第336話『教員生活編〜崩壊〜』
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――あれから目を覚ました俺は、既に夕刻が大幅に過ぎてしまったので、そのまま入浴を済ませて就寝しようとした。食欲もなかったので夕飯はパスしようと思ったのだが、パーシヴァルとルカちゃんから少しでも食べてほしいと言われたので、半ライスとおかずを少しだけ食した。
あおいちゃんとルカヴァちゃんも体調不良の俺を心配そうに見ていたし、カレンちゃんにも“ルカチャンガ心配スルカラ早ク治セ”と言われてしまった。
彼女達をそんな気持ちにさせてしまった自分に憤りを隠せない。思わず自分で自分の頬を何度も何度も叩いてしまった。
『さすがに叩きすぎた……いてえ……』
ヒリヒリする頬を押さえながら、ベッドに潜り、再び夢の世界へ誘われた。
――朝になった。
現在の時刻は8時36分。
今から速攻着替えて朝飯食べないで出ても、朝のHRには間に合わないだろう。というかもう始まっている頃だ。
つまるところ俺は寝坊をしてしまったということだ。
まだ慌てるような時間じゃn――とは言えないな。
俺は冷静に時計を見る。
心が落ち着いてるわけではない。ただこの事態に感情が追いついていないだけだ。
『とりあえず起きるか……』
俺はいつものように顔を洗いに洗面所へ向かおうと扉を開けたその時――
『あ、おはようございます、ディーンさん』
エプロン姿のルカちゃんが笑顔で挨拶してくれた。
『おはようルカちゃん――って、あれ? 学校は?』
『学校ですか? 今日はお休みじゃないですか』
『え――――ああ、そうか。今日は休みか』
昨日早退した後に見た夢があまりにも印象深かったので、今日が休日だってことすら忘れていた。
『ただいま――おはよう主人、起きたか』
パーシヴァルが汗だくで帰ってきた。
『おかえり、パーシヴァル――』
無地の白いシャツに黒いハーフパンツ姿。汗で張り付いた服から肌と下着が透けている。そんな格好で公の場を走っていたら、間違いなく視線が釘付けになるだろう。
『パ、パーシヴァルさん! は、肌が透けてますよ! 早くお風呂に入ってきて下さい!』
ルカちゃんは頬を染めながら、パーシヴァルを浴場へ行くように必死に促している。その際に俺に、乙女の肌を見ないで下さいと言わんばかりに睨みつけてきた。
『そんなに睨まなくて大丈夫だよ。別に見たリしないから』
俺は踵を返して自分の部屋に戻ろうとした。
『ディーンさん? 朝ごはんは?』
『ああ、起きたばかりだし、まだ食欲ないから大丈夫』
『やっぱり体調悪いんですか?』
『気にしないで、俺は大丈夫』
『で、でも――』
会話を遮るように部屋の扉をバタンと閉めた。
『俺は最低だ……』
俺は部屋の隅で踞り、ひたすら時間が経つのをただ待っていた。
その間にドンドンドンドンと扉を叩く音が聞こえたが、特に応じることはしなかった。
『おい大丈夫か、主人』
扉の奥でパーシヴァルの声が聞こえる。
『ディーン様、どうしてしまったのでしょうか……』
あおいちゃんの不安そうな声も聞こえた。
やめてくれ。声をかけないでくれ。放っておいてくれ。
じゃないと、俺は君達を傷つけてしまうかもしれないんだ。
さっきパーシヴァルの透けた肌を見て、俺は注意もせず、呆れもせず、それでいて少しは見たいという気持ちを抑えもせず、俺はパーシヴァルに■■してしまった。
それもめちゃくちゃにして■したい。そういう■■が俺を支配した。今までパーシヴァルに対してそこまでの感情は湧いてこなかったのに。
一度■してしまえば俺自身も歯止めが効かなくなる。
とんだ■■モンスターになってしまう。
そんなのはダメだ。本当にそんなことをしてしまったら、もう元の関係に戻れなくなる。
本当に俺はどうしてしまったんだ……。
――良いではないか。たかが人類のメスの一人や二人、傷物にしたところで一体何を悲しむ必要がある。そんなに思うのならいっそ俺の■み者として永遠に隣に置いておけば――
黙れ……黙れ!!!!!!!!!!!!!!
俺はそんなことを望んでいない!!!!!
俺の大切な仲間なんだ!!!
傷物になんかさせない!!!
彼女達には笑顔になってもらわなければならない。
俺の快楽の為に――
――女を■る事も快楽の1つであろう。そもそもその快楽があったからこそ人類は幾千万年という歳月も繁栄し続けることができたのだ。それを拒絶するとは解せないな。
うるさい……うるさいうるさいうるさいうるさいうるさい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
もう喋るな、もう一人の俺!!!
――本当は■たいのだろう? 欲望を曝け出せ。
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
『ダメだ、俺はここに居ちゃダメだ!』
『主人? 何がダメなんだ! 返事をしてくれ!』
扉越しに漏れていた俺の声に、パーシヴァルが反応した。
ドンドンドンドンドンドンドンドン。
扉を叩く音が激しくなる。そのせいで、ざわざわと人の声が増えていく。
――扉の前に美味しそうな雌がいっぱいいるではないか。
うるさいうるさいうるさい。
――だが、少々耳に響く。キャンキャン騒ぐ雌共にお仕置きをする必要があるな。
うるさいうるさいうるさい。
うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい。
お仕置きなんて必要ない。むしろ罰を受けるべきは俺だ。
『みんな! 俺は訳あってしばらくいなくなる! すまないが後は頼んだぞ!!!』
俺はそう言いながら、転移魔法を展開した。もちろんその辺のスーパーとかじゃない。街どころか海さえも越える。世界の裏側でも構わない。とにかく遠くへ、俺が彼女達を傷つける前に――
せっかく教員になったばかりなのに、学院長には申し訳ないが、こうするしかない。
――未来を見た。俺が勤めている学校で男子生徒及び男性教員が無惨に殺されている姿を、女子生徒及び女性教員が生まれたままの姿で■されている様を――
『おい主人! どういうこ――』
パーシヴァルからの返答を聞き切る前に転移魔法が作動し、俺は遠方の彼方へ飛んでいった。
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