シャムとエメリア
ーエメリアー
「か、可愛い.....じゃなくて、ボルガンキャットが何でこんなところに?は!こいつに名前教えては駄目よ!呪われるわ!」
「にゃーーんにゃーにゃにゃににゃーん!」
「だって。」
「だってじゃないわよ!速く倒してしまいなさい?」
「にゃーーごゴロゴロ。」
「シャム!エメリアとか、他の人間とか手当たり次第呪ったら、許さんからね?」
「もう名前付けてるの?」
なんて事!厄災の獣を手懐けるなんて。あのもふもふ触りたいけど、全身呪いの獣。本当は触るなんて、自殺願望者だけなんだけれど。
「えっと、触ってて大丈夫なの?奏」
「え?うん。」
恐る恐る手を伸ばす。普通なら触らない。さわろうとしない。けれど、奏は普通に触っている。もう奏といると驚かされっぱなし。だから奏を信じて..........。
「や、やっぱりむーりー!きゃっ!」
ぽーいっとシャム?が投げられる。
つい受け取ってしまう。
「あああああああ!あれ?平気.....もふもふ!うふふ!」
「にゃー..........。」
「ふ!ナイスプレー。俺。」
「んもう何考えてるの?!こんな可愛い猫投げるなんて。」
「にゃーー。」
「どの辺がイケメンかわからないけど、可愛いは誉め言葉だと思うぞ?」
「にゃー......。」
「奏この子の言葉わかるの?」
まさかの会話をしている風だからびっくり!
「うん!名前はシャムールだって。男の子らしい。孤高の狩人とか言ってるから14歳じゃない?」
「きゃーー!お姉さんポジションきたー!」
「にゃー?」
「(黙っておいた方が良さそうだ。てか同い年かよ!)」
「今シャムくんなんて言ったの?」
「これから宜しくだって。」
「嘘!今ちょっと違う事言ってたでしょ!」
「え?」
私だって分かるんだから。少し位。
「ど、どういう....。」
「この子私の事お姉ちゃんとか呼んでない?」
なんとなくそんな雰囲気なのよ!
「仕方ないから読んでやれ、シャム。」
「にゃー。」
「仕方ないってどういう事?」
「ほ、ほら!今呼んだぞ?」
明らかに誤魔化してる。
「もう良いわ!さっさと進むわよ!」
「は、はーい....。」
「にー。」
可愛いシャムも仲間になった事だし、旅は賑やかでないとね!
「エメリアにいい言葉を教えよう。」
「え、なに?」
「旅は道連れ。」
「何か深いわね。そしていい言葉!」
「にゃーーー!」
何故かシャムくんが少しいきりたっている。
「お腹空いたのね?待ってて!お姉ちゃんが用意してあげる!」
「に、にゃー....」
「(シャムよ、ご機嫌とり協力ご苦労様。)」
黒色のもふもふ毛玉登場!