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136.獣人になれる薬…種族の本能

「耳だ……」

(耳ですね……)

「耳だね……」

「耳ね……」


鏡を見る俺とマグ、直接見てるチェルシーとシエルが呟いていく。


ただこの耳がなんの耳なのかが分からない。


「なんだろう…この耳……?」

(見たことがあるような無いような……?)

「う〜ん…?…思いつかないなぁ〜……」

「ネコ…じゃないわね……ちょっと違う気がするし……」

「(「「う〜ん……?」」)」


みんなで考えるが答えが出ない。


と、そこで思いつく。


「そうだっ!尻尾とかも生えてないかな?」

(あっなるほど!)

「それだ!」

「見てみましょ!」

「お願い!」


チェルシーとシエルに背中側を確認してもらう。


「あっ!尻尾あるよ!」

「これは…分かった!ネズミよ!」

「(ネズミ!)」


ネズミかぁ!

…ネズミ……。


…よかったぁ……分かりやすいまん丸お耳じゃなくて……。

軽快な笑い声を上げようものなら、まんまアヤツになってしまう……。


…でも電気が得意なネズミって……。

確かに10まんボルトもエレキボールも出来るけどさ……。


と、それはさておき、俺も尻尾見たいな……。


俺は自分の背中を見てみるが、いくら柔らかめなマグの体と言えど、やはり真後ろはちょいキツイ。

しかしなんとか尻尾を視界に入れることが出来た。


「おぉぉ……!ネズミの尻尾だぁ……!」

(ふわぁ……!)

「マギーちゃん、可愛い〜!」

「ねっ!元から可愛らしい……ハッ!?う、ゔんっ!ま、まぁ?可愛くなくもないんじゃない……?」


あー、これは完全にツンデレですねぇ。

初手魔法攻撃のキチガ…おっと失礼。

ぶっ飛んだ思考をお持ちだけど、根は可愛らしい素直になれない系女子なんだな。


多分俺のことを誰か…グリッジスさん辺りから聞いて、ずっとどう接するか考えてたのかも。

可愛らしいのぅ。


だが初手魔法攻撃はやはりおかしいな。

これはしばらくネタにしていじれますな☆


まぁそれはともかく、俺は自分の元の方の耳の辺りを触ってみる。


あっ…ある。人間の耳あるわ。

てことは今俺、4つ耳か。


よかった、俺が可愛ければ良い系オタクで。

深まってたら解釈違い起こすかもしれなかった。


…全国の同志諸君は、自分の身に解釈違いが訪れたらどうするんだろうか……?


(コウスケさん?)

(ん?)

(何か考え中でしたか?)

(いや、大したことじゃないよ。それでどうしたの?)

(はい。これってどの動物の特徴が出るのかは決まってるのかなって)

(あぁ、なるほど。確かに気になる)


なので聞く。


「グリッジスさん。これってネズミ以外にもなる可能性があったんですか?」

「そうだね。理論上は、飲んだ人に合った動物の特徴が出るはずだから、もし私やシエルが飲んだら、また違う動物の特徴が出たかもしれないね」

「てことは、マギーちゃんはネズミっぽいってこと?」

「あら?お似合いじゃない。こんな小さくて愛らしくて可愛らしくちょこちょこ走り回ってる姿なんて、あなたそのまんまでしょ?」


(…すごい……!言い方はキツいのに内容は恥ずかしくなるほどのベタ褒めだ……!)

(こんな分かりやすいツンデレはそうそういないぞ……!)

(ツンデレ?)

(あぁ、ツンデレっていうのは、かくかくしかじか)

(へぇ〜)


しかしそうかぁ……。

飲む人によって変わるってのは、ちょっと気になるなぁ……。


チェルシーやシエルはどうなるのか。

元々獣人のユーリさんやショコラちゃんは?

その辺のことを調べてみたいなぁ……。


…でもなぁ……さっきめっちゃ痛い目にあったからなぁ……。

耐性がどうのこうの言ってたけど、あんなの体験した後に「飲んでみ?」とは言えないなぁ……。


あっ…そういえばこれって効果はいつまでなんだろう?

まさか死ぬまでとは言わんよな……?


「あの、この薬の効果って何時間ぐらいなんでしょうか?」

「そうだねぇ……これからずっとそのままだって言ったらどうする?」

(えっ)

「損害賠償を請求して、周りの人になんて伝えようか考えます」

(わぁ冷静)

「…獣人になって困るとかは?」

「(?なんで困るんですか?)」


だって体の機能は同じだろ?

なら別に困ることなんて、元のマグを知ってる人に経緯を言わなきゃなんないめんどくささぐらいなもんじゃないの?


「…そうか。うん…やはり君は予想通りの子だった」

「(?)」

「やはり他の貴族とは違うということさ、マーガレットくん」

「(!)」


最初の自己紹介以来、名前を呼ばなかったグリッジスさんがマグの名前を呼んだ。


(…合格ってことで良いのかな……?)

(そうですね……うん、認めてくれたんですね)


ふむ…それは……素直に嬉しいな。


「それでその薬の効果時間だが、長くても今日中には消えるはずさ」

「今日中ですか……早いなぁ……」


もうちょっと長くても良いんだけど……。

まぁ長すぎるよりはいいか……。


さて……


「ん~っと?とりあえずこれで、図書館の本を読んでいいんだっけ?」

「えっ?」

「えっ?だってそう言ってたじゃん」

「?………あっ」


((忘れてたんだ……))


「ん、んんっ!そ、そうねっ!あ、あたしは約束は守る女だもの!読んでいいわよっ!」

「わ~い、ありがと~!」

「っ!ふ、ふんっ!そんな可愛く言ったって、どこに何があるとか案内なんてしてあげないんだからねっ!」


何も言ってないよ。


(これがツンデレ……確かに慣れてくるとただの照れ隠しだって分かりますね……)

(でしょう?こういうものなんだって分かれば可愛いもんよ)

(そうなんだぁ……ん~……)

(?なんか気になることある?)

(あっいえ、そういうわけではなくて、ただそういうのも…人もいるんだなぁって思っただけです)

(ん、そっか)


何か考え事をしてたみたいだったけど、気のせいだったか?


と、そこで…


つんつん


「ひゃっ!?」

「わっ!?すご~い!感覚もあるんだぁ!」

「チェ、チェルシー……」


急にネズ耳部分を突っつかれたこそばゆい刺激に、思わず声が出てしまった。


「も~…そういうのは先にひと言言ってから……」

「じゃあ触るね?」

「えっ」

「さわさわ~」

「ふひゃあっ!?」


目の前で堂々と宣言をしたチェルシーが、今度はネズ耳を優しく撫で始める。


「チェ、チェルシー……!やめっ……!くすぐったいからぁ……!」

「そうなの?」

「……(コクコク)」

「ふ~ん……」


俺が頷くとチェルシーは目を細め、舌なめずりをして笑みを浮かべる。


「チェ、チェルシー……?なんでそんな妖しい笑顔を……?」

「んふふふふ~……♪」

「チェルシー、待って!?せめてもうちょっと感覚に慣れてから…」

「え~いっ♪」

「わぁぁっ!?」


突然飛びついてきたチェルシーに反応できず、そのまま押し倒されてしまう。

その拍子に尻尾の根元を自分のお尻で潰してしまったようで若干の痛みが尾てい骨辺りに生じる。


しかしチェルシーはそれに気付かず、俺の両ネズ耳をそれぞれの手でそっと触り始めた。


「っ!」

「あっ!ぴくってなった!可愛い~!」

「チェルシー……やめてほんと……くすぐったいってぇ……!」

「~~っ!はぁ~♡そんな可愛い反応されたらぁ…もっと触りたくなっちゃう~!」

「まっ!?んぅっ!ふぅっ…!やめっ…!ふふっ……!やめてぇ……!」

「チェ、チェルシー!ママママーガレットが嫌がってるでしょ!?」


物凄く妖艶な笑顔を浮かべるチェルシーに、さすがのシエルも止めに入る。


「ん~?でもぉ…マギーちゃんのお耳…ぷにぷにで気持ちいいよ~?」

「そ、それでも嫌がってるんだしぃ……!」

「それにぃ♡…ふぅ~」

「んぅぅっ!?」

「必死に声を我慢してるマギーちゃん……可愛いでしょ?」

「そ、それはぁ……!」


あっこれマズい流れだ!?

シエルが説得される前に助けを求めないと……!


「シ、シエルぅ……!」

「っ!!!?」


おや?

何故か顔真っ赤にして後ずさってったんですが?

助けて?ねぇ?早よ。


「…チェ、チェルシー……」

「なぁに~?」


ちょっとずつこちらに戻ってくるシエルが、未だ赤い顔のままチェルシーに話しかける。


頑張れシエル!

チェルシーってマグの体より力があるのか、まったく抜け出せないからっ!


「…そんなに気持ちいいの……?」


シエル?


「うん、とっても♡」

「…そうなんだ……」


あれ?シエルさん?

なんでそんなあっしを見つめるんでがすか?


「…マーガレット……」

「う、うん……?」

「…ごめんね……?」

「えっ」


そう言ってシエルは俺のネズ耳にチョンっと触れる。


「っ!」

「わっ…ほんとだ……ぷにぷにしてる……」

「でしょ~?触ってて楽しいよね~」

「う、うん……」

「こっちは…っ!楽しくにゃっ!…いんだけど……!?」

「にゃあっ!だってぇ♪ネズミさんなのに~!あはっ♪可愛い〜♡」


俺がいくら抗議してもチェルシーはやめるどころかむしろエスカレートしていく。


やばいやばいやばいやばいっ!

いつも明るい女の子って思ってたけど、そういえばこの子サキュバスじゃんっ!

それならこのイタズラで色っぽい笑顔も納得だわ納得してる場合じゃねぇ!


俺が自分の思考に自分でツッコミを入れている間も、チェルシーとシエルはネズ耳をさわさわと撫で続けぇっ!?


「あははっ♪つまんだらまたぴくってしたぁ♡」

「チェ、チェルシー…ふぁっ!?シ、シエルっ!?」

「…………♡」

「やっ…!駄目だって……んふ……!やめてぇ……あははっ!」


チェルシーの真似をしてネズ耳をつまみだしたシエルの顔は、さっきよりも赤みは消えているが、口を半開きにし、俺の言葉も届いてない様子。


こうなったら軽くビリビリさせて引きはがすしか……!


そう考えた俺に、チェルシーが変わらず楽しそうに話しかけてくる。


「ふふふっ♪シエルちゃん…聞こえてないね?シエルちゃんね?マギーちゃんの話を聞いて、最初は貴族なんてって嫌そうだったんだけど、あたしや冒険者の人たちからお話を聞いて、実は隠れてマギーちゃんのお仕事を見に来たことがあるの」

「ひゃふっ!ふふ……!んぅ……!そ、そうなの……?」

「うん♪それでね?マギーちゃんが人族以外の人たちと楽しそうにお話してるのを見たり、真面目にお仕事してるのを見て、同じぐらいの子なのにかっこいいなぁって言ってたんだよ?」

「ふぅ…!そ、そうなんだ…ひぁっ!?」

「うん、だからね……?そんなマギーちゃんの可愛いところにぃ……キュンキュンしちゃってるんだと思うの♡」

「う、うん……?」

「だからぁ……ファンの子にいた~いことしちゃぁ…ダ・メ♡だからね」

「っ!?」


先手打たれた……!?

た、確かにそんなこと思ってくれてた子に、しかもチェルシーに(そそのか)されただけの子に、犯人(チェルシー)と同じ扱いをするのは……!


などと逡巡(しゅんじゅん)したのがいけないのだろう。

チェルシーの次のアクションへの警戒を怠ってしまった。


「じゃあネズミのお耳はシエルちゃんが楽しんでるからぁ…あたしはこっちにしようかなぁ……?」

「へぁっ?こっちって……ふあぁっ!?」

「わぁっ!お耳よりも良い反応♡」


チェルシーが触れたのは、俺の体の下からちょろんと出ていた尻尾。

その中腹辺りをキュッと掴んだのだ。


ようやく耳の刺激に慣れてきたところに、まったく違う刺激を加えられ、俺は再び大きな声を上げてしまう。


「あたしも本当は尻尾あるんだけど…いつもは外に出さないようにしてるの。なんでだと思う?」

「ふわぁっ!?やめて…チェルシーぃぃ……!」

「触られるとこんな風にくすぐったいからだよ♡だからマギーちゃんもちゃんとしまおうね?」

「まって…!しまう……!しまうから揉まないでぇ……!」

「うふふ…♡しまわないとこうやってイタズラされちゃうよ?こんな風に先っちょをスーッてされるたりぃ♡」

「ふひゃうっ!」

「コスコスってしたりぃ♡」

「んあぅふふふっ!待ってチェルシーぃぃ!」

「キュッてつまんだり♡」

「~~~~っ!!!」

「あはぁ…♡可愛いよマギーちゃん♡どう?耳と尻尾を一緒にぷにぷにされるの♡」

「どうってぇ……!」


そんなのやばいとしか言えないぃ……!

くすぐったかったのが段々気持ちよくなってきたとか言ったらまたイジメられるしぃ……!


「ふふふ♡でもまだ我慢してるねぇ?じゃ・あ♡マギーちゃんのお耳…元からある小さなお耳も一緒に触ってあげる♡」

「っ!?だ、だめっ!」

「聞こえな~い♪あ、でもぉ…尻尾をぷにぷにしてるから、片方しかできないなぁ」


わざわざ俺の人間の耳の方に吐息が当たるように囁いて話すチェルシー。


で、でもよかった……!

これなら尻尾か耳かで標的が分散……


「な~んてね♡はむっ♡」

「ふあぁぁぁっ!!?」


なんとチェルシーは俺の片耳をつまみながら、もう片方の耳を甘噛みしてきた。

しかも尻尾いじりも継続中。


そういう知識も持ってる俺は、連日の欲求不満もあり、段々と頭の中がピンクに染まっていくのを感じた。


いやいや…やばいでしょ……。

恋人の体で友人の妻と今日出会ったばかりの女の子にそんな欲求を向けちゃあ……。

駄目な要素しかねぇよ……。俺そういうNTRモノとか苦手じゃろいよ……。


あぁ……でもやばい……落ち着いて深呼吸しようにも、入ってくるのは女の子のいい香りだけ……。

いか~ん……頭がぼ~っとしてきた……。ぼ~っとしてきたし……なんか気持ちいいのが来てるような……。


「んふふ♡マギーちゃん気持ちよさそ♡じゃあ……お耳を舐めちゃったらどうなるのかなぁ♡」


舐める……?

そんなのされたら……もう……


「いやさせないよ?」

「いたぁ!?」

「あぅ!?」


半ば堕ちかけていたところで、グリッジスさんの声が聞こえてきたと同時に、小突かれたような音が聞こえ、チェルシーとシエルの悲鳴が聞こえた。


「こんなギルドの入り口から近いところで、どこまでやる気だ君らは。ほら、マーガレットくん。大丈夫かい?」

「はぁ……はぁ……ぐりっじすさん……?」

「そうだよ。君に付いてた小悪魔たちはもう降りたよ」

「はぁ……はぁ……………はっ!?」


ぼんやりする頭の中で、グリッジスさんの言葉が反響し、かなり遅れて正気を取り戻した。

慌てて立ち上がろうとするが、力が入らず起き上がれない。


「…グ、グリッジスさん……」

「はい」

「ありがとうございます……」


グリッジスさんに手を貸してもらい、なんとか彼女を支えに立ち上がる。


うぉぉ……足がガックガクなのだわ……!

こ、これ……しばらくまともに歩けねぇよ……!

くすぐりやべぇ…マジやべぇ……!……お?


「歩ける状態ではなさそうだからね。失礼するよ」

「あっ……ありがとうございます……」


グリッジスさんに持ち上げられたと思ったら、そのままお姫様抱っこに移行。


グリッジスさんは露出が少なく、やや厚手のローブを着ているため、こうしてくっついても手触りの良いローブ生地の感触しか感じないが、それでも少しやらこいものを感じ取れる。

着やせするタイプ……かな?


そんなことを考える俺に、グリッジスさんは続ける。


「それと、私のことは《グリム》と呼んでくれ。そのほうが君も呼びやすいだろう」

「えっと…いいんですか……?」

「不服かい?」

「い、いえ……えと…じゃあ…グリムさん……」

「うん、よろしい」


むぅ……。

なんか恥ずかしい……。

…まぁ、お姫様抱っこされてる時点で今更な感情じゃねぇかとは思うけども……。


そんな俺をさておき、グリムさんはチェルシーとシエルに話しかける。


「さて…君たちも落ち着いたかい?」

「「はい……」」

「ならまずはどうすべきか分かるね?」

「「はい……」」


シュンとして反省した様子の2人は、お姫様抱っこされている俺に謝罪をした。


「ごめんねマギーちゃん……お兄ちゃんにもおんなじようなことしてリンゼ姉に怒られたのに……」

「ご、ごめんなさいマーガレット……あまりにも可愛かったからつい……」

「うん……なんかツッコミどころが多いけど、ちゃんと反省してるのなら、いいよ」

「「!」」


俺の言葉にぱぁっ!と表情が明るくなる2人。


大変な目にはあったけど、美少女2人に甘くイジメられるのはこれはこれで役得……ゲフンゲフン。


……む……?

そういえばしばらくマグの声を聴いてないな……。

さすがにあの状況でマグを呼び出すわけにはいかなかったけど、でもマグが何も言わずにただ俺が襲われているのを見てるだけなんて……。


(マグ~?)


…………。

返事がない……俺の痴態が見ていられずに奥に引っ込んじゃったか……?

ハッ!?ま、まさか……!?


あまりのだらしなさに愛想付かされたとかっ!?

実際笑いっぱなしでよだれが垂れてるし……あっやべぇ、ハンカチハンカチ。

ん……しまった…グリムさん側だから取りづらいな……。

もう手でいいかな?


「うん?どうしたんだい?」

「あっ…いえ……なんでも……」

「おっと。乙女が手で拭うものではないよ。ちょっと失礼」


誤魔化しながら手で拭こうとした俺を止め、グリムさんはハンカチで拭ってくれた。


「ん……ありがとうございます……」

「うむ」


他人によだれを拭ってもらうとか…なんだか赤ん坊みたいで恥ずかしいな……。


(コ、コウスケさん……!)

(!マグ!)


そこで今までだんまりだったマグが話しかけてきた。


(どしたの?さっき呼んでも反応なかったから……)

(あっ…それはすみません……えっとですね……)


遠慮気味に理由を話そうとするマグ。


いったいどうしたんだろう……?

まさか本当にどん引いて愛想尽きたとか言わないよね……?


(その……)

(うん…………)

(コ、コウスケさんが……)

(俺が……?)

(……ものすごく可愛くて……!)

(…………うん?)

(だって!いつも静かに笑うコウスケさんがものすごい笑ってたんですよ!しかもそれを頑張って我慢しようとしてるところも可愛かったですし!)

(マグ?)

(それに途中からなんだかドキドキする声を出してて…なんでしょう……すごく……興奮…なのかな?とにかく目が離せませんでした!)

(えっちょっ)

(さっきもよだれを拭いてもらって恥ずかしそうにしてるところも可愛かったです!だからちょっとぼーっとしてました!ごめんなさい!)

(えっあっはい)


こんな受ける側が恥ずかしくなる謝罪、今まで受けたこと無いよ。


…まぁ…呆れられたわけじゃないしいいか……。

代わりに男としての大事な何かを失ってる気がするけど……。


(コウスケさんコウスケさん!)

(なぁに…マグ……?)

(えっと…ごちそうさまでした!…で、いいんでしたっけ?)

(…………そだね)


これから発言気を付けよ。

マグが要らんこと覚えてっちゃう……。

ネズミ耳…良いですね……。


でもネズミの画像を見てみたんですけど、全然丸くなかったですね。

種類が違うのかもしれませんが。


まぁそれはともかく、次回更新は…え〜っと…3日後だから……3/2(火)…かな?

その日に投稿予定です。

      

ではでは☆

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― 新着の感想 ―
[良い点] 超可愛い!百合百合は尊いですね〜 コウスケさんを女の子として扱ってしまったけどwww
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