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175.再確認…新たな扉

「えっと……じゃ、じゃあまたね…?シエル……」

「…………」


俺に満足するまで甘えたシエルに、本来の目的であるマナポーションの作製の続きをしようとグリムさんが言った。


シエルもそれを承諾し、初めは上機嫌で薬を作っていたのだが……。

…途中から甘えてたときの自分の姿を思い出したのか、顔が赤くなっていき、先ほどよりも量の多いすり鉢の中の薬草をすり潰す力が強くなり、そのまま心ここに在らずといった感じながらも完璧な手順を踏んで薬を作っていった。


そして出来上がったものを複数の薬瓶に注ぎ、完成したマナポーションを俺に渡してくれた…のはグリムさん。


シエルは、上の空の状態でガラス物に触れるのは危ないと微笑ましそうに言ったグリムさんによって、俺の隣に座って完成を見守る…余裕もなさそうなほどで、顔は見せてくれなかったが、シエルの可愛いエルフ耳が真っ赤だったので俺たちもそっとしておいた。


んで、魔術ギルドの入り口まで見送ってくれた2人なのだが……。


「シエル。私の後ろに隠れてるのは構わないけど、挨拶はキチンとしなさい」

「っ!……う〜〜〜っ!」

「やれやれ……」


見かねたグリムさんが挨拶を促すが、俺の顔を見たシエルは再び顔を真っ赤にしてグリムさんの影に隠れてしまった。


「すまないね、マーガレットくん」

「いえ……それよりも、本当にお代はいいんですか?」

「あぁ。この子が君のために作ったものさ。お代を貰うほうが気がひけるってものさ」

「そうですか……ありがとうございます」

「お礼なら、この子に直接言ってあげなさい。ほら、シエル」

「あっ…!?マ、マスター…!?」


グリムさんが隠れていたシエルを引っ張り出して俺の前に押し出す。

押し出されたシエルは依然顔を赤くして、俺と目を合わせてくれない。


照れちゃって…可愛いなぁ♪


「シエル♪」

「っ!な、なによ……?」

「えいっ♪」

「ふあっ!?」


突然抱きついた俺に驚きの声をあげるシエル。

そんな彼女の耳元で、囁くようにお礼を言う。


「ありがとね♪」

「ふぇっ!?」

「私、シエルの作ってくれたお薬で、もっと練習頑張るから♪」

「う…うん……が、がんばってね……!」


いつものツン要素が無くなって、モニカちゃんばりに守りたくなる雰囲気が出ている……。


そんな彼女に、俺はボソッと囁く。


「…また甘えていいからね?」

「っ!?…………うん……♪」


((も〜!シエル可愛いなもぉ〜!!))


マグと共にシエルの可愛さを噛み締めたところで、名残惜しいがシエルから離れる。


「あっ……」


寂しそうな声にまたキュンっと来てしまったが、どうにか我慢して離れる。


「じゃ、じゃあまたねシエル!グリムさんも!」

「う、うん……あっ…!えっと……え、えぇ!またね!マーガレット!」

「うん、またおいで。マーガレットくん」


最後にいつもの調子に戻ったシエルとグリムさんと別れ、俺は寮への帰り道を歩く。


(…コウスケさん……)

(どしたんマグ?)

(…シエル可愛すぎません?)

(うん、可愛すぎる……)

(…会う度甘えさせてあげたい……)

(わかる)


マグとシエルの可愛さを語りながら、俺たちは帰り道を歩いた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


〔マグ〕


「ふあぁぁ……♡」

「はい、お疲れ様」

「はぁ……はぁ……!…あ…ありがとうごじゃいましたぁ……♡」


お家に帰ってきた私は、いつも通りメイカさんたちとお風呂に入った。


でも、なんでか帰ってきたコウスケさんに、みんないつもよりも優しく接していた。

どうしたんだろう?


そう思っていたけど、すぐに思い当たるものを発見した。

私とメリーはおむつを穿いてるんだった……。


い、いやでもこれは誰にも言ってないからバレないはず……。

と、とにかく早く脱ごうそうしよう。


……あれ?

そういえばみんなの下着…私が預かってた気が……。


(ごそごそ)……あった……。

……洗っておいて、今度会ったときに返そう……。


そうしてお風呂に入り体を洗った後、そのまま鏡の前でフルールさんに特別なマッサージをしてもらった私は、それによって出た汗を流すためにシャワーを浴びる。


はぁぁ〜……気持ちいい……。


汗を流し終え湯船に浸かると、メイカさんが話しかけてきた。


「マーガレットちゃん……前も思ったけど、もう少し声抑えないとコウスケが心配して出てきちゃうんじゃない?」

「うっ……それはそうかもしれませんけど……どうしても声が出ちゃうんですよねぇ……」


フルールさん、すごく上手だからなぁ……。


「でも、すごく気持ちがいいってことは、それだけ効いてるってことですよね!」

「そう…ね…うん。そこはまた別の気持ちよさなのかもしれないけど……」

「フルール。しっ」

「?」


別の気持ちよさ……?

なんだろう……?


もみもみ……


う〜ん……?

自分で揉んでもあんまり気持ちいいとは思わないし……。

あっでも…コウスケさんに触ってもらったときは、胸の奥がぽかぽかして、マッサージとは違う気持ちよさだったなぁ……♪


あのときのコウスケさん……お顔を真っ赤にして、なんだかんだ言いながらもいっぱいもみもみしてくれて……♡

可愛かったなぁ……♡


「…ねぇマーガレット……」

「はい?なんですかユーリさん?」

「凄く幸せそうな顔をしてるけどさ……確か昨日、男の人のいろいろを発散させるために…って言ってたよね?」

「え〜っと……はい、言いました…ね……」


あれ?

そういえば私…えっちなことはしたけど……本来の目的を忘れてた……。


「…うん…その顔はやっぱり忘れてたね……?」

「は、はい……」

「マーガレットちゃん…ごめんね……?実は今朝、コウスケにちょっと無理言って、マーガレットちゃんとのイチャイチャを聞いたんだけど……」

「ふえっ!?」


あ、あれをメイカさんに…みんなに知られてる……!?


「あぅあぅ…!」

「あぁぁ!?だ、大丈夫大丈夫!からかおうって思ってるわけじゃないの!」

「マーガレット。男は発散しないと駄目…とは言ったけど、よくよく考えたらあなたはまだ幼いわ」

「よくよく考えたらなんですか……?」


子供扱いは嫌だけど、そこまで言われるのもなんだかちょっとモヤモヤする……。

不思議。


「こほん…それでまぁ……発散方法だけど、あなたたちが毎日のようにキスしてるって聞いたから、しばらくはそれを続けていればそれでいいわ」

「えっ」


毎日キスしてるってことまで言っちゃったんですかコウスケさん?

それはさすがに恥ずかしすぎますよぉ……。


「それで、問題は朝から夕方…あなたとコウスケがキスできない時間なんだけど……」

「えっ?問題なんですか?」

「えぇ。あなたのお友達や他の子たちがコウスケにべったりなんだから、その分も我慢してるはずでしょう?」

「ハッ!?確かにっ!」

「なら、いつかそれで我慢の限界に達するかもしれないじゃない?そのときあなたはどうするべきだと思う?」

「え…えっと……」


もしもコウスケさんが我慢出来ずに誰かに…えっちなことをしちゃったら……。

コウスケさんが……他の子に……。


「マーガレット」

「…っ!は、はいっ!」

「あなた、本当にコウスケを独り占めしなくていいの?」

「えっ……?」

「そんな悲しそうな顔をするぐらいなら、他の子に遠慮なんてしないで、思いっきり独り占めしちゃえばいいじゃない」

「えっ…あっ…でも……」

「…メリーだって、あなたが無理をしてまでコウスケとくっつきたいとは思わないわよ」

「えっ!?」


し、知ってたんですか……!?メリーの気持ち……。


「分かるわよ。母親ですもの。だからね、マーガレット。あなたは、本当は、コウスケにどうしてほしいの?」

「……私は……」


私がコウスケさんにどうしてほしいか……。

コウスケさんのことを独り占めしたいか……。

…そんなの………したいに決まってる……。


「…本当は…コウスケさんのことを独り占めしたいです……」

「…………」

「コウスケさんになでなでされるのも、ぎゅ〜ってされるのも、キスするのも…他の子に取られたくない……私だけにしてほしい……」

「…………」


メリーが悲しそうな表情を浮かべて顔を背ける。


ごめんね……メリー……。

裏切るようなこと言っちゃって……。


でも……


「でも……みんなと仲良く…コウスケさんを中心に、あったかい家族を作りたいっていうのも本当なんです……!」

「…………」

「それでその家族は、私も大好きな人がいいんです……!だから……」


だから……どうしたいんだろう……?

コウスケさんを独り占めしたくて……でも、メリーや他の人たちとも仲の良い家族になりたくて……。


そう言ってメリーに協力するって言ったのに、私は今、コウスケさんが他の子とキスしたり体を触り合ったりしてるのを想像したら胸が苦しくなって……。


…私は……本当はどうしたいの……?


「…他の子とコウスケのことを支え合って、その子たちとも仲良くしたくて…それなのにコウスケのことを独り占めしたいだなんて……わがままな子ね」

「…………」


そう言うフルールさんになにも言い返せない……。

それが事実だから……。


「でも…そういうの、素敵よ」

「……え……?」


素敵……?

自分でも訳が分からなくなってるのに……?


「もちろん、ただのわがままは人の迷惑にしかならないわ。でもね……あなたのそれは、良いわがままよ」

「良いわがまま……?」

「そう。だって、あなたの言うことが実現出来れば、とても素敵なことだわ。それに、その成功例も身近にいる。決して無理なことじゃない証拠がある。だから当ての無いわがままでもないわけ。…もちろん、それが容易なことじゃないのは分かるでしょ?」

「…はい……」


それはそうだ。

だって…好きな人を独り占めしたいっていうのは、当たり前のこと…だと思うから……。


「でもね?絶対に無理って訳じゃない。だってそうでしょ?ここに……コウスケのことも、あなたのことも好きな子が実際にいるんだから」


フルールさんはそう言って、メリーのことを抱き寄せる。

そのメリーが、私に向かって話しかけてきた。


「……マグ」

「…うん……」

「…わたしもコースケを独り占めしたい」

「………うん……」

「でも、マグとも一緒がいい」

「……うん……」


メリーちゃん……。


「だから……ちゅーしよ?」

「………………うん?」


メリーちゃん?今なんて?


「えっと……メリー?ママの聞き間違いじゃなければ、今あなた…マーガレットにキスをしようって言わなかった……?」

「…言った」

「なんで?コウスケが表に出てるときならともかく、なんでマーガレットにキスしようとしてるの?」


さすがのフルールさんも、なんで自分の娘がいきなり他の女の子にキスをしようとしてるのかが分からず困惑しているようだ。


うん、私も分からない。


「…マグはコウスケを独り占めしたいでしょ?」

「う、うん……」

「…でもわたしもコースケのことを独り占めしたい」

「…うん……」

「だったらマグのことも独り占めすればいい」

「ん?」

「それで、マグもわたしのことを独り占めするの。あとはコースケが、わたしとマグを独り占めしたいって思えば、みんな独り占め同士で、みんな幸せ」

「ん〜〜〜????」


メリーの言葉に、私とフルールさんだけじゃなく、メイカさんとユーリさんも首を傾げている。


えっと……つまり……


「…みんながみんなを独り占めすれば、ハーレムでありながら独り占めも出来るよ…ってこと……?」

「…そういうこと」


それは……果たして独り占めなのだろうか……?

なにも解決してない気がするんだけど……。


「良いかもしれないわよ……?」

『えっ?』


まさかのメイカさんの賛同に、メリーを除いて私たち全員が驚く。


「片方がコウスケとイチャイチャして、余った方がヤキモキするのが駄目なの。それじゃあ不公平なの」

「ふ、不公平……?」

「そうよ。だってこれじゃあ、コウスケがヤキモキしないじゃない」


何を言ってるんだろうこの人は……?


「それはまぁ……だって、私たちはコウスケさんが好き…というか愛してるわけですから、イチャイチャするとしたらコウスケさんとするのが当たり前では……?」

「そうね……でもねマーガレットちゃん………お嫁さん同士でもそれだけ仲が良ければ、幸せな家庭により一層近づけると思わない?」

「えっと……それは…確かに……仲が良すぎてダメ…ってことは無いと思いますけど……」

「でしょ?それで、その中の良さをコウスケに見せつけて、コウスケが「いいなぁ…」って言ったら、マーガレットちゃんはどう思う?」

「えっ?え〜っと……」


例えば…私とメリーがイチャイチャして、それを見たコウスケさんが羨ましそうな声を出したら……。


…もしかしたらコウスケさんの方から積極的に甘えてくれるのでは……?

普段控えめに甘えてくれるけど、もしも私とメリーの仲を羨ましく思って……私たちみたいに独り占めしたいなぁ…って思ってくれれば……?


。○○


「マグ……最近メリーちゃんと仲良いよね」

「はい!」

「…でも…なんだか距離が友達の距離じゃないような……?」

「家族の距離です!」

「家族かぁ……ねぇマグ……」

「はい!」

「…俺とも家族だよね……?」

「はいっ!!」

「じゃあ……俺とも……仲良くしてほしいな……」

「よろこんで〜♡」


○○。


「むふふ……いいかも……♡」

「でしょ!」

「えぇぇっ!?マ、マーガレット!?」


想像した未来がとても素敵なものだったので、思わず口が滑ってしまった。


「それじゃあ今は見てないでしょうけど、だからこそ予行演習ということで、マーガレットちゃんとメリーちゃんはイチャイチャして〜♪ほらほら〜♪」


でも、この人は楽しんでるだけな気もする……。


「…マグ……」

「っ!」


じっと見つめてくるメリーの姿に少しドキッとした。


…顔は毎日見てるけど、こうしてじっくりと眺めるのは初めてかも……。

…綺麗な瞳……まつげ長い……可愛いお鼻……ほっぺたはもちもちしてそう……唇はぷっくりしてて…すごく柔らかそう……。


「メリー……」

「……ん……」


私が名前を呼ぶと、メリーは目を閉じてアゴを上げ、口を少しこちらに突き出す。

その姿に思わずゴクリと唾を飲んでしまう。


私はそんなメリーに顔を近づけて……。


ちゅ…


…唐突に大事なことを思い出したので、唇じゃなくてほっぺたにキスをした。


「…………?」


唇にされるものだと思っていたメリーが、不思議そうに私を見てくる。


「も〜!マーガレットちゃん!どうしてお口にちゅ〜ってしなかったの〜!?」


メイカさんがぷんぷんと私に抗議をしてきた。


「だって……その……」

「「だって……?」」

「……は、初めてはコウスケさんとがいい…から……」

「「…………」」


うぅぅ〜……!

な、なにか言ってよ〜……!


「いい……」

「えっ…?」

「マーガレットちゃん……凄く女の子だわぁ〜♡」

「えっと……女の子です……」


今日のメイカさん、すごくテンション高いなぁ……。


「…うん…わたしもいいと思う」

「メリー……」

「それに……」

「?」

「……わたしも……初めてはコースケにあげたい……」

「!!」


…か……可愛い……!


さっき私が言ったことと同じなんだけど、照れながら「初めては〜…」って言うメリー……すっごく可愛い!


メイカさんの気持ちが分かったかも!


「きゃ〜ん♡♡メリーちゃんも可愛いぃぃぃぁぁぁぁぁ…………♡♡」

『あっ…』


メイカさんが興奮しながらお湯の中にジャバーンと消えていった……。


「…メイカさんがまた倒れた……」

「はぁ……そんな気はしたけどね……ユーリ、手伝って」

「は〜い」


お湯の中からメイカさんを拾い上げたフルールさんたちは、そのままメイカさんを連れて脱衣所へ向かっていく。


「…私たちも上がろっか……」

「……うん」


メリーと一緒に、フルールさんたちを追いかけるように湯船から出る。

と、そこでメリーが私を呼んだ。


「…マグ……」

「うん?」


ちゅ…


「…!?」

「……お返し……///」


メリーはそう言ってスススス〜っと脱衣所に去っていった。


残された私は、突然のメリーのほっぺちゅ〜に驚きすぎて、少しの間その場で立ち尽くしたのだった。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


さて……。

晩御飯を食べて、しばらくリビングでみなさんとのんびりお話をした後、私は自分の部屋に戻った。


(コウスケさん、今日もお疲れさまでした)

(うん、マグもね)


コウスケさんと交代して、彼が日記を書くのを見守る。


…日記かぁ……。

私も書いてみたいけど、コウスケさんみたいにうまくまとめられないしなぁ……。


う~ん……でもやっぱり書いてみたいかも……。

今度、お願いして書かせてもらおうかなぁ……?


コンコン


と、コウスケさんが日記を書き終えると同時に扉がノックされた。


「ん…は~い、開いてますよ~」

「し、しつれいしま~す……」

「ユーリさん。おっ…メリーちゃんも。いらっしゃい」


入ってきたのはユーリさんとメリーの2人。

2人ともなんだか少し緊張してるような気がする。


それはコウスケさんももちろん感じたようで、2人にその理由を尋ねる。


「どうしたんですか?何か大事なお話ですか?」

「う、ううん……そういうわけじゃなくて……えっと……今日、練習室で…さ……甘えてほしいって、言ってくれたでしょ……?」

「はい…」

「そ、それでね?そのときは嬉しかったんだけど……いざ甘えようって思ったら、前までどうやって甘えてたか忘れちゃって……」

「(えぇ……?)」


一日置いただけで……?


「それで…その……じゃあ何してもらおうかなって考えたんだけど……えっと……え…えっち…なのは……ダメって言ってたでしょ……?」

「は、はい……言いました……」

「だから……えっと……わ、私は大丈夫だと思うんだけど…コウスケに聞いてからの方が安心だから……その……」


あ~…つまり……


「…つまり…俺に判断してもらって、大丈夫だって言われたやつだけをすることにした…ってことですか?」

「……(こくり)」

「なるほど……それはお手数おかけしました」


なるほどぉ……。

それなら確かに、コウスケさんに怒られることもないし、無理を強いることも無くなるね。

いい案だと思います。


「それで?ユーリさんは俺に何をお願いしようとしたんですか?」

「え…えっと……」


もじもじして太ももを擦り合わせるユーリさん。


…なんか…えっちだ……。


「あ、あのね?」

「はい」

「…また…尻尾を梳いてほしいなぁ…って……」

「なんだ、そんなことですか」

「ふぇぇ……そんなことって酷いよぉ……!」

「あぁ、ごめんなさい。でも、凄いもじもじして言いづらそうだったから、もっと凄いことかと思っちゃって……」

「…?もっと凄いこと……?」


なんだろう……?

気になる……。


「子供には言えないこととか?」

「はうっ!?」

(えぇっ!?)


そ、そんな……!

子供言えないこと…って……え、えっ…えっちなこと…だよね……!?

だ、ダメダメぇ…!私だって昨日ようやくえっちなことをお願いできたばっかりなのにぃ……!


…………でも…ちょっと見たかったような……。

ユーリさんのふにふにが……ふにょんふにょん…ってコウスケさんに……ゴクリ……!


す…すごそう……!


「ち、違うよぉ……!もうそういうことはしないって言ったでしょぉ……!?」

「あはは、ごめんなさいごめんなさい……それじゃあ早速しちゃいましょうか。ベッドに座ってください」

「う、うん……!」

「メリーちゃんも座ってて。あとでちゃんとメリーちゃんのお願いも聞くから」

「………うん…!」


2人をベッドに座らせたコウスケさんは、机の引き出しから紙に包まれている動物用のクシを取り出して、ユーリさんの隣に腰かけた。


「それじゃ、始めますよ?」

「う、うん……お願い……!」


そうして、コウスケさんはユーリさんの尻尾を丁寧に丁寧にゆっくりと梳いた。


……その間、ユーリさんが出す気持ちの良さそうな声に、私もコウスケさんも、チラッと視界に入ったメリーも、ドキドキしてお顔を赤くすることになった……。


う〜ん……やっぱりユーリさんはえっちだ……。

メリーちゃんもなかなかぶっ飛びました。


さてさて、次の更新は6/27(日)の予定!

お楽しみに〜♪

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― 新着の感想 ―
[良い点] 〉う〜ん……やっぱりユーリさんはえっちだ……。 何気ない一言で至言が生まれてるww [一言] マグさんの見据える未来が安定しないのって子供って事もあるけど、一つの身体を二人で使ってるってサ…
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