表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
185/710

第176話『寝ぼけた姉は目を覚ましても姉だった』

お待たせしました。

第176話の執筆が完了しました。

宜しくお願い致します。

『やったわ! 心が読めるようになったわ!』


 ブロンズちゃんは、心が読める事に大きな喜びを感じて、子供のようにはしゃいでいる。なんと微笑ましい。可愛い。


『ふふふ、これでお兄ちゃんの心を読んで、弱みを握れるわ……』


 前言撤回、発想が可愛くありませんでした。


 全く……俺は変な事なんて考えてないぞ?


『え? なになに? 私のパンツが見たいって?』


『おいこら』


 俺の心を読んだかのように適当な事を言うんじゃない。そんでなんでまたパンツなの?


『おいおいダスト君、君はこんな時なのにそんな卑猥な事を考えていたのかい? しかもこんなまだ年端のいかない女の子に対して』


 マーリンは、ニヤニヤしながらそんな事を言ってきた。ぜっっっっっったい分かって言ってるだろ。


『そうなの。お兄ちゃんはいつもいつも妄想の中で私にあんなことやこんなことをして、妄想越しでセクハラしてくるの……』


 ブロンズちゃんは、わざとらしく被害者面をしながらそう言った。


『なんだその特殊すぎるプレイ!? 誤解を招くからやめて!!!』


 セクハラされてるのはむしろ俺じゃね?


『まあ! なんて酷い! この変態!』


 マーリンは、演劇でもしてるのかってくらいの迫真のある声で生き生きとした顔で俺を罵ってきた。こいつ腹立つわ。


『そうなの! お兄ちゃんは変態なの! きゃあ! またエッチな事を考えているわ! 変態変態変態~!』


 ブロンズちゃんは、非難しているようで超嬉しそうにからかっている。そんなに俺を変態にしたいの?


 まあ俺って確かに変態だけどさぁ……。


 ってこんなことしてる場合じゃねえ! 時間がねえんだよ! 


『さーて早く次行きましょうか』


 俺は2人のからかいっ娘を無視して、先に進んだ。べ、別にまたやましい事を考えてるわけじゃないんだからね!


『ちょ、ちょっと待って、今幻覚魔法かけるから……』


 マーリンは慌てながら、自分が脱獄した時と同じように周辺に幻覚魔法をかけた。


『さて次に近いのは、ゴールドちゃんの所だね。最初にかけた幻覚魔法が解ける前に早く行こう』


 それから俺達は息を潜めて慎重に行動……すると思っていたのだが、女子3人が楽しそうにぺちゃくちゃと会話している。まるで街へ楽しいショッピングに出かけているテンションだ。どうやらマーリンは、女子トークをしたいからと、自分周辺に無音魔法 (味方には聞こえる設定)をかけたらしい。


 確かにこれでどんなに大きな声で喋っても看守の耳には届かない……のは分かるけどさぁ……。



『お、あれだあれ。あの檻の中にゴールドちゃんがいるよ』


 マーリンが指を指しながらそう言うと、俺とブロンズちゃんは小走りでゴールドちゃんの牢の前まで駆けつける。


『ゴールド姉!』


 牢の中を見ると、ブロンズちゃんの時と同じく、ゴールドちゃんも手足を鎖で縛られて地面に横たわって眠っていた。


 俺とブロンズちゃんはお互いに頷き合い、ブロンズちゃんの時と同じように、金属魔法で鍵を生成して、牢の鍵を開けて、鎖の鍵も外した。


 すると、物音に気づいたのか、ゴールドちゃんの瞼が開く。


『ん……? あれ? ブロンズ……? それに……?』


『ゴールド姉!』


 ブロンズちゃんは涙ぐみながら、ゴールドちゃんを抱きしめた。


『おう……ブロンズか……何で泣いてるんだ? 誰がブロンズを泣かしたんだ?』


『え?』


 ゴールドちゃんは、普通に熟睡してたからかまだ寝ぼけているようだ。


『やあゴールドちゃん。助けに来――』


『てめえええええええええかああああああああ!!!』


 気づいたらゴールドちゃんの重くて硬い拳が俺の頬をめり込ませていた。


 抵抗しようにも、今の俺はゴールドちゃんを助けるために牢の中にいる。つまりただの役立たずだ。当然何もできるわけもなく、ただ暴力に屈し、床に叩きつけられた。


『ちょっと! ゴールド姉! なにやってるの!?』


『ブロンズ、無事か?』


『え、ええ。無事だけど……?』


『なら良かった』


 ゴールドちゃんはそう言って、ブロンズちゃんを抱きしめた。


『ふふ……ゴールド姉、暖かいね』


 お互いに微笑み合い、素晴らしい姉妹愛を見れた事に、マーリンとケールさんはパチパチと拍手を送る。


 思いっきりぶん殴られて、無様に地面に横たわっている俺の事なんて一切気にしてないだろうな……。


 まあ俺も姉妹の尊い場面とスカートの中を見れたのは良いけど、何で俺、ゴールドちゃんに殴られたんだ? ブロンズちゃんが俺を殴るなら分かるけど……俺、ゴールドちゃんに何かしたのか?


『全く……酷いじゃないか……一体俺が何をしたと言うんだ?』


 俺がまるでうさんくさい裏切り者のようなセリフを吐いた後、ゴールドちゃんは真面目な顔つきでブロンズちゃんの肩を掴んでこう言った。


『ブロンズを泣かしたから』


『……ああ、そういうことか』


 どうやら、ブロンズちゃんがあの夢を見た後、ゴールドちゃんにその事を相談して、ダスト許せねえと思ったから俺を殴ったようだ。


『まあこの様子だとブロンズももう許してるようだし、これでチャラだ。だが2度とブロンズを泣かすんじゃねえぞ、もし次泣かしたらまたぶん殴ってやるからな。分かったか、()()()


 ゴールドちゃんは、険しい顔でそう言った直後、どこか寂しそうな顔をしていた。


『……ああ、分かってる』


 もうそんなヘマはしない。俺はブロンズちゃんを、仲間達を信じると決めたんだ。


『ん、じゃあ行こうぜ! ブロンズ! ダストっち!』


 ゴールドちゃんは、さっきとは打って変わって、いつも通りのゴールドちゃんを見せてくれた。


『ゴールドちゃん……』


『ゴールド姉!』


 やっぱゴールドちゃんはこうでなくちゃな!



第176話を見て下さり、ありがとうございます。

次回は17日(水)か18日(木)に投稿予定です。


あともう1つお知らせがあります。

これをしていいのか迷ってたんですが、プロローグ以降の改稿についてです。


改稿と言っても、ストーリーやキャラそのものを変えるわけではありません。あくまで見やすくするために、今の書き方と合わせるということです。


なぜそうしようと思ったかと言いますと、新規の読者の方にも読みやすいようにするというのもありますが、1番の理由は、もしいつも読んで下さっている皆さんが、いざ1話から振り替えってみようとすると、最新話と1話の書き方がまるで違うので、かなり見づらいのでは? と思い、改稿を決意しました。


自分勝手な決断をしてしまい申し訳ございません。

皆さんに“面白い”だけではなく“読みやすい”も提供していきたいと思う所存でございます。


改稿する日時ですが、4月1日(木)以降に時間の合間を見つけて少しずつ改稿していこうと思います。

最新話の更新はいつも通りのペースのままなので、ご安心下さい。


以上です。

長くなってしまってごめんなさい。


今後とも宜しくお願い致します。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ