128.自分との戦い…天国と地獄のお風呂編
ショコラとリオが帰り、俺たちもララさんとチェルシーに別れを告げ帰路に就く。
その途中で俺はショコラちゃんが言い忘れていたことをメイカさんたちに話した。
「そういえば、ショコラが皆さんにお礼を言いたかったそうですよ?」
「へっ?お礼?なんの?」
「マーガレットを助けてくれてありがとう、と言ってました」
「!…そっか。ふふ、やっぱり仲良しだね♪」
「ふふふ、えぇ、本当に」
いいねぇ…嬉しそうに笑いあう少女たちの穏やかな時間。
マグたちにはあぁいう時間を過ごしてほしいよ。
…そのためにも、いろいろ頑張らないとね。
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「頑張るとは言ったけど、こういう方向の努力は苦手だなぁ……」
「?何か言った?マーガレット」
「いえ、何も」
先ほどの決めた覚悟がもう折れそうな状況に瀕している俺。
何故かというと……
「ほら、マーガレットちゃんも早く脱いで!」
「……早く(くいくい)」
「…は~い」
「えへへ、楽しみぃ~♪」
俺は現在メリーちゃんとメイカさんとユーリさんの3人と共に脱衣所にいる。
もちろんお風呂に入るためだ。
……3人と一緒に……。
理由は単純。
昨日、一昨日と一緒に入ってあげられなかったメリーちゃんにせがまれ、俺は一緒に入ることになったのだが、それを聞いた昨日一緒に入れなかったメイカさんが駄々をこね始め、さらにはもう泊まることが決まって吹っ切れたらしいユーリさんまでもが「一緒に入ろう」とおねだりしてきたのだ。
問題はそのあとで、メイカさんとユーリさん…しかもユーリさんは俺のことを知らないので、今回もマグに任せようとしたのだが、そこでメリーちゃんの視線に気付いてしまった。
…とても…寂しそうな眼をしていた……。
「またなの?」とでも言いたそうなその目を見てしまった俺とマグは、メリーちゃんを説得する気も起きず、諦めて俺が我慢する方向で行くことにした。
メリーちゃんはとても笑顔になった。
可愛い笑顔だが…このあとの理性とのバトルを控えてる俺は残念ながら素直に喜べなかった。
んで、いろいろとまた覚悟を決めた俺も服を脱ぎ、手を繋いでくるメリーちゃんと一緒に戦場へと足を踏み入れる。
(コウスケさん……!頑張ってください……!)
(お~う……死ぬ気で理性を保たせてやるよ……!)
マグの声援を受けつつ、俺は体を洗うべくシャワーへと向かう。
「それじゃあメリーちゃん、そこ座って」
「……うん♪」
先にメリーちゃんを洗うために座らせる。
まずは髪。
わしゃわしゃ~。
「かゆいところはございませんか~?」
「……大丈夫♪」
「は~い」
それは上々。
「ほいではザバーンといくよ~?」
「……うん」
「ほい」
ざぱー
丁寧に泡を落としながらお湯をかける。
ん~……うん、全部落ちたな。
「……♪」
「まとめるよ~?」
「……ん♪」
邪魔にならないように髪をまとめ上げ、タオルを巻いて留める。
「ほいじゃ体洗うよ~」
「……は~い」
こしこしとメリーちゃんの体を洗い、流し、湯船へと誘う。
さてと…んじゃあ俺も洗うかなぁ……
「マーガレットちゃ~ん♪私もおねが~い♪」
「…………」
自分の体を洗おうとした俺に、メイカさんの呼ぶ声が届く。
「あ~…メイカさん、えっと……」
「ん~?いいからいいから♪」
よろしくないから。
今ので俺だってこと分かっただろうに……。
「早く早く♪」
…なんでそんなワクワクして……あぁ…まぁ……見た目は可愛い女の子だからな……。
そんな子に洗ってもらうだけで嬉しいんだろう。
…マグ本人だったらもっと喜んだろうけど……。
「……(キラキラ)」
「…はい…わかりました……」
も~……そんなキラキラした目で見なさんなって……。
ふぅ…こうなる気はしてたけど、やっぱり厳しいって……。
年頃の男にさせることじゃねぇって……。
そう考えながらも、渋々メイカさんの元へ行く。
「それじゃあ、まずは髪をお願いね?」
「…は~い」
俺の気持ちも知らずに、メイカさんは俺の方を向いてそう言うと、壁についている鏡へと向かいなおる。
…今思いっきり見えたよ……いろいろと……。
前はちゃんと恥じらいがあったはずなのに……いや、前も割とサッパリした感想だったような……。
「…はい、お湯かけますよ~」
「は~い!」
悶々と考えながらも、なんとかメイカさんの髪を全てあわあわにしたので声をかける。
…メイカさんは大人なので、椅子に座っていてもマグの身長と大体同じくらいの高さになる。
なので頭の天辺がちょっと見えづらく、前髪などを洗うにはメイカさんに少しくっつかないといけない。
まぁこのせいでいろいろ問題があるが、そこらへんは考え事で意識を逸らし倒したので割愛。
あとはシャワーでシャーして……さすがに体は…やっても背中洗うぐらいだよな……?
さすがに全部とは言わないよな……?
まさかねぇ……?と思いつつ、シャワーで泡を落とす。
…大丈夫そう…だな、よし。
「メイカさん、髪洗い終わりましたよ~」
「ありがと~。ついでに髪を軽くでいいからまとめてくれない?」
「は~い」
まぁそれぐらいはやるさね。
メイカさんも、髪はそこそこ長いからな。
まとめるのはちょっと大変そうだし。
「っと…どうでしょう?変な感じとかしませんか?」
「ん~…うん、バッチリ!」
「よかった」
「じゃあ体もお願いね?」
「……」
…なんでまさかと思ってることほど起こるんだろうねホントね?
いや待て、とりあえずこれだけは聞いておこう。
「…背中をですか?」
「ん~……そうねぇ…前もしてほしいけど、今日は背中だけでいいよ♡」
よかった~!
さすがにそれは駄目だからねぇ~!
(…ふにふにしないんですか……?)
(勘弁してくれ)
マグはあれだね。
お胸の柔らかさで始まり、もはや形を変える様すら楽しみの一つに捉えられる様になったんだね。
…この数日でお胸ソムリエの道を随分歩んでしまったな……マグ……。
もう最初のころの純真なマグはいないんだね……。
それはそれで好きやで……。
そんなことを考えながら、メイカさんの背中をこしこしと洗う。
……いつもは明るくて可愛いものに目が無く、グレーゾーンにいる危険分子みたいなメイカさんだけど、この綺麗な体でAランク冒険者として名を馳せてるのか……。
そう思ったら、俺は不意にお礼が言いたくなって、メイカさんに話しかける。
「…メイカさん」
「うん?なぁに?」
「……いつもありがとうございます…」
「!?」
こういう落ち着いた時ぐらいしかいうチャンスが無いからな……。
まぁ…ちょうどいいっちゃちょうどいいんだろう。
「デレた……」
「え?」
「マーガレットちゃんがデレた!」
(…言わなきゃよかったかな……?)
(あはは……ま、まぁまぁ…それだけ嬉しかったってことですから……)
(それは…まぁそうだろうけどさ……)
急に叫んだメイカさんに、お礼を言ったことを軽く後悔してしまったが、マグの言葉でなんとか持ち直す。
ふぅ……ちょっと恥ずかしい思いをしたのに……まぁでも、メイカさんらしいかな……。
「はい、背中終わりましたよ」
「ありがとー!……ねぇマーガレットちゃん……」
「なんですか?」
「…やっぱり全部やってくれたりは……」
「じゃあ洗ってきま~す」
「あぁんもうっ!いじわるぅ~!」
意地悪って……。
そんなことを俺に頼むメイカさんの方がヤバいですからね?
もうちょっと自分のやってること顧みて?
俺が男なの思い出して?
はぁ……まぁこれで、とりあえず山場は越えたかな……?
「マ、マーガレットぉ……」
「?どうしましたユーリさん?何か分からないことがありましたか?」
「あっ…えとね?それは大丈夫なんだけど……」
なにやら歯切れの悪いユーリさんは、俺をチラチラと見ながらどう切り出すべきか悩んでいるように見える。
(…これあれだよね?)
(はい。ユーリさんも洗ってほしいんですね)
(……余計難易度高いって……)
ただでさえメイカさんの体を洗って多少火照ってしまったというのに。
今こうして正面でユーリさんを見てるのも理性削られてるのに。
だってしょうがないじゃん。
1対1で話してて、目を合わせないって失礼じゃん?
それすら、ユーリさんの果実にうっかり目が行きそうなのを堪えながらなのに。
身長差のせいでどう頑張っても視界に入ってしまうその山を意識しないように頑張ってるのに。
かといって、ここで断るのも無理だよなぁ……。
メリーちゃんとメイカさんは良くて、ユーリさんだけ駄目だなんて言えるわけないよなぁ……。
……もっと頑張る必要があるか……。
「…ユーリさん」
「う、うん……」
「洗いましょうか?」
「!…うんっ!」
わぁ、まるで花が咲いたような笑顔だわ、素敵。
これがこんな状況じゃなければもっと良かったのに。
まぁ何はともあれ、メイカさんも体の残りの部分も洗い始めたし、あとはユーリさんを洗って、ゆっくり湯船に浸かるだけだ。
そうと決まれば、チャチャっと…てのは失礼だから、丁寧に、素早く洗おう。
「それじゃあユーリさん。早速髪の毛洗いますね〜」
「は〜い♪」
てなわけでユーリさんの洗体スタート。
ちなみにユーリさんも大人なので、メイカさんよりは少し低いとはいえ、身長差があることに変わりはないので、また理性が削れることをしなくてはいけなかったが割愛。
あんまり生々しいことを言うのはちょっといろいろとよろしくないので。
そして、ユーリさんのチャームポイントの1つ、ぴこぴこ狐耳までしっかり洗い、前2人と同じ要領で髪をまとめ上げる。
「はい、ユーリさん。髪洗い終わりましたよ」
「ありがとー!マーガレット」
「どういたしまして」
さぁてこのあとどうすっか……。
このまますっとぼけるか?
「えと、じゃあ背中もお願い……!」
「…は〜い」
はい、無理でした〜。
まぁ背中だけだからいいや。
それよりも、ずっと湯船に入らずにみんなのことを洗ってたから、いい加減寒くなってきたよ……。
早く俺も体を洗って、湯船であったまりたいよ……。
だが手は抜かない。
きっちり綺麗に洗う。
「それじゃあ始めますよ」
「お、お願いします……!」
「…なんでユーリさんの方が緊張してるんですか?」
「あっ…そ、そうだね……うん……!」
ふふふ…おかげでちょっと気が紛れたけどさ。
その後、背中を丁寧に洗い、お湯で流して終了。
はぁやれやれ……。
甘えられるのも楽じゃないな……。
「それじゃあユーリさん、あとはご自分でお願いします」
「あっ…マーガレット……」
「はい?」
背中を流したので自分の体を洗おうとした俺を呼び止めるユーリさん。
なんだろ?
どっか痒いとこあった?
なんて呑気なことを考えていた俺の思考は、ユーリさんの次の言葉でフリーズする。
「えっと……他もお願いしていいかな……?」
「………………えっ?」
かろうじて一言だけ発したが、絶賛停止中の俺の脳。
どうにかエンジンをかけ直し、俺はユーリさんになんとか諦めてもらえないか策を考える。
(流石にそれは俺のいろんなもんがヤバいから断らないとなんだけど……!)
(じゃ、じゃあコウスケさん!私と代わりましょう!それで、お湯に浸かったらまた戻れば、メリーちゃんもガッカリしませんよ!)
(…う〜ん……ユーリさんは俺たちの変化が分かるからなぁ……それで何か気を遣わせたら後味が悪くなる……)
(うっ……そっかぁ……)
というかそのプラン。
メイカさんの時にやっときゃよかったな……。
そうすればユーリさんにも同じようにする口実が出来たのに……。
下手を打っちまったなぁ……。
「マーガレットぉ……」
「あぅ……!」
マグと作戦会議をしている最中に、ユーリさんが甘えた声で呼んでくる。
ちなみに今はまだ、ユーリさんは鏡の方を向いて、鏡越しに俺を見つめてきている。
その目はトロンとしていて、あんまり目を合わせると無条件で負けそうな感じがしたのでチラッと見るだけに留めた。
やばい……ユーリさんの甘い声にはめっぽう弱いんだよぉ……!
というかユーリさんだけじゃなくて、他の女の子の甘え声にもめっぽう弱い。
だってそんなレジスト能力が全く必要無い生き方をしていたので。
1週間ちょっとで女の子に対する免疫が出来るわけないんだよなぁ。
というわけでかなりヤバいです。
そんなイエローゾーンな俺の方に、ユーリさんはついに体ごと向き…
「ねぇ……おねがい……」
「っ!」
甘くおねだりしてきた。
これだけでもうレッドゾーンですぅ☆
言ってる場合じゃねぇ。
ヤバいヤバい……!
と、とにかくどうにか諦めてもらわないと……!
「えっと……さ、さすがに前もっていうのは恥ずかしいですし……」
「……(じ〜)」
「…そ、それに……ほら!い、いつも抱きついてるとはいえ、ユーリさんの体を隅々まで洗うのは……」
「……嫌?」
「そんなことは決して無いんですけど……!」
「じゃあおねがぁい……」
「あ、あの……!」
「マーガレットぉ……」
ヤバいヤバいヤバいヤバい
ヤバいヤバいヤバいヤバいっ!!?
どうするどうするどうするどうする
どうすりゃいいっ!?
段々とこちらに近づいてくるユーリさん。
手を床についてこちらを見つめ上げるので、雰囲気も相まってかなりエロティックなことになっている。
そしてそれはここ数日我慢していた、俺の3大欲求の1つを大きく揺さぶっている。
駄目だ駄目だ…我慢しろ……!
今まで積み上げてきたものを全部壊す気か……?
俺だけならまだしも、これはマグにもユーリさんにも大いに関わることだぞ……!
俺のせいで2人が仲違いなんてことになったらどうするつもりだ……!?
耐えろ……大切なものを思い出せ……!
「ねぇ~……」
「っ!?」
ヤバいっ!?
いつの間にか目の前まで来てたっ!
驚いて思わず一歩引いてしまう俺。
尚、ここは風呂場である。
濡れた床は他よりも滑りやすく、しかも硬いので痛い。
なぜいきなり言ったか。
「ふえっ!?」
それは俺が足を滑らせたからである。
予期せぬ自身の足の動きに体が全くついて来ず、おぼつかない足取りになってしまったのだ。
この滑りやすい床の上で。
「!危ないっ!」
が、さすがは期待の大型新人冒険者のユーリさん。
さっきまでの甘えた雰囲気はどこへやら、俺がよろけた瞬間に俺の手を握ってくれた。
のまでは良かったのだが、ユーリさんは四つん這いでこちらに甘えてきていたのだ。
そこからとっさに俺を支えるべく手を出せば、自分の体を支えていたものが無くなる上に、さらに体を前へ出すことにより、足では到底支えきれない角度になってしまう。
つまり……
「あっ……」
それにユーリさんが気付き声を上げた時には、もうどうしようもない角度になっていた。
「背中痛ぁっ!」
「っ!」
硬い床に背中からダイブした俺に覆い被さるようにユーリさんだけじゃ倒れ込んでくる。
俺を押しつぶさないように手で支えようとしたみたいだが、俺の手を握っているのもあって支えきれなかったようで、俺の胸に顔が乗っかってしまった。
「だ、大丈夫マーガレット!?」
「いたた……どうにか大丈夫です……」
「そ、そっか……ほっ…」
俺から生存報告が返ってきたことに安心したユーリさんは、次いで、自分の行いを謝罪し始めた。
「…ごめんね、マーガレット……ちょっとからかいすぎたみたい……」
「か、からかい……?」
じゃ、じゃあ別に本気で頼んできたわけじゃないのか……ふぅ…よかった……。
が、そう考えながらユーリさんの顔を見た俺は、今かなりヤバいことになっているということに気が付いてしまった。
ユーリさんは今俺の胸の上に顔がある状態だ。
つまりユーリさんの胸は、俺の下腹部に当たっているわけで、現にとてつもなく柔らかい感触に包まれている。
そして何より、ユーリさんと顔が近い。
いつも抱きついてくる時は、大体身長差と胸に顔を押し付ける習性の影響で、近いは近いがまだ健全な距離だった。
だが今は、もう少し前に進めばユーリさんの唇に触れられそうなほど近い。
これはまずい。
今が女の子の体でよかったよホント。
男の体はすぐ自己主張するから……。
「ごめんね……ちゃんと自分で洗うから……」
「あっ……」
「立てる……?」
「は、はい…ありがとうございます……」
脳内ピンクな俺は、ユーリさんが寂しそうに言いながら離れていくのと同時に冷静さを取り戻した。
ユーリさんが出した手を握り、立ちあがるのを手伝ってもらいながら、俺はマグと本日何度目かの緊急会議を行う。
(ど、どうしましょう……?ユーリさんすごく落ち込んじゃいましたよ……?)
(う、うん……ユーリさん、いつもは豪快だけど、心は繊細だから……)
(はい、ユーリさんはいつも気にかけてくれます……コウスケさん…なんとか元気付けられないでしょうか……?)
(う~ん……)
向こうが加害者なこの状況だと、俺が仮にユーリさんの全身を洗うと言っても、ほぼほぼ断られるだろう……。
向こうにお詫びとして何かしてもらうという体で、ユーリさんが喜びそうなこと……。
(……ユーリさんって、マーガレットを甘やかしたいし甘やかされたいって感じだよね……?)
(ん~……そうですね……。コウスケさんには目一杯甘えますし、私のことをとても可愛がってくれます……)
(…なら…お詫びとして背中を流してもらう……?)
(…そうですね……うん、絶対喜ぶと思います)
(よし、じゃあそれでいってみよう)
結論が出たころには、ユーリさんは元の椅子に座って、体を洗い始めていた。
俺は彼女が体を洗い流し終えたタイミングで話しかける。
「…ユーリさん」
「ん…どうしたのマーガレット……?」
あぁ~…やっぱり気にしてるなぁ……。
「えっとですね……その……」
「?…やっぱり怒ってる……?」
「あっいえ…そういうわけでは……」
そこまで言って、少し考えなおす。
「あ~…そうですね……ちょっと怒ってます」
(コウスケさん!?)
「…ごめんね……」
俺の言葉にマグは驚き、ユーリさんはシュンとしてしまう。
なので俺はすぐに次の言葉を放つ。
「う~ん……言葉じゃなくて行動が欲しいです」
「行動……?」
(あっなるほど……)
マグは納得してくれたみたいだ。
ユーリさんにも今から伝えよう。
「…私の体を洗ってください……」
「へっ!?」
「それで許してあげます……」
「マ、マーガレットぉ……!」
あっこれやばい。
「ありがと……ひゃあっ!?」
「学習しない!」
感極まっていつものように飛びつこうとしたユーリさんは、案の定足を滑らせ、再び俺ごと床に倒れこんだ。
俺は背中を打ち、ユーリさんがもはや泣き出しそうな顔で謝ってきたのは、言うまでもなかった。
今回と次回のお話……大丈夫かな?
怒られない?
コンプライアンス的にアウトだよっ!って言われない?
修正入ったらそういうことです読者の皆様。




