音と世界に招かれて
冷えた冬の朝。
道には凍りが張り詰め、空を映しだしていた。
物語はここから始まる。
そしてやがて終わる。
人間の一生と同じように。儚く、悲しく。
風に吹かれて消えて行った少年は、今どこにいるのだろうか。
心地よい風に吹かれているとどこからか音楽が流れてきた。
「あの店からか・・・・。」
何処かで聞いたことのある音楽だった。
その音楽が流れている店に入ってみるが、そこには誰もいなかった。
「なんだろう、この店。」
不思議に思いながら店を出ようとすると、音楽が急に違う曲に変わった。
聞いたことのない音楽のはずなのに心は踊った。
もしかしたら灰と化したあの少年が聞かせてくれているのか。
「まったく・・・どこにいるんだろうか。」
たぶん、少年の心の中の炎はまだ燃え尽きてはいないだろう。
きっとこの流れている音楽も誰かにあてて流しているのだろう。
――――――バキッッ――――――
氷を踏んでしまった。さっきまで映し出されていた空にひびが入った。
「バキッッ」
この音も自然な音で聞き慣れている。
そう、この世界は音であふれている。
今宵、私はそこへ招かれる。
ごちゃごちゃですねww次も遅くなるかもしれません(-_-;)