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第218話『VSガウェイン①』

お待たせしました。

第218話の執筆が完了しました。

宜しくお願い致します。

 ルキウスが王と戦おうとするその頃、着々と進む俺達の前に、にっくき敵幹部が不適な笑みを見せながら現れた。


『ガウェイン……!』


『来たか、侵入者……いや、俺の玩具ぁ!』


 ガウェインは旨そうな獲物を見たかのような目をしながら、俺達に襲いかかってきた。


 ガウェインは、まずはみどりちゃんを転倒させて、みどりちゃんの上に乗っている俺達を落とす気のようだ。


 いくらタフなみどりちゃんでもガウェインの攻撃をまともに喰らえば、ただじゃ済まない。


『させるか!』


 俺は1人、みどりちゃんから降りながら、空中からガウェインに雷魔法“雷槍(らいそう)”を放った。


『おっと』


 ガウェインは、咄嗟に後ろに下がることで俺の雷魔法“雷槍(らいそう)”をかわした。


 俺も着地すると、また雷魔法“雷槍(らいそう)”を、マシンガンのように連射し続ける。


『ちっ!』


 ガウェインは、さすが正義教団の幹部なだけあり、俺の魔法を無駄なく最低限の動作だけでかわしたり、剣で弾いたりと、一切の攻撃を通さなかった。


『さすがに一筋縄では行かないようだな』


 と俺はまるで強キャラのように不適に笑ってみせた。


 だが事実、俺は今間違いなく強キャラになっている。おそらく今の俺ならばガウェインを倒せるかもしれない。


 これも、“ダストの記憶”という名のマニュアルがあるおかげだがな。


 ただし本物のダストと違って、身体能力が壊滅的であるのがな……。


 まあ、とはいえ戦う分には特に問題はない。


 なぜなら俺には魔法があるからだ。魔法を発動するのに身体能力は関係ない。ただ記憶と素質があるかどうか問われるだけ。


『なんだあ? てめえみてえなヒョロガキが俺様を倒す気でいるのか?』


『ああ、そのつもりだ』


『ギャハハハハハハハハ!!! こりゃ傑作だ!!! てめえみてえなカスが俺様に勝てるわけねえだろうが!!!』


 ガウェインは、猛スピードで俺に剣を振り回すが、俺には既に防壁魔法を張っていたので、動かずして全ての攻撃を防ぐことができた。


『なんだよ、ガラードと同じ魔法持ってんのかよ……めんどくせえな!』


 ガウェインは、イライラしながらそう言って防壁に思いっきり蹴りを入れた。


 まるでヤンキーみたいだな……。


 ただのイキリヤンキーならまだ良かったのに……。


 お前には、ブロンズちゃんに乱暴したという大罪を償ってもらわなきゃな……。


 俺は不適にニヤリと笑い、ガウェインにありったけの殺意を向けた。


『!?』


 ガウェインは、俺の殺意に恐怖を感じたのか、剣を前に出したまま後ろに大きく下がった。


『おい、どうしたんだよ……ガウェイン君? 俺が怖いのか?』


『そ、そんなわけあるかよ!』


 焦ったガウェインは、再び猛スピードで俺に剣を振り回した。


 一見無意味な行動に見えるが、どうやら俺の魔力が尽きて、防壁が崩れるまで剣を振り続けるつもりのようだ。なかなかの脳筋だな、こいつ。


『なんだよてめえ! やっぱ大したことねえな! さっきから防御ばっかじゃねえか! ビビってる証拠だなぁ?』


 ガウェインは、剣を振り回しつつそう煽ってきた。


 さて、それじゃお望み通り、そろそろ何か魔法を放ってくれようか。


 どの魔法を放とうか迷っていると、突然どこかから、ガウェインに向かって弾丸が放たれた。


『ちっ!』


 弾丸に頬を撫でられたガウェインは、2発目を恐れ、辺りを警戒しながら、後ろに下がった。


『ん?』


 弾丸ということはケールさんかな? ついに積極的に動くことにしたのかと思ったが、その弾丸を放った人物を見て、俺は目を丸くした。


『ブ、ブロンズ様……?』


 ブロンズ様がこうして積極的に前線に出るなんて珍しい……しかも過保護な保護者(プラチナ)保護者(ブラック)も止めないどころか同伴すらしないなんて、一体何があったんだ?


『えっとね、隊長(お兄ちゃん)と一緒に戦う事を条件に、今回はパパとママには見守ってもらうことにしたの』


『そうなの?』


『ええ、私()もいつまでも守ってもらい続けるわけにはいかないからね』


『達?』


『うおりゃあああああああああ!!!』


 急に勇ましくて可愛い声が聞こえたと思ったら、ゴールドちゃんが、ガウェインめがげてハンマーを振り下ろしているところだった。


『うぜえな!』


 ガウェインは、振り下ろされるハンマーを肘で受け止め、そのまま力だけで押し返した。


『うわあ! くっ、このお!』


 押し返されてバランスを崩しかけたゴールドちゃんは、床にハンマーを振り下ろすことでなんとかバランスを保った。


『ケッ、お前らガキのわりには戦闘経験が豊富なんだな』


 少し戦っただけでそう分析できるガウェインも、伊達に正義教団の幹部じゃないってことか。


 こりゃ、ますます気を引き締めないと、あっという間にやられるだろうな。


『おう! アタシ達を舐めんなよ!』


『そーだ! そーだ! 私の可愛い娘達とついでに隊長の力を舐めるなー!』


 プラチナは、みどりちゃんの上からそう叫んだ。いや待て、俺がついでってなんだ?


『ん? っておい、お前らプラチナとブラックかよ。なんでお前らそんな所に居るんだよ?』


『俺達はこちら側についたということだ、ガウェイン』


『ふーん、あっそ』


 ガウェインは心底興味無さそうに、頭をポリポリとかいた。


『そんなことよりも、もしかしててめえら3人だけで俺を倒す気か?』


 ガウェインが指す3人とは、現在みどりちゃんの上から降りて地上に居るブロンズ様とゴールドちゃんと俺の事だ。


 確かに、皆一斉に戦う方が圧倒的に有利なはずなのに、あえて少人数で戦うわけだからな。そりゃガウェインも不思議には思わないわけがないだろうな。


『いや4人だ』


 そう言って、みどりちゃんの上から降りてきたのは……。


『レッド!』


『レッドだぁ?』


『俺も出撃()るぜ、このガウェイン(クソやろう)の事は前々からぶん殴ってやりたいと思っていたからな』


 レッドは、そう言ってパキパキと腕を鳴らす。


 なにやら、レッドは個人的にガウェインに恨みがありそうだ。


『うーん、恨みって言うより、ただ単に気にくわないだけみたいよ』


 レッドの心を読んだブロンズ様がそう解説してくれた。


『ああ、そうなんだ』


『お兄ちゃんは、どうなの?』


『俺か? 恨みなんてそんな……あるに決まってるじゃねえか』


 俺はそう格好つけて、レッドのように腕をパキパキと鳴らそうとしたが、思ったよりもうまく鳴らなくて、締まらない空気になってしまった。


『あれ? あれ? あれれれれれ?』


『ふふ、お兄ちゃんって、ホント期待を裏切らないわね♪』


 やめて、もう何も言わないで、ブロンズ様……。


『ま、まあいいや、とにかく俺達でガウェイン(あのやろう)を完膚なきまでに叩き潰してやったるんだぜ!!!』


 動揺しすぎて語尾がバグってしまった。絶対『何? 今の口調は……?』って思われたよ……。


『やれるもんならやってみろ、ひょろガキ共が!!!』




第218話を見て下さり、ありがとうございます。

次回は、3日(土)か4日(日)に投稿予定です。

宜しくお願い致します。

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