ステータス
「わ、わか...りました....」
由利子先生は渋々と頷いた。
流石大人。現実は受け止めたようだ。但し
「但し私も勿論行きますし、危険が大きければ直ぐ中止しますから。」
「うむ、多少の危険は承知してもらわねばな。それに儂・・・私のダンジョンの攻略組の一つをお主らに着けよう。また、戦闘に関われない者も儂らが面倒をみよう。ダンジョン探索が上手く行かなくても、まぁ面倒をみよう。」
儂と私の一人称がごちゃごちゃだけれども、それ変わってもロリババア確定ですから。
「ぶふっ、ごほごほ。失礼しました。それでは決まりですね。しかし何故ダンジョン攻略を僕達に?」
「情けない話じゃが、ダンジョンは危険じゃがその見返りとして生活や国力保持に大きく関わっておる。じゃが今攻略組をつけるとは言ったが階層で言うと100層の内23層迄攻略しておる。もしそれ以降行けばとても大きな見返りがある。勿論それだけ危険が増す。故にこちらで適正の者以外はより下層で対処させてもらう。」
「そ、それなら安心?ですね。」
由利子先生は多少心配そうな面持ちだけれども、やってみないと何事も分からないということだろうか。
他の生徒は皆乗り気な子が多かった。それもあって先ずやってみよう。それが総意となった。
「よっしゃー!やってやるぜー!がふ!」
いきなり起きた武雄に驚いて僕は手刀で気絶させる。
「あ、つい...先輩すみません」
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「では先ずステータスを更新するかの?クルセイダー。あれを」
「は!こちらに」
白い金属板を手袋で一人一枚づつ渡していく。
素手で触ると、触った場所から色が変わる。僕のは....あれ、白のまま。髪の色と同じ。
皆ワイワイ盛り上がっている。
「それをプレートというのじゃ。浮かび上がった文字をなぞると....。」
皆が文字をなぞると先ほどの光魔法のようなものが浮かび上がる。
ユキチ カナデ Lv:1
適正職業:ヒーラー
HP:12
At:1
Gp:3
Ma:8
Mg:6
Sp:8
スキル:ヒール強化Lv1 mLv0
とこんな感じに浮かび上がる。
適正職業はどうやらヒーラーらしい。
ステータスもある程度魔法よりの様だ。
「先ず名前と今時分のレベル、適正職業が表示されておると思う。次にステータスじゃが上から体力、攻撃力、防御力、魔法力、魔法防御力、素早さ・スタミナじゃな。先ずHPじゃがこれが無くなると死ぬから気を付ける事じゃ。次にAtは物理攻撃、つまり剣や斧とかのダメージを与える数値じゃな。Gpは防御力で物理ダメージをいくら防げるかの数値じゃ。これらの数値が高い者は前衛向きじゃろう。」
僕は低い。見た感じヒーラーだから当たり前。ふと隣を見ると、武雄先輩のプレートが見えた。Hp:328...................
は?
どうやらミマチガエタヨウダ。ソウニチガイナイ。
「続いてMaとMgは魔法攻撃力と魔法防御力。これらは魔法職が高い数値になっておる。因みに後に説明するspと魔法防御力の数値によりヒーラーの回復力に関係してくる。spはスタミナの事で、足の速さ、詠唱の速さ、回復魔法力、そしてこの値によって疲労耐性が変わってくる。この値が大きいと走った時により長く、速く走れる訳じゃな。」
こっそり輝の後ろに回りステータスを見た。
輝は気づいて、交換して見た。
タカエダ ヒカル Lv:1
職業:勇者
HP:527
At:156
Gp:98
Ma:128
Mg:102
Sp:156
スキル:勇者Lv1 戦士マスターLv1 格闘マスターLv1
賢者マスターLv1 錬金術Lv1 魔王キラーLv1
僕はなにを見てるのだろう。輝と僕はお互いのプレートを見てぱちくりと目を疑った。輝はなんだこのプレートは?という目で見てくる。こっちが聞きたい。どうやら武雄先輩のプレートも盗み見の数値は見間違えでは無いらしい。そして近藤が平均100位で弱いと言われている。僕だけ最底辺。そう悟った。
「なんじゃこりゃーーーー!」
ちょっとクラスのステータス増やし過ぎた?