二人の行動理由
二人の行動方針のお話
ー奏ー
ラスプラスとの死闘が終えて、一休憩が終わり、ダンジョン探索を続けていた。
だけれど、今日はとても疲れた。やはり引きこもりには、運動はきつい!てか何故こんなに必死に生きる事という状況になっているのか分からない!この世界に誰かが関与しているはず....。
そいつが分かったら文句言ってやる!
ああ!家に帰りたい。エアコンの部屋でゆっくりネトゲしていたい!あ、電子回路の資格、恐らく受けれなくなったよね?あの資格証格好いいらしいのに!
まあ、そんなこんなでエメリアに今の状況を伝えた。
「へー!そうなんだ!」
何がそうなんだ!なのかは分からない。分からないけど、ひとつだけわかる事がある。エメリアさん貴方の気持ち、分かるけど....。
「絶対信じて無いよね?」
「嘘付くならもうちょっとましな嘘つきなさい?で、あなた何者なの?」
「だ、だから!」
この伝わらないもどかしさはなんだろう?
まあ、特に不都合は無いんだから今は良いとしようか。
「なら、今度はこっちから質問な!エメリアは何でこのダンジョンに?」
今さらながら聞いてみた。取り敢えずダンジョンを出ることを優先としていたからだ。一緒に行動していたのは、近藤への罪滅ぼしだと思っていたのだが、そもそもあの泉に居たという事は、このダンジョンに用事があったという事で....。
「私は一族の風習で、このダンジョンの最下層にある泉で清めの儀式をする為にダンジョンに来ているの。ただ、そこにはあまり強いモンスターはいないから、一週間で終わるようなものなのだけれど.....。」
「その道中で迷った....。もしかしてその原因ってアラートのトラップだったり?」
「よし、私のパーティーの推理役に抜擢してあげるわ!」
「...................................。」
「な、何よ!この残念な脳ミソ筋肉娘は!みたいな顔して!」
「良く分かってるじゃん。」
「///!ばか!」
そんなこんなやり取りで二人はダンジョン攻略中。
そう言えば何故僕がアラートで迷っているかって予測がついたかって?それはエメリアが話していた。
アラートに引っ掛かるのは初めてではない。魔族領を目指しているという話をしていたのを、覚えていたから。
自分は探偵では無いけれど、そういった推論を立てるのは好きだ。本物には逆立ちしても敵わないだろうし、なろうとも思わないけれど...。
「そういえば、エメリアに渡しておきたい物があるんだけど。」
「?何々?貢ぎ物?ま、まさかこ、こここん!婚約ゆび...」
「このお守り何だけれど..............。そんなに俺は見境無い度外視思われている?」
「.........................................ごめん。」
「こっちこそごめん..............。」
どうやら恋に恋するお年頃らしかった。エメリアには悪い事したなー。とか思いつつ、そんなに簡単に恋愛が生じるなら婚活という言葉は流行らなかったのでは?と感じました。はい。
「べ、別に契約してあげなくも無いわよ?」
「何故そのネタを知っている!」
と、とにかくお守りを渡す。するとエメリアは首輪をかしげる。
「お守りってなあに?御守護札みたいに魔法で守ってくれるの?」
「いや、御守護札が分からないけれど、これは僕たちの風習で、事故や災厄に巻き込まれませんようにという願掛けみたいな物かな?」
「みたいな物?」
「そ!相手の無事を願う物の事。意外と効力有るかもだよ?」
実は輝と司に渡すつもりだったのを忘れていた。
まあ、ちゃちゃ!っと作ったから、あんまし出来は良くないけれど。
「///!た、大切....だ、大事にするね!ありがとう!」
その満面の笑顔は卑怯だった。その太陽のような笑顔は可愛くて...。
「か、可愛いとか面と向かって言わないで!は、恥ずかしい...じゃないの!(嬉しいけど)」
「ご、ごめん!つい口に出てた!」
「っ!...んもう、さっさといくわよ!ここからは私も道は分かるから。」
「あ、足元にトラップ!」
「ひゃ!もうアラートは懲り懲りよーーーーー!」
こんなやり取りの仲で二人は取り敢えず泉に向かう。
どうやら僕に拒否権は無いから、一緒に行くしか無い。既にエメリアの中では確定事項のようだ。
湖で、襲ってきたのが、レーズンパンのせいだと聞かされたときは少しむっとしたけれど。そもそも盗み食いした武雄先輩と近藤が悪かったし。僕は完全とばっちりだったし。
その泉で近藤が生き返るなら!お供しましょう!
大変な勘違いを抱えたまま共に進む。
次から少し展開が変わります。新キャラも出る....かも?