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詩集

壊れた手錠と教室

作者: 蒼山詩乃

爪で火を灯すような日々を

僕は満足しちゃっているんだ

物足りなさが今はもう消えてしまって

灰となって這ってくるんだ


思想も夢もどこかに捨てきってしまって

素敵な夜ももう過ごせないのさ

曖昧で未知なる音が響くのだけど

関係ないってそうやって逃げている


終わりなき迷路もすでに廃れて

狭い部屋でドアが錆びて開けられず

どこにも鍵が無いからきっとさあ

ここにいろっていう信号弾なんだね


探している誰かの声

惰性に貪りすぎた惨めで自業自得さ

見えていた道も消え去ってしまって

ずっと見えない壁に狭まれている


広い部屋の中でひとりきりな日々を

僕は満足しちゃっているんだ

意外と一人で楽しめるものなんだって

ヘッドフォン付けて現実逃避


センチメンタルな言葉を捨てちまえ

酷い悪臭にまみれた夜を倣ってしまう

紙切れのような細かい音が響くけど

関係無いってそうやって逃げていく


まだ続く道なき道を歩いて

狭い天井で見える空を仰いで

また今日も四面楚歌の痛みを

ここで苦しめっていう合図なんだね


探していない誰かの声

拒食症にまみれる汚れていく姿を

鏡で映しながら死んでいってしまって

ずっと見えない姿を殺してゆく


目眩、目眩 机の上

目眩、目眩 椅子の下へ

目眩、目眩 教卓の上

目眩、目眩 扉の向こうへ


まだ何も見えない重ねた形を

妥協し続けてまた首の骨を折った

逆さまの理論へ壊していって

この手錠をつけたまま行くよ

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