164.お風呂女子会…決定事項
〔マグ〕
「はふぅ〜……♪」
お家に帰ってきた私たちは、先に帰っていたユーリさんと、一緒に待っててくれたフルールさんとメリーちゃんと一緒にお風呂に入っている。
いつも通りディッグさんたちには先に入ってもらったので、今日もゆっくり入れるのです!
…でもディッグさんたちもゆっくり入りたいだろうなぁ……。
次は私たちが先に入らせてもらおうかな……?
コウスケさんは今回「誰とも約束ないしゆっくりさせてもらうわ……」と私にお風呂を譲ってくれた。
…コウスケさんの中で、お風呂は大変なものだって認識されてる気がする……。
まぁ…うん……大変でしたね……。
見てる分には幸せなんですけどね♡
というわけで、久しぶりの女子会です♪
体を洗いっこして、お湯の中でまったり…する前に、忘れないうちにフルールさんにマッサージをしてもらう。
むふふ…♡
また1つ、素敵な女性に近づいた……♡
そうしたあと、ようやくまったりした。
はぁ〜……気持ちいい……♪
肩まで使ってほっこりしていると、ユーリさんとフルールさんが会話を始めた。
「ねぇユーリ」
「なんですかフルールさん?」
「朝何かコウスケと話してたみたいだけど、どうしたの?」
「ふぇっ……」
えっ?朝?
「そうだったんですか?」
「あら、マーガレットは知らないの?」
「はい。今日は目覚めたら空を駆けていたので」
「それはそれでどういうことなの……?」
「いやぁ…起きたらココさんに抱えられてて、コウスケさんに聞いたらエリーゼたちのところに連れて行ってくれるらしいところだったので……」
「そ、そう……空を駆けていることはもはや慣れてしまってるのね……」
「何回か運んでもらってますからねぇ」
そしてやんわりと伝わってくるココさんのふにふにが……ふへへへ……♪
「……それで?ユーリは何を話してたの?」
「うぅ…!えっとぉ……!」
おっと……そうだった。
今はコウスケさんがユーリさんに何をしたのかを聞かなくちゃ。
ん〜……でもユーリさんのこの様子……ハッ!?
ま、まさか……!?
「ユーリさんコウスケさんに告白されましたか!?」
「ふえぇぇっ!?こ、告白はされてないよぉっ!?」
むぅ……違うのかぁ……。
コウスケさんが早速ユーリさんにアタックしてくれたのかと思ったのに……。
ユーリさんなら私たちの事情も知ってるし、私自身ユーリさんのことも大好きだし、大歓迎なんだけどなぁ……。
……あれ?
なんかメリーも顔赤くない?
「それじゃあどうしたの?」
「うっ……そ、それは……う〜ん……」
「みんなには言えないようなことされたの?」
「えと……んと……」
「……コースケにえっちなことされてた……」
「メ、メリーちゃん…!」
『!!?』
ま、まさかそんな……!?
コウスケさん……!?
いくらユーリさんが優しくて可愛くてふにふにで仲良くてふにふにで魅力的なふにふに女性だからって……!
…………あれ……?
襲っても不思議じゃ無い気が…
「嘘っ!?ほんとなのユーリちゃん!?」
「ちょっと…本当なの……?あなたがそういうことに免疫が無くて、ほんとはちょっとしたことだったりしない……?」
ハッ!
そ、そうだ!
今は真実を問いただすのが先だった!
なんで私よりも先にユーリさんを襲っちゃったんですか!?
やっぱりユーリさんのふにふにですか!?
それならどうして私を起こしてくれなかったんですかっ!?
私も触りたかった!
「えっと……え、えっちなことは…その……さ、されたというか……しちゃったというか……」
『えっ?』
「え、えっとね……?みんなにも関わりのあることだからちゃんと聞いてね……?」
えっ?
みんなにもって……どういうことだろう……?
みんなが顔を見合わせ頷くのを確認したユーリさんは、ゆっくりと語り始める。
「その……今朝コウスケが、メリーちゃんが起きたとき寂しくないようにって私の部屋に連れてきたんだけど……そのときにいつもみたいにからかっちゃって……」
「からかったって……何したの?」
「……服を捲っといて、コウスケが布団をめくったときに私のお胸が見えるようにしました……」
な、なんですと……!?
見たかった……!
ユーリさんのお山も、それを見て焦るコウスケさんも……!
くっ……明日から頑張って早起きしなければ……!
「……ユーリちゃん……それはもはや痴女になっちゃうよ……?」
「そ、それはそうなんですけど……!…その……可愛いところが見たいなぁって思っちゃって……」
あっわかりますぅ〜♪
「それで……予想通り焦って可愛いところは見れたんですけど……そのあとコウスケにちょっと注意…かな?されちゃって……」
「注意ですか?」
「うん……俺も男なんだから〜、もう少し危機感を持って〜…って……」
「「あぁ、いつものね」」
メイカさんとフルールさんの言葉が重なった。
そうですねぇ…いつも通りですねぇ……。
でもそれ言ったら怒られるでしょうねぇ……。
と、そこでフルールさんが続きを尋ねる。
「でもそれならいつも通りじゃないの?」
「それが…その……そのあとが……」
えっ?えっ?
ユーリさんの顔がまた赤くなっちゃってるよ?
な、何されたの?
何したのコウスケさん!?
「…お、怒ったコウスケに上に乗られて……」
『乗られて!?』
「か、顔を近づけてきて……」
『顔を近づけて!?』
「そ、そうしながら私の体のいろんなところを撫でて……」
『いろいろ撫でる!?』
「それで…わ、私のほっぺたに手を添えて……」
『て、手を添えて……!?』
「……そこで終わりました……」
『へっ……?』
終わった…とは……?
「ユ、ユーリちゃん……?終わったっていうのは……?」
「…そこでいつものコウスケの雰囲気に戻って、こういうことされるんだぞ〜って……叱られました……」
『…………』
…………よかったぁ……!
やっぱりコウスケさんはコウスケさんだった……!
いつもの優しいコウスケさんだぁ……!
「…なぁんだ…それならユーリちゃんの自業自得じゃないの〜……」
「はぁ…焦ったわ……もしそうならどうすればいいか分からなかったもの……」
「あ、あはは……ごめんなさい……」
メイカさんとフルールさんも安心したみたい。
「もぉ〜……ユーリちゃんったら〜!」
「でも、私たちもコウスケには悪いことしちゃってるのね……」
「うっ…そうねぇ……コウスケも男の子ってことだものねぇ……」
年長組が何やら話し始めた。
…え〜と……
「…コウスケさんが男の人だって、信じてなかったんですか……?」
それはあんまりにも……
「あ〜…そういうことじゃなくてね……う〜ん……フルールぅ……」
「ちょっと……はぁ…しょうがないわね……」
メイカさんに丸投げされたフルールさんが、ため息を吐きながらも教えてくれる。
「いい?マーガレット。私たちもコウスケのことはちゃんと男の人として見ているわ。でも…コウスケは私たちが嫌がるようなことはしないって思ってる。それはあなたもユーリも同じでしょう?」
「「はい」」
「それでね?コウスケの中では、その「嫌なこと」の中に、私たちにえっちなことをするとか、そういうことを考えるっていうのも入ってると思うの」
「っ!え、えっちなこと……!」
そ、それって……そういうことだよね……!?
「それはまぁありがたいことなのよ?そんな目でジロジロ見られるのは嫌でしょ?」
「は、はい……」
「それは……はい……」
あっ…そっか、ユーリさんは美人さんで、スタイルも良くて、おまけにあんなに素肌が出てる服を着てるから、そういう目で見られることが多いんだ……。
だからちょっと実感がこもってる感じがするんだなぁ……。
「コウスケもそう考えてるから、そういうことを私たちにしないようにしているの。でも男の人は魅力的なものを目で追っちゃう習性があるのよ」
「「えっ!?そうなんですかっ!?」」
でもそれは女の人も同じでは!?
「で、でも…それは男の人だけじゃないんじゃ……?」
あっ、ユーリさんもやっぱりそう思ったんだ。
「そうね。でも男の人は特に多いと思わない?」
「…言われてみれば……?」
「…確かに……?」
よく見てくる人は男の人が多いし……。
……あれ?でもそれって私が女の子だからってだけで、男の人も女の人からいろんな目で見られてるんじゃ……?
「まぁとにかく、そういうもんだと思ってちょうだい」
「「あっはい」」
「だからコウスケもちょくちょく私や他のみんなのことを見てるでしょ?」
「そうねぇ」
「見てますねぇ」
「……(こくり)」
そうですねぇ、見てます見てます。
チラチラって見てすぐに視線を外してますけど、そこそこ皆さんと目が合ってたので、バレてるかも…?って思ってました。
「やっぱり気付いてたんですねぇ」
「まぁねぇ?」
「チラッと見るだけだけど、ねぇ?」
「はい。だからこそ余計分かりやすいというか……」
「……♪(こくこく)」
ねぇ〜♪と話し合うフルールさんたち。
「そうそう!そのあと反省してるのか難しい顔してるよね!」
「そうですよね!それ見ると、「あぁ~…悪いことした」って考えてるんだろうなぁ~…って思って……」
「そうねぇ……コウスケは考えすぎなのよねぇ~……そりゃあジロジロ見られるのは流石に恥ずかしいけれど、だからってあそこまで気にされるとむしろ……ねぇ?」
「可愛い…ですよねぇ♡」
「うんうん♪本当に成人してるのかなって思っちゃうぐらい初心な反応をしてくれるよね~♪」
「……♡(こくこく)」
…私の言葉から大人の皆さんの話に花が咲いている。
わかる……心の底からよくわかるし、私だって皆さんのことを見てるというか、むしろ「もっと見せてくださいよぉ!」って思わず言っちゃいそうなほどというか……言ったというか……。
こほん……。
とにかく、お姉さんたちだけでなく、メリーのことも……いや、メリーのことは顔の方を見てるか。
というか今はむしろメリーの方がコウスケさんを避けているような……。
それじゃあコウスケさんに好きになってもらうなんて夢のまた夢だよ!
…え~っと…メリーのことは一旦置いといて……。
お姉さん組のふにふにを見るのは分かるし、そのあとのコウスケさんが可愛いのも分かりますけど……。
むぅ……。
「…私のこともそんな風に見てくれるかなぁ……?」
コウスケさんにならえっちなことされても………ハッ!?
みんながニマニマしながらこっちを見てる……!?
「んも~♡いじらしいなぁ~マーガレットちゃんはぁ~♡」
「コウスケは幸せだね~♪こ~んなに想ってくれる子が恋人なんてねぇ~♡」
「あっ…!あっ…!あのっそのっ…こ、これはえっとぉ……!」
思いっきり聞かれてるぅ!!
そうだよね、この距離だしメイカさんもユーリさんも冒険者で感覚鋭いし!
「ねぇねぇマーガレットちゃ~ん♡コウスケに何してあげるの~?」
「な、何って…!えっとえっと…!」
「ふふふ…マーガレットのすることなら、コウスケはなんでも喜んでくれるよ~♪」
「そ、そうでしょうか……?」
「そうそう♪万が一怒られても、ユーリちゃんにしたようなこと…してくれるかもよ~?」
「うぇっ!?」
「ユ、ユーリさんにしたようなこと……!!」
それはつまり……。
体を撫でられて、いぢわるなことを言われて……それで、ユーリさんにはしなかった…キ、キスを……!
「おしおき」の激しいキスを……!!
「マーガレットちゃ~ん♡」
「ふぁ…!?は、はいっ!?」
「想像しちゃったの~?コウスケにぃ……えっちなこと♡…されちゃうところ♡」
「~~~っ!!!!」
「おぉぉぉ……!マーガレット…お顔真っ赤だよ……?」
「んふふ~♡夢の中でコウスケにたっぷり愛されてるのね~♡」
「そ、それは………………はい……♡」
「「きゃあぁぁぁ♡ラブラブぅ~♡」」
うぅぅ……!
は、恥ずかしいよぅ……!!
「ねぇねぇ!いっつもコウスケに何してもらってるの~?」
「マーガレットがおねだりしてるの~?」
「「ねぇねぇねぇねぇ~♪」」
「そ、それは内緒ですぅーっ!」
「…メリーも頑張って振り向かせないとね」
「っ!…………うん……!(こくり)」
そうしてお風呂での女子会は、フルールさんが食事の時間だと言うまで続いた。
メイカさんとユーリさんに詰め寄られてた私は、それでもどうにか秘密を守り通すことが出来た。
さ、さすがに毎日抱っことキスをおねだりしてるなんて恥ずかしくて言えないもん……!
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ご飯を食べた後、しばらく皆さんとリビングでのんびり過ごす。
と、そこでコウスケさんが話しかけてきた。
(な、なぁ…マグ……?)
(ん…どうしましたかコウスケさん?)
(えっと……ユーリさんから今朝のこととか聞いたりした……?)
(今朝のこと……あぁ、聞きましたよ)
(そ、そっか……)
う〜ん……この様子だと、コウスケさんはまだ気にしてるんだろうなぁ〜……。
(コウスケさん)
(う、うん……)
(そのお話なんですけど……)
私はコウスケさんに、今朝の出来事はユーリさんの自業自得だということで結論付いたということを話した。
(えっと……ユーリさんは……?)
(ユーリさんも反省してましたよ。それに怒ってもいませんでしたから、コウスケさんもあんまり気にしちゃ駄目ですよ?)
(う、うん…ありがとう、マグ。…それと…ごめんね?)
(え?)
何か謝られるようなことあったかなぁ……?
(その…昨日あんまり乗り気じゃなかったのに、今日の朝にはもう他の女の人にあんなことしちゃうなんて……)
(も〜…そんなこと……大丈夫ですよぉ。私も怒ってませんから。というかユーリさんなら大歓迎なので、本当に襲っちゃってもよかったんですよ?)
(なんてこと言うんだこの子は)
だってぇ……ユーリさんもハーレムに入ってくれれば、ずっと一緒にいられますし……ふにふにしやすいですし……。
(……ねぇマグ……何かよからぬこと考えて…)
(そんなことないですよっ!)
(くい気味に……)
(えへへ……♪)
(もう……ふふふ…♪)
「あ〜!またマーガレットとコウスケがイチャイチャしてる〜!」
「えっ!?」
私とコウスケさんが話しているところを、ユーリさんがズバリ言い当てた。
そ、そんなに分かりやすかったかなぁ……?
「コウスケもだけど、マーガレットはもっと分かりやすいね〜!」
「えぇぇ!?」
「マーガレットちゃん…昔からすぐ顔に出るからね♪」
「そ、そんなぁ!?」
コウスケさんだけじゃなく私まで!?
…あっでも、コウスケさんと似た者同士ってことだよね?
んへへへ……似てるのかぁ♪
「…メイカさん…マーガレットが、言ったそばから嬉しそうな顔してますよ……?」
「きっとコウスケと似てるって考えたんでしょうね……可愛いわ……!」
「な、なんで分かったんですか!?」
「ほらね?」
「さすがメイカさん」
えぇぇ〜……?
そんなに分かりやすいかなぁ〜……?
「あぁそうだ、コウスケ。私たち、コウスケが表に出てるときは出来る限りくっついたりからかったりするのは減らそうって話したの」
(えっ?やった)
「そうそう。今までごめんね?コウスケも男の子だもんね。女の子にはあまり聞かせたくないようなこともあるもんね♡」
(ちょっ…!?言い方…!)
ユーリさんとメイカさんがお風呂で話し合ったことをコウスケさんに伝える。
あのあと、コウスケさんにえっちなからかいをするのは控えようって話になって、みんなそれに賛同した。
コウスケさんも男の人。
メイカさんとフルールさんが言うには、男の人はあまりえっちなことがあるといろいろ大変なことが起きるらしい。
だから適度に発散しないとダメなんだって言っていた。
そしてそれは、恋人である私の役目……。
……ふへへへ……♡
それならしょうがないよね〜♡
うんうん♡
そういうことをおねだ…ごほん。
頼んでも、それはコウスケさんのためであって私がえっちなわけじゃないもんね〜♡
えへへ〜♡
「ふふふふ…♡マーガレットちゃんは理解を示してくれたのよ♡」
「そうだよ〜!だからコウスケも頑張ってね♡」
(へっ?ちょっと?頑張るって何を!?)
それはもう……
「えへへへへへ〜♡」
(マグ!?なんでそんな嬉しそうなの!?何をするつもりなの!?)
「お楽しみですよ〜♡」
「「「ねぇ〜♡」」」
(怖いっ!?)
え〜?
そんなことないのに〜。
ただちょっと…ムフフ…♡
「今夜が楽しみですね〜コウスケさん♡」
「ついにマーガレットちゃんも大人の階段を登るのね〜♡」
「明日はお休みなんだし、ゆっくりしてていいからねぇ〜♡」
(待って!?明らかにやばいやつじゃないそれ!?各方面に怒られるやつじゃないそれ!?)
んふ〜♡
これでコウスケさんともっとラブラブになれますね♡
楽しみだなぁ〜♡
あっでも発散ってなにをどうすればいいんだろう……?
(ねぇ!?ちょっと!?マグぅぅっ!?)
お風呂会!
マグの変態度が着々と上がってますね……。
可愛いですね☆
さて、次回の更新は5/25(火)の予定です。
ではでは!




