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第202話『思わぬ再会』

お待たせしました。

第202話の執筆が完了しました。

宜しくお願い致します。

 それから数十分が経過した。


 兵士30人は、力及ばず、1人残らず地面に伏した。


 残りは、バレスとケイデス、そして白仮面の女と黒仮面の男の4人のみ。


『はぁ……はぁ……』


 その中でも、バレスは、白仮面の女の猛攻によって、なかなかのダメージを負っており、今にも膝が落ちそうだ。


『あれあれー? バレスちゃん、どうしたのかなー?』


 一方で、白仮面の女には一切のダメージを負っておらず、バレスを煽ることで余裕さを見せつけている。


 バレスは、そんな白仮面の女と自分の非力さにイラつきを感じた。


『この……クソが!!!』


 バレスは、感情に任せて、ただひたすら剣で斬りつけようとした。


 しかし、白仮面の女にはかすり傷1つ付くわけもなく、逆に隙をつかれて、腸に蹴りを入れられた。


『ぐあっ……!』

 

 バレスは、激痛に耐えると、逆に冷静になり、一旦後ろに下がってから、色々な魔法をガトリングガンのように連射する。


『うおおおおおおおおおおお!』


 しかし、白仮面の女は、微笑みながら、それら全てを華麗にかわしつつ、徐々にバレスに近づいていく。


 そして――


『チェックメイトです♪』


 白仮面の女は、とうとうバレスの目の前まで来て、そう宣言し、懐に隠していた短剣でバレスを刺そうとした。


(しまった……避けきれない!)


『バレス!』


 その様子をチラ見したケイデスは、黒仮面の男と戦闘中だったが、バレスを助けるため、どうにか抜け出そうとするも、黒仮面の男がそれを許さなかった。


『戦闘中によそ見をするとは、なんという極悪行為。しかし、仲間を思う気持ち……それは正義である』


 黒仮面の男は、そう言って、ケイデスに剣を振る。


『くっ……!』


 ケイデスは、襲い掛かる剣を、槍でなんとか受け止めるが、すぐに、その槍を剣で振り払われてしまい、ケイデスは丸腰になってしまった。


『槍が……しまった……!』


『遅い』


 今この瞬間のケイデスには、回避できるだけの反射神経が働かず、更に剣を受け止める術もない。このままでは真っ二つに斬られて終わりだ。


 一方、バレスは白仮面の女の短剣を持った手をなんとか押さえていたため、まだ短剣に身体を貫かれていないが、短剣の先端が微妙に肌に当たっていて、一筋の血が流れている。

 

(もうダメだ……!)


 バレスもケイデスも、この時点で死を確信した。同時に走馬灯のようなものも見えてきた。


(みんな……ごめん……)


 完全に生を諦めた……その時だった。


『どいてくださあああああああああああああああい!!!!! 』


 突然、どこかで聞いたことのある可愛い声のどこかで見たことがある大きな猪が、まさに猪突猛進する勢いで、戦場に割り込んだ。


『な……!?』


 白仮面の女と黒仮面の男が大きな猪に気を取られている内に、バレスとケイデスは、隙をついて、その場から離れた。


『あっ……ちょっと! あんたのせいでバレスちゃんに止めをさせなかったじゃない!!!』


 白仮面の女は、大きな猪に指を指し、憤慨する。



『あ、あれは……み、みどりちゃん!?』


 バレスは、可愛い声と姿を見てすぐに分かった。


 バレスとみどりちゃんは、以前、一緒に火の国まで共にした仲だ。こうして再会したのは、約300年振りだ。


『あの猪と知り合いか!?』


『うん……それにそのみどりちゃんの上に乗ってるのって……』


『え? あ……!』


 みどりちゃんの上には、ダスト、ブロンズちゃん、ゴールドちゃん、アミさん、レッド、ケールさんの6人がいた。


『ダスト君……みんな……』


 バレスが仲間の登場に感涙していると、みどりちゃんの上から、ダストとアミさんとケールさんが降りてきた。


『あなた達がこの猪の主人ね! 戦闘の邪魔しないでよ!』


『ん……?』


 ダストは、白仮面の女の前に立つと、何か気になることでもあるのか、マジマジと見始めた。


『な、何よ?』


『……なあ、アンタ俺とどこかで会わなかった?』


 ダストは、まるでナンパ男の常套句みたいにそう言ったが、決してナンパではなく、純粋にそう聞いているだけである。


『はあ? アンタなんか知らないわよ!』


『そうか』


 と言いつつ、ダストは、白仮面の女が気になるようだ。決して恋とかではない。


 そんなダストに、黒仮面の男も何かを感じたのか、ダストの目の前まで歩いてきた。


『貴様……?』


『ん?』


 黒仮面の男も、ダストをマジマジと見る。……これも決して恋ではない。


『……いや、気のせいか?』


『ああ、やっぱり()()()()


『……』


 黒仮面の男は、少し考えた後、無言で後ろに下がり、剣を振りかざしてこう言った。


『どの道、貴様らを消すことには変わりない』


 黒仮面の男が、殺意を見せたところで、ダスト達も戦闘態勢に移る。


 一方、みどりちゃんの上に乗っている残り3人は、この戦いを見守ることになったのだが……。


『俺達の出番は今回はお預けかー、あー、腕が疼いちまうぜ! お前らも、そう思わないか――って、おい、どうした!?』


 ゴールドちゃんとブロンズちゃんがなぜか下を見て、涙を流していたので、レッドは激しく困惑した。


『ねえ、ゴールド姉……私の見間違いじゃなければ……私は幻覚でも見てるのかしら……?』


『ああ、アタシも同じ事を思ってたところだ……こんなことって……』


 2人が、一体何の話をしているのか、レッドにはさっぱり分からず、完全に置いてきぼりにされている。


『なあ、何の話をしてるんだ?』


 訳が分からないレッドが、そう聞いても、2人は感極まりすぎて、何も答えてくれなかった。


『おいおい……何なんだよ……』




第202話を見て下さり、ありがとうございます。

次回は、22日(土)か23日(日)に投稿予定です。

宜しくお願い致します。

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