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第159話『朝食の時間』

お待たせしました。

第159話の執筆が完了しました。

宜しくお願い致します。


※2024/09/02改稿しました。

 せっかくなので、俺も食堂で何か食べていくことになった (ケールさんが奢ってくれるそうだ)。


『ここが食堂です~』


 扉の先に待っていたのは、高級焼肉店のような豪華な内装の食堂だった。壁紙も金色で模様もやたら洒落ている。


 俺は唖然とした。


 食堂と呼ぶにはあまりにもイメージが違いすぎる。庶民中の庶民である俺が入ってもいいのだろうか? 場違いすぎる……。


『いらっしゃいませ、お客様。こちらにお座り下さい』


『どうも~』


 執事みたいな服を着た店員に席を案内された。店員もすげえ上品というか……オーラが違う。違いすぎる。


『座らないんですか~?』


『あ、ハイ。スワリマスヨ』


『凄い棒読みですね~』


 俺は指摘の通り、まるで機械のようにぎこちない態度を取る。


『そこにメニュー表あるから、好きなの頼んでいいですよ~』


『は、はい』


 俺はメニュー表を取る。どうかカレェェラァイスのようなゴールド語メニュー名が書いてませんように。


 そう心の中で祈りながら、メニュー表を開いた。


『おお!』


 高級レストラン特有のおしゃれ感あるけど、誰でも通じる普通の料理名と、その横に値段が書いてあるだけの普通のメニュー表だった。


 安心したけど、ただ値段は普通じゃないかな……。


 俺は普通なんて嫌いだけど、今、初めて普通という概念に感謝した。


 さて、何を頼もうか……色々あるな……カレーライスにハンバーグにオムライスに焼きそばに寿司もあるのか。


 うーん、ここはカレーライスにするか。何だかんだカレーが一番好きだ。


 ん? よく見たら、一番下の方に超巨大パフェって書いてある。なになに……食べ切ったら無料だけど、残した場合はペナルティとして金貨3枚か……。日本円に換算すると3万円だから、結構な痛手だな……。余程自信がある人じゃないと、挑戦しないだろうな。


『決まりました~?』

『あ、すいません。決まりました』


 俺は、メニュー表をケールさんに渡した。


『う~ん、どうしようかな~』


 一つ一つのメニューを目で追っている。そして一番下のメニューの所で目が止まった。どうやら興味津々のようだ。


 まさか……いやまさか……ね。


『よし私も決まりました~。店員さん呼びましょう~』


 ケールさんは呼び鈴を鳴らす。


 すると、僅か一秒で店員がやってきた。速っ!


『あ、えーと、カレーライスお願いします』


『私は、この超巨大パフェで~』


 本当に頼んだ!?


『お客様、チャレンジャーですね~、本当に大丈夫ですか?』


『はい~余裕です~』


『承知致しました~、ではすぐにカレーライス一つに、超巨大パフェ一つお持ち致します。しばらくお待ち下さい』


 おいおい、本当に大丈夫なのか?


 こんな華奢な身体をしてるのに……。


 と言いつつ、俺はついケールさんの大きめな胸部の方へ視線を向ける。


『ダストさん、私の胸なんて見てどうしたんですか~?』


 ケールさんは、特に恥ずかしがる様子もなく、上目遣いで俺を見た。


『あ、いや……何でもないです!』


 俺はすぐに視線を逸らす。


『?』


 というか、なんでまだ胸元が露出したままなんだ? ボタン閉めないの?


『あ、あの……前のボタン閉めないんですか?』


 なんか勢いで聞いてしまった。


『胸が苦しいから、閉められないんですよ~』


 な、なるほど、確かにその溢れんばかりの胸を収めるのは普通に大変そうだな……ゴクリ。


 でも、だからってそんなに胸元を晒していたら……。


『はぁ……ケールさんはただでさえ美人なんですから、変な男に襲われないか心配ですよ……』


『えっ……』


『え? ……あ』


 しまった! 思ってた事を口に出してしまった! こんなの貴女は美しい人だって口説いてるようなものじゃないか!


 イケメンが言うならまだしも、俺が言うのは……これはさすがに気持ち悪がられただろうな……。


 と思ったら、ケールさんは意外にも軽いノリでこんな事を言い出した。


『私が美人? えぇ~、こんなに無表情でつまらない女なのに~?』


 あ、無表情という自覚はあったのね。むしろコンプレックスなのか?


『いや、それでも美人ですよ?』


 そう言うと、ケールさんは思考停止してしまったのか、俺を見つめたまま固まった。


 ヤバい、地雷を踏んでしまったか……。


『……』


『……』


 完全に沈黙状態になってしまった。


 うわああああああああ、陰キャコミュ障の俺には一番堪えるやつだああああああああああああああ! つらいつらいつらいきまずいきまずいきまずいやあああああああああああああああああああああ!!!


 一分くらい経つと、やっとケールさんの口が開いた。


『そ、そんな風に言われたの……実は初めてなんだ……ありがとう~』


 その時、無表情だったケールさんの口角が少し上がった気がした。どうやら不快に思ったわけではないようだ。


 でも、さっきの沈黙は何だったんだ?


『お待たせしました。カレーライスです』


『あ、どうも』


 ごく普通のカレーライスだった。


『美味しそうだね~。あ、冷めちゃわない内に先に食べてていいよ~』


『それなら遠慮せず、頂きますね』


 俺は、カレーライスを頬張った。


 うまい!


『ごちそうさま!』


 ってあれ? あまりのうまさに、もう食べ終わってしまった。


 さすが神の居城(ヴァルハラ)……食べ物まで神レベルということか……。


 ま、あの美少女ロリ三姉妹の料理の方が愛があってうまいけどな!


『……』


 早く会いたいな……。


 ブロンズちゃん達に会いたい感情がより大きくなった所で、ガラガラと配膳カートが通る音が聞こえた。振り向いてみると、その配膳カートの上にとんでもない大きさのパフェがあった。


『大変お待たせしました。超巨大パフェです』


 俺はまたしても唖然とした。


 大食い番組で、よく見る巨大パフェとは比べ物にならないくらいの大きいパフェが視界を覆い尽くす。


 いやいや、デカ過ぎだろ……もはや巨人が食べるやつだぞ、これ。


『わぁ~美味しそう~』


 ケールさんはパフェの大きさに、一切臆することなく、無表情のまま目だけを輝かせている。狂人かこの人。


『せーの』


 店員四人がかりで、超巨大パフェを持ち上げて机の上に乗せた。めっちゃ重そう……。


『あの、これホントに全部食べれるんですか?』


『余裕だよ~』


 無表情だから見栄を張っているのか、本当に余裕なのか分からねえ……。


『頂きま~す』


 行儀よく手を合わせた後、まるでバキュームのように、次々と口に運ぶ。


 めちゃくちゃ速えぇ……。


『は、速えぇ……』


 店員も俺と同じように驚いている、というか引いている。まあ、そういう反応になるよな……。


『ごちうそうさまでした~』


『ええ!? もう食べ終わったんですか!?』


 ほんの少し目を離した間に、超巨大パフェを完食したようだ。


 しかも、それだけでは物足りないのか、またメニュー表を見始める。


 おいおい、まさか、まだ食べる気なのか……?


『すみませ~ん。あとカレーライスとオムライスと――』


 やっぱり、まだ食う気だった……。どんな胃袋してんだよ……。


『――をテイクアウトお願いしてもいいですか~?』


 あ、なんだ、テイクアウトを頼むのか。まあ、流石に超巨大パフェを食べた後はキツいよな。


『後で早弁しよ~』


 早弁かよ!


『あ、すみませ~ん。まだお腹減ってるので、焼肉定食とアイスクリームを――』


 結局、まだ食べるんかい!

第159話を見て下さり、ありがとうございます。

次回は、30日(土)か31日(日)に投稿予定です。

宜しくお願い致します。


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