表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
167/710

第158話『新たな冒険、その前に』

お待たせしました。

第158話の執筆が完了しました。

宜しくお願い致します。


※2024/09/02改稿しました。

 俺の目的がたった今、更新された。


 それは「ブロンズちゃんに会って謝る」ことだ。


 そのためには、まずブロンズちゃんを探さないといけない。


 さあ、今度こそ俺の新たな冒険が始ま……あれ? 身体が動かな――


『おっと』


 俺はバタリと倒れる前に、神様に身体を支えてもらった。


『お疲れのようだね』


 どうやら、突然シャットダウンをしてしまうくらい疲労が溜まってたようだ。色々ありすぎて気づかなかった。


 ヤバい、意識が……。


『ダスト君、時が止まった世界に数年間居たから、精神的にも疲れてたんでしょうね』


『ああ、よく頑張ったね』


 この時、俺はもう既に夢の世界にログインしていた。


 まあ夢の世界とは言っても、特別何もなく、虚無の空間に居ただけだった。いつも夢ばかり見る俺が珍しく夢を見なかったのは久々かもしれない。




 ――その後、神様達は。


『ダスト君をベッドに運んできました。後は()()が看病してくれるでしょう』


『ありがとう、マーブル』


 神様はどこか名残惜しそうに、空を見つめる。


『神様?』


『なんだい?』


『彼に、どこまで話すつもりですか?』


『そうだね……』


 神様はそう言うと明後日の方向に顔を向けた。何か迷っている様子だ。


 するとマーブルは悔恨あふれる表情でこう言った。


『本当にこのままで良いんですか……だって、あなたは……!』


『良いんだ。どのみち私は……もう……』


 神様がそう言うと、マーブルはポロポロと涙を流した。


『神様……儂は……私は……!』


 泣き崩れるマーブルを、神様は優しく抱きしめる。


『ごめんね。マーブル』


『謝るのは私の方ですよ……()()()()()



 ――翌朝。


 目を覚ましてすぐに目に入ったのは、見知らぬ天井に見知らぬベッド。


 やれやれ、俺はホントよく、見知らぬベッドの上に居ることが多いな……。


『ん?』


 ベッドの狭さに違和感を覚えた俺は、布団をめくる。


『むにゃむにゃ……』


『え? 誰だ?』


 俺のベッドの中にナース服の美女が添い寝していた。


 しかも、胸元が露出してしまうくらい、ボタンを外している。なんて無防備な……。


 いやいやいや何だこの展開……。まるで美少女ハーレムもののラノベみたいじゃねえか。


『……』


 こういう時はどうすればいいんだ?


 まさかリアルに美女が添い寝してる現場を目にするとは思わなかったから、マジで戸惑っている。


 まあ一旦落ち着こう。深呼吸だ、深呼吸。


『スゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ……ハァァァァァァァァァァァァァァァァァァ……』


 人生で最も深い深呼吸をした。


 よし、落ち着いた。


 さて、どうしようか。


 俺は、次の3つの選択肢を思い浮かべる。


 ①、何もせず、その場を去る。

 ②、起こす。

 ③、襲う。


 いやいや、③は色々マズイだろ……。ここは②かな。


『あのー、起きてくれませんか?』


 俺はナース美女の身体を揺さぶって、起こそうとする。


『ん…………』


 ナース美女は瞼を半開き状態まで持ち上げた。


『あの……』


 しかし、まだ眠いのか、重力に逆らえなかった物のようにすぐに目を閉じてしまった。


『あ、ちょっと! 起きて下さいよ!』


 俺は、ナース美女の身体を激しく揺さぶる。


『うーん、あと5年……』


『5年!?』


 年単位で二度寝を決め込む奴、初めて見たぞ……。


『あの、この状況を説明して欲しいのですが……』


 俺がそう言っても、ナース美女は起きる気配がない。これはもう、完全に夢の世界へカムバックしてしまってるな。


『……まあいいや。とりあえず神様に会いに行こう』


 ナース美女を放っておいて、ベッドから出ようとした、その時だった。


『うおっ!』


 ナース美女は眠りながらも勢いよく、俺の腕を引っ張り、布団の中に引き戻された。


 俺が非力すぎるのか、ナース美女の力が強すぎて振りほどけない。


『ちょ……えぇ……力強っ……』


 どうしよう……。


 すると、ナース美女は俺を抱き枕のように、抱きついてきた。


 ふおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!


 なんだこれなんだこれなんだこれ!


 顔が近い! 寝息が当たってる! (やわらかいもの)も当たってる! 俺の心臓の鼓動がうるさい!


 ヤバいって! 俺の下半身のアレが、たくましいことになってしまった!


 くそっ……だけど、なんとか持ってくれよ……俺の理性!!!


 その後、1時間はそのままの状態だった。俺の理性はなんとか持った。だが……。


『はぁ……はぁ……そろそろ辛くなってきたぞ……』


 俺の理性はほぼ限界値に達していた。


 誰か助けて……。


 これ以上は俺の理性が……持たない!!!


 俺の理性が爆発する3秒前になったその時、ナース美女は、突然目をぱっちりと開けた。


『うわっ……!』


 急に目を開けてきたので、ホラーゲームで突然化物が現れた時のリアクション並みに驚愕してしまった。


 だがナース美女はというと、男の俺の事など気にせず、思いっきり腕を伸ばし、あっさりとベッドから出た。


『おはようございます~』


 表情はそのままで挨拶してきた。


『お、おはようございます』


 そんな無防備な格好をしているのに、平然としている。鈍感なんだか、ずぼらなんだか……。


『御体の方はいかがですか~』


『あ、ああ、すっかり良くなりました』


『それは良かったです~』


『あ、はい』


『……あ、自己紹介がまだでしたね~。私の名前はケールです~。よろしくお願いします~』


 ゆるゆるな印象のケールさん、さっきから表情が変わらないな。表情に出すのが苦手な人なんだろうな。そういう人アニメでよく見るから分かる。


『俺はダストです。よろしくお願いします』


 お互いに自己紹介を済ませると、ケールさんはまた俺の腕を掴んだ。


『さあさあ、神様の元へ行きますよ~』


 そのまま俺を引っ張りながら病室を出て、駆け足で神様の元へ向かった。


 というかここ広いな……やっぱ城だからか内装も洋風でとても綺麗だ。思わず惹かれてしまう。もし今、俺1人だったら、この内装をずっと眺め続けるだろうな。


『あ』


 ケールさんは、何か思い出したのか、急に足を止めた。


『どうしました?』


 俺がそう聞くと、ケールさんの方からお腹がグゥゥゥゥと鳴る音が聞こえた。


『……あの~お腹減ったので、食堂で何か食べてきてもいいですか~?』


『あ、はい。どうぞ』


 マイペースな人だな……。

第158話を見て下さり、ありがとうございます。

次回は、27日(水)か28日(木)に投稿予定です。

宜しくお願い致します。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ