べ物なのかを予想しながら会場へ向かう。


ショコラ「新しい食べ物って何かなぁ?」

チェルシー「お菓子とかだといいなぁ♪」

モニカ「また新しい食べ物なんて……やっぱり商業ギルドってすごいね……」

リオ「新しいものを考えるのって大変なのになぁ……」

シエル「ほんとにねぇ……やっぱりいっぱいの人と相談しながらの方がいいのかしら?」

サフィール「それもあるかもしれませんが、もしかしたらどなたか1人が独創的な感性を持っている…とかかもしれませんよ?」

パメラ「そうだとしたらその人は天才だね。この間村のみんなで食べたドーナッツも凄く美味しかったし、あんなのをポンポン思いつくなんて凄すぎるもん!」


訂正。

あんまり予想は立ってなかった。

ほぼ雑談。


ともかく、そんな感じでわにゃわにゃしながら着いた大きなスタジオで試食会兼お昼ご飯を取るらしい。


俺たちはそれぞれ自分の名前が書かれた札が置いてあった席に着席。

他の人たちも落ち着いたところで、ミュイファさんがさっそく開会宣言を始めた。


ミュイファ「はい!それでは皆さまお待ちかねの、新商品の品評を始めようと思います!」

会場内『わぁぁぁぁぁ!!!!』


割れんばかりの歓声と共に、新商品の試食と品評の会がはじまろうとしていた。


今回はどんなのが食べられるかなぁ?

じゅるり…♪

また遅くなりました……。

うぅ…めっちゃ眠い……。


さて、食事じゃ!っというところで続きましたが…実はまだ何を食べさせるか決まってないという……。

候補はあるのであとは選ぶだけではあるんですけどね。


来週は…来週こそは…!

って、さすがにそろそろ早く投稿するする詐欺になりますかね?


それでも来週こそは…!

ではでは!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ