145.迷宮新聞…迷惑新聞
朝ご飯を食べ終え、出かける時間までソファーで再びメリーちゃんとのんびり過ごした。
そして出勤時間になり、俺にべったりのメリーちゃんをフルールさんに託して玄関へ。
「ハンカチは?」
「あります」
「メモとペンは持った?」
「ここに入ってます」
「時計は?」
「こっちです」
「バッグの中は大丈夫?」
「毎日整理しているので大丈夫です」
「そう。それじゃあいってらっしゃい」
「(はい。いってきます!)」
「……頑張ってね♪」
「うん、ありがとう。いってくるね♪」
「……いってらっしゃい♪」
フルールさんとメリーちゃんに見送られ、いざ出勤。
マグに《ぶりっ子》について教えつつ、大通りに出る。
…なんか見られてる……?
いつも見られてるっちゃぁ見られてるんだけど……。
なんか今日はいつもと違うというか……どこか生暖かい視線が多い気が……?
どういうことだろうと内心首を捻りながら歩いている俺に、1人の老人が話しかけてきた。
「もし…そこのお嬢さん」
「ん……?えっと…私ですか?」
「うむ。その服、ギルドの服じゃろ?」
「あっはい。その通りです」
「実は、昨日この街に着いたばかりでのぅ……冒険者ギルドへ向かいたいのじゃが、どこにあるか教えてもらえんかのぅ?」
あっなるほど。
こんなおじいちゃんにまで俺の悪名が轟いてるのかと身構えちゃったよ。
自意識過剰だな、うん。
「分かりました。冒険者ギルドは、この道をまっすぐ向こうに歩いていけばありますよ。この色と同じ色の屋根の大きな建物です」
俺は自分の制服に入っている紺色の線の部分をチョンとつまんで教える。
「なるほど…紺色の屋根の大きな建物じゃな?」
「はい。私も今から向かうところなので、よろしければご一緒してもいいですか?」
「おぉ…よいのか?助かるよ」
「では行きましょう。こちらです」
「うむ」
ご老人と共に改めて冒険者ギルドへと向かう。
その間何も喋らないのもアレなので、何か話題を振ってみることにした。
「あの…昨日着いたばかりと言ってましたが、この街へは何をしに?」
「迷宮探索じゃよ」
「えっ」
「意外かね?」
「あっ…えっと……!」
うっかり声を漏らしてしまい慌てて取り繕おうとしたが、ここは素直に謝るべきだと思いなおし謝罪する。
「す、すみません…!そういうわけでは……!」
「ほっほっほっ!構わん構わん。儂自身が一番理解しておるからの。だから、お嬢さんの心遣いは嬉しいが、遠慮なくおじいさんと呼んで構わんよ」
「あっ……!えと……わ、分かりました……」
…気付いてたのか……。
俺が意図的に呼び方をぼかしていたことに……。
「それでさっきの続きじゃが、儂も昔は冒険者でな?そこまで有名にはなれんかったが、それでもそこそこの腕はあったんじゃ」
「へぇ……武器は何をお使いに?」
「うむ。これじゃよ」
そう言って腰に下げているマジックバッグから取り出したのは、赤く長い鞘。
「刀ですか…!」
「うむ。長年の相棒じゃよ」
「おぉぉ……!」
おじいさんが取り出した刀は、以前鍛冶ギルドで見かけた普通の刀の倍はあろうかという長さがあり、腰に下げるにはあまりにも長すぎると感じた。
「もしかして、背負うものなんですか!」
「おぉ!よく分かったのぅ!その通り、こいつは他の刀と違い、背中に担いで使うものじゃ。洞窟などの狭いところで使うにはコツが要るが…その分広いところなら十二分に力を出せる」
「すご~いっ!」
(ふふふ…コウスケさん可愛い♡)
まさかこんなハンターやら片翼の天使やらが背負ってるような大太刀をこの目で見れるなんて!
テンションの上がる俺に気を良くしたのか、おじいさんは大太刀のことをいろいろ教えてくれる。
「この刀は儂の家に代々継がれているものでな。本来なら息子に継がせる予定だったのじゃが、あやつには使いこなせなかったのじゃ」
「それは…その大きさですし、刀自体誰にでも扱えるようなものではないですし、仕方がないのでは?」
「…うむ、残念じゃがその通りじゃ」
(…?今一瞬……)
(うん……間があったねぇ……)
他にも理由があるのかな?
でもそれを言わないってことは、他人にいうことじゃないってことだよな……。
ましてやさっき会ったばかりの少女に話すとは思えない。
(……まっ、話すか話さないか俺らが決めることじゃないし、深く考えるのは止そう)
(そうですね。協力できるようならする、ぐらいにしましょうか)
マグとそう結論付けた俺は、おじいさんとの会話に戻る。
「…じゃあ…その刀はずっとおじいさんの相棒でいたいんですね」
「…ふふっ、そういう考えもあるのぅ」
少し寂しそうな顔をしていたおじいさんは、俺の言葉に笑みをこぼした。
よかった。ちょっと元気戻ったみたい。
「お嬢さんは優しいのぅ。孫娘を思い出すわい」
「お孫さんもいらっしゃるんですね」
「うむ、お嬢さんよりも少し上でな。心優しき良い子じゃった……」
「そうなんですね……ん…?じゃった…って……まさか……」
(ま、まさか……!)
過去形に嫌な予感がした俺は、恐る恐る尋ねてみる。
「あぁ……実はなぁ……」
ごくり……。
「…家出したんじゃ」
「(…………家出)」
「うむ」
「な、なるほど……家出ですか……」
(い、家出……う、う~ん……)
そっかぁ……うん……最悪の結果ではなかったけど、よかったねと言うのも憚られる内容だなぁ……。
そうかぁ……家出かぁ……。
「お嬢さん……今、孫は他界したものだと思っておったじゃろ……?」
ぎくぅっ!
「え~っと…それはぁ…そのぉ……」
「ほっほっほっ!まぁそう感じるように話したからのぅ♪」
「わざとかいっ!」
なんてお茶目なおじいさんだっ!
「そんな心臓に悪い冗談はやめてくださいよぉ!」
「ほっほっほっほっほっ!いや、すまんすまん!さっきからお嬢さんの反応が良いものだからついな!許しておくれ?」
「も~……!」
(びっくりしましたよ……)
(ほんとにな。もうちょいソフトなネタできてくれよ……)
やれやれ……これだけ元気なら迷宮に入ってもケロっとして帰ってきそうだな……。
「ふふふ……まぁ孫娘も腕は確かじゃし、あまり心配はしておらんがな。それでもしばらく会っていないと何をしているのかと思うことはあるわけじゃ」
「…そうでしょうね。大事な人なら当然だと思います」
俺も両親のことを思い出すことがあるからな……。
ホントにふとした瞬間に思い出すから、すぐに仕事やら何やらでかき消されちゃうけど……。
…今頃どうしてるんだろう……。
先に旅立った俺のことを怒ってるかな……。
((…せめて顔だけでも………!))
ぼんやりと考えて、つい流れてしまった言葉かマグと重なり驚いた。
(マグも……?)
(はい……ということはコウスケさんも……)
(うん……)
驚きはしたが、俺たちは経緯は違えど親がいない身。
同じ考えに達しても不思議ではない。
「お嬢さん?どうしたんじゃ?」
「っ!」
おじいさんに呼ばれ、ぼんやりしていた思考を叩き戻す。
「い、いえ……私もしばらく会っていない人がいるなぁって思い出しただけです……!」
「ふむ……そうか、それは寂しいのぅ」
「…そうですね……」
おじいさんはそれ以上は聞いて来なかった。
気を遣ってくれたのだろう。ありがたいことだ。
そして少し重たくなってしまった雰囲気を変えようと、おじいさんは話題を変えてくれた。
「ふむ……ところで、先ほどから…というよりも、儂が話しかける前から、お嬢さんはやけに注目されているようじゃが……どうしてじゃ?」
「う、う~ん……それはぁ……」
話題を変えてくれたのは良いんだが、今度は別の理由で言葉に詰まる。
(どうしましょう……?私が貴族の生まれだからと、正直に言いますか……?)
(う~ん……まぁ…誰かに聞けばすぐバレることだし……)
下手に嘘を吐くのもマズそうだと思ったので、ここも正直に話すことにする。
「え~っと…ですね……私がそのぉ……」
「…?」
「あ~……この街で唯一の貴族だから…ですかね……」
「…ほぅ……?」
あぁ~っ!怖いよぉ~っ!
目を合わせられない俺に、おじいさんは何も言ってくれず、ただただ無言で歩き続ける。
そしてようやくおじいさんが口を開いた。
「まぁ知っとるがの」
がくっ
「じゃあなんか言ってくださいよっ!」
「ほっほっほっほっほっ!」
あ~も~!またやられたぁ~!
「お嬢さんに会うまでにいろいろと噂話を聞いたからの♪」
「噂話……例えばどんな……?」
「大人びた子供がいる…凄く頑張っていて応援したくなる……」
お、おぉ……!
思ったよりマシ…どころか、プラスな感想まであるじゃないか……!
「貴族だけどとても気さくな子がいる…ちょこちょこ動いてる様子がとても愛らしい……」
ん~……!
さすがにちょっと照れくさいぞ……?
「たまに見せる年相応な反応が可愛い…他の女の子を甘やかしている様子がとてもぐっとくる……」
「えっと……分かりました……ありがとうございます……」
あまりのプラス評価に耐えきれなくなり話を切る。
「はぁ~……まさかそんなに良い評価をもらっていたとは……」
「ほっほっほっ。まだ少ししか話していないが、妥当な評価だと儂も思うぞ?」
「………ありがとうございます……」
赤くなった顔を手で仰ぐ俺を、再び真っ赤に戻すおじいさんの評価。
まぁ~……あれだ。
本心はどうか分からんけど、ここは素直に受け取っておこう。
そう考えることで落ち着きを取り戻そう。
「ふぅ……とはいえ、今日のはなんか違う気がするんですよね……」
「ふむ…違うとは?」
「なんていうんでしょうか……何かこう……見守ろう…というか……そっとしておこう…というか……そんな感じがしてならないんですよね……」
「ふむ……む?あれはなんじゃ?」
「ん……」
そう聞いてくるおじいさんの言葉に顔を向けると、何やらガヤガヤと物凄い量の人が集まっているのを見つけた。
「確かあそこにはいつも、メモやノートといったものを売っている露店が出ていたはずです」
「なんじゃ?いつもあんなに賑わっておるのか?」
「いえ…確かによく並んではいますが、今日は輪にかけて多いですね……」
何か新商品でも出したんだろうか?
でもこの前あそこでノートを買った時は、そんなことをひと言も言ってなかったし……。
「ふむ……あれは新聞か?」
そう言うおじいさんの視線の先には、ホクホク顔で買い物を終わらせた冒険者と、その手に持っている新聞紙が……
「……新聞?」
「なんじゃ、知らんのか?」
「いえ…そうではなく……」
(…コウスケさん……昨日見た新聞に、私の記事がありましたよね……?)
(うん…あったねぇ……どっから見てたのか分からん転写絵と一緒に……)
((…………))
お互いに無言になる俺とマグ。
だが考えていることは同じだと思う。
これ……昨日の俺の様子が載ったな……?
頭の片隅では、「そんなことはない。新しい料理が出来たとかだ!」と考えているのだが……それ以外が「絶対昨日の俺だわ」と言っている。
だって新聞買ってホクホク顔の人が、俺を発見するや否や気まずそうな顔して去っていくんだぜ?
感じ悪いぜ?
これ絶対新聞が原因だよね?
じゃないと他にあんな態度取られる意味が分からないもん。
真面目に仕事してるもん。
俺は隣で不思議そうに顎をさすっているおじいさんにこの推測を話す。
「実は…昨日知り合いに、最近新聞に私のことがよく取り上げられていると教えてもらいまして……」
「ほほぅ……じゃが人気があるのは良いことじゃろう?」
「それはそうなんですが……肝心の記事がちょっと……」
「ふむ?」
首をかしげるおじいさんから露天へと視線を戻す。
新聞しか買わない人が多いのか、行列はかなり消化されていた。
「…すみません、少し気になるので買ってきてもよろしいですか?」
「うむ。儂も気になるから着いて行こう」
「ありがとうございます」
ちょうど並んでいる人がいなくなったところを見計らい、相手の視覚外から接近し話しかける。
「まだ新聞は残っていますか?」
「おうっ!なんたって商業ギルドが張り切って大量に……っ!?」
「では…2つくださいな?」
「あ、あ~っと……じょ、嬢ちゃんは今日のやつは読まない方が良いかもだぜ……?意地悪で言ってるわけじゃなくてホントに善意で……!」
「くださいな?」
「……は、はい……300ゴルです……」
え~っと……銅貨いくつあったっけ?
「ここは儂が払おう。道案内と話し相手になってくれた礼じゃ」
「えっ。あ~…ありがとうございます……」
「ま、まいどあり……」
基本お金の貸し借りはしたくない主義で、ディッグさんたちやハルキたちに奢ってもらっているのもいつか返さないと…っと思っている俺だが、さすがに店先で揉めるわけにもいかず、所持硬貨もぴったりあったかうろ覚えだったので、ここは大人しく引き下がる。
そうして、新聞を2つ受け取った俺は、少し移動して邪魔にならない場所でおじいさんに1つ渡す。
「ありがとう」
「いえ、お金を出してもらってすみません……」
「ふふっ、言ったじゃろう?これはお礼じゃと。儂は他の言葉が欲しいのぅ」
「…そうですね。ありがとうございます」
「うむうむ」
満足げな表情を浮かべるおじいさんにちょっと照れくさくなり、俺は手に持った新聞を読んで誤魔化すことにした。
新聞の一面には予想通り俺の記事が載っていた。
【迷宮都市の新たな天使が獣人になった!?賢王グリッジスの脅威の新薬!!】という見出しと共に、俺が魔術ギルドで本を読んでいる所や、グリムさんにお姫様抱っこされている様子が描かれている。
…ほんと……いったいどこから見てるんだ……?
「ほほ~ぅ!獣人になる薬とは、またえらいものが出来たんじゃのう!」
「そうですねぇ……感覚もバッチリ繋がっていて、元から生えてましたと言っても嘘だとバレないほどの完璧な耳と尻尾でした」
「それは凄いっ!それに…なんとまぁ愛らしい姿じゃのぅ!」
「あははは……ありがとうございます……」
マグの体にネズミのパーツが付いているのだから、この評価は妥当なものだし、とても嬉しく思うのだが……それと同時に少し恥ずかしさも感じる。
やはり会ったばかりの人に褒められるのは何とも落ち着かない……。
おじいさんが良い人なのは分かっているから、まったく知らない人に言われたときのような困惑は無いのだが、だからこそ余計に照れくささを感じてしまう。
「…ん?【天使のもっと凄い姿は見開きで!】……?」
新聞の端っこに見開きへと誘う文章を見つけた。
それを読み上げた瞬間、場の雰囲気が一気に緊張感のあるものに変わった。
「えっ?えっ?」
(ど、どうしたんでしょう……?)
「…この見開きが大繁盛の理由じゃろうな……」
なるほど……。
いったい何が載っているんだ……?
「…では…ゆくぞ……?」
「(はい……!)」
「せーのっ!」
おじいさんとタイミングを合わせ、見開きのページを開く。
「(なっ!?)」
「…こ、これは……!」
見開きには俺がチェルシーたちに襲われた場面と、メイカさんに襲われた場面がびっしりと載っていた。
しかも一場面ごとに解説が入れられており、【天使が小悪魔たちに堕とされている】だの、【やはりお姉さんには敵わない様子のマーガレットちゃん】だの、いろいろと好き勝手書かれている。
が、そんな文章よりも問題なのは……
「…お嬢さん……そのぉ……何と言ったら良いか……」
お茶目なブラックジョークを飛ばしていたおじいさんすら言葉に詰まる転写絵……俺が涙目でよだれを垂らしている事後の場面も、ご丁寧なことにチェルシーたちとメイカさんの2パターンバッチリと載っていた。
パンツは見えないように絶妙な角度で写されているが……その配慮を、もう少し俺らの心情にもよこしてほしかった。
「……これ……結構な人が買ってましたよね……」
「う、うむ……そうじゃな……」
「……しかも商業ギルドが張り切ってたって言ってたから、まだまだ在庫ありますよね……」
「そうじゃな……今はまだ朝だから、午後になったら夜型の種族や人間がまた買うだろうしのぅ……」
「…………私がここで本気泣きしたら明日の一面に載りますかね……?」
「載ってこの記事を見た者たちの心を痛めるじゃろうが、お嬢さんにも甚大な被害が出るぞ……?」
「…………今更ではなかろうか……?」
「やめておきなさい。それを狙っておるのかもしれんしの」
なんかもう恥ずかしすぎて逆に落ち着いた気がしてその実まったく落ち着いていない俺を、おじいさんが物凄くフォローしてくれる。
そうさなぁ……そういう人の不幸を載せるのが仕事だもんなぁ……。[偏見]
「…じゃあもうどうしよう……今日はもう帰りたいなぁ……」
「まぁまぁ……気持ちは分からんでもないが、お嬢さんはそういうのを気にする性質じゃろ?」
「それはまぁ……はい……」
「ならば顔だけ出して、今日は裏方の仕事にしてもらえば良いのではないか?」
「…………そうですね……そうします……」
おじいさんのおかげでどうにか冷静になった俺は、ララさんにどうお願いするか考え始める。
「さて……それでは行こうか?」
「あっ…はい。お時間を取らせてすみません」
「…うぅむ……こう謝られてばかりだと、少し気まずいのぅ……」
「あ~……癖になっちゃってて……」
「ふむ……謙虚も過ぎれば嫌味になるからのぅ。少しずつでいいから直していきなさい」
「はい……」
まさかダメ出しまでされるとは……。
正論だから言い返せないし……。
(コウスケさん!私はそんなコウスケさんも好きですよ!)
(うぅ……ありがとうマグ……)
諸々の件でしょんぼりする俺を、マグが慰めてくれた。
でもやっぱりこの心配性な性格…なんとかしないとな……。
自分でもちょっと鬱陶しいかなって思うことあるし……。
はぁ……昨夜めいっぱい楽しんだツケが回ってきてるのかな……?
「…お嬢さん、ちょっと失礼」
「…えっ?うわっ!?」
突然のおじいさんの発言に戸惑った俺は、、次の瞬間おじいさんに抱えられた。
「ふふふ…すまんの。孫娘がこうすると喜ぶものでつい…な」
「…なるほど……」
おじいさんは俺を慰めようとしてくれたのか……。
う~ん……心遣いは嬉しいけど…これまた明日の記事になりそうだなぁ……。
でも……
(…心遣いを無駄にするのもなぁ……)
(そうですね……それにちょっと懐かしいです……)
(懐かしい?)
(私も小さいころ、よくおじいちゃんやお父さんに抱っこしてもらってましたから……)
(…そっか……)
…俺も小さいころ抱っこされてた記憶が残ってるなぁ……。
うん……俺もちょっと懐かしい気持ちになる……。
「すまんのぅ……これではまたお嬢さんの記事が載ってしまうと言うのに……今降ろすでの……」
「……いえ、このままで結構です」
「えっ?」
「…もう少しだけでいいのでお願いできますか……?」
「…うむ、分かった」
おじいさんはそれ以上は言わず、しっかりとした足取りで歩き始めた。
(……今更だけど、腰言わせなくてよかったな……)
(あっ)
割と危ない橋を渡らせてたことに気付いたが、まぁ大丈夫そうなので考えるのをやめた俺たちだった。
大太刀…いいよね……。
あたしゃ大剣使いだったけど、太刀も好きだったからそこそこ使ってたよ……。
そんなことより、次回は3/29(月)更新予定です。
ではでは、お楽しみに〜♪




