『伊丹十蔵、ミュージカル化される』
⸺劇場チラシより抜粋
新生・帝国歌劇団 特別公演
──Itami Presents──
『乳の揺れが、夜を裂く』
作・演出・主演:伊丹十蔵
音楽監修:本人の鼻歌を譜面化
協力:医療法人ぷるるん会
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⸺第一幕『はじまりのふくらみ』
暗転の中、ひとり立つ白衣の男。
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「この谷間が始まった日を〜〜〜
わしは忘れはしないぃ〜〜〜〜〜!!」
バァン!!スポットライト!!
スモークの中から、乳型ピアノがせり上がってくる。
観客「うわあああああああ」
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⸺第二幕『構造としての誘惑』
合唱隊(全員医療スタッフ役)による大ナンバー
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「乳腺〜皮下脂肪〜〜〜
ただの脂肪と呼ばないで〜〜〜!!」
途中、照明がピンクと青に変わり、
「左右差、万歳!」のフラッグが振られる。
伊丹、舞台中央で台詞を絶叫。
「この揺れこそ、わしの信仰やあああああ!!!」
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⸺第三幕『重力よ、そっとしておいて』
悲劇のバラードパート。
伊丹が一人、スポットの中で歌い上げる。
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「垂れてゆくのは 罪じゃない〜
それは過去を抱きしめる “余白”じゃあああ〜〜〜〜〜〜」
観客、ガチ泣き。
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⸺最終幕『すべての乳は、舞いあがる』
突然、全員白衣で登場。
伊丹、ステージ後方からクレーンに吊られて空中登場。
胸型LEDスクリーンが後ろで爆発的に展開。
フィナーレ曲
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「さあ胸を張れ〜〜〜〜!!
おまえの揺れが、わしの人生〜〜〜〜!!」
舞台上、約28秒間にわたり“乳だけが揺れる”ダンスが披露される。
観客総立ち、スタンディングオベーション。
一部、気絶。
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⸺エンドロール
“乳のテーマ”ピアノバラードに乗せて、出演者紹介。
主演:伊丹十蔵
ヒロイン:Cカップ(演:グラビアアイドル)
医療監修:なぜかいない
構成:すべて伊丹の夢日記
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完。