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195.打ち上げ終わり…と傷心マーガレット

結局あのあと他の子どもたちにも甘噛みすることになった。


ねだってきたモニカちゃん、ショコラちゃん、チェルシーの3人と、いつものツンデレを発動させながらもチラチラ見てくるシエルにもかぷっといき、リオとサフィールちゃんは顔を赤らめ断った。


まぁそりゃそうだろうよ。

恥ずかしいだろうよ。

俺も恥ずかしかったよ。


その後、みんなのお世話をしたりお世話されたりしながら時間は過ぎていき、もうそろそろ…という時間になったのをハルキが気付いた。


ハルキ「ん…もうこんな時間か……」

ララ「あら…ほんとですね。それじゃあそろそろ…?」

ハルキ「だね。リンクスさん、アリシア。今日はありがとうございました」

アリシア「いやいや〜、あたしたちも楽しませてもらったからね!」

リンクス「あぁ。それに結果的には黒字だしな。だが…先んじて貸し切りの予約を取るとはな……」

コウスケ・マグ「(えっ)」


通りでしれっと貸し切られてるなって思った……。

ハルキが手を回してたんだな……。


コウスケ「いや、それ…私が負けたらどうするつもりだったんですか?」

ハルキ「考えてなかったなぁ」

コウスケ「危ないなぁ……」

ハルキ「負けるって考えてなかったからねぇ。みんなも止めなかったし」

コウスケ「そうなんですか?」

ララ「うん。マギーちゃんなら絶対に勝てるって信じてたからね」

リンゼ「はい。マーガレット様ならば、必ずや期待に応えていただけると」

コウスケ「…なんでそんなに評価高いんだろう……」


ララさんとリンゼさんにまでそんなこと言われたらさすがに照れくさいな……。


チェルシー「あーっ!マギーちゃんが照れてる〜!可愛い〜!」

シャール「ん、マーガレットは褒められ慣れてないみたい」

エスト「じゃあエストもいっぱい褒めてあげる〜!」

コウスケ「えぇぇっ!?」


それはちょっと勘弁してくれ……!


マグ(じゃあ私も褒めますね☆)

コウスケ(マジでやめて!?)


それはさすがに恥ずかしすぎる!

こ、こうなったら誰かに助けを……!


えーと……メイカさんは駄目…ユーリさんも面白がりそう…ディッグさんもニヤニヤしてるしケランさんも助けてくれそうにないし……


コウスケ「フ、フルールさぁん……!」


1番助けてくれそうな身内のフルールさんのそばに逃げ込むことにした。

メリーはむしろ喜んで褒めに来るだろうから、ある意味これは賭けだ。


今考えればダインさんとかモーリッツさんに泣きつけばよかった気もするが、やっぱりフルールさんが信頼度NO.1なのでつい行っちゃうのは仕方がない。


しかしその信頼は秒で裏切られた。


フルール「いいじゃない。むしろ今まで褒められなさすぎたのよ。ずっと誰かを甘やかしてるんだもの。この機会にまとめて聞いちゃいなさい」

コウスケ「そ、そんなぁ……!」

ユーリ「はい、というわけで確保♪」

コウスケ「うぇっ!?」

ユーリ「私と同じ目に会おうね〜?マーガレット♪」

コウスケ「ユ、ユーリさんっ!?ま、待って…!」

ユーリ「待ちませ〜ん♪」


最初に俺が振ってから定期的に開催されるようになった「ユーリさん褒め褒め大会」を根に持っている様子のユーリさんに抱えられ、椅子に座る彼女の足の上にちょこんと乗せられ、背後から逃げられないようにがっちり両腕込みで抱きしめられる。


相変わらずの暴力的なふにふにの感触に襲われるが、今はそれよりもこのあと始まる褒め殺しのことで頭がいっぱいなのでまったく気にならない。

そんな余裕が無い。


マグ(それじゃあコウスケさん♪頑張ってくださいね♪)

コウスケ(いやいやいやいや!?マグのことなんだし、マグが全面で受け止めた方が良くない!?)

マグ(ダメですよ〜。コウスケさんが表にいるときにしたことなんですから、コウスケさんが受け取るべきです)


ぐぅ…!


マグ(それに〜♪)

コウスケ(そ、それに……?)

マグ(私もコウスケさんを褒めるのに参加するので無理です♪)

コウスケ(なぁっ!?)


そんな気はしたけどもぉ…!?


ユーリ「それじゃあマーガレット?」

マグ(準備はいいですか?)

コウスケ「ま、待って……!?そういうの、ほんと慣れてないからぁ……!」

ユーリ・マグ「ダ〜メ♡」(ダメです♡)

コウスケ「ふえぇぇ……!」


このあと表で参加者全員から褒め殺され、中ではマグにめちゃくちゃ褒められ甘く誘惑されて、俺は恥ずかしさのあまり泣きかけた。


っていうかダインさんとジルさんまで面白がって参加してくるなんて……!

うぅぅ……!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


〔マグ〕


みんなに褒められ千切られたコウスケさんは今、同じ目にあったことのあるユーリさんにがっしりと抱きついて、大きなお山に顔を突っ込んで赤くなっている顔を隠している。


いつもお胸の感触を感じると顔を赤らめるコウスケさんが自分からいくなんて……。

もうまったくお胸の感触とかどうでもいい状態まで追い込まれたんだろうなぁ……。[他人事]


まぁそのおかげで、私はユーリさんのふにふにをやんわりとはいえ怒られずに感じられるから役得ですけどね♪


さてさて…まったく動く気配がないコウスケさんに苦笑しながら、ハルキさんが帰り支度を始めていた。


ハルキ「それじゃあそろそろほんとに帰るよ」

チェルシー「えぇ〜!?まだみんなといたい〜!」

ハルキ「そうは言っても……あぁでも明日はお休みなんだっけ?」

ララ「はい。頑張ったマギーちゃんと、一緒に遊ぶかなと思ってチェルシーちゃんとショコラちゃんとパメラちゃんもお休みです」

チェルシー・ショコラ・パメラ「えっ!?そうなの!?」「「そうなんですか!?」」

ララ「言ってなかったっけ?」

チェル・ショコ・パメ「「「聞いてません!」」」

ララ「ごめんね〜」


みんな明日お休みなんだ〜……。

確かに試合も終わったし、練習に時間を全部割かなくても良くなったもんね。


…そういえば誰かと遊ぶなんて久しぶりかも!

こっちに来て最初のお休みの日にユーリさんと回ったことはあるけど……ユーリさんを隠密ギルドに案内して、ローズさんのお店でモデルのお仕事をしたから、遊んだとは言い難いし……。

そのあとは試合に向けて練習ばっかりだったし……。


しかも今回はショコラたちだけじゃなくて、新しい友だちと……って…そっか。

他の子は普通にお仕事あるかもしれないのか……。


まぁ…それでもショコラとパメラ、チェルシーとメリーと遊べるんだし、嬉しいことだよね。うん。


ハルキ「う〜ん…でも、だからってあんまり遅くまでってのは……」

チェルシー「むぅ〜……せっかくみんないるのに〜……」


だよねチェルシー。

私も出来ればもっとお話したいけど……。


コウスケ「…でも…みんなお仕事あるでしょ……?」


あっコウスケさん…立ち直ったんですね。


チェルシー「うぅぅ……!」

コウスケ「朝が早い子もいるし、また今度にみんなで遊ぼ?」

チェルシー「……でもぉ……」

ハルキ「ん〜……あっ、それなら……」


と、そこでハルキさんがディッグさんたちに何かを相談し始めた。


ハルキ「大丈夫ですかね?」

ディック「まぁ問題はねぇだろうが……」

メイカ「寝るところとご飯が怪しいかなぁ……提案自体は大賛成なんだけどね」


なんだろう?

メイカさんが喜ぶ提案?


ハルキ「そこは僕の方からお祝いってことで……それにみんな忙しいですから、こういう機会でないと……」

ケラン「そうですね……そういうことなら僕は大丈夫です」

フルール「そうねぇ……メリーも喜ぶだろうし、私も構わないわよ」


ケランさんとフルールさんが何かを承諾した。


メリーの喜ぶこと?


コウスケ「…?ユーリさん、あれはなんの話をしてるんですか?」

ユーリ「んふふ…いいこと♪」

コウスケ・マグ「(?)」


コウスケさんが耳の良いユーリさんに尋ねると、そんな答えが返ってきた。


…いいこと?


フルール「あとは…保護者次第ね」

ハルキ「うん。というわけでまずは…グリムさん」

グリム「いいよ」

ハルキ「よし、じゃあ次…」

フルール「待ちなさい。あなたもちゃんと分かって言ってるんでしょうね?」

グリム「ははは、もちろんさ」


とてもそうとは思えない即決でしたよ……?


ハルキ「ジルさん」

ジル「あん?」

ハルキ「実は……ごにょごにょごにょごにょ…」

ジル「ふぅん?…いいよ」

ハルキ「よしよし」


ほんとに何のお話を……?


ハルキ「親方さん…実は…………」

親方「…ふんふん……ふぅむ……」

サワコ「あら、いいじゃないか。リオも喜ぶよ!」

親方「……まぁいいか。最近のあいつはコンを詰めすぎだしな…いい息抜きになるだろ」

ハルキ「ありがとうございます!」


…?リオ…何かあるのかな……?


ハルキ「リンクスさん、アリシアさん。ごにょごにょ……」

アリシア「…へぇ、いいじゃない!」

リンクス「あぁ……いや…しかし……ぬぅ……」

アリシア「大丈夫よ兄さん!マーガレットちゃんがいるんだし……」

リンクス「…それはそれで心配だが……」

コウスケ・マグ((えっ?))


心配なんですか?

いやまぁ確かに今日もいろいろとやっちゃいましたけど……。


リンクス「…まぁいいだろう」

ハルキ「ありがとうございます」

アリシア「でも着替えはどうするんですか?モニカはいいとしても、他の子たちは一旦帰らないとじゃ……?」

ララ「それは私が。実はこの前商業ギルドからいくつか試供品をいただいたので、それを着てもらおうかと」

アリシア「そうなの?」

ララ「うん。本人たちが気に入ったら、持ち帰っていただいても構わないよ?」

アリシア「それはさすがに申し訳ないかな〜」


ショコラ「…ねぇマグ。みんななんの話をしてるの?」

コウスケ「さぁ…?ユーリさん(いわ)く、「いいこと」らしいけど……」

パメラ「そうなんですか?」

ユーリ「うん。きっとみんなも喜ぶと思うよ」

みんな『?』


さすがに大人たちの様子がおかしいと、子どもたちが私のところに集まってきた。

パメラの質問に答えたユーリさんは柔らかく微笑んでいるだけ。


みんなで首を捻っていると、ハルキさんが戻ってきた。


ハルキ「保護者たちの許可は出たから、あとは君たちの意思だけだね」

コウスケ「なんのですか?」


コウスケさんが尋ねると、ハルキさんはふふっ…と楽しそうに笑って答えた。


ハルキ「今日はマーガレットちゃんのいる第3寮舎でお泊まり会でも開いたらどうかってことについてのね」

みんな『(!?)』


お泊まり会!?


チェルシー「ってことは…みんなとまだいれるってこと!?お兄ちゃん!」

ハルキ「うん。みんなが良ければだけどね」

チェルシー「み、みんなはどう!?」


大喜びしたチェルシーが、慌てて他の子に聞き始める。


ショコラ「やった!行く行く!お泊まりか〜い!」

パメラ「えへへ〜!久しぶりだなぁ、こういうの!昔はよくマグのお家にお邪魔してたよ〜!」

メリー「…みんな一緒…!(ふんすふんす)」


ショコラたちは予想通りとして……。

他のみんなはどうかな……?


リオ「ん…まぁオヤジがいいって言ってんなら断る理由はないかな」

モニカ「私も…!お泊まり会楽しみ…!」

シエル「ま、まぁ?マスターが言ってるならしょうがないわね!」

サフィール「ほ、本当にいいんでしょうかマスター?」

ジル「あぁ。問題ねぇだろうよ。楽しんでこい」

サフィール「……はいっ!」


やったぁ!

みんな来れる!


ハルキ「みんな良いみたいだね」

みんな『はい!』

ハルキ「ふふふ…それじゃあ僕とララは第3寮舎に行くから、リンゼたちは先に帰っててくれ」

リンゼ「はい」

シャール「ん、わかった」

エスト「えぇ〜!?エストもお泊まり会したい〜!」

ハルキ「今日は子どもたちだけでやらせてあげて。また今度改めてお願いしよう?」

エスト「むぅ……わかった……」

チェルシー「エスト姉ごめんね……?」

エスト「ん〜ん…大丈夫。チェルシー、いってらっしゃい!」

チェルシー「うん!」


チェルシーとエストさんたちだけでなく、他のみんなもそれぞれ保護者の人たちとお話している。

ショコラとパメラは、ララさんが教会のみんなには連絡を入れとくから楽しんできてと言われてお礼を返していた。


教会のみんなかぁ……。

もしよかったら、今度は私が教会にお泊まりしに行きたいなぁ……。


親方「ちょっといいか娘っ子」

コウスケ「はい、なんですか親方さん」


私が考え事をしていると、親方さんが話しかけてきた。

リオは親方さんの奥さん…サワコさんとお話している。


親方さんは少し声を小さくしてヒソヒソと話し始めた。


親方「…コウスケだったか…?リオにあんまり変なことするんじゃねぇぞ?」


えっ?


コウスケ「いや…しませんよ。というかそれを言うなら、もうちょっと前の方からというか、俺が囲まれてるときとかに助け舟出すとかすればよかったんじゃ…」

親方「よし、帰るぞサワコ」

コウスケ・マグ((あっ逃げた))


ん〜…でもリオに変なことするな…って……。

…親方さん、いっつもリオとケンカばかりしてるけど、やっぱりリオのことを大事にしてるんだね。


リオ「…?なぁマーガレット。オヤジと何話してたんだ?」

コウスケ「あんまり変なことするなってさ」

リオ「変なことぉ?女同士だぞ?」

コウスケ「さっきみたいなイチャイチャちゅっちゅはすんなよってことじゃない?」

リオ「あ、あぁ…なるほど……まぁあれはさすがに小っ恥ずかしいからオレの方からも断るし……うん……」


顔を赤らめて視線を外してごにょごにょ言うリオ。


マグ(…可愛い)

コウスケ(そうだねぇ……)

マグ(リオも女の子ですねぇ♪)

コウスケ(それを指摘すると怒られそうだから言っちゃ駄目だよ?)

マグ(わかってますよ〜♪)


グリム「マーガレットくん」

コウスケ「あっグリムさん」


私たちがリオの可愛さを眺めていると、今度はグリムさんが話しかけてきた。

その隙にリオはショコラたちの方に行っちゃった。


…もうちょっと眺めたかったのになぁ……。


と思っていたが、グリムさんもコソコソ話の体勢に入ったので意識を戻す。


グリム「シエルのことだけど……」

コウスケ「…変なことはしませんよ?」

グリム「いや、むしろ好きなだけやっていいよ」

マグ(えっ?)


いいの?


コウスケ「おい保護者」

グリム「まぁ聞いてくれ。彼女は訳あってここに来るまであまり人のぬくもりに触れたことがないんだ。だから思う存分甘えられる存在である君には、シエルの好きなようにさせてあげてほしいんだよ」


そうなんだ……。

…なんだかみんな大変な目に遭ってるんだね……。


コウスケ「それはわかりましたけど……それでなんで俺がシエルのことを好きにしていいってことになるんですか?」


はっ!確かに!


グリム「それはね……?」

コウスケ・マグ「(それは……?)」

グリム「シエルにそういう知識が全く無いから」

コウスケ・マグ「(はっ?)」

グリム「だからどうせならこの機会に実践教育してあげちゃっても…」

コウスケ「し・な・い!」

グリム「ちぇ〜」


そ、そういう知識……?

コ、コウスケさんに好きなようにされて学ぶそういう知識って……そ、それって絶対えっちなことだよね……!?


シエル「マスター!?またマーガレットに変なこと言ってるの!?」


あっ!シエルが気が付いた!


グリム「いやいやぁ?マーガレットくんにシエルを好きにしていいよって言っただけさ」

シエル「す、好きなようにって……!?バ、バカァ!!」

コウスケ(そりゃそうなるよ……)


ですよねぇ……。


シエル「そそそ、そんなの許可したら……い…いっぱいなでなでかぷかぷされちゃうじゃない!」


あっ……(察し)


コウスケ「…シエル……」

シエル「な、なによぉ……!」

コウスケ「そのままの君でいて……」

シエル「…?」


そうですね……。

シエルにはまだ早いかな……。


ジル「何話してんだお前らは……?」

コウスケ「あっジルさん」

グリム「やぁジル。ちょっとこの子たちに教育をと思ってね」

ジル「お前が教えるならまだしも、本人たちに実地で学ばせようとすんなバカ」

グリム「酷いなぁ」


コロコロ笑いながらジルさんと話すグリムさんには、反省の色がまったく見えない。


ジル「はぁ……それよりもマーガレット」

コウスケ「あっはい、なんでしょうか?」

ジル「サフィールのことは頼んだぞ。もし何かあったらお前が助けてやれ」


ジルさん…ぶっきらぼうだけど、やっぱりサフィールちゃんのことが大事なんですね♪


コウスケ「はい!それはもちろん…」

ジル「だが交尾はすんなよ」


ん?


コウスケ「しませんってば!!あんたら私をなんだと思ってんだ!?」

グリム「変態くん」

ジル「女好き」

コウスケ「----」


あっ…コウスケさんがまたユーリさんにぎゅって……。

もうっ!二人とも酷いですっ!


……交尾…ってなんだろう……?


ユーリ「よしよし…マーガレット…泣かないで~……」

コウスケ「……泣いてませんし……」

シエル「マ、マーガレット……あたしはマーガレットが女の子好きでも気にしないわよ……?」

コウスケ「シエル……優しさが辛いよ……」


あっずるいですユーリさんもシエルも!

私もコウスケさんのことなでなでして慰めたいです!


マグ(コウスケさん……大丈夫ですよ~。コウスケさんは変態でも女好きでもないですよ~)

コウスケ(ありがとうマグぅ……でも正直ちょっと思い当たる所が……)

マグ(そうなんですか?まぁそれでも、少なくともメイカさんよりは変態ではないでしょう?)

コウスケ(それは……多分そうかな……?)

マグ(そうですよ。コウスケさんはちゃんと節度を守ってますから。だから大丈夫です!)

コウスケ(うぅ……ありがと、マグ……ちょっと元気出たよ……)

マグ(どういたしまして♪)


んふ~♪

コウスケさんのお役に立てた~♪


しょんぼりしてるコウスケさんもちょっと可愛いけど、やっぱり元気が無いのは寂しいし、恥ずかしがってるときの方が可愛いから元気になってほしいしね♪


コウスケ「はぁ……もういいや帰りましょう……」

リンクス「あ〜…マーガレットちゃん……?」

コウスケ「…なんですかリンクスさん……?」

リンクス「モニカにも…そういうことをしないでもらえると……」

コウスケ「しませんよぉ……!」


あっ…あぁ〜!?

立ち直りかけてたコウスケさんがまた泣きそうになっちゃったぁ〜!


もぉ〜!リンクスさんっ!


アリシア「兄さん……」

リンクス「い、いや…俺も言うべきか悩んだんだが、一応言っておかなければと……!」

アリシア「そんなの逆効果に決まってるでしょ!?マーガレットちゃんごめんねウチのバカ兄が……」

コウスケ「大丈夫です……大丈夫です……」

アリシア「あぁぁぁ……!まったく大丈夫じゃないよぉ……!」

モニカ「マ、マーガレットちゃん…!?どうしたの…!?」


あっモニカちゃん……!


アリシア「あぁモニカぁ…!実は……かくかくしかじか…」

モニカ「えぇっ…!?……お兄ちゃん…!」

リンクス「い、いやこれはその……!」

モニカ「めっ…!」

リンクス「うっ…!す、すまない……」

モニカ「私じゃなくて…!」

リンクス「あ、あぁ……」


おぉ!

リンクスさんをひと言で!


リンクス「すまないマーガレットちゃん……」

コウスケ「あっはい……」

モニカ「…グリムさんとジルさんも…!」

グリム「えっ私もかい?」

ジル「あたしたちは聞かれたことを答えただけだぞ?」

モニカ「それでも人が傷つくこと言っちゃダメですよ…!」

ジル「あ〜…まぁそれはそうなんだが……」

グリム「いやいやモニカくん。マーガレットくんならこのくらいなら大丈夫だろうと軽い冗談のつもりで…」

モニカ「……大丈夫……軽い……?」


ジルさんとグリムさんの言い分を聞いて、私の方を見るモニカちゃん。

ちなみにユーリさんのふにふにでほんの少ししか見えない。


それでもユーリさんに泣きつくコウスケさんの姿だということは見ればわかるので、モニカちゃんはそれを確認して無言でジルさんたちに向き直った。

ちょっとの視界から見えたモニカちゃんの顔からはいつもの笑みが消えて真顔になっていた。


…ちょっと怖い……。


モニカ「…………(じーっ)」

グリム・ジル「「…………(目逸らし)」」

モニカ「………ダメですよ……?」


もはや「めっ…!」ですらなくなった……。


グリム「う、うん…すまなかった……」

ジル「そうだな……悪かったよ……」

モニカ「私じゃなくて」

グリム・ジル「「あっはい…」」


す、すごい……!

自由人なグリムさんと、いつもキツめなジルさんがモニカちゃんに負けた……!


グリム「すまなかったね、マーガレットくん……」

ジル「あたしも悪かった……許してくれ……」

コウスケ「…今度からモニカちゃんに泣きついた方が良さそうですね……」

グリム「勘弁してくれマーガレットくん!?純粋でいつも微笑んでくれるこの子に真顔で言われるとさすがに私も心が痛むから!」

ジル「そうなんだよな……なんつーか、モニカは怒ると怖いっつーか……いい子だってのを知ってるから怒られると弱いっつーか……」

コウスケ「凄いなモニカちゃん……」


えぇ…本当に……。


コウスケ「まぁ…いいですよ。お2人のせいだけじゃないですし……ここまでの蓄積があったからですし……」


そうですね……みんなに褒められていっぱいいっぱいなところに突然の注意勧告ですからね……。


コウスケ「ありがとねモニカちゃん……」

モニカ「あっううん…!それよりも大丈夫……?」

コウスケ「うん…おかげさまでね。おいで、モニカちゃん」

モニカ「!うん…♪」


コウスケさんがありがとうの心を込めて、モニカちゃんを呼び寄せて頭をなでなで。


モニカ「えへへ…♪」


それを嬉しそうな顔でお耳をピコピコさせながら受けるモニカちゃん。


…本当に嬉しそうになでなでされるなぁ…モニカちゃん……。

毎日なでなでしてもらってるけど、これを見ると毎回「いいなぁ…」って思っちゃうんだよねぇ……。


…今日もしてもらお♡


メイカ「マーガレットちゃん立ち直った?」

コウスケ「はい。モニカちゃん可愛いです」

モニカ「ふぇっ!?」

メイカ「可愛いよね〜♪」

モニカ「ふぇぇっ!?」

メイカ「じゃあそろそろ私たちも帰ろっか?」

コウスケ「ですね。ハルキさん、お待たせしました」

ハルキ「うん、お疲れ様。リンクスさん、アリシアさん。今日はありがとうございました」

アリシア「はい。こっちも楽しかったですよ!」

リンクス「あぁ。機会があればまた声をかけてくれ」


ハルキさんがリンクスさんたちとお話してる間に、コウスケさんはユーリさんから降りて子どもたちで集まる。


コウスケ「モニカちゃんも準備しなくていいのかねぇ?」

モニカ「大丈夫らしいよ…?ララさんがみんなの分あるって言ってた…!」

メリー「……マグとわたしの分もあるって」

コウスケ「へぇ…どんな服なんだろ?ってそうだ、部屋割り決めとかないと……」

チェルシー「あっそれも大丈夫!お兄ちゃんが今度モーリッツさんのお店で出そうか話してる、「オフトン」っていうのを用意してくれるから、みんな同じ部屋で寝れるかもだって!」

コウスケ「そうなんだ。至れり尽くせりだねぇ」


マグ(オフトンってなんですか?)

コウスケ(床に敷くタイプのベッドかな。ベッドみたいに土台が付いてないから、小さく畳めて収納しやすいんだよ)

マグ(へぇ〜!)


小さく畳める、土台の無いベッド…かぁ……。

どんなのなんだろう?


ララ「みんな〜!そろそろ行くよ〜!」

みんな『は〜い!』


ララさんに呼ばれ、私たちは第3寮舎のみんなとハルキさんとララさん、モーリッツさんと友だちたちと一緒に帰ることに。


と、その前に…


マグ(コウスケさん。アリシアさんたちにお礼を言いましょう!)

コウスケ(だね)


コウスケ「アリシアさん、リンクスさん。今日はありがとうございました!」

アリシア「ううん、こちらこそだよ。モニカのために頑張ってくれてありがとね♪」

リンクス「あぁ。それと…試合勝利おめでとう、マーガレットちゃん」

コウスケ「ありがとうございます!」


リンクスさんたちにお礼を伝えたあと、ダニエルさんやダインさんとも少しお話をしてから白兎亭を出た。


ふふふ…♪

楽しみだなぁ……お泊まり会♪


あ…でもお風呂とかも入らないとだよね……?

さすがにみんながいるのにコウスケさんに任せるわけには……。


…でもなぁ……。

私だと不満らしいからなぁ……。

それに今日はコウスケさんがお世話することになってるからなぁ……。


う〜ん……。

…とりあえず相談かなぁ……。


やっぱり本人の意思も大事だと思い、コウスケさんに相談することにした。


…でも多分……。


……頑張ってね…コウスケさん……!

少女たちのお泊まり会決定〜!

というわけで夜ご飯は済んだようなもんなので、寮に行ったらまずは……♪


そんな次回の更新は8/26(木)の予定です!

お楽しみに〜!

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