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ヒーラー奏の立位置は?前衛です!  作者: 梅花 零度
異世界転移
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翡翠のドラゴン

私は風。生まれて15年。やっと体から翼が自由に動く様になった。ドラゴンの形態から人の形態になる。

うん!やっと思う様に空を飛べた!

樹海の中にある白い木の家、私の家に着く。

家に帰ると直ぐに着替える。



今日は大切な日だから。


私達ドラゴン族は人間の10倍の年月が無いと大人と認められない。

しかし、自分は人間とドラゴン族とのハーフ。人と同じ年齢の重ね方と同じ。しかし力は一端のドラゴン族。


普通、ドラゴン族は150歳になると旅に出る事が許される。私の場合は今日がそれだ。村の掟により今日旅に出ようと思う。


基本的に緩い掟により、色々軽い拘束は有るけど、今は関係無い。さて、世界がどんなものなのかとても気になるの!


「それじゃあ!お母さん行ってきます!」

「ああ、行ってらっしゃい!いつでも戻ってきても良いからね!」

「うん!分かった!」


そう言って人間の母は私の頭を撫でてくれた。

最後に姿見で格好を確認する。

風に適合した私は緑色のロングヘアをゴムで纏めた簡単な物だけど、お父さんからもらった大切な物なの!。

あまり面倒な事はしない主義なのです!あ、最低限の清潔とか、出来る範囲のお洒落はばっちしよ?


今日もちゃんとバランス考えてるんだから。ただし旅が出来る格好で...だけどね?


身支度が終わり、外に出ると、叔母さんが待っていた。


「これまでを持ってお行き!」

「わー!美味しそう!ラムレーズンパン!いいの?叔母さん!」

「ふふ!旅の途中で食べてね?後お清めの儀式が終わったらまたたつくさん食べさせてあげるわ!」


近所の叔母さんにも激励してもらい、私は清めの儀式に出る。

清めの儀式とは、ドラゴン族は死亡率が180歳が一番多い事があり、厄払いの為、見聞を広める為、また大人と認められる為にダンジョンの湖に行く事を慣例としている。


単に旅に出たかった前村長の意向もあったらしい。なので一人での旅なのは、成長すべきとの事かららしいの。その村長と仲が悪い人が反対意見を出してグダグダになり、手を貸してはならないと言う事になったらしい。まあ、私としては旅に出られるだけでとっても嬉しいの!



私はラムレーズンパンが楽しみで鼻歌歌いながら、洞窟に入る。


ここはドラゴン族のみ通れる秘密の通路。

他には魔物しかいない。私はドラゴン族なので弱い敵は皆逃げ出すの。

私は洞窟8層迄は行った事が有るからそれ以降は行った事が無いの。入ったのも大人に見つから無いようにこっそりとだけれども。



でも強い魔物はいなかった。



8階に着いたけれど強い魔物はおろか、襲って来る魔物自体いなかった。

ドラゴン族にとって洞窟では、鍛えるべき場所ではなく、ただの通路。本当に恐ろしい相手はいない。流石に50層迄行くとかなり強いモンスターもいるらしく、それ以降はドラゴン族でも強者か複数人数で臨まなきゃ、殺られてしまう事もあるらしいの。そんな所行かないけどね!


寧ろ一人でいるのがとても寂しいの。

そう思っていた...いえ、油断したからね。

ダンジョンの床の見え見えのトラップに引っ掛かってしまったのも。


ダンジョンのあっちこっちには魔方陣があり、村への侵入を拒んでいる。しかし大抵のトラップは自分には発動しない。なのに今発動する。青色の光に包まれて、周りが見えなくなってしまった。







 徐々に周りが見えるようになったんだけど、さっきの場所じゃないみたい。なんだったの?移動するだけの魔方陣?確かに迷わせるのなら有用なトラップかもしれないわね。


 周りを見渡していると、目の前に黒い魔方陣があった。なんとそこから魔物が溢れ返っている。しかし私に怯えて近づけ無いみたい。

軽く風のブレスを吹き掛けてやれば吹き飛んでいく。


 どうやらトラップアラート....モンスターが溢れている場所へ転移する魔方陣みたい。私には方向感覚が分からなくなった位だけれども、弱い人がこれに引っ掛かれば大変でしょうね。



 それから宛もなく歩く。宛は有るのだけれど、方向が分からないんじゃ行きようが無いじゃない。まず、現在地が分かる様な場所か、魔族に会おうと思う。魔族や人間の中には私たち竜人族を奴隷にしようとする奴らがいるらしい。でも私達は強い。そう簡単には捕まえられないわ。


 けど、何故会いたいのが何故魔族なのか。それは魔族領地に近い所に聖域が有るからなの。ただ単に聖域に近いから。それと理由を付け足すと、魔族の方が魔力が高くて強いから。人間の中でも人族と魔族と分かれているのだけれども、人族より魔族の方が強く、人族の方が魔族より人数が多い。


折角仲間が増えるなら、対等位強くないと!

それに将来赤い糸で繋がった運命の人は強い方がいいからね!




いきなり躓いた事でテンション下がっていたけれど、折角の旅なのだから。楽しまなきゃ。


しばらく細長い洞窟を進むと、広い空間がある場所に出た。左を見るととっても深い縦穴が空いていた。右を見ると....あ!あそこに湖があるわ!折角だし洗って行こっと。誰かと遭遇する可能性も有るからドラゴンの形態で。





服と叔母さんからもらったパンを岸辺に置いて変身した。湖を見ると翡翠色のドラゴンが写っている。これからどんな出逢いとか、苦労、楽しい事が有るのかな?


そして今苦労していることを思いだし、苦笑してしまった。

新キャラ登場......しない。だってまだ諭吉君に会ってないからね!

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