神なんていない
高校生の少女をたまたま見つけた神社に置いてもらおうと思った。...生きてないなんて知ってるけど。
表情も変わらないけど…
それでも、意思は変わらなかった。
驚いたのは神社にいた者だった。
「___弓!!」
「梓弓!!!」
真紅の赤い羽に瞳、黒い髪に白の衣。
子供ぐらいの背の低さ。
俺達とほとんど同じだったのに何かが違う。女の子は別の何かを持っていた。目に見えない何かを...。
「貴方はどこで梓弓を...!!」
「梓弓を殺したの?」
少女はそういい梓弓という女の子を抱き抱え神社の中へ入りまた帰ってきた。
梓弓という女の子の姿はなかった。
「違う...」
掠れて消えてしまいそうな声だった。女の子に聞こえただろうか?
「話を聞いて!!!」
流石弟うるさい。
でもナイスフォロー。
「聞くから説明して!!!」
ものすごく怒ってる。木がざわめき目が言っている。嘘をついたら殺すと。
「女の子は、お兄ちゃんを助けて死んだんだよ!!!こう、紐をつけてくれて...」
必死の説明だ
こうじゃわかんねーだろ。まあ俺が言えたことじゃないけど。
「お前か。殺したのは!!!」
えっ。事実を言ったよね。白夜は...?
なんで_なんでですか?
意味がわからない
「私の怒りを...!!!」
女の子がそう言うと地面から火が出て囲まれてしまった。
ああ、もう死んじゃうんだ。
狐揚げになっちゃうんだ。
誰にも理解されないで...。この事実を...。
「死んじゃえっ!!!」
さよなら、白夜
さよなら、お父さんお母さん
ごめん、女の子、梓弓という女の子...
何も残んないだ...
きっとこの火に飲まれる
無力だから
弟ぐらい助けてやりたかった
無理だな
ハハッ
炭火焼
___神様なんて信じない。
次回は女の子が誰かがわかります