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187.練習再開…本日のお風呂

上に上がる階段までショコラちゃんたちを見送り、俺たちは練習室に戻ってきた。


(コウスケさん。午後も新しい魔法の研究をするんですか?)

(そうさなぁ……花にちなんだ魔法がもう一つぐらいほしいかなぁ……)

(わぁぁ!いいですね!さっきの魔法のお花もキレイだったから楽しみです!)


おぉっと……プレッシャーが……。

これは是が非でも綺麗な魔法を作らなければ……。


(う~ん……やっぱ定番は「桜吹雪」かなぁ……?)

(さくらふぶき?)

(桜っていう花があるんだけど、それが強風で舞う様を桜吹雪って言うんだよ。桜に限らず、他の花でも「花吹雪」って同じように表現するけどね)

(へぇぇ~!)

(マグは花びらが風に乗って舞う光景は見たことない?)

(う~ん……無いですね。風が強い日はありましたけど、花が散るほどではありませんでした)

(まぁそうそう見るもんじゃないかな。木に生えるタイプの花じゃないといけないしね)

(へぇ、桜って木に()るお花なんですね。村の周りには葉っぱしか()えない木しかないので、お花って言うと地面に生えているものを想像してました)

(うん。ピンク色の花びらで、春が近づくと咲く花でね。俺のいた国だと、その綺麗な花を見ながらみんなで集まってご飯を食べたり遊んだりするんだよ)

(楽しそう~!)


お花大好き少女のマグが桜に興味を持ってくれたみたいだ。

正直お花見とかあんまり行ったことないけど、自分の国の文化に興味を持ってくれるのはなんだか嬉しいなぁ……♪


ん…そうだ!


(ユーリさんの故郷である「ヤマト」の国が、聞いてる感じだと俺のいたところと似てるから、もしかしたら桜も咲いてるかも!)

(ほんとですか!やったぁ!)


そんなに喜んじゃって……可愛いなぁ♪


(それじゃあ、いつか一緒にお花見デート♪しましょうね!)

(っ!)


そ、そう来たかぁぁ……!

今のは効いたわぁ……不意打ちでキュンでしたわぁ……!


(…うん、絶対に行こう!)

(えへへ…はい♡)


ふへへへ……♪

マグとお花見デートか~♪

花粉ばかりで嫌になってた春のことが好きになっちまうぜ♪


(コウスケさんコウスケさん!本物の桜を見る前に、コウスケさんの桜も見てみたいです!)

(よ~しっ!頑張っちゃうぞぉ!)

(わ~いっ♪)


デートの約束をして上機嫌になった俺は、マグのおねだりを受け《桜吹雪》の魔法を考える。


そうだな~、何はともあれ花びらを出さないと話にならないでしょ~?

んで、その花びらも10や20じゃ全然足りないから……ん~…まぁ少なくても100は欲しいかな。


色はピンク…いや、ここはオリジナリティを出して青白く……いや、黄色でもいいなぁ……。

……待てよ…?それは桜なのか……?

う~ん……やっぱり基本が一番かぁ……?


…そうだな……。

アレンジするのはまたあとでにして、今はマグに桜吹雪をお見せすることだけを考えよう。


…よし。


「《【鮮やかなりし雷】の[桜の花びらたち]よ。【かの者】を美しき世界へと(いざな)いたまえ![雷桜吹雪(らいろうふぶき)]》!」


俺が唱えると、俺の背後からピンク色の雷で作られた無数の花びらが、地を這うように移動し練習用の的人形を包みこみ、下から上に巻き上げる形で竜巻となった。

その光景に、正直「綺麗」よりも「危険」が頭が浮かんでしまう。


(ふわぁぁ……!)

「凄いわね……!」

「…キレイ……!」


しかしマグたちはお気に召したようで、感嘆の声をあげていた。


攻撃に寄りすぎだな……。

デートの約束をしてテンション上がりすぎたか……?


(次はもうちょっと抑えないと駄目だなぁ……)

(えぇっ!?すごくキレイですよ!?)

(綺麗なのはいいけど、これじゃあ相手が八つ裂きになるよ?)

(ひぇっ!?)


マグにもことの重大さが分かってもらえたところで、俺は発動中の魔法をもっとよく見てみる。


…竜巻になってはいるが、風属性を足してはいない…いつも通りの魔力操作で起こしたものなので、低気圧とか高気圧とかは感じない。

しかし高速で回転させていることには変わらないので風はかなり吹いている。


まぁとりあえずは成功だ。

あとは花びらの枚数と形、移動速度を調整すれば十分実戦で使えるものになる。

まぁ高速で花びらたちを動かしてるからめっちゃ魔力使ってるけど。火力と見栄えは申し分ないからとりあえずはいいや。


さて……今のところ花の魔法は2つとも範囲技だ。

自身を中心にするか対象地点をマークするかの違いはあるが、どちらも継続(スリップ)ダメージなのも同じ。


でも一撃の重い花魔法って思いつかないんだよねぇ……。

なんだろう……花…花……。


…フラワー波動砲……?

ちげぇやあれクリスタルだ。

あっでも、タネ飛ばすのと(つた)伸ばすのはあったな。


これはいいんじゃないか?

特に蔦の方。これ一撃タイプだよ。確か。ろくに使ってなかったけど。


ん〜…でもそれならどうするか……。

手を突き出して伸ばす感じで発動させるか……?

殺傷能力は……まぁ初期段階なら先端丸めりゃ大丈夫だろ。

後のやつスパイクと光子弾頭だし。


じゃあそれも練習しよう。

花吹雪終了っと。


(「あっ…!消えちゃった……」)


マグとメリーの残念そうな声にちょっと申し訳なくなったが、俺は別のことも考える。


意識していたからというのもあるが、桜がほっといても無くなる気配がなかった。

これは半永久的に設置出来るが、その間ずっと魔力を食う感じだ。


うっかり忘れて魔力が切れた…なんてことにならないようにしないとな。


「さて……《【我が手より伸びて】[敵を射抜け]【(いかづち)の蔦】![サンダーアイヴィー]》!」


ずぁぁ!っと手から雷が(ほとばし)り、的に向かって2本の蔦が絡みながら伸びていき……途中で止まった。


(…あれ……?コ、コウスケさん……?)

(あ〜…この絶妙に届かない感じ……懐かしいなぁ……!)

(あっ…これで成功なんだ……)


そうやでマグ。

これがマッドなフォレストくんなんやで。

あれ「アイヴィー」じゃなくて「アイビー」だけど。


って待てよ?

これ……スリングショット、ちげぇ。スイングショットになるぞ。

スリングショットってお前。あれしか出てこねぇよ脳内ピンク色だから。

確かパチンコをそう呼ぶんだったよな。

でもあっちしか出てこねぇや脳内ピンク色だから。


まぁそれは置いといて、それなら…あ〜……背中に小型ロボは背負ってないからプロペラもジェットも出せないし……自然系統の魔法だから、機械よりも植物のがイメージにあっていいか。


それなら(いばら)だな。

トラップのときも考えたあいつ。

だったら左腕に巻こう。色は…う〜ん……まぁとりあえず白かな。

白い荊をスーッとしとく感じで……。


「《我が腕に集え万能の荊。守りの力を宿し、我が意に答えよ。ガーディアンソーン》!」


俺が唱えると、荊は俺の想像通りに腕に触れないように絡み付いた。


(…?コウスケさん…腕にイバラを巻きつけて、何をするんですか?)

(ふっふっふっ……これからマグを高起動の世界へ連れて行こう……)

(えっ?)


「そい!」


左腕から伸びた荊は見事に的にくっついた。

そしてこれを縮めて…


「ってぇぇぇぁぁぁ!!?」

(きゃあぁぁぁぁ!!?)

「はぁっ!?」

「ふぇっ!?」


早い早い早い早い!!うぉぉぉ!!ぶつかるぅぅぅ!!

あっそうだ!荊を天井に貼り直そう!


荊を消すと、俺はそのまま慣性に従い床に倒れ込んでいく。

だがそうはさせじと強化マシマシで体を捻り、天井に向けて荊を射出。

貼り付いたのを確認したらすぐさま縮ませる。


すると的に向かっていた俺の体は上に引っ張られ始める。

今回はギリギリ俺の足が床に届かないぐらいの高さになるように調整し、その高さに到達すると前後に大きく揺れつつも停止。

前に振れたときに膝を上げないとぶつかりそうになるほどギリギリだったが、どうにか的への激突は免れた。


「はぁぁぁ……危なかったぁ……」

(ココココウスケさぁん……!?な、何をしたんですかぁ……!?)


俺が思わずため息を吐くと、震えた声でマグが問いかけてきた。


(えっとねぇ……今みたいに離れたところにくっつけて移動できる魔法を試したんだよ)

(そ、それは分かりましたけど……すごい早かったですよ……!?)

(原作そのままの速度にしたらめっちゃ危ないことになっちゃって……ごめんね?)

(あぅぅ…!怖かったですよぉ……!)


うん。これは封印だな。

あっいや…


(まぁこれを使えば相手の足を引っ張って転ばせたり、遠くの物を引き寄せたりも出来るはずだから、使うとしたらそっちで使うよ)

(はい……お願いしますぅ……!)


…これはやっちゃったなぁ……。

マグが怯えてしまった……。


「ちょっと!大丈夫!?」

「コースケ…!マグ…!」


そんな俺たちにフルールさんとメリーが慌てて走ってきた。


「あはは……ちょっと予想だにしない力が発揮されちゃって……」

「もうっ!あなたって慎重な割に詰めが甘いんだから気を付けなさいよ?」

「……!(こくこく)」

「はい…気を付けます……」


慎重な割に詰めが甘いって……いいとこ無くね?

まぁ自業自得だけどさぁ……。


揺れが収まってきたので荊を消して床に着地。

別に怪我はしていないが、気持ち的に回復魔法を使っておく。


…なんかほっぺたがじんわりする。

もしかしてさっきの魔法のどれかが飛んできてかすってた?


「はぁ……やっぱり魔法ってむずいな……」

「そりゃそうよ。あなたはポンポン使ってるけど、本来はそれをするのも練習しないとなんだからね?」

「あ~……」


マグも魔法が使えたってめちゃくちゃ嬉しそうに言ってたなぁ……。

やっぱそれだけむずいんだろうな……。


「ふぅ…ま、見てる分には楽しいのだけどね。さっきの魔法もとても綺麗だったし」

「……うん♪また見たい♪」

(そうですね。キラキラしてて素敵でした♪)

「そう?それならよかったよ」


攻撃力過多なところは直すけどね。


「でもそろそろ研究はやめて、練習に入るとするかな」

「そうね。今見たものだけでも、十分勝機はあると思うわ」

「…ん。れんしゅ―あるのみ」

(はい!頑張りましょう!)

「うん。頑張る!」


そうして俺はシエルにもらったマナポーションを飲みつつ、これまでの復習と今日考えた魔法の練習をして、帰るころにはマナポーションも全部飲み干し、くたくたになってフルールさんに抱えられて練習室を後にした。


…ビンはどうすればいいんだろう……?

とりあえず洗っといて、誰かに聞くか。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


〔マグ〕


「ふぁぁぁぁ……♪気持ちいいですフルールさぁん……♪」

「ふふふ…それならよかったわ♪まぁ、コウスケがあれだけ頑張ったら、体のあちこちに疲れが溜まるのも無理ないものね」

「ふゆぅぅぅ!そこいいですぅ……♪」


いつも通りみんなとお風呂に入った私は、体を洗って汚れを落としたあと、湯船でフルールさんに肩をもみもみしてもらっています。


コウスケさんが頑張ってくれたのに私が受けるというのは申し訳ないけど、あとでコウスケさんにもマッサージをするらしいので、私はフルールさんの厚意に甘えることにした。


ちなみにユーリさんが付けたらしいキスマークはいつの間にか消えていた。

消えたのを確認したとき、ユーリさんがちょっと残念そうにしてたような気がしたけど、振り返ったら笑顔を浮かべていたので気のせいかも。


「はい、おしまい。これで軽くなったかしら?」

「はい!ありがとうございます!」


ん~♪

気持ちよかったぁ~♪


……でもここからが本番……♡


「フルールさん……()()()も……」

「はいはい。それじゃあ…っと……」


フルールさんが私を後ろから抱きしめるように脇に手を入れてくる。


んふぅ…んふふふ……♪

フルールさんのふにふに~……♪

いつも背中が幸せになれて、これだけでも嬉しい♪


でもでも……ふふふ♡


「じゃあいくわよ?」

「お願いします♡」


足の上に乗せてくれたフルールさん。

これから何をするかというと……♡


「んっ…♡ふにゅ…ふぅ…♡」

「…………」

「んぁ…!あふ……♡んんぅ…♡」

「…マーガレット……まだ慣れないの……?」

「はふぅ…♡だ…だってぇ……♡きもちいいんですもん……♡フルールさんのマッサージぃ…ぃんっ!」


そう……フルールさんによる、お胸を大きくするマッサージ!

頭がちょっとふわふわして気持ちよくて……しかもお胸も大きくできるなんて……夢のようなマッサージです♡


「健気だなぁマーガレット」

「それがまた可愛いのよ~♡」


ユーリさんとメイカさんがマッサージされてる私を見て話すのもいつものこと。

でも今日はちょっと違うことがあった。


「…………ママ……」

「ん…なぁにメリー?」

「…………わたしも……」

「えっ?」

「…………わたしもおっぱい大きくなりたい……」

『!?』


メリーもっ!?

この間「コウスケさんは小さい方が好き」って言ってたのに!?


ちなみにコウスケさんは大きいから好き…とかではなく、女性の胸自体が好きっぽいので大きさは多分関係ない。


この前私のお胸を触らせた時も、狼狽(うろた)えながらもみもみしてくれたし……♡

お尻もいっぱいなでなでしてくれたし……♡

うへへへへへ……♡


「……マグがえっち顔してる……」

「どうせまたコウスケといちゃいちゃしたときのことを思い出してるのよ。それよりメリー。あなたも大きくしたいの?」

「…………うん……」

「どうして?コウスケは胸で判断しないでしょ?」


はっ!

こほん…そうそう。コウスケさんなら小さいお胸でも喜んで【誤解】揉んでくれるよ!


「…………大きくなれば…大人っぽくなって……コースケに妹じゃなくて女の子って見てもらえるかなって……」

『…………』


……あら~♡

メリー可愛い~♡


「メリーちゃんも健気だなぁ♪」

「はぁぁぁ…可愛いぃぃ……!尊すぎるぅぅぅ……!」

「メイカさんまた沈みますよ?」


ユーリさんがメイカさんを支えて湯船に沈まないようにしている。


それをしり目にフルールさんは私に話しかけてきた。


「マーガレット……」

「いいですよ!メリーのお胸ももみもみしてください!」


可愛い妹のためならば、ちょっと我慢するのもお姉ちゃんの務めですから!


「悪いわね。それじゃあメリー。いらっしゃい」

「……うん…///」


もじもじしながらフルールさんの足の上に乗るメリー。


んふふふ……♪

お胸が大きくなったらコウスケさんのお顔にぱふっ♡て出来る~♡

それにメリーが大きくなったら私も……♪


…ちょっとだけ……ちょっとだけでいいから……。

…ふにふにさせてもらお~っと♪


「んにゅぅ…!んぅ…!んっ……~~っ♡」


私は、フルールさんにマッサージされるメリーを眺めながら、いつかいちゃいちゃしたりぱふぱふしたりふにふにさせてもらったりするのをずっと想像していた。


「んんぅ…♡んゅ…♡」

「えへへ…♡えへへへ~♡」

「あぁぁぁぁ……可愛いよぉぉぉ……!」

「フルールさん。メイカさんと先にあがりますね」

「あっ、マーガレットもお願い」

「は~い」


はわっ!?

ユーリさんのふにふにがっ!?


「んふ~♪柔らか~い♪」

「も~…マーガレットってば~……」


少し呆れてるユーリさんに、メイカさんと一緒に抱えられてお風呂から出ていく私。


「にゃぁぁ……♡」


お風呂ではまだマッサージが続けられ、メリーの気持ちよさそうな声が響いていた。


メリー……。

一緒に大きくなって、コウスケさんをぱふぱふしようね!

あと私のこともちょっとだけぱふぱふしてね!

分かる人には分かるネタ多め。

現在(2021.7/30(金))新作が出ているやつもありますが……分かるかな?

ちなみに荊の元ネタゲームがもう7年かそこらも前のやつだということに凄くショックが大きいです。

あれも新作出ないかなぁ……。


まぁそれはともかく、次回の更新は8/2(月)の予定です!

次回もお楽しみに〜!

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