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ヒーラー奏の立位置は?前衛です!  作者: 梅花 零度
異世界転移
16/118

縦穴

翡翠の竜=エメリア

扉を潜った僕達は、目の前に大きな湖があった。


「でっけー!!」


「うん!大きい」



武雄と近藤は湖に目を奪われていた。




「あの上級冒険者が居ない。」


「本当だ。オッサンどこ行ったんだ?」


「あの上級冒険者が居ないって事はこの辺は安全かも。」


「とにかく周囲を....」


「そ、その前に喉乾いたぜ!水飲んでくる。」


「あれがスプライトとかコーラだったら良かったけど、そんなわけ無いか!」






 武雄と近藤は奏をスルーして水を飲みに行く。

仕方ない。俺も飲んでおこう!

俺は周囲を警戒しながら進む。湖の近くに来ると水を覗き込んでみる。とても透き通っている。一部水が湧いている場所意外は湖の底が見える。湧き出している範囲は広い。とても神聖っぽい気がする。三人は並んで飲みだした。



「「「上手い!」」」



三人同時に顔を上げる。するとお腹が空いている事に気づく。そろそろお昼の時間。


 すると、香ばしい匂いが漂ってきた。

とても美味しそうな匂い。近藤も武雄も気が付いたみたいだ。その匂いに誘われる。進んで行くと、小さな袋とバスケットが置いてある。どうやらバスケットからいい匂いの物が入っているらしい。



「いっただくぜー!」


「ちょっとまったー!」



 先輩を止めるはずが引きずられる。どんな怪力やねん!流石バーサーカー!


「今癒吉てめえ失礼な事考えなかったか?」


「ソンナコトイチミリモアリマセン。そんなことより、あの上級冒険者のでは無さそうだけれど。って何開けてるんですか?」


「ん?レーズンパン?何だ、まずそ!。」


「って!まずそ!とか言って先輩食べないで!近藤も手伝って!って近藤?」



 近藤はビックリ顔で空中の一点を見ている。レーズンパンを一個持ちながら。

お前もかい!とか思いながらすぐさまそこを見ると、目の前に大きなドラゴンがいた。


何とも美しい鱗に角。正しくファンタジーである。って!そんなこと考えてる暇あったら逃げる!


「「で、でたー!」」


 近藤と武雄も気が付いたようで、一目散に逃げる。追ってくるドラゴン。一目散に扉に戻ろうとした。けど....。


「ブレスだ!横に回避!!」


 轟音と共にブレスが扉事破壊する。仕方ない!別のルートで!


僕と近藤は三人共扉に向かって左の洞窟の通路を。

武雄はバスケットの中身全て食べ終えてバスケット事捨てる。

武雄食べるの早くね?


全速力で走る。どうやらこちらを追いかけて来ている様だ。すると。



「い、行き止まり?」


「しくった!」


「お、おい、馬鹿野郎。どうにかしろよ。」


 頭のマッピングからまだ迷宮の端っこではない事は分かっていたが、まさかの行き止まり。正確には行き止まり手前に大きな縦穴がある。


後ろを見るとドラゴンが追い付いた。

穴は深く、とても助かりようがない。いや、スキル浮遊を使えば....確証はないがやるしかない!



「二人とも!つかま....。」


「せいやー!」


近藤は予想外の行動に出る。ブレスを吐こうとしているドラゴンに持っていたレーズンパンを投げつけたのだ。流石野球部....。


ドラゴンはブレスを吐いたままパンの行方を目で追う。まさかのパンに釣られただけじゃないよな?


ブレスは頭上をギリギリかすり、周囲を破壊している。パンに釣られて後ろを向いたのか、真後ろに、しかも下向けてブレスを放った為ドラゴンは天井まで吹っ飛び、竪穴に落ちていく。



「「やったか?」」


「フラグ立てちゃった!」


 近藤と武夫はドラゴンが落ちた竪穴を覗く。僕も近づいて覗くと、ドラゴンが上に上ってきている。

急いで逃げなければ!


「二人とも。俺に提案がある。」


「なんですか?先輩。」


「さっきの扉の瓦礫位俺と近藤なら直ぐ壊せる。無ぇのは時間だけだ。」



 武夫先輩にしては割と普通な案だね。でも・・・。




「でも時間はどうやって稼ぐんです?」


 そうやって聞くと、急に嫌な予感がする。直ぐに竪穴から離れようとするが、腕を掴まれる。そうして急に浮遊感が・・・・・。


「こうやって時間を稼ぐ。」


「ユキチー!!!」


近藤は叫んで手を伸ばす。落下していく事を感じとりながら、必死に何かに掴もうともがくが、手はただ空を切るだけだった。



************************************


ーエメリアー


私は水浴びをしていて、誰かの声に気が付いた。

女の子の水浴びを覗くなんて!と思いそっと湧き水で体を隠しながら見ていたの。あ、ドラゴンの形態での話ね?


 するとあの筋肉達磨と後ろの優男...もやし二人組は有ろう事か私の大切なパンに手をだしたのよ!あり得ない!


だから私は軽く脅したのだけれど。

筋肉達磨!それ置いていきなさい!私まだ一個も食べてないの!


追いかけると、何と全部口に突っ込んだの!下品!お見舞いにブレスを放ってやったわ!食べ物の恨み!


でも避けられてしまった。三人は左へ。


すかさず追いかける。最後の一個!


確かそっちは行き止まり。

 案の定行き止まりで立ち往生していたわ!ふふ!食べ物の恨み!晴らすべし!あ、最後の一個返してくれたら、半殺しで済ましてあげるわ!今服着ずにきたから変身解いたら裸になっちゃうから、どうしようか?岩影で変身解いてさっと着替える?着替えは拾ってきたから。


 そんなこと考えてると片方のもやしが穴を見て逃げる算段をつけているらしい!


待ちなさい!

 私はブレスをとっさに吐こうとした。すると何とパンを持っていたもやしが、こっちに投げていた。あ!っと言おうとして間違えてブレスを吐いてしまった。そのままダンジョンの壁を壊しつつパンを目で追いかけて私の真後ろに堕ちたの。それを目で追って真後ろの地面にブレスを撃ってしまった私は、ブレスの反動で縦穴に向かって堕ちてしまったの。


私はドラゴンの形態のまま堕ちて行く。爪で壁に引っ掛けようとしたわ!けど、大きい岩が落ちてきたの。それに頭を打たれて....。朦朧とする頭の中で、何かが落ちてきて。それで意識が・・・・。


 ブレスが中途半端に口に溜まっていたため、それが収束から解き放たれ、暴風が吹き荒れる。


※※※※※※※※※※※※※※※※

ー奏ー


 落ちる!でもライトの魔法で下を照らす。そして浮遊を発動!轟音を発しつつ何とか着地成功!浮遊持ってて良かった。備え有れば憂いなし!一家に一台浮遊持ち。何て言っている場合じゃない。


 落ちる前に手を伸ばした近藤も、ドラゴンの風で舞い上がったから、近藤も穴から落ちて来る可能性がある。


 さて、直ぐに近藤をキャッチしよう!ライトで上を照らすと、瓦礫ばかり降ってくる。そして人型の影を一つ見つけると、俺はすぐさまキャッチしに行った。


バッチコーイ!野球部の近藤の方が得意そうだけど、俺は近藤をキャッチした。危なかった。仕方ないよね?だって真っ暗だもん。しかし


ふにっ。


柔らかい。

何故か感触は全裸。おい!近藤さんや?まさかの露出癖?それともあのブレス服剥ぐ効果?

司の好物か!


俺は雑念を払って腕のなかの人にライトの魔法を照らした。


「おい!近藤!おき........へ?」

何と、腕の中には美少女がいた。

近藤さん!何があったんや?

余談。

巨大な扉

5本の道にある小さい抜け穴のみ魔物は行き来出来ます。故に最初のダンジョンで弱い魔物はしか出ないのはそう言うと事です。


近藤さんは変わり果てるので、ここでのステータスは明示しません。

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