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異世界で少女とまったりするために頑張る  作者: レモン彗星
3.5章…それぞれの日常
269/435

265.お狐さんのアルバイト…給仕編

誤字報告ありがとうございます。

〔ユーリ〕


懐かしい夢を見た。

いや、正確には見ている…かな?


なにせ今いるのは私の実家だからだ。

障子にお庭、全て記憶にある通りだ。


う〜ん……夢の中で意識があるのって変な感じだなぁ……。

あっ、こんな感じでコウスケとマーガレットは会ってるのかな?


なんてことを考えながら私は歩く。

どうやら意識はあっても夢の中で自由に動けるというわけではないようだ。

ちょっと残念。


でもまぁそれでも十分かも。

こんな()()、これくらいの気持ちで挑んだ方が気楽だもの。


そうこうしているうちに目的の場所に辿り着いたようだ。


この先の光景は知っているけれど、それでも夢の中の私は止まることなく、そっと障子を開けた。


そうして目に入ったのは私と同じ狐耳の男の人。

その人は開口一番こう言う。


???「来たか。早速始めろ」


不躾にも程があるその言葉に、しかし夢の中の私は慣れた様子で答える。


ユーリ「はい、お父様」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


チュンチュン。


小鳥の(さえず)る音を聴きながら目を覚ます。

体を起こして軽く伸びをしてから、夢のことを思い出し思わず呟く。


ユーリ「……久しぶりに見たなぁ……」


最近は見てなかったのに。

コウスケとマーガレットとメリーちゃんと一緒に寝てたから見なかったのかな?

う〜ん……あり得る。


ユーリ「はぁ……」


なんて別のことを考えてみたけど……やっぱりダメだね。

どうしたってため息が出ちゃう。


でもダメダメ。

ちゃんと元気な顔して会わないと、みんなに心配させちゃう!

それに、今日はどうしてもやらなきゃいけないことがあるんだから!


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


ユーリ「う〜ん……」

コウスケ「…ユーリさん…まだ悩んでるんですか?」

ユーリ「だってぇ……!」


コウスケとモニカちゃんのラブラブ (?)新聞を見た後、突然エリーゼちゃんとフレデリカちゃんっていう遠くの友だちにお手紙のお返事を書いてないことを思い出したコウスケと、そのコウスケによってマーガレットと一緒に、私は隠密ギルドに来ていた。


理由はもちろん依頼を受けるため。

で、さらにその理由なんだけど……。


…この間、大豆を大量に衝動買いしちゃったせいで、貯金が無くなっちゃって……。


昨日バッチリ稼いだんだけど…敵を殴ったときにバキンッて、壊れちゃって……。

まだ買ってからそんなに経ってないのにぃ……。


それになにより…大豆だけあっても意味がないんだよ……。

加工するための道具が必要なんだよ……!

それを買うにも……うぅぅ……!


そんなわけでまた出費が嵩んじゃうので、こうしてお仕事を探しに来たわけです。


ちなみに昨日の戦闘でディッグさんも盾に違和感を感じたみたいで、リオちゃんと一緒に鍛治ギルドに向かっていった。


リオちゃん……コウスケと別行動するって知ったとき、ちょっと不安そうにしてたなぁ……。


なので早く会わせてあげないとなんだけど……。


ユーリ「マーガレット……まだかかりそうだから先にリオちゃんのところに行ってていいよ?」

コウスケ「ユーリさんが凄く心配なので仕事見つかるまでは一緒にいますよ」


って言って聞いてくれない……。

そんなに私って危なっかしいかなぁ……?


ちなみにいくらコウスケでも依頼書を見せるのはダメなので、手紙を書いて渡すようお願いし終えたコウスケは、そのあとずっと近くで隠密ギルドの人とお話していた。


でも……正直見られて困るような依頼でもないと思うなぁ……。

というかマーガレット…前に隠密ギルドに資料を持ってきたりしてたんだし、別に見られても困らないんじゃない……?


なんてイケナイことを考え始めながら依頼書を見てずっとうんうん唸っている私を見かねた受付の人が話しかけてきた。


受付のお姉さん「ユーリさん……依頼は毎日のように新しいものが出てきますし、無理にこの中から決めなくてもいいんですよ?」

ユーリ「うっ…ん…そうなんですけどぉ……」


さすがにお金がないからどうしても決めたいだなんて恥ずかしくて言えない……。


そんな私にコウスケが話しかけてきた。


コウスケ「ユーリさん」

ユーリ「待ってぇ…もうすぐ、すぐ決めるから……」

コウスケ「いえ、お仕事なら冒険者ギルドにもあるじゃないですか」

ユーリ「えっ?」

コウスケ「冒険者ギルド(うち)にも依頼はいっぱいありますよ?というか、うちに来たものを各ギルドに分けてるんですから、特にこれといった要望が無いなら冒険者ギルドの方が確実だと思いますよ?」

ユーリ「むぅ……」


それは確かに……。

でもなぁ……依頼1つ1つの報酬金額ならやっぱり隠密ギルドの方が…


コウスケ「それに結構似たような依頼もありますし、同じところからいろんな頼みがある…なんてこともザラですから、そういうのをまとめて捌ければ、他の専門的なギルドにも引けを取らないと思いますよ?」

ユーリ「ん……なるほど……」


まとめてか……。

迷宮探索の後の素材売却も結構そういうのあったし…そう考えると確かに、依頼をまとめてやっちゃっても問題なさそうだなぁ……。


ユーリ「う〜ん……このまま悩んでてもアレだし、見に行ってみようかな?」

コウスケ「では早速行きますか。依頼がわんさかあるとはいえ、早い者勝ちに変わりはありませんから」

ユーリ「うん。それじゃあ、えっと……」

受付の人「あぁ、お気になさらず。無理に受けていただくのも申し訳ないですから。良いお仕事が見つかると良いですね」

ユーリ「すみません…ありがとうございます」


受付の人に見送られ、私たちは冒険者ギルドへと向かった。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


ガヤガヤ…ガヤガヤ…


相変わらず人の多い冒険者ギルド。

その一角にある依頼ボードへと歩を進める私とコウスケに、周りの人たちがひっきりなしに話しかけてくる。


冒険者A「よぉ、マーガレットちゃん!鍛治ギルドに行ってるんじゃなかったのか?」

コウスケ「ユーリさんの付き添いですよ〜」

冒険者B「ユーリちゃんは?今日は《イシオン》の皆さんとは一緒じゃないんだね?」

ユーリ「今日はお休みなんですけど、私はちょっとお仕事を探そうかなって」

冒険者C「やっほーマーガレットちゃん!今日はどうする?揉んでく?」

コウスケ「いえ、急いでいるので大丈夫です」

冒険者C「ちぇ〜。今日はダメな日か〜」


私も割と仲の良い人が増えたけど、やっぱりコウスケとマーガレットの人気が凄い。


…………うん?待って?


ユーリ「マーガレット?さっきの人の揉んでくって何?」

コウスケ「……なんか…油断したら揉んでて……それからいろんな人に誘われるようになってます……」

ユーリ「あぁ……なるほど……」


マーガレットが揉んじゃったのね……。


あっ、それでさっきの人、今日はダメな日とか言ってたんだ。

多分コウスケのときは断ってて…マーガレットのときは揉んでるんだな……。


マーガレット…ふにふにが好きだからなぁ……。


う〜ん……


ユーリ「……あなたが止める側ってやっぱりなんか変だねぇ……」

コウスケ「言わんといてください……」


誰が聞いてるのか分からないので、一応コウスケの名前とかは避けて話しているけど……。

さっきのコウスケの言葉で、コウスケが誰かのを自分からモミモミしているところが思い浮かばないですぐにマーガレットの方だなって分かるのは……どうなのマーガレット……女の子として……。


なんてことをしている間にボードの前へ。


よ、よし。

気持ちを切り替えてこ!


う〜ん……ほんとにいっぱい依頼があるなぁ……。

一応いつも見てるけど、改めて見てみると本当に大量にあるんだなっていうのを感じるよ。


それでお仕事だけど……そうだなぁ…いつもは素材採取系しか見てないけど、今回は冒険道具を揃えるためでもあるから迷宮には入らないやつで何か……。


ん〜……何かの作業のお手伝いがいいかなやっぱり……。

上手くいけばもしかしたら今後もちょいちょいお邪魔できるかもしれないし……。


ユーリ「…ん…あれ?」

コウスケ「?何かありました?」

ユーリ「あっうん…これなんだけど……」

コウスケ「はいはい?」


私が見つけたのは酒場のお手伝いの依頼。

その依頼の依頼主の人の名前に見覚えがあったからだ。


ユーリ「イラムスさんの名前……あっ、ここイラムスさんが働いてるところだ。私も行ったことあるよ」

コウスケ「あぁ、どこかで聞いた名前だと思ったら、ユーリさんがたまに会うようになったお友だちの方ですか」

ユーリ「うん、そうだよ。…う〜ん……イラムスさんの依頼だったら手伝いたいけど……」


今の私はとにかくお金が欲しい身……。

この依頼だけじゃあ……


コウスケ「あっ、隣のこれもイラムスさんからですね」

ユーリ「えっ?……ほんとだ……」


コウスケが見つけた依頼書には確かにイラムスさんの名前が書いてあった。


もう1枚出してたんだ……。

えっと…こっちの依頼は……


ユーリ「…ふんふん……ん…これなら……!」

コウスケ「決まりました?」

ユーリ「うん!これとこれにする!ありがとうコ…」

コウスケ「しー……」


依頼が決まったことで嬉しくなって、うっかりコウスケのことを呼びそうになっちゃった……。

危ない危ない……。


ユーリ「んっ、う"ん……!ありがと、マーガレット!」

コウスケ「どういたしまして。ではせっかくですから、私が依頼の受諾もしますよ」

ユーリ「わーい♪お願いしま〜す!」

コウスケ「それではこちらへどーぞ♪」


そうしてお仕事を引き受けた私は、面接を受け付けている時間がもうすぐ始まるということで、さっそく酒場に向かうことにした。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


地図に記された場所はイラムスさんの家からまぁ近いかな?というところ。

そこに大きな二階建ての酒場が建っている。


イラムスさんに教えてもらって、ワフカさんとクオロンさんと一緒に会いにきたんだよね。

それからここに集まるようになったから、他の店員さんとも割とも仲が良くなったし。


う〜ん…そっかぁ……。

確かにみんな凄く忙しそうにしてたし、もうちょっと前から募集はしてたのかも。


そうなると、長く働いてくれる人の方がいいのかなぁ……?

私は冒険もあるからあまり入れないし……。

もしかしたら難しいかな……?


まぁでも、今回の依頼は臨時のお手伝いだし、とりあえずお話を聞くだけ聞いてみないとね。


ユーリ「お邪魔しま〜す」

イラムス「は〜い…ってあれ?ユーリじゃないか?どうしたんだい?店はまだやってないよ?」

ユーリ「あっ、イラムスさん」


お店に入ると、ちょうど近くにいたらしいイラムスさんが話しかけてきた。


普通のお客さんだと思われているみたいなので、私は依頼を受けてきたことを伝える。


ユーリ「ギルドに貼ってあった依頼を見て来てみたんです」

イラムス「へぇ、ありがたいねぇ。今日は人が多くて猫の手でも借りたいくらい忙しくなるから、現役冒険者のユーリが来てくれたら頼もしいよ」

ユーリ「そう言って頂けると嬉しいですね」

イラムス「言っとくけどお世辞じゃないからね?それで、ユーリはどっちの依頼を受けたんだい?」

ユーリ「どっちも受けちゃいました♪」

イラムス「どっちも!?はぁ〜、無茶するねぇ……給仕もやってもう片方もなんて、体力は持つのかい?」

ユーリ「大丈夫です!体力には自信がありますから!」


この街まで歩いてきたり、迷宮に徹夜して潜ったりしてましたから大丈夫ですよ!


イラムス「ふぅん?まぁ手伝ってくれるだけでもありがたいよ!じゃあとりあえず店長に会いに行こうか!」

ユーリ「はい!」


そうして私たちはお店の奥に進んだ。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


女性の店長さんとの面接は1発合格。

お店の人と知り合いで、現役冒険者で…あと容姿が良いというのが決めてらしい。


というか容姿が良いって実際に言われた。

男受けする体だ!って言われた。

そのあと店長さんはイラムスさんに叩かれてたけど。


まぁともかく、お仕事が決まったのでさっそく制服を貸してもらい、覚えるべきことを教えてもらったり軽くお仕事の体験もしたりと、いろいろと教えてもらっている間に夕方。

そろそろ営業時間というところまで差し掛かった。


店長「せいれーつ!」


店長さんの言葉にイラムスさんたち従業員の人たちが並びに行ったので、私と同じように臨時で来てくれたお手伝いの方たちと一緒に見様見真似で並び、店長さんのお話を聞く。


店長「今日は週に1度のスペシャルデー!欲望に忠実なバカどもがもっとバカ騒ぎをするために来る日だ!気を引き締めて稼ぐよ!」

従業員の方々『はい!』


お客さんをバカって……。

でも依頼にも出てたイベント的に、否定はちょっとしづらいかな……。


店長「よし!それじゃあ持ち場について!臨時のお手伝いの子たちもそれぞれ教えた通りに!焦ったら必ず周りにいる誰かに助けてもらってね!」

手伝いの人たち『はい!』

店長「よし!それじゃあ開店だ!」


そうしてお店が開いた…と同時に、ガヤガヤと人が入ってくる。


わぁ…!思ってたよりも多い……!

と、圧倒されてる場合じゃないね……!


ユーリ「いらっしゃいませー!」


私は大きな声でお客さんを招き入れた。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


客「おーい!こっちに酒追加でー!」

ユーリ「はーい、ただいまー!」

客「こっち注文いいですかー!」

ユーリ「今行きますー!」

客「料理まだかー?」

ユーリ「はいこちらでーす!」

客「姉ちゃーん!こっちきて酌してくれねぇかぁ!」

ユーリ「嫌ですー!」


開店からここまで、ずっとこの調子だ。

息つく暇も無いとはまさにこのこと。


その上たまに胸やお尻を触ろうとしてくる人もいるからそれもあしらわないといけない。


それに私が接客をしていると驚く人が多くて……。

それでどうやら、その人たちが話しているのを聞いたのか、私の顔を見て「ほんとにいた…!」なんて声をあげる人が増えてきて……。

多分これ、私のことを見に来てる人も混じってるね。


私も有名になったなぁ……。

ディッグさんたち 《イシオン》の皆さんと一緒に冒険してるから、当然といえば当然なんだけど。

ディッグさんたち凄い人気だし。


まぁとにかくずっとそんな感じで、イラムスさんたちお店の人や、他のお手伝いの人たちも頑張ってはいるものの、お客さんが多いしこっちは不慣れな人が数人いるし、その上面倒なお客さんがいるしでもうてんやわんや。


それでもなんとか捌いていき、今のところ大きな問題は起きていない。


でもさすがにちょっと疲れてきたかも……。

そう思ってきた夜7時ごろ。


メイカ「あっ、ユーリちゃーん!」

ユーリ「えっ、メイカさん!?それにディッグさんとケランさんまで!」


お店にメイカさんたちがやってきた。


客「おい、《イシオン》だ…!」

客「おぉ……!新生 《イシオン》のメンバーが集結だ…!」

客「俺この間ケランさんに傷を治してもらったんだ…!」

客「俺はディッグさんにアドバイスをもらったぞ。おかげで俺の生活がちょっと豊かになった」

客「俺はメイカさんに踏んでもらった」

客「どういうことなんだ……」

客「わからん……」

客「お前…羨ましいぞ…!」

客「こっちにも猛者いたぞ……」


さすがはメイカさんたち。

迷宮の冒険者たちからも一目置かれる存在なだけあって、姿を現しただけでこの盛り上がりようだ。


なんとなく私も鼻が高い。

ディッグさんもケランさんも、あとちょっと変態だけどメイカさんも凄い人でしょ!っと、自慢げになっちゃう。


メイカ「それじゃあ…あの席にしましょ!」

ディッグ「ああ。んじゃな、嬢ちゃん。頑張れよ」

ケラン「無理はしないでくださいね」


そう言ってメイカさんたちはお店の一角にあるテーブルに着いた。


よぅし!

メイカさんたちも見てることだし、もっと頑張らないとね!


気を引き締め直して頑張ること数分。

メイカさんたちからの注文を取るためテーブルへ向かう。


ユーリ「お待たせしましたー!ご注文をどうぞ!」

メイカ「ユーリちゃんを1人で」

ディッグ「全員分の酒と…あとはこれとこれ…あとこれで」

ユーリ「かしこまりましたー!」

メイカ「あぁん、構って〜!」

ケラン「仕事の邪魔しちゃダメですよメイカさん……」


あはは…メイカさんは相変わらずだ。

ともかく、注文を取ったのでこれを厨房班に渡して…次はあそこのテーブルにこれを持ってって……。


そうしてまたしばらく仕事に熱中。

メイカさんたちの料理も運び終わり、そろそろ夜も更けてきたかな…というころ。


イラムス「ユーリ!そろそろ仕事の時間だよ!」

ユーリ「あっ、はーい!」


私が受けたもう1つの依頼の時間になったようで、イラムスさんが私を呼んだ。


メイカ「仕事?また何か別のことかしら?」

ケラン「さぁ……?」


メイカさんたちの声がちょこっと聞こえたけど、挨拶をする暇はないので仕方なくそのままお店の裏へ。


そこで私はお店のもう1つの制服に着替える。


この酒場は大きい。

それは2階部分にもお客さんが入れるほど広くスペースを取っているからでもあるのだが、もう1つ、大きな理由がある。


それはステージ。


お店の端っこ。

厨房や更衣室、その他もろもろのお店の裏側があるところから上がれる、大きなステージ。

2階からも見下ろせる位置にあるそれが理由。


そのステージでは毎週あるイベントをしており、それがこのお店が大繁盛している理由の1つなのだ。


ちなみに、料理が美味しい、従業員が優秀などの理由も大繁盛に影響している。


それはそれとして、このステージでやるイベントというのが今日で、それが毎回大賑わいなので、今回…もしかしたら毎週してたかもしれないけど…お手伝いを募集していたのだ。


それで、そのイベントの内容なのだけど……。

端的にいえばマーガレットが喜びそうで、コウスケが顔を赤くして目を逸らしそうな感じ。


服装は気慣れていたあの服と同じかそれ以上の布面積なので恥ずかしくはない。

むしろこれでいいのかな?とさえ思う。


そんな服を着て、ステージ上で、大勢の人の前でやるイベント。

それは…


店長「皆さんお待たせいたしました!本日の()()()()()()の始まりでぇすっ!」

客たち『おおぉぉぉぉぉぉ!!!』


そう、ダンスショーだ。

新章1発目はお狐さんシリーズでした。

ユーリさんの個性(ダンサー、お色気、天然)を活かせるようなお話を作りたいな〜というわけで、こういうことがありそうな酒場にスポットを当ててみました。


イラムスさんの職業を不明にしておいたのが効きましたね。

ちなみに前回の依頼の時にはお休みだったということでどうかひとつ……。

ハルキがその辺徹底しているはずですので、お休みがあってもおかしくないですよ。えぇ。

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― 新着の感想 ―
[良い点] おぉ!こうきたか!! ユーリさんならこういう依頼受けて稼ぐのもアリですね。 しかも今後の伏線もチラ見せして…。 色々気になりますね! [気になる点] まだ3章の途中ですし、今話ではないです…
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