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190.観客席にて…そして試合開始

人数が多いので今回は名前を入れてみました。


……逆に見辛い……?

〔モニカ〕


お昼ご飯を食べ終わった私たちは、マーガレットちゃんと別れて観客席に来た。


闘技場をぐるっと囲むように置かれてる長椅子に、3列使ってみんなで固まって座る。


1列目に私、リオちゃん、メリーちゃん、シエルちゃんが。

2列目にショコラちゃん、パメラちゃん、サフィールちゃんが。

3列目にディッグさん、メイカさん、フルールさん、ユーリさん、ケランさんが座った。


闘技場では今、マーガレットちゃんが他の参加者の人とお話をしながらストレッチをしている。


…いよいよ始まるんだ……。


チェルシー「おーい、モニカちゃ〜ん!ショコラちゃ〜ん!」

モニカ「っ!」

ショコラ「あっチェルシー!」


じっと集中して見ていた私は、私を呼ぶ声に驚いてしまった。


ショコラちゃんの声に私も振り向くと、そこにはチェルシーちゃんと…


モニカ「わっ…!す、すごい…!」

リオ「うん?あっ!オヤジ!?」

シエル「マスターも!?なんで!?」

ユーリ「ダニエルさんまで!」


そこにはリオちゃんのお父さんとお母さん、それにダニエルさんとダインさん。

グリムさんにジルさん、そしてハルキさんとララさん、エストさんとシャールさんがいた。


ギルドマスターがこんなに……!


リオ「オヤジ!ギルドは!?」

親方「グラズに任せてきた!」

サワコ「あたしたちもお嬢ちゃんの試合を見て見たかったんだよ」

リオ「そ、そっか……」


…やっぱりリオちゃんのお家はお母さんが強いね……。


シエル「マスターは!?今日中のお仕事があるって……」

グリム「ははは、そんなものよりマーガレットくんの試合の方が気になるじゃないか」

シエル「そんなもの!?」


グリムさんも相変わらず自由だなぁ……。


サフィール「マスター、こんにちは」

ジル「あぁ。…楽しめたか?」

サフィール「はい!」

ジル「ふっ…そうか」


ジルさんは怖い顔してるけど…やっぱり優しいなぁ……。


ダニエル「よう狐っ子。元気そうだな」

ユーリ「数日前に会ったじゃないですか!」

ダニエル「ははは、まぁな。それで……」

フルール「……どうも」

ダニエル「おう。そっちも元気そうで何よりだ」


…?

フルールさん…それにメリーちゃんも…ダニエルさんが怖いのかな……?

確かにダニエルさんって明るいけど、なんだかちょっと怖いところがある気がするよね……。


チェルシー「モニカちゃん、こんにちは〜!」

モニカ「うん、こんにちはチェルシーちゃん…!」

ショコラ「チェルシー起きれたんだね!」

チェルシー「そりゃ起きるよ〜!マギーちゃんがあたしたちのために戦ってくれるんだから、寝坊なんてするわけないでしょ〜!」

パメラ「私はむしろ、ドキドキして眠れなかったんだと思うなぁ〜♪」

チェルシー「うっ…パメラちゃん鋭いなぁ……」


あっ眠れなかったんだ。

私と同じだ。


モニカ「私もドキドキして眠れなくて……気がついたらいつの間にかお外が明るくなってたよ〜…」

チェルシー「モニカちゃんも?じゃあお揃いだね!」

モニカ「うん…!お揃い…!」

ハルキ「気持ちは分かるけど、それじゃあ試合が終わって安心したら寝ちゃいそうだね」


ちょっと有り得そうなことを言ったのはハルキさん。


モニカ「ハルキさん、こんにちは…!」

ハルキ「うん、こんにちはモニカちゃん。アリシアさんとリンクスさんはお店が落ち着いてきたら来るって。そろそろお昼も終わりだし、多分試合には間に合うんじゃないかな?」

モニカ「ほんとですか…!よかったぁ…!」


お姉ちゃんとお兄ちゃんもマーガレットちゃんのこと心配してたし、私を助けてくれた恩人だって感謝してたから、試合は出来れば見たいって言ってたんだよね…。


でもお昼はお客さんがいっぱい来ちゃうから、私だけでもって向かわせてくれて……でも、間に合いそうならよかった…!


モニカ「ありがとうございます、ハルキさん…!」

ハルキ「大したことじゃないよ」

リオ「ん〜…ハルキさん。ミュイファさんは?」

ハルキ「急な仕事だって。速攻で終わらせてこっちに来るって言ってたよ」


ミュイファさん。

商業ギルドのギルドマスターさん。


他のギルドマスターの方はいるのに、ミュイファさんだけいないのはおかしいね…。


リオちゃんもそう思ったみたいで、ハルキさんに尋ねると、ミュイファさんは今は忙しいみたいで、あとで来るらしかった。


商人さん「おぉ、イシオンの皆さん!やっぱりあなたたちも来てましたか!」

ケラン「モーリッツさん!お久しぶりです」

ディッグ「おぉモーリッツ。あんたも嬢ちゃんの試合を見に来たか!」

モーリッツ「そりゃあ来ますよ!お嬢ちゃんにはウチもお世話になりましたしねぇ!」


ケランさんたちに話しかけた商人さんは、最初にマーガレットちゃんがうちのお店に来たときに一緒にいた商人さんだ。

モーリッツさんともう1人…若い男の人がついて来ていた。


と、そこへさらに…


???「あら?あらあら?ハルキちゅわ〜ん!」

ハルキ「ひっ!?ロ、ローズさんっ!?」

ローズ「今ひっ!?って言った?」

ハルキ「い、言ってないです!」


ハルキさんをちゃん付けで呼んだのは……


モニカ「ぴゃぁっ!?」

チェルシー「な、何っ!?」

リオ「う、うわぁっ!?」

シエル「きゃあぁぁ!変態!?」

ローズ「誰が変態だってぇ!?」

みんな『ひぃぃっ!!』


フリフリの可愛いお洋服を着た、ムキムキのおじさ……


ギロッ


モニカ「ぴっ!?」


お、お兄さん……?


スッ…


モニカ「…ほっ……」


お兄さん…だった……。


な、なんだろうこの人……!?

まさか考えてたことが分かるの……!?


そ、それにディッグさんたちやギルドマスターの方たちも驚いてるし…


ユーリ「あっローズさん!こんにちは〜!」


ってあれ?

ユーリさんは驚いてない……?


ローズ「あぁらユーリちゃん!久しぶりね〜!元気してた?」

ユーリ「はい!ローズさんのところのお洋服、みんな可愛いって褒めてますよ!」

ローズ「あら嬉しい!でも可愛いのはお洋服だけじゃなくて、ユーリちゃんも合わさってこその評価よ!」

ユーリ「そんなことないですよ〜!」

ローズ「もう!もっと胸を張りなさい!じゃないとマーガレットちゃんにまた怒られるわよ!」

ユーリ「うっ…!気を付けます……」


お洋服……?

ユーリさんが着てた可愛くて素敵なお洋服をこの人…?…が……?


フルール「…こんにちは」

ローズ「あら…こんにちはフルールちゃん。メリーちゃんも久しぶり」

メリー「……うん、こんにちは」


フルール()()()……。

それにメリーちゃんも驚いてないし……。


ローズ「…フルールちゃん、良い顔になったわね」

フルール「そ、そうかしら……?」

ローズ「えぇ。まるで憑き物が取れたようだわ。楽しく暮らせてるようね」

フルール「…えぇ…おかげさまで、毎日楽しいわ」


わっ……!

フルールさん……すごい素敵な笑顔……!


フルール「…そういえば、お礼を言ってなかったわね」

ローズ「いいのよ。ワタシも偉そうにお説教なんてしちゃってごめんなさいね?」

フルール「いいえ、おかげでちょっと楽になったのだから言わせてちょうだい」

ローズ「…それじゃあ、受け取っておくわ」

フルール「えぇ、そうしてちょうだい」


……なんだか大人なお話だなぁ……。

ちょっと憧れる……。

…1人はフリフリのおじ…お兄さん…だけど……。


ローズ「じゃあワタシは離れたところで見るわ。この子たち怯えちゃってるし……」

フルール「ごめんなさい。悪い子たちじゃないのよ?」

ローズ「えぇ、知ってるわ。むしろそのまま受け入れてくれたマーガレットちゃんの方が珍しいのもね。じゃあねフルールちゃん、メリーちゃん。そしてハルキちゅわわわわ〜ん♡」

フルール「えぇ、また」

メリー「……またね♪」

ハルキ「え、えぇ…それでは……」


……ハルキさん……ものすごい震えてる……。

あっ…ララさんたちお嫁さんが慰めてる……。


グリム「……なんとも不思議な方だったね……」

ジル「不思議というよりは不気味な気が……っ!」

グリム「どうしたんだいジル?」

ジル「…今何か寒気が……いや…気のせいだろう……」


グリムさんも少し圧されてるようだし、ジルさんまで不気味って言うなんて……。


ダイン「ま、まぁとにかく……早いとこ座ろうぜ?」

ハルキ&ギルマス『ダイン(さん)、いたの(か)?』

ダイン「いたよ!最初からずっとな!」


…ダインさん……また他のギルドマスターさんやハルキさんに……。


…でも…ここまで一言も喋ってないから……仕方ない…かな……?


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


モニカ「あっ…他の参加者さんたち、あそこに移動したんだね…」

リオ「まぁこの後マーガレットたちの試合があるしな。下にいたんじゃ邪魔になっちまうだろうしな」

ユーリ「あっ。モニカちゃん、アリシアさんとリンクスさんが来たよ」

モニカ「えっ?あっほんとだ…!お姉ちゃ〜ん…!お兄ちゃ〜ん…!」


他の参加者さんたちが空いていた観客席の方に移動したのを見つけたとき、ユーリさんが私にお姉ちゃんたちが来たことを教えてくれた。


私が呼ぶと、2人も気付いてくれたみたいで、こっちに近づいて来た。


アリシア「いたいた…っと、これは皆さま。いつもモニカがお世話になっています」

親方「いやいや、こっちもいつも美味いもん食わせてもらってんだ、なぁ?」

サワコ「そうそう!ウチのリオと仲良くしてくれてるしね!」

アリシア「えぇ。モニカもリオちゃんと遊べて喜んでいますよ」


お姉ちゃんがリオちゃんのご両親とそのままお話に行っちゃった……。


チェルシー「モニカちゃんモニカちゃん」

モニカ「どうしたのチェルシーちゃん?」

チェルシー「あたしもモニカちゃんと遊べて嬉しいよ!」

モニカ「!えへへ…私もチェルシーちゃんと遊べるの、楽しくて好きだよ?」

チェルシー「ありがとう〜!」


私とリオちゃんのことを聞いて、羨ましくなったのかな?

理由はどうであれ、そう言ってくれるのは嬉しいなぁ♪


メリー「……仲良し」

リオ「ま、チェルシーはオレたちよりもよくモニカに会うからな」

シエル「あたしたちはギルドが違うからねぇ……ご飯のことで鍛治も魔術もそうそう必要になることないし……」

サフィール「医療ギルドも、大きな怪我とか、食事どころなら食中毒なんかが無い限りは来ませんからね……その点で言えば、ショコラさんとパメラさんも、モニカさんと会う機会は多いでしょうね」

ショコラ「そうだね!じゃあショコラたちもモニカといっぱいお話できるね!」

パメラ「ショコラ。お仕事もあるんだから、お話ばかりじゃダメだよ?」

ショコラ「わかってるよ〜!」


私たちのお話を聞いた他の子たちもおしゃべりを始めた。


確かに食材の依頼をしに冒険者ギルドに行くことはあるけど、他のギルドにはあまり用が無いからなぁ……。


…ルークくんたちが苦手になってからは、そもそもお出かけ自体そんなにしたことなかったし……。

でも、前からお店に来てくれて仲良くなったみんなは落ち込んじゃった私を心配してくれたし、それに……。


それに…マーガレットちゃんは、そんな暗かった私とお友だちになろうって言ってくれた。

しかも私とチェルシーちゃんのためにルークくんと戦ってくれることになって……。


私は闘技場にいるマーガレットちゃんのことを見る。

マーガレットちゃんはリンゼさんと何かお話をしていた。


…そんなマーガレットちゃんの優しさに甘えてるのは申し訳なくて……。

でも…すごく…心がぽかぽかして……。


みんなもそう……。

みんなとお話するのも楽しい。

みんなと笑い合うのが1番好きな時間なの……。


だから……無理しないで…マーガレットちゃん……!

負けてもいいから…また私たちとお話しよ……!


リオ「モニカ」

モニカ「…っ!」


リオちゃんに呼ばれて振り向くと、他のみんなも私のことを見つめていた。


モニカ「あっ…えっと…ごめんね……?お話聞いてなかった……」

リオ「まぁあれだけマーガレットのことを見てればな」

モニカ「ふぇっ!?」


そ、そこも見られてたの……!?


チェルシー「モニカちゃん」

モニカ「チェ、チェルシーちゃん……?」

チェルシー「マギーちゃんのこと、心配?」

モニカ「っ!………(こくり)」


もちろん心配に決まってる。


モニカ「…チェルシーちゃんは心配じゃないの……?」

チェルシー「心配だよ。でもね?マギーちゃんなら大丈夫だとも思ってるよ」

モニカ「…………」


…その気持ちはわかる……。

マーガレットちゃんは大人びていて、どこか普通のお友だちとは違うんだけど…なんだかとっても安心できて……マーガレットちゃんが「大丈夫」って言ってくれたら、本当に大丈夫な気がしてきて……。


チェルシー「…♪だからね?あたしたちは信じればいいの。マギーちゃんを信じて、終わったあとに「おつかれさま!」って言ってあげるの♪」

モニカ「…………うん…そうだね……!わかったよチェルシーちゃん…!私…マーガレットちゃんのことを信じて、精一杯応援する!」

チェルシー「うん!応援しよ!」


チェルシーちゃんはそう言うと、早速マーガレットちゃんに向かって大きな声で声援を送った。


チェルシー「マギーちゃん頑張って〜!」

モニカ「マ、マーガレットちゃん頑張って〜……!」

チェルシー「モニカちゃん!もっと大きな声で言わないと届かないよ!マギーちゃん頑張ってぇ〜!」

モニカ「ふぇぇ…!マ、マーガレットちゃん頑張ってぇ〜…!」

リオ「…お前ら……マーガレットは大事な話をしてるかもしれないから今は言わない方がいいと思うぞ……?」

モニ&チェル「「あっ…!」」


た、確かに……!


パメラ「あはは…まぁまぁ…試合になったらみんなでマグのこと応援しよ?」

ショコラ「うんうん!ショコラたちも応援するよ!」

シエル「あたしも手伝ってあげたんだし、勝ってくれないと困るしね!」

リオ「ま、やるからには勝ってほしいよな」

サフィール「無理はしないでほしいですけどね」

メリー「……いっぱい応援する!(ふんすっ)」


パメラちゃんの言葉にみんなも賛成してくれた。

と、そこでララさんが声をかけてきた。


ララ「そろそろ午後の部が始まる時間だから、リンゼのお話が終わるまではお静かにね?」

子ども組『は〜い!』


ララさんの言う通り、闘技場の広場ではリンゼさんがマーガレットちゃんとルークくんに何かを話してる。


あっ…終わったみたい。

リンゼさんが何か……オーブ…かな?

それを持って話し始めた。


リンゼ「皆様、聞こえますでしょうか?」

モニカ「わっ!?」

アリシア「きゃっ!?」

ショコラ「なにっ!?」


突然響いた声に驚いた。

お姉ちゃんやショコラちゃんたちも驚いてたから、多分獣人の人はみんな驚いたと思う。

獣人(私たち)は普通の人より耳がいいから……。


あれって確か…《マイクオーブ》…だっけ……?

偉い人たちがみんなに何かを伝えるときによく使われる魔道具だったはず……。


それをリンゼさんが持ってるってことは……ハルキさんが用意したのかな…?

ハルキさん、いろんなもの扱ってるもんね。


リンゼ「これより冒険者講習会、午後の部を始めますがその前に…皆様もご存知でしょう、マーガレット様とルーク様の試合を始めさせていただきます」

会場『わぁぁぁぁ!!』


闘技場全体から、待ってましたと歓声が上がった。


ついに始まるんだ……。


ぎゅっ


モニカ「…!」

チェルシー「……(こくり)」

リオ「……(こくり)」


緊張する私の手を、チェルシーちゃんとリオちゃんが握ってくれた。


モニカ「……!(こくり)」


私も2人に頷き返して、マーガレットちゃんを見守る。


リンゼ「今回の試合のルールを説明いたします。まず、勝敗の付け方ですが、《相手が気絶する》か《どちらかが負けを認める》…または、《この闘技場に張られている結界が反応する》…です。では、その結界の発動条件ですが……これは、《致命傷…つまり、死に至るような傷を負ったときに発動》します」

モニカ「っ……」


死に至る傷……。


リンゼ「そして、もちろん《相手を殺害するような攻撃や、実際に殺害した場合は強制的に敗北となります》」

子ども組『ーーーっ!』


今度は他のみんなも息を呑むのが聞こえた。


殺害……マーガレットちゃんが死んじゃうか……殺しちゃうか……。


リンゼ「そうならないために、腕の立つ冒険者の方に配置についてもらっておりますが……それでも事故というものは起きることがあります。お二方には、細心の注意を払っていただきますようお願い申し上げます」

マーガレット&ルーク「「はい」」


リンゼさんの言葉に頷く2人。


…大丈夫…だよね……?


リンゼ「では次に…使用武器は全てこの闘技場が管理している練習用の木製の武器を使用します。武器はいくつでも持っていってもらって構いません。また、武器が壊れてしまっても、先ほど申し上げました《敗北条件》を満たしていなければ続行させていただきます」


武器が壊れても負けじゃないけど……そのあとの戦いは大変になりそうだね……。


リンゼ「魔法の使用に制限はありません。ただし、ポーションなどのアイテムの持ち込みは禁止。これは事前にギルドスタッフの手により確認済みです。お二方とも問題はありませんでした。そして試合範囲についてですが、これはこの闘技場区画の全てです。観客席に飛び込んだり、扉から出た場合、10秒数えるうちに戻ってこなければ敗北とさせていただきます」


これにも2人は頷いて返す。


そして…


リンゼ「それでは…両者、位置についてください」

マグ&ルーク「「はい」」


マーガレットちゃんとルークくんは距離を空けて見つめ合う状態になるように移動した。


そこでルークくんがマーガレットちゃんに話しかける。


ルーク「おい、約束は覚えてるだろうな?」

マグ「うん。私が勝ったら謝ってくれるんでしょ?」

ルーク「あぁ…で、俺が勝ったらお前は俺の子分になる」

マグ「ふふふ…そう上手くいくかな?」


…マーガレットちゃん…そのことに「うん」って頷いてないもんね……。

だから負けても子分にはならないって……。

あははは……ちょっと……いや…かな〜りズルイ…よねぇ……。


ルーク「…確かに…昨日見ただけで、お前が強いことはわかった……」

マグ「えっ?」


昨日……?


メリー「……昨日わたしを助けてくれたときに見せちゃった……」

モニカ「えっ!?た、助けた…って……?」


昨日何があったの……!?


フルール「…あのルークって子とその友だちがマーガレットのことをバカにしたのよ。それでメリーが怒って飛びついて、それを振り払おうと慌てたあの子から手を離しちゃって倒れそうになったのを、強化魔法を使っておいたマーガレットが支えたの」

みんな『へぇ〜!』


マーガレットちゃんすごい…!


フルール「それと、昨日のうちにちゃんと謝ってくれたわ」

みんな『えっ!?』


ルークくん謝れたの!?


フルール「…マーガレットも同じような反応だったわよ。謝れるならこんなことにはなってない…って……」

リオ「ほんとだよ……」


苦笑いを浮かべながら教えてくれたフルールさんの言葉に、リオちゃんが疲れた顔でそう答えた。


そうこうしている間に、2人の方も話が終わったようだ。


リンゼ「…よろしいですか?」

マグ「いつでも大丈夫です」

ルーク「俺もです」


リンゼさんの確認の言葉にそう答えた2人。


ごくり……ついに……!


リンゼ「それでは…………試合…始めっ!」

マグ&ルーク「「《【我が身】を[強めよ]、【無垢なる魔力】。[ストラアップ]!》」」


リンゼさんの合図と同時に、2人は身体強化魔法を発動させた。


頑張れ…マーガレットちゃん…!

いつも名前を入れないのは面倒だというのと、文字数が多くなることと、名前によってセリフの始まる位置が変わって見辛くなるかも…という懸念…だったんだなって気付きました。


無意識にやってることって何かしら意味があるんですね〜(適当)


さて、次回の更新は8/11(水)の予定です!

次回はいよいよルーク少年との勝負……。

どうなるか……お楽しみに!

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― 新着の感想 ―
[一言] 観客席が暖まり過ぎてて授業参観の模様にww マグさんはメイカさん寄りの変態だけど愛されてますね〜 コウスケさんは変態では(たぶん)無いけど、皆々様方に好青年の様に思われてますし、大人な…
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