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165.心の準備…甘くて苦くてやっぱり糖分過多な夢

怖い。

寝るのが怖い。

寝て夢の中でマグに何をされるのか、何をお願いされるのか分かんなくて怖い。


めっちゃドキドキする。

期待と恐怖のど付き合いだ。


マグのことだから俺が本気で嫌がることはしないだろう。

というかそんな雰囲気じゃなかった。

さっきメイカさんとユーリさんと一緒に話してた時の雰囲気は……やばかった。


あの雰囲気と話し方は完全にアレだ。

えちぃやつだ。


俺に対するスキンシップを抑えるって言ってくれたのはありがたいことだ。


でも…なんか……ねぇ?

男の子だもんねぇ〜…だの、女の子には言いづらいことだよね〜…だのって……。


…完全にバレてるよね?

俺が女性陣にムラムラしてるのバレてるよね?

いやまぁ確かに今更ではあるけどね?


そしてマグが理解を示してるだの、大人の階段を登るだのって……そういうことだよね?


えっ待って待って待って待って?

ということはだよ?


……卒業かい……?


…………。

…………いやいやいやいや待て待て待て待て!?


相手は俺の半分しか生きていない未成年だぞっ!?

そんな子に欲望ぶつけんのっ!?


…犯罪だよっ!?


そういうのは二次元の世界で起きるフィクションだから許されることであって、実際にやったら犯罪だよっ!?


いや、うん、恋愛は良いと思うよ?

俺が何言っても言い訳にしかならんけども、恋愛は自由だと思うの。


歳の差婚とか結構あったしね?

何十歳差とか聞いたら、俺とマグの10歳差は可愛いもんだと思うよ?


相手子供だってのがやっぱり引っかかると思うけど。

若さゆえの勘違いだとか言う人もいるだろうけど!

そういうのはいいの、とりあえずは。


若かろうがご年配だろうが恋は恋なんだよ、初恋だからよく知らんけども!


んでまぁ恋愛はそういうわけだからいいんだよ。

問題は…………致すことだよ。


大人同士の歳の差カップルならなんの問題も無いんだよ。

満足できるできないは知ったこっちゃないんだよ。

自己責任だよ。


でも相手が未成年の…しかもまだ二桁いったばかりの歳の子とするのは……駄目だよ、普通に。


倫理的にもそうだし…何より身体的にも危険らしいから。


そういう行為は体力の消耗が激しいらしいし、出産だって酷く体力を使う行為だってよく耳にする。

そして、出産で命を落とすことがあることも知っている。


そして体が未発達なほど大変なことになる…のだと思う。


調べたことがあるわけじゃないが、ドラマになってたりしたし、想像もつかないほど過酷なのだろう。


だから日本のエロコンテンツは18禁なのだ。

多分。

俺はそう思ってる。


体がそういうことの準備を万全に終えるのがその辺りだからだと考えているのだ。

お酒やタバコもそう。


…いや、タバコは耐性とか関係あるのか分からんけど、とにかくそんなとこじゃないかと思っている。

つまり何が言いたいかと言うと……


マグとそういうことするのは早いと思う……。


そもそも夢の中で致してバーブーがテッテレーするのかも分からないが、なんにせよ体への負担がとんでもないということは変わらない。


…別にしたくないわけじゃない。

俺もいい加減我慢するのが辛くなってきた。

今朝ユーリさん襲っちゃったし……。

一応未遂っちゃ未遂だけど……。


でもスッキリしたいだけなら他にも手段はあるわけだし、やっぱりマグにそういうことをしてもらうのは早いと思う……。


大体、大人だって欲に溺れるのに、子どものうちに快楽を覚えちゃったら……いや、そもそも快楽になるかどうかも怪しい……。


俺のアレの大きさはどうあれ、マグがちんまいことに変わりはないのだから、下手したらただ痛いだけで終わるかも……。

初めては痛いだけで最悪だった…とか、結構本とかで見たし……。


だからやっぱりそういう関係になるのはまだ早いと思う……。


……けど今回はそのマグがやる気満々……保護者たちも背中を押すような状況だし……。


マグのお願いは出来るだけ叶えたいし、マグが望んでいるのなら俺もそうなりたいと思っている以上、断る理由が……。


いや、理由はある。

でも……こういうことってやっぱり勇気がいるでしょ……?


マグが勇気を出してお誘いしてきたのに、俺が倫理観を1番に考えて、彼女の覚悟を傷付けるのはどうなんだろう……?


いや、だからこそ大人の俺がここで流されてはいけないのではないか?

危険なことだと諭して、辛いだろうし俺も辛いけども、しっかり成人まで待つべきではないか?


…あれ、待てよ?

こっちの世界と元の世界の常識は当然違うわけだし、そうなるとあっちとこっちで生きる人もそれぞれ違いがあるわけで……。


んで、こっちでは15歳から成人ってことは、諸々の準備が出来るのがその歳だということではないか?

実際ユーリさん、お酒飲んでたし。


それでもマグは未成年なんだけど……もしも、もしもだよ?

この世界に、「女性側から誘ったとき、断られたらもうアウト」的な決まりとか魔法とか呪いとかあった場合……やばいのではないか?


知ってる範囲ではそんなふざけたもんは無かったけど、俺が知らないだけってのも十分あり得るわけだし……で、でもやっぱり危険だし……でもでもマグの覚悟はやっぱり無碍(むげ)にしたくないし……!


あぁ〜!!一体どうすればぁ〜!!?


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「とかなんとか考えてる間に寝とるやん、俺」

「?」

「いや、こっちの話」


さ〜て……結局何も決まらないままマグの前に立っているが……。


…………どうしよう……?


「コウスケさん」

「う、うん……どうしたの?」

「私は魅力的な女性ですか?」

「へっ?」


予想とは違う言葉にポカンとする俺。


っと、いやいや!

ポカーンとしてる場合じゃない。

ちゃんとお答えしなければ!


「マグは魅力的な女性だよ」

「本当ですか?」

「ここで嘘ついてもしょうがないでしょ?」

「それはそうですけどぉ……」

「マグみたいな素敵な子と付き合えるなんて幸せだもん。むしろ俺の方が釣り合ってるか不安だよ……」


マジで。


「そんなことないですよ。コウスケさんはとっても素敵な方ですよ♡私の言葉だけじゃ不安ですか?」

「いいや全然。恋人からそんなこと言われちゃあ、いつまでも腐ってらんないよ。マグの恋人ですって胸張れるように頑張るさ」

「えへへ♡」

「それで?マグこそ俺の言葉だけじゃ駄目?」

「ダメじゃないです。幸せです♡」

「よかった……」

「コウスケさん……」

「…マグ……」


俺たちは互いに顔を近づけ、軽く口づけを交わす。


「ちゅ…♡ふふ……♡…私、不安…というよりは不満だったんです」

「不満?」

「はい。コウスケさんは私を大事にしてくれますけど、やっぱり子供扱いしてるところもあって……」

「それは…ごめん……年上の俺の方がしっかりしなきゃって思っちゃって……」

「それはわかってるんです。大事にしてくれるのももちろん嬉しいです。でも……」


そこで言葉を区切ったマグは、俺の手を取ると、自分の胸に俺の手を当てさせた。

それだけで俺の心臓はバクバクバクバク早くなる。


「マ、マグ……!?」

「…こういうことも…知ってるんですよ……?」

「あっ…うっ……!」


突然の妖しい雰囲気に対応出来ない俺に、マグは追撃をかけてくる。


「ねぇ…コウスケさん……恋人はこういうことをするんですよね……?」

「そ、それはその……!」

「…私の胸……どうですか……?」

「ど、どうって……!?」

「サフィールちゃんやチェルシーほどじゃないですけど、ちゃんとふっくらしてるでしょう?感じませんか……?」

「か、か、感じます……!」

「…よかった……♪分からないって言われたら、泣いちゃうかもしれませんでした……」


マグの胸は、そりゃあ反則級の至宝を持つ幼女…サフィールちゃんや、マグより少し上の歳であろうチェルシーのそこそこの膨らみと比べるとぺったんこだが、それでも小さいながらも丘はあり、こうして俺の手で包み込むとふにょんとした柔らかい感触が返ってくる。


その感触を感じていたいと思う思考と、このままだとマズイという思考…さらに手から伝わるマグの心臓の鼓動を感じているのが混ざり、混乱して結局マグのお胸をふにふにすることしか出来ない俺に、マグはさらに言葉を続ける。


「んっ…♡えへへ……♡触り心地はどうですか?」

「や、柔らかくて……マグがドキドキしてるのも感じて……えっと……ずっと触っていたいぐらいです……!」

「そうですか♡あっ…♡いいですよぉ…♡はぁ…♡…好きなだけふにふにしてください…♡」


やばいやばいやばいやばい。

このままだと駄目になる……!

マグがかつてないほどの甘やかし力を発揮してるぅ!

18禁になるぅ!!


どどどどどうしよう……!?

と、とりあえずこの手を離さないと……!


そう思うも、マグに手首を掴まれている俺の手は、まったく離れないどころかふにふにすることもやめてくれない。


待って待って!?

止めなきゃ止めなきゃ止めなきゃ止めなきゃ……!


全然言うことを聞いてくれない右手に集中している俺の空いている手をマグが同じように掴む。


「あっ……」

「…こっちもどうですか……?」

「こ、こっちって……」

「…♡…こっち♡」


そう言って左手を連れて行った先は…マグのお尻。


「こっちも柔らかいですか…?」

「はぁ……!はぁ……!う、うん……!」

「えへっ♡やった♪」


喜ぶ余裕のあるマグとは裏腹に、俺はもう余裕がまったく無くなっており、呼吸も浅くなっている。


ダメ…ダメ…ダメ…ダメダメ…!

しっかりしろ俺…!


こういうことは早いって…やめさせないと……!


ススス……


「っ!?マ、マグ…!?」

「コウスケさんのお胸……やっぱり硬いですね……お尻も…あんまり柔らかくないですし……」

「っ!!〜〜〜っ!」


何これ何これどうなってんの!?

なんでお互いのお胸とお尻を揉み合ってるの!?


「コウスケさん…♡」

「な、なに……?」

「子供は何人欲しいですか?」

「ぶふぅっ!?」


ななななにを突然……!?


「私はやっぱりコウスケさん似の男の子が欲しいです♡あっでもでも、女の子でもいいですよ♡というかどっちも欲しいです♡」

「マ、マグ……?こ、子供欲しいって……ど、ど、どうすれば子供出来るかとか…知ってる…の……?」

「もう…♡コウスケさんのえっちぃ♡知ってるくせにぃ♡」


ぐふぅ…!!

破壊力が高すぎる……!!


というかやっぱりマグは知ってるのか……!

その上でこんなこと言うってことは……そ、そういうことだよな……!?


…いや、駄目だやっぱり駄目!

これはマグのためでもあるんだから!


…でも据え膳食わぬは男の恥とも言うし……。

マグ自身が望んでるんだし……。

マグの方から言ってくれたのに、俺がウジウジ考えてちゃ駄目だよな……。


でもやっぱり危険とかあるわけだし……!


「むぅ〜……また考え事ですかぁ〜?」

「えっあっ…ご、ごめん……!」

「……やっぱりメイカさんやユーリさんぐらいお胸が大きくないとダメですか……?」

「っ!そんなことない!胸の有無でマグへの想いは変わらない!」

「……♡」


マグは嬉しそうに頬を染めて微笑むと、俺に向かって目を閉じて唇を差し出す。


…多分これに答えたら最後の理性が壊れると思う。

でも……もう……我慢出来ない……!


「……んっ…ちゅ…♡」

「…♡……ちゅぷ……くちゅ…♡」


上半身だけを屈ませ、マグの唇に自分の唇を合わせる。

同時にマグの背中に手を回すと、彼女もそれに答えるように俺の首元に抱きつくように手を組む。


「んふっ…♡んっ…んぅ〜…♡」

「っ!…じゅぷ……♡」

「……♡じゅる…♡」


昨日とは逆にマグの方から舌を捻じ込んできたことに驚いたが、すぐに受け入れ舌を絡めると、彼女は嬉しそうに答えてくれた。


「ちゅ…ぷぁ……♡…コウスケさん…♡私…もう我慢出来ません……♡」

「マグ……俺もだよ……!」

「それじゃあ……しましょ♡」

「うん……!」


あぁ…もうこうなったら覚悟を決めよう……。

俺とマグはここで……!


「それじゃあ一緒に…お願いしましょう…♡」

「うん……!」


…………うん?


「お願い……?」

「はい…♡コウノトリさんに男の子と女の子をお願いしましょう♡」


……ん〜?なんか…おかしいなぁ……?


「マグ……ちょっと子供の作り方を言ってみ?」

「んもぉ〜♡コウスケさんはいぢわるですねぇ〜♡」


いやんいやん♡と俺の首に回していた手の片方だけを自分の頬に当てくねくねするマグ。


彼女の中では、俺がいつもと同じようにいぢわるを言っているのだと思っているようだが、至って真面目である。


だってこれ、かなり重要な質問だもん。

これの答えでこの後のことがかなり変わるもん。


「えへへ…♡子供はですねぇ♡コウノトリさんが連れてきてくれるんですよ♡」


あっ……(察し)


「それでぇ♡どうやってコウノトリさんにお願いするのかが分からなかったんですけど、この前分かったんです」

「…へぇ……?」

「夫婦の間に子供が出来るのなら、夫婦がコウノトリさんにお願いしてるんじゃないかなって考えて、日常的にしてることだとずっとお願いしてることになって子沢山になってしまうから、何か特別な……そう、愛し合う人だけが出来るラブラブな何かをしてるんじゃないかって思って……」

「ほぉ……」


作り方は間違ってるが、アクション自体はあながち間違いじゃない。


コウノトリが運んでくるんだよ〜ってぐらいしか知らなかったのに、少ないヒントでそこまで考えるとは……ほんと頭良いよこの子。


まぁ前提は違うんだけど。


「その何かはなんだろうって考えたら……好きな人に……自分の…恥ずかしいところを触ってもらうことじゃないかなって……♡」

「お、おぅ……」

「それだったら好きな人にしか触らせないし、ラブラブなことでもあるからそうだと思って……♡」

「なるほど……」

「だから…私のお胸とお尻を…コ、コウスケさんに触ってもらって……!そ、それで私も……コウスケさんの…お胸と…お、お尻を……!」

「…凄いねマグ……よくそこまで考えたよ」


間違ってるけど。

でもここまで来たことは素直に凄いと思う。


俺が頭を撫でると、マグは嬉しそうな照れ臭そうな、そんな感じの笑顔を浮かべる。


「えへへ…♡私凄いですか?」

「うん。少ない材料からそこまで考えがいくなんて、そうそう出来ることじゃないよ。やっぱりマグは天才だなぁ♪」

「んふ〜♪そんなことないですよ〜♪」


そう口では言いながらも、マグは「褒めて褒めて♪」といった感じで頭を俺の手に押し付けてくる。

そんな彼女を愛おしく思いながら頭を撫で続ける俺には、気付いたことがあった。


…手…離れたな……。


あれほどマグのお胸とお尻から離れたがらなかった俺の手が、マグを褒めるために無意識に頭と背中に移動していた。


やっぱりエロと可愛いは殴り合うのだな。(?)


それはともかくどうしたもんか……。

マグに子作りの真実を教えるべきか否か……。


てかマグ……知らないのか。

てことは、今までフルールさんが襲われたってのは、「なんかめっちゃ嫌な事とかエッチな事された」ぐらいに思ってた……?


いや…まぁ……間違っちゃいないんだけどさ……。

よく今まで会話が完成してたな……。


…ん……待てよ……?

ここは異世界だぞ……?

元の世界とは違う子作りがあってもおかしくない……。

もしかしたら本当にコウノトリが運んでくるのかもしれない……。


え~…てことは~……ある朝目覚めたら隣にコロンっと運ばれる……?


……メルヘンだなぁ……。


でもそうなると妊婦さんがいないことになるぞ。

そこらへん分かんないからどうも言えないなぁ……。


じゃあマグに、ウチの世界の生々しい子作りを教えるべきなのだろうか……?


…保健体育っていう授業の一環として教えるのもありだな……。

それならかなり真面目に話し合える。

少なくとも途中で色香に負けることは無いだろう、多分。


…でもやっぱり夢を壊すような真似はなぁ……。

いやでも大事なことだし…リスクがあると知ったらマグなら理解してくれ…るだろうけど……それって我慢させるってことだよなぁ……。


説明するならば、必然男の体のことも教えることになるだろうし…そうなると……気を遣ってイチャイチャを控えちゃうかも……。


そ、それは嫌だ……!

でも過ちを犯さないようにするにはそれが一番ではあるし……でもでも、マグと毎日とはいえ夜にしか触れ合えないマグとこれ以上触れ合う機会を減らすのはぁ……!!


そ、それに…そこから段々と心が離れて行っちゃうかもしれない……!

倦怠期……!倦怠期か……!?

もうこの段階で……!?


それは最悪だぁ……!


じゃ、じゃあやっぱり教えない方向か……?

それならマグの夢を壊さず、尚且(なおか)つマグに気を遣わせずにイチャコラできる……!


ただ問題は……俺がめっちゃ我慢する必要がある……!

さっき1度失敗した我慢を……!

サラッと崩れた理性を保たせなければならない……!


あんなに心配してたのに、誤解だったとはいえマグが受け入れてくれると、合意の上だと思ったとたんに崩壊するような雑魚(ざこ)い理性を……!!


出来るだろうか無理だろうな。

でもやらなければ……!

マグの体と心を守るために……!


「コウスケさぁん…♡」

「っ!」


俺が決意を固めているところに、マグが再び甘い声で俺を呼ぶ。


「なでなでもいいですけどぉ……そろそろ……ねぇ~…♡」

「っ!!」


マグが上目づかいで俺を見ながら、頭に乗っていた俺の手を再び自分の胸に運ぶ。


うぅ……!

だ、駄目だ駄目だ…!我慢するって決めただろう!


考えろ考えろ……!

マグを納得させつつこの状況を切り抜けるプランを……!


「まずは男の子……女の子……う~ん……いっそ双子……?」


マグは俺の手を自分の胸に押し当てながら、どうお願いするか悩んでいる。


…………はっ!天啓(てんけい)


「…ねえマグ……」

「んゅ?」

「子供は…まだいいんじゃないかな……?」

「え……?」


あっやばい。

めっちゃ絶望した顔してる。


「な、なななななんでですか……?私との子供…欲しくないですか……?」

「違う、欲しい。欲しいけど……」

「けど……」

「子供が出来たら、子育てに集中しちゃうし…今はいろいろ大変だし……」

「…………」


あぁ違う……そういう言い訳がましいことを言いたいわけじゃない……!

マグがもう泣きそうな顔してるし、シンプルに、簡潔に、伝えたいことをズバッと言う!


「だから…その……まだ…マグのこと…独り占めしたいなって……」

「っ!!」


な、なんか…顔を(うつむ)かせて震えだしたけど……!?

失敗した!?

めっっちゃ恥ずかしいのを我慢して事実をお伝えしたのに、失敗しました!?


「…マ、マグ……?」

「…………ズルいです……」

「えっ……?」

「そう言えば私が諦めると思って……」

「あぅ……」


読まれてる……。


「そんなの……そんなの……!」

「マグ…!」


やばい……!

完全に裏目った……!

結局マグを傷付けることに……


「嬉しいに決まってるじゃないですかぁぁぁ♡♡♡」

「…………へ……?」


嬉しい……?

今の流れで……?


「えっ…マグ……?怒ってないの……?」

「…そりゃあ…子供を断られたのは悲しかったですけど……」

「…ごめん……」

「でも……コウスケさんがそんなこと言ってくれるなんて思ってなくて……しかも物凄く恥ずかしいのを我慢して、私を独り占めしたいだなんて……!可愛すぎますぅ♡」

「うぅ……!」


やっぱりこの子Sっ気強いな……!


「はぁぁん…♡そんな顔されてそんなこと言われたら、私もそうしたくなっちゃうじゃないですかぁー♡ズルいです♡反則です♡私だって独り占めしたいですぅ~♡♡♡」

「マ、マグ……!も、もうその辺で……!」

「やぁですぅ♡」


うぅ…可愛いなぁ、もうっ!


「えへへ♡えへへ~♡コウスケさ~ん♡」

「わっ!?」

「ぎゅう~♡」


マグがいきなり俺に首元に飛びついて、ほっぺた同士をすりすりしてくる。


あっこれ……作戦自体は成功だけど……早速理性が無くなりそう……。


「コウスケさんコウスケさん♡」

「う、うん……?」

「ちゅ♡」

「っ!?」

「んへへ~♡耳まで真っ赤ですよ~?」

「あぅあぅ……!」


やばいやばいやばいやばいぃ……!

ほっぺにちゅ~がこんなに威力が高いなんて……!

もっと激しいのを知ってるのに……可愛さが前面に出ててほんとやばいぃぃ!


「コウスケさん♡」

「な、なに……?」

「…子供のこと…なにかまずいことがあるんでしょう?」

「っ!?」


マグの言葉に一瞬で冷静さを取り戻す俺。


「気付いてたの……?」

「ずっと一緒にいるんですよ?コウスケさんだって、私のしたいことをしてくれたりしたじゃないですか」

「それは…そっか……」

「コウスケさんが意味もなく私の傷付きそうなことをするはず無いですし、そうなるとやっぱり、子供のことで何かあるのかなって。…危険なこととか」

「……うん…そうだよ」


ズバズバと俺の考えていたことを言い当てるマグに根負けした俺は、ぽつぽつと話し始める。


「子供はコウノトリが運ぶんじゃないの…」

「えっそうなんですか!?」

「うん…少なくとも俺の世界ではそうだった……でも、その方法はまだ言えない。それは…マグにはまだキツイから……」

「むぅ……子供扱いですか……?」

「それもあるけど……大人でも危険なことだから、万全な状態でしたいんだ……」

「…だから…言えない?」

「…うん…ごめん……」

「そうですか……」


…がっかりしちゃったかな……?


「…やっぱり優しいですね……私のためにいろいろ考えてくれてるのに、私はコウスケさんにそれを強いちゃって、申し訳ないです……」

「ん……でも、知らないんだったら知ればいいだけだもの。マグは悪くないよ」

「…ありがとうございます……」


しょんぼりするマグをどうにか元気付けたいが……どうしよう……?


「…コウスケさん……」

「ん…?」

「ありがとうございます……私のために嘘までついて……」

「嘘?」


嘘…はついてないはずだけど……。


「だって…私を傷付けないように、恥ずかしいのを我慢してあんなことを言ってくれたんでしょう?私はそれだけでも十分嬉しいですから……」

「恥ずかしい…?……っ!」


まさかマグ……!

さっきの俺の言葉も、マグを止めるためについた出まかせだと思ってる!?


「マグ!」

「っ!」


俺はマグを強く抱きしめる。

そして至近距離にある彼女の目をしっかりと見据える。


「いい?マグ。俺は嘘をついてない」

「えっ……?」

「だから…俺は……本心から、マグのことを独り占めしたいの!」

「っ!!」


目の前にあるマグの顔が真っ赤に染まる。


「ほ、ほんとですか……?」

「うん!」

「ほんとにほんとですか!?」

「ほんとにほんと!」

「~~~っ♡♡♡」


感極まった様子のマグは、俺を強く抱きしめ返して、再び頬同士を擦り合わせてくる。


「…悲しかったです……コウスケさんが嘘をついたんじゃないかって……私がそうさせたんじゃないかって……」

「うん…大丈夫……マグは悪くないよ……俺がもっとしっかり言葉を選ぶべきだったんだ……」

「…じゃあ…責任取ってください……」

「責任……?」

「…私を寂しがらせた責任を取って…いっぱい甘やかしてください……」

「……うん…いいよ……♡」

「…♡」


俺たちはそのあと、朝が来るまでお互いに離れずに抱きしめあいながら、ずっと愛し合った。

今回のお話……怒られないか怖いな……。


…ま、まぁ大丈夫でしょう……他の人も結構致してる描写あるし……地上波でそういうアニメ(深夜に)流れてるし……。


だから大丈夫……と思おう…うん……。


こほん…。

それと、すこぶる今さらで恐縮ですが、現実でロリ・ショタに手を出すのは犯罪です。

恋愛はしてもいいとは思いますが、たとえ愛し合っていても周りの目は冷たくなります……。


そして子どもの言うことだからと適当に流すと後が大変になるのでしっかりと返事をしてあげてください。


多分皆さん思い当たるでしょう。

分からないこと聞いたら「自分で調べろ」とか言い出す教師。


わかんねぇから聞いてんだよ、と思うともうその人を頼るのはやめよって思いますよね?

そういうことです。


…なんて偉そうに言いましたが、恋人なんて人生に一度も出来たことがないのでよくわかりません!

失礼しました!


さてさて……え〜…次回の更新は5/28(金)の予定です。

長文失礼しました。

ではでは。

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― 新着の感想 ―
[一言] 〉発禁 15禁〜17禁なら問題は無いかと…(;¬_¬) 〉コウノトリさん その設定使った同性愛が推奨されてる作品、記憶違いじゃ無ければなろうに在りますよ? 「転生したら最強の魔法使い。…
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