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第203話『黒と白金の流星』

お待たせしました。

第203話の執筆が完了しました。

宜しくお願い致します。


 1時間くらい前、ルキウスは作戦決行の際に、3つの班に分けようと提案してきた。


 その理由は、みんなで固まって襲撃してしまうと、もし大規模な罠に全員かかってしまえば、誰も最上階にたどり着けず、ペンドラゴン王を討つことができなくなるからだ。どうやら、この城にはあちこちに侵入者用の罠が仕掛けられており、幹部のルキウスやガラードでさえ、全て把握しきれていないようだ。


 まあ、その辺に関しては、冷静に罠を対処できるメンバーが多いので、杞憂かもしれないが、一応念のためにとのことだ。


 戦力の分散等気がかりなこともないわけではないが、どうしてもこの提案に反対する者はいなかったので、ルキウスの提案したとおりに、班を3つに分けて襲撃することになった。


 で、次にその班分けだが、ルキウス曰く、


『俺には、どうしても戦わなくてはならない相手がいる。その相手は最上階にいる。だから、俺は先に最上階に向かう』


 とのことだった。

 

 まず1つ目の班は、ルキウス単独で、先に最上階へ向かう。


 2つ目の班は、ガラードと共に地下牢の隠しルートから上へ登って最上階を目指す。そのメンバーは、ガラード、水霧幻の3女神、フラン、ケン、シュタイン、マーリンの8人。


 3つ目の班は、普通に1階から最上階まで登っていく。そのメンバーは、ブロンズちゃん、ゴールドちゃん、アミさん、みどりちゃん、ケールさん、レッド、そして俺。


 どの班にも入ってない魔王はというと、どんなに治癒魔法をかけても、なぜか傷が塞がらず、意識もないままだった。神様に相談してみると、どうやら魔王に謎のバグが発生して、治癒できない状態になっているらしい。


 なぜ、こうなったのかは分からないが、神様が責任を持って、魔王を、神様が居る方の神の居城(ヴァルハラ)に連れて帰り、なんとかするとのことだった。


 こうして、俺達はそれぞれの無事を祈りつつ、襲撃作戦を決行した。




 ――そして、今、俺達の班は、バレスさんとケイデスと再会し、目の前にいる白と黒い仮面の2人と戦闘中だ。



『大丈夫ですか~?』


 ケールさんは、バレスさんに治癒魔法を発動した。すると、見る見る内に傷が塞がった。


『ありがとう』


『いえいえ~』


 バレスさんは、傷が治ると、即座に、白仮面の女に立ち向かう。


 白仮面の女は、既に俺と交戦中だ。そこにバレスさんとケールさんが加わる形になった。まあ、俺1人で十分そうだけどな。


 黒仮面の男には、アミさんとケイデスが衝突している。そちらの戦いも気になるが、今はこちらの戦いに集中しなければ。


『くっ……こいつ強いわね……』


 白仮面の女は、険しい顔で、そう俺を褒め称える。


 まさか俺が強いと言われる日が来ようとは……まあ、全部神様が俺の魔力を大幅に強化してくれたおかげなんだけどな。


 と思ったのだが、どうやらそれだけでは無さそうだ。


 どういうわけか、この国に来たばかりの時よりも、調子がいい。魔力の量もだんだん上がってきているし、使える魔法も増えてきている。


『転移魔法“瞬間移動(テレポート)”』


 俺はこの転移魔法を多発して、相手を翻弄しつつ――


『光魔法“光剣(レイ)”』


 隙が生まれたタイミングで、光魔法を使って、白仮面の女に攻撃する。


『うっ!』


 覚えたてだったからか威力は少し低めだったが、コントロールがうまくいったようで、見事に左足に命中した。


『こ、この……!』


 白仮面の女は、左膝を落とし、歩くのも困難な状態となった。


 この光魔法すごいな。少し低めの威力でも、立てなくなるくらいのダメージを与えられるのか!


 ちなみに、この光魔法は、実は作戦決行前にルキウスから教えてもらった。まあ俺の記憶では覚えていたのだが、実際には使えなかったので、教えてもらうことで、完全に使えるようになったのだ。


 本来、新たな魔法を使えるようになるには、数年かかるのを、俺は忘れていたからあまり不自然に思わなかったが、ルキウスは相当驚愕してたな。その辺のカラクリはよく分からないが、多分、記憶上では覚えていたからというのが大きいのだろうか。今度、神様に詳しい事を聞いてみよう。


『この……!』


 白仮面の女は、動けないまま、やけくそ気味に俺に炎魔法を放った。


 普通に避けることもできるが、そうなると、あっちで戦っているアミさんとケイデスに当たる可能性も考慮し、水魔法をぶつけて、消火することにした。


『はい、水魔法』


 すると、俺の思惑通りに、放たれた炎は一瞬にして消え去った。


『く……』


 白仮面の女は、もう諦めたのか、攻撃してくる気配がない。


 いや、俺は知っている。


 もし、お前が俺の知ってる()()()ならば、ここで諦めるような女じゃない。


『ダスト君~、止めは刺さないんですか~?』


 ケールさんは、銃を構えながらそう聞いてきた。


『今、刺しますよ』


 バレスさんも、ケールさんも、俺が白仮面の女を余裕で相手していたからか、一切手を出さなかったため、実質、俺と白仮面の女とのタイマン勝負となっていた。


『さて……と、何か言い残すことはあるか?』


 俺は今、まさに白仮面の女に止めを刺そうとする。


『そうはさせぬ!』


 その様子をチラ見した黒仮面の男は、いても立ってもいられなくなったのか、自ら正義に反し、白仮面の女を助けようとする。


 だが、それをアミさんとケイデスは許さなかった。


 そして、ケイデスは、黒仮面の男に、こう皮肉を言い放った。


『おいおい、戦闘中によそ見をするなんて極悪行為だなぁ?』


『くっ……そんなこと百も承知だ。だがな、()()()()を守れないような奴の方が、よほど極悪だ!』


『妻……?』


『そこをどけ! 悪党共!』


 黒仮面の男は、剣を振り、その風圧だけで、ケイデスとアミさんを吹き飛ばし、俺に向けて、剣を槍のように一直線に投げてきた。


『おっと』


 俺も、その様子を見ていたので、事前にかわすことができた。


 その代わり、白仮面の女に止めを刺せなくなってしまったが。


『大丈夫か! ()()()()!』


 黒仮面の男は、そう言って、白仮面の女に寄り添った。


『ええ、左足以外は大丈夫よ。()()()()


 プラチナ……ブラック……やっぱりそうか……お前達は……。


『なあ、アンタら……』


『何だ? 悪党?』


 ブラックとプラチナは俺を親の仇のように睨み付けてきたが、それでも、俺はこう聞かざるを得なかった。


『流星団という軍隊に覚えはないか?』




第203話を見て下さり、ありがとうございます。

次回は、24日(月)~26日(水)に投稿予定です。

宜しくお願い致します。

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