神聖な泉
連続投稿です。
ー奏ー
「え?」
そこには輝、司、黒木先輩と南ちゃん。そして・・・近藤がいた。
公園の噴水のように、3段の円盤が上から下に大、中、小と重なっており、小さい円盤から水が溢れて下の円盤に落ちている様だ。そして、下に水が溜まっているのだけれど・・・。
「わぁー!綺麗!」
とても幻想的なその場所は一言では言い表せない。そんな事よりも、泉の中に皆が話をしている様子が映っていた。
「こ、これは?」
「あ、奏は泉の中に何か見えるの?」
「あ、ああ、うん!なんなの?これ。」
泉に映っている状況は、自分が知らない状況。領主の館で話合っている様子が見られる。
「あのね!この泉は3女神の泉とも言われてて、泉に映っている情景は現在その人が知らなければならない情報を教えてくれるらしいの。」
「・・・・その人が知らなければならない?」
「そう!そして・・・・。」
エメリアは泉に足を突っ込む。きゃっ、冷たい!と言いながら水を手で掬って三段の円盤の3段目に水を掛けた。
エメリアは水を掛けるとそのまま水振り向く。周りが幻想的なだけに、エメリアが美しく見える。
「この円盤は『未来』『現在』『過去』に繋がっていて、こういう風に水を掛けると何故かその情景が見る事が出来るの。」
一泊おいてからエメリアは、見れない事もあるんだけれどね?と補足した。
「じゃあ今の大きい円盤は、過去?未来?」
「全部聞いた話だけれど、大きいのは未来。小さいのは過去らしいよ。」
そういいながら、エメリアは泉から出る。
「さて、何が映るの・・・・・・・・・・・・・。」
「エメリア?」
「奏!お願い!助けて!」
「な、なんだよ!急に。何を見たんだ!」
一泊おいて混乱した頭を必死に落ち着けているように見える。
「私の町が・・・滅ぼされちゃう!」