プロローグ
静まった夜の事。
一人の少年が道端に倒れていた。
血まみれで体全体が痙攣を起こしていた。
シン―――――――と静まった夜。
どこからか声が聞こえた。
「――――――我が名は―――――。お前を――――――。もうすぐ――――――が目覚める――――――。」
そのことばは誰に向かって言ったのかはわからない。
もし、あの少年にその声が聞こえていても血まみれのあの状態じゃとてもじゃないが聞き取れないだろう。
数分後、倒れていた少年が残りの力を振り絞っているのかは分からないが、聞きとれるか取れないかくらいの小さな声で何やらぼそぼそと呟いた。
静まった夜で、誰にも聞こえないように、自分に言い聞かせるようにそっと・・・・・・・・
少したって、少年は呟き終わったのかまたぐったりと地面に倒れた。
そして、そっと・・・・
「―――――――お、俺は・・・・まだ、し、死ねない・・・・・・。あいつをっ・・・・守るんだ・・・――――――終わる訳には・・・・・いかないんだ!!!」
そう言って、今度は呪文のような言葉を発し、少年は一瞬で灰と化した。
風に吹かれどこかへ飛んでいく。
月はそれを寂しそうに見つめていた。
久々の投稿で少々ガタガタですがこれからも遅くなるとは思いますが書いていきますのでよろしくお願いします。