142.ネズミの災難…とおしおき
お姫様抱っこでさり気なくメイカさんの部屋まで連れてこられた俺。
あまりに自然で誰も何も言わなかった。
俺も部屋に着いてから気付いた。
前来た時と大差ねぇなぁ…っと部屋を見渡してから気付いた。
呑気か。
「……いた」
メイカさんは俺をベッドの上に下ろしたところで、メリーちゃんが現れた。
「あっメリーちゃん、いらっしゃい」
「……メイカ、誘拐」
「あはは、ごめんね〜!ついここまで連れて来ちゃった!」
それは紛うことなき誘拐ですな。
「あっ!やっぱりメイカさんだった!」
そこにユーリさんも顔を出す。
「んも〜!マーガレットを抱っこして部屋まで連れて行くなんてずるいですよ〜!」
「ごめんごめん!ユーリちゃんも頼んでみれば?」
「もちろんです!」
あ〜そうだね。
ずっと羨ましそうに見てたもんね。
「ねっ、ねっ!」
期待に満ちた目で俺を見つめるユーリさん。
ここでちょっとイタズラ心がくすぐられた俺は、少し意地悪な返しをしてみる。
「え〜?どうしよっかな〜?」
「えぇっ!?ずるいずるい!メイカさんばっかりず〜る〜い〜!」
案の定駄々を捏ね始めたユーリさん。
((可愛い))
「可愛い」
「……かわいい」
満場一致で可愛いとの結論が出ました。
よかったね、ユーリさん!
「むぅ〜!意地悪ぅ〜!そういうことなら……!」
「へっ?わっ!?」
からかわれたのだと気付いたユーリさんは、頬を膨らませて俺にそう言うと、次の瞬間には目の前に現れて俺をベッドに押し倒していた。
「ユ、ユーリさん……?」
「そっちが先にイタズラしたんだから、こっちが仕返しても良いよね?」
「え、えっと…なんだか怖いんですけど……?」
「そんなことないよ〜♪」
俺を押し倒したユーリさんは、そのまま俺に跨り怪しい笑みを浮かべる。
ユーリさん本当に軽いな……。
そんな重そうな果実が2つ付いてるのに……。
俺が現実逃避気味にセクハラ思考をしていると、ユーリさんはこんなことを聞いてきた。
「ねぇコウスケ……コウスケは今耳が4つあるよね?」
「あ、ありますね……」
「じゃあこっちの耳からも声が聞こえる?」
「えっと……そうですね。ネズ耳が生えてからいろんな音がよく聞こえます」
「そっかそっか。ちゃんと声も聞こえるんだね」
ちょっとエコーかかってるような感じになるけど、今まではあんまり聞こえなかった小さな音も拾えるようになっている。
「でもなんでそれを?」
「んふふ〜♪それはね…?」
そこでユーリさんが俺の体の上にうつ伏せに乗って顔を近づけてくる。
胸ではユーリさんのお山がふにょんと形を変えて圧迫し、手は上でガッチリと抑えられ、さらには足も絡められて逃げることが出来なくされる。
あっこれ詰んだ。
そう思ったところでまったく動けない俺に為す術はなく、近くにあるユーリさんの顔と体中に感じるユーリさんの柔らかボディに、自分の顔を赤くして心臓をばっくんばっくんすることしかできない。
そしてユーリさんは俺の体を少し上に上り、ネズ耳へと顔を近づけると超小声で話し始めた。
「こっちで喋ってもいいか気になったから…♪」
「っ!?」
ネズ耳は元の耳…人間の耳よりも大きく、脳に近い位置にあるため、ユーリさんの声や吐息を直接感じているようなとてつもないこそばゆさに襲われ、俺は全身に力が入ってしまう。
「ふふふ…♪ほら…そんなに体を固くしてたら疲れちゃうよ?ゆった~り…まった~りしないと……」
「そっ!んなこと……言われてもぉ…!」
ネズ耳にこしょこしょと話してくるユーリさんの吐息がくすぐったすぎて、力を抜いたら声が出てしまいそうなので、どうにか我慢しようとする。
が、それがどうやら不服なユーリさんは、俺に力を抜かせようと次の手段に出る。
「むぅ……頑固だなぁ……じゃあ……ふぅ~♡」
「~~~~っ!♡♡」
ネズ耳に思いっきり息を吹きかけられ、悶絶する俺。
それでもなんとか耐え、声を出さずに済んだ。
「むむむ……だったらもっと……ふぅ~…!ふぅ~…!」
「っ!~~~~っ!!」
「…むぅ~……!」
連続攻撃も耐え切った俺に、頬を膨らませ抗議してくるユーリさん。
(まずい……!このままだとどんどん過激な攻勢に出てきそうだ……!)
(えっじゃあもっと可愛いコウスケさんが見れるってことですかっ!?)
(ねぇマグ?恋人が襲われてるんだけど?助けようとかそういうのは無いの?)
(そりゃあもちろん、知らない人とかに襲われていたらさすがにこんなこと言いませんよ。でも相手はユーリさんですし、それに……)
(それに……?)
(コウスケさんが必死に声を我慢しようとしてるのが可愛すぎますし、なんかちょっと…他の人にイジメられてるのを見てるとドキドキしてきちゃうというか……♡)
(マグっ!?その扉は開けないでっ!速攻閉じてマジでっ!!)
その扉は俺の苦手ジャンルだからっ!
せめてもっとソフトなやつにしてっ!?
別にNTR物が悪いとかじゃなく、単純に俺が苦手なだけだけど、それを現実で…しかも俺が体験するとは思わなかったよ!?
というかこれ、NTRかな!?
分かんねぇな!
内にも外にも敵がいるこの状況を打破するべく、俺は救援要請をメイカさんとメリーちゃんに送る。
「メイカさぁーんっ!メリーちゃぁーんっ!助けてぇーっ!マグとユーリさんに襲われるぅーっ!!」
「なんでマーガレットちゃんにも襲われてるの……?」
「そんなこといいからぁーっ!」
早く助けてぇーっ!
「むぅ~!私はぎゅぅ~ってしたいだけだもんっ!」
「……今行く」
心外だと抗議するユーリさんの後ろで、俺の救難要請にメリーちゃんが答えてくれた。
うぅ…!さすがやでメリーちゃん……!
あんた本当にイケメンな幼女やで……!
「……ユーリ」
「やぁ~!離れないも~ん!」
そう言って俺を強く抱きしめるユーリさん。
子どもか。……子どもか。15歳だもんな……。
「……離れなくていい」
「「えっ?」」
メリーちゃんの言葉に間の抜けた返事をする俺とユーリさん。
いやメリーちゃん……?
肉布団どかしてくれないと身動き取れないんだけど……?
なんでだかはすぐに分かった。
「……わたしもやる」
「えっ」
やるって…まさか……。
思考がフリーズした俺に近づいてくるメリーちゃん。
そして、ベッドの脇に膝立ちになると、ネズ耳へと顔を寄せてくる。
まさかまさかまさかまさか……?
「……ふぅ~」
「っ!?」
嫌な予感がして力を入れたのと同じタイミングで、メリーちゃんがネズ耳に息を吹きかけた。
こ、この裏切り者ぉ~っ!
「あはっ♪残念だったねコウスケ♪」
「……ふぅ~」
ユーリさんが楽しそうに、メリーちゃんとは反対のネズ耳に話しかけてくる。
その間もメリーちゃんは容赦なく息を吹きかけてくるので、一息つく余裕もない。
「あははっ!またぴくってしたぁ!可愛い~♡」
「……ふぅ~」
「じゃあ私も……ふぅ~♡」
「……ふぅ~」
「んぅっ!!?」
ユーリさんが断続的に息を吹きかけているメリーちゃんに合わせて、同じタイミングで息を吹きかけてきた。
両耳同時の攻撃に耐えきれず、俺はついに声を漏らしてしまう。
そしてそれを聞き逃すような2人ではない。
「ふふふっ♡声、漏れちゃったね?」
「……かわいい♪」
「ねぇねぇ…その可愛い声……もっと聞きたいなぁ…?」
「……ん♪聞かせて?」
「はぁ…!はぁ…!」
2人がこしょこしょと囁きかけてくる。
無論、俺のネズ耳に、だ。
それだけで俺は我慢しなくてはいけないほどこそばゆいのだが、そこに新たな影が入ってきた。
「ちょっと2人とも。駄目でしょ?」
(「ふぇっ!?」)
「……!?」
メイカさんだ。
メイカさんはなんとユーリさんとメリーちゃんに注意をしたのだ。
あのメイカさんが!
夕方道のど真ん中で容赦なく俺をイヂメたあのメイカさんがっ!
そんなメイカさんの言葉に驚きを隠せない様子のマグとユーリさんとメリーちゃん。
ってかマグはほんとちょっと話し合おうか。
そっちの道は修羅の道だぞ?
救世主の登場で、心に余裕が出来た俺がそんなことを考えていると、すぐにそれは間違いだと分からされた。
「私を除け者にして楽しんじゃ駄目でしょ!」
(「「ハッ!」」)
「……えっ?」
「私にもふぅ~ってやらせて!」
「どうぞどうぞ!メリーちゃん、こっちにおいで」
「……ん♪」
「えっ?ちょっ?」
理解の追い付かない俺を差し置いて、メリーちゃんがベッドの上に移動して、空いたところにメイカさんが滑り込む。
ユーリさんは俺のネズ耳から離れ下へと移動。
俺と目が合う位置まで下りてきた、ところでようやく冷静になった俺は、慌てて待ったをかける。
「待って?待って皆さん待って?」
『…………』
3人は俺の言葉に顔を見合わせる。
そして頷きあい、俺の顔を見て息ピッタリにひと言。
『…ダ~メ♡』
その言葉で俺は、今自分は理性が切れたらゲームオーバー系のエロゲーの世界にいるのだと思うことにし、このあとの戦闘に備えることにした。
(ふへへへ……♡コウスケさん♡頑張って下さいね♡)
「……内にも外にも味方がおらん……」
マグの性癖がヤバい方向に行ってるのをひしひしと感じるが、その思考は即中断された。
ユーリさんが俺の顔に自分の顔を近づけてきたからである。
メイカさんとメリーちゃんが俺のネズ耳付近でスタンバっており、まるで今か今かと合図を待っているような…………まさか?
「じゃあメイカさん、メリーちゃん。せーのでいきますよ~」
「オッケー♪」
「……楽しみ♪」
ユーリさんが2人に声をかけ、自分は俺の耳…人間の耳に顔を近づける。
嫌な予感が的中しました。
「ま、待って!それはほんとにやばいから……!」
「じゃっ!せーのっ…!」
「「「ふぅ~♡」」」
「ふぁぁぁ…!」
ゾワゾワっとした感覚が体に走り、俺は思わず声をあげた。
どうにか止めさせようと声を上げたが聞き取られず、むしろそっちに意識を向けたせいで不意打ちの形になり、声が抑えられなかった。
俺が声を出したのがよっぽど嬉しかったのか、3人はとても良~い笑顔で俺の顔を覗き込む。
(ふわぁぁ♡コウスケさん可愛いですぅ~♡)
「んふふ…♡我慢できなかったねぇ~、コウスケ~?」
「マーガレットちゃんの声で、気持ちよさそうな声出しちゃったわね~♡」
「……コースケ可愛い♡」
「うぅ……!」
女性陣に好き勝手言われ、恥ずかしさで何も言い返すことが出来ず、尚且つ手を抑えられていて顔を隠すこともできないし、顔を背けようにも、どこを向いても誰かがいる状況のため、結局顔を赤くすることしかできない。
その様子に満足したらしい女性陣は顔をにんまりとさせ、それはま~良い笑顔を浮かべた。
「ねぇねぇ?マーガレットちゃんはなんて言ってるの?」
「…ふぇ……?」
突然のメイカさんの質問に戸惑う俺。
なんてって……はっ!
ここで嫌がってるって言えば解放……!
「ちなみに、ウソ言ったらもっと恥ずかしい声を出すまでやるからね♡」
神は死んだ。
「……えっと……マグは…その……」
「うんうん♡」
「マーガレットは?」
「えと……お、俺が……」
「……コースケが?」
「~~!」
恥ずかしすぎるぅ……!
なんでマグが俺の痴態を見て喜んでいることを言わなきゃいけないんだぁ……!
「ねぇ~、教えてよ~♡(ふぅ~)」
「ふぇっ!?」
「……教えて?(ふぅ~)」
「ひぁっ!?」
「ほらほら、早く言わないと2人ともやめてくれないよ~?」
「そ、んなぁぁ……!」
メイカさんとメリーちゃんが両ネズ耳を責め、ユーリさんが俺にゆっくりとした口調で語りかけてくる。
これ…!このままだとやばい……!早く言わなきゃ……!
「マ、マグは……んっ!…お、俺のこと…が…はふぅっ!」
両ネズ耳にかかる息に耐えながら、どうにか話を進めていく。
もう少し……あと少し……!
「マーガレットは~?」
「か…かわひひゃあぁぁ!!?」
ようやく言い切れそうなところで、強い刺激が襲ってきて中断されてしまう。
「ふふふっ♡ちゃんと尻尾も可愛がってあげないとだもんね♡」
「ゆ、ゆーりさん……!?」
「あっごめんね?また最初からお願い♪」
「そ、そんな……ひぅっ!」
「ほらほら♪今のコウスケを見てマーガレットはなんて言ってるの~?」
ネズ尻尾をぷにぷにと揉みながら、ユーリさんが再び俺の耳元でささやき始める。
あぅ……!こ、こんなのもうむり……!
にげなきゃ…!どうやって……?
どうにかしてすきをつくらないと……!
でもゆーりさんのってる……!
ぼんやりしてきた頭の中で必死に打開策を考える。
とりあえずあれだ……!
みんなをこうどうふのうにしてからかんがえよう……!
こうどうふのう……こうどうふのう……!
……たんじゅんにしびれさせりゃいいか……。
「黙ってちゃ分からないよ~?ふぅ~♡」
「うふふ♡この耳、とってもぷにぷにで楽しいわねメリーちゃん♪ふぅ~♡」
「……ぷにぷに~♪ふぅ~♡」
「んにゃあぁ……!」
と、とにかくなんでもいいからはやくしないと……!
えーとえーと……えいしょうはいいや、よゆうがねぇ!
とにかくしびれろぉい!
「へっ?」
「あっ!やば…」
「……?」
おそいっ!
バチィッ!
「ふひゃあぁぁ!!?」
「ぎゃあぁぁぁ!!」
「……っ!!?」
よし!てごたえあり!
「ふぇ……か、体がしびれて動けにゃいぃ……!?」
「コ、コウスケが無詠唱使えるの忘れてたぁ……!」
「……しびしび…♪」
うん……どうやらぜんいんやれたな……。
はぁ~……ようやく落ちつける……。
というかやたら色気の無い悲鳴と楽しそうな感想が聞こえたんだけど……。
もしかして弱かった?
「コ、コウスケ…無詠唱使えるの……!?」
「なんかできます」
「そ、そんな…ふんわりした感じで……!?」
しょうがないじゃない。
出来ちゃったんだもん。
さて……。
ふむ……ユーリさんはどうやら、一応俺が潰れないように絶妙な力加減で俺を抑えていたらしい。
今ユーリさんはしびれて俺に全体重をかけているわけだが、さっきと全然違うわ。
あんまり女性にこういうことを思うのは失礼だけど、筋力最低ランクのマグの体だから許してね?
重い。
というか米10キロでも「おぉう……!」ってなるのに、人に全体重かけられてならないわけが無いじゃん。
人って重いんだぞ?
まぁさすがに言わないけどさ。
でもどうすっか……。
10キロ米どころか、5キロ米も持てるか怪しいか弱いマグの体じゃ、大人の女性のユーリさんの体を持ち上げられるとは思えない……。
しかしこのまま何もしないと、あとでまたお仕置きされそうだからなんとかしたい……。
う~ん……あっそうだ。
身体強化魔法を試してみよう。
なんだかんだ初挑戦だけど、今日読んだ魔導書にチラホラと載ってたし大丈夫だろ。
え~っと確か詠唱は……
「《我が身を強めよ、無垢なる魔力。ストラアップ!》」
唱えると同時に体に何かが流れ込み、徐々にユーリさんが軽くなっていく。
ところで、パワーアップやらバンプアップやらビルドアップやらだと思っていた筋力強化が、ストラアップってなんだか星が関係ありそうな名前だなって思ったのだが、どうやらSTR…ストレンジ、筋力から取ったものじゃないか?という仮説を立てた。
いや、STRとかこの世界通じんのか?と思ったが、他の本にも載ってたし、実際にこうして成功したのでまぁいいやな感じである。
こういう考察はもっと落ち着いて出来る時にやろう。
今はそれよりもなる早でやることがある。
俺は気を取り直すと、まずはユーリさんと上下を入れ替わる。
そしてユーリさんとメリーちゃんを仰向けにして並ばせ、残った加害者…メイカさんを見る。
「…メイカさん?」
「ひょえっ…!?」
メイカさんは、さすがトップクラスであるAランクの冒険者なだけあり、痺れた体でありながらいつの間にか扉まで到達していた。
だが惜しかったな。
「はっはっは、どこに行こうというのかね?」
「ひぇぇぇ……!わざわざそんな感覚の短い早歩きで来るところが余計怖いぃ……!」
だってあの人、実際こんぐらいのどうやって歩いてるのか分からないほどの音の感覚なんだもの。
やはりあのグラサン大佐王はネタが尽きないな。
メイカさんを抱えてベッドに運ぼうとする俺。
「あっ……!マーガレットちゃんにお姫様抱っこされるの……いいかも……!」
余裕だなこの人。
状況分かってんのか?
…さて…そんなこんなでメイカさんもユーリさんたちと並べ、俺はまずユーリさんの上に乗って話しかける。
「さてユーリさん?攻守交代ですね☆」
「ま、まってコウスケ……!さっきのはやりすぎたと思うし、ちゃんと謝るから……!」
「ハッ!?そ、そうよ……!私たちが調子に乗りすぎたわ……だから許して?ね?」
「……ん!ん!」
(コ、コウスケさん?皆さん反省しているみたいですし……そ、それにほら!無抵抗の女の人に何かするなんて、コウスケさんは許さないですよね?ね?だから許してあげましょ?ね?)
「ふむ……」
確かにマグの言うことは一理ある。
一理どころか百ぐらいある。
前世のニュースでもあったが、やはり無抵抗の相手に好き勝手やるなど、許されることじゃないだろう。
でも…
「俺……力ずくて抑えられてたよなぁ……」
(『…………』)
「しかも3人…いや、マグも入れて4人かな?とにかく多人数で俺1人を責めてたよなぁ……」
(『…………』)
誰も何も言わない。
さらにユーリさんたちベッドに横たわり組は、めっちゃ冷や汗流している。
なのでトドメ。
「待ってって言ったら…なんて言いましたっけ?」
「あの…えっと…!ご、ごめん……!謝るからぁ……!」
「コ、ココココウスケ…?お、落ち着きましょ?一旦…一旦ね?」
「……ん!ん!」
「落ち着く。確かに」
(な、なら……!)
何事も冷静さを失ってはいけないからな。
「だが断る☆」
(『ふぇっ』)
「もうやることは確定なのです♪」
(『ふぇぇぇ……!』)
それにまぁ……流石に口には出さないが、今日までの諸々のあれこれで昂ってしまったリビドーを軽く発散しとかないとマズイし……。
本格的な間違いを犯すのはヤバいからな……。
俺もそういうのは好きじゃないし。
でも…こうやって「おしおき」するのは……好きなんだなぁ、これが。
「それじゃあ……早く終わるように、元気にいっぱい……気持ち良〜い声…出しちゃいましょうね……♡」
(ふ、ふわぁぁ……!!)
『ひ、ひぇ……!』
「俺が満足するまで……勝手に寝たりしたらぁ……」
(『ね、寝たりしたら……?』)
「…♪それはそのときのお楽しみ♪」
(『…ごくり……!』)
「それが嫌なら……せいぜい俺を楽しませてくださいね♪」
(「「あっ…あっ…あっ……!」」)
(「「悪魔だぁぁぁ!!」」)
「……!(ガタガタ)」
「ふふふふふ…♪」
さぁ……ショータイムだ♫
残念ながら反撃シーンはありません。
皆さんの心の中でお楽しみください♪
さて、次回は3/20(土)更新予定です。
ではでは♪




