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第262話『ハルナ・アキモトという人物について』

お待たせしました。

第262話の執筆が完了しました。

宜しくお願い致します。


 桐華からの返事は、アイドルの件は少し考えさせてほしいとのことだった。返事をした時、らしくなくすごくテンパってたな。


 まあそれもそうか。何の脈絡もなくこの異世界で突然アイドルにスカウトされたらそりゃ戸惑うよな。もし逆の立場だったら、何だこいつ頭おかしいのかと思うわ。


 でも俺達魔王軍の仲間にはなってくれるようだ。桐華が味方になってくれるなら、これほど頼もしいことはない。


『これからよろしくな』


『はい、よろしくお願いします。……あの実は、もう1つ言いたいことがありまして……』


『何だ?』


『正義教団の国で私がなぜあのような姿になってしまったのか……それをお話させて頂きたいのです』


 俺もそれは気になっていた。ちょうどその話しをしようと思っていたので話しが早い。


『分かった。話してくれ』


 神様も気になっているのか、無言で前のめりになり、真剣な眼差しで桐華を見つめている。


『……はい、実は――』


 桐華の話してくれた内容をまとめると、赤髪ちゃん達と正義教団の国に入ったあと早速トリスタンと戦い、圧倒的な差を見せつけ、逃げるトリスタンを追い詰めようと桐華が1人で向かっていった。


 だが結局トリスタンに中途半端なダメージしか与えられず逃してしまった。


 再びトリスタンを追おうとしたが、そこにハルナ・アキモトと名乗る女性が現れた。


 そこでハルナ・アキモトは桐華にある提案をした。


 それは正義教団の侵入者達、つまり俺達に戦いをやめさせて、正義教団の幹部達と平和的に話し合いをさせることだった。


 だがその前に完全に部外者である(ダスト)とケールさんは邪魔なので潰しておきたいとのことだった。


 その時の桐華はまだ俺を恨んでいたのでそこで利害が一致して復讐する機会ができてしまった。


 桐華はハルナ・アキモトの計画にのり、例のゲームに正義教団チームのシークレット枠として参加し、俺達の前に立ちはだかった。


 そこで俺と桐華は和解することになり、協力関係になろうとしたところで、あの姿になりケールさんと一騎打ちすることになった。


 ちなみに桐華がそのような事になったのは、ゲーム開始前にハルナ・アキモトが桐華に保険の為に回復魔法をかけておいたと嘘をつき、“別の何か”を埋め込んだ。それが壊れた歯車(ワールドキャンサー)だった。


 これはハルナ・アキモトによって遠隔操作ができ、いつでも暴走させられるように設定されていた。今はケールさんが暴走した桐華を倒した事で、埋め込まれていた壊れた歯車(ワールドキャンサー)は影も形もなく消え去ったらしい。


『なるほど。そのハルナ・アキモトという奴が元凶だったわけか。完全に日本の名前だが何者なんだそいつは?』


『ハルナ・アキモトの正体は……ネヴィア王妃です』


『ネヴィアだと?』


 ネヴィアは俺達と同じく日本から来た転移者あるいは転生者だということか……?


『はい。しかもハルナ・アキモトはネヴィア王妃だけではなく、他にもいくつもの名前を持っているみたいなんです』


『いくつもの名前?』


『はい、詳しいことは分かりませんが』


 つまりアキモトはネヴィア王妃としての顔と、他の何者としての顔にもなっているということか。


『まあそうだろうね。彼女は()()身分を偽るのが得意だったみたいだからね』


『元々ってことは、ネヴィアのこと知ってたのか神様』


『ああ、もちろんだ。でも日本人と言ってもダスト君達のように転移してきたわけじゃなくて、この世界(ゲーム)に逃げてきた大勢の内の1人。そしてその多くが記憶喪失になっている中で前の世界(にほん)の記憶を覚えている数少ない人物だ』


 神様の話しを聞いて改めて思い出した。この世界は元々ゲームの世界だったな。前の世界が悲惨すぎた故に人類はここに逃げ出してきたんだったな。


『彼女が動いているということは何かろくでもない事を考えているんだろう。きっと正義教団の王妃なのも桐華の前にハルナ・アキモトとして現れたのもきっと何か目的がある』


『目的ねぇ……』


『まあ今考えても答えは出てこないよね。この件は一旦こっちで預かるよ』


『分かった、宜しく頼むよ』


 その後、神様と少し話しをしてから、神様は自分の仕事に戻るために画面から消えた。


 俺達も他に話すことも無かったのでその場をあとにした。


 それと同時に俺達は解散した。俺以外はみんなやることがあるみたいだ。


『……』


 さっきまで騒がしかったのに1人になった途端、まるで夜の学校のような不気味さを感じた。


『なんか気味が悪いな』


 怖くなった俺は早足で自室に戻ることにした。


 その道中で――


『おや、あなたは……ダストさんですね!』


 見たこともないイケメンが目を合わせるなり、俺に話しかけてきた。


 こいつ誰だ? と思ったが、恐らくエレックだ。正義教団の幹部としてあのゲームにも参加していたが、俺とは顔を合わせる機会が無かったから今ままでエレックの顔を知らなかった。


『そうだが……あなたは?』


 先にこちらがお前エレックだな? とか言うと、なんとなく失礼かもしれないので、一応ここは知らないフリをする。


『申し遅れました! 私は正義教団の幹部エレックです。どうぞお見知りおきを!』


 うん、やはりエレックだった。


 ん? でもこいつ、どこかで見たような気が……気のせいか?


『よろしくな』


『はい! 宜しくお願い致します!』


 なるほど。爽やかで笑顔が眩しくて背も高くて全女性が目をハートにして寄ってきそうなイケメンか。俺みたいなカスには勝てる要素は無いな。くそったれ。


 ただ……エレック……こいつにはまだ何かあるような気がする。第1印象は良いんだが、何だかこいつと一緒にいると背中がゾワゾワする。本能が訴えかけている。こいつはヤバいと。


 万が一のために俺は未来予知魔法を発動した。


 ふむふむ………………あれ?



第262話を見て下さり、ありがとうございます。

皆様がこの話を見て楽しめたのなら幸いです(^^)

次回も宜しくお願い致します。

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