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第131話『VS 化物戦②』

お待たせしました。

第131話の執筆が完了しました。

宜しくお願い致します。


※2024/07/08改稿しました。

 俺は先程思い付いた作戦の内容をマゼンダとシアンにも話した。


『なるほど……分かりました! それで行きましょう!』


『お願いします』


 マゼンダは、なんて良い案なんでしょう! と思ってそうだけど、この作戦は全然完璧じゃない。むしろギャンブルだ。


『どうですか?』


『ダメだ、速すぎて捉えられない……』


 バレスはある魔法をかけるために、化物を目で捉えようとしたが、速すぎて目が追いつかない。


『うーん、やっぱりそこが課題かぁ……』


 さて、どうしようかね……。


 落とし穴でも作るか? いや、そんな時間はない。ケイデスもマゼンダも平然としてるように見えるけど、かなり疲弊してる。とてもじゃないが、あと1時間も耐えられるとは思えない。まあ耐えられるのかもしれないけど。知らんけど。


 あの化物を一瞬でもいいから止める方法……。


 うーん…………………………………………………………。


 そうだ。ワンチャン、俺の未来予知魔法を使って、数秒後に化物が位置する場所を先読みして、バレスの魔法を当てられないか?


 タイミングとか合わせるのが激ムズだが、それでもやってみる価値はある。


『バレスさん、ちょっと相談が……』


『ん?』


 俺はバレスに先程思い付いた俺の未来予知を使っての作戦について相談をした。


『できるのかい? これ結構難しいじゃない?』


『はい。でも、もうやるしかない。じゃないと、赤髪ちゃんも、ケイデスも、トウカちゃんも危ない』


 俺が生き残るためには、こいつらに勝ってもらわなければならない。あんな訳の分からない化物なんかに、つまずくわけにはいかない。


『……分かった。やってみよう』


『ありがとうございます』


 バレスはある魔法を放つ準備をした。


『お2人共、頑張って下さい。私もできる事があれば、微力ですが力になります』


『あおいちゃん。ありがとうございます』


 さて、300年ぶりの未来魔法……発動!!!


 化物が次に取るであろう行動が、俺の脳内に映った。


 うひゃー、めちゃくちゃ速いな……。秒速おかしいだろ……。


 だけど、やるしかない。



 集中だ、集中。集中しろ……集中……集中……。



 次に、あの化物がとる行動は……。


 よし捉えた!


『バレスさん! 今です! その位置から()()魔法を!』


 そう、俺が提案したのは、バレスの結界魔法を、あの化物に当てる事だ。といっても、結界魔法自体は、直接見た事は1回し、バレス自身も、どこまで制限があるか等の詳細は全て把握してないらしいので、どうなるか分からないが。


『よしきた!』


 バレスは結界魔法を数秒後に化物が位置する所に、ベストなタイミングで放った。


 当たれええええええええええええええええ!


 その思いは叶い、見事に結界魔法が化物にかかった。


『よおし!』


 思わずガッツポーズをしてしまった。


 化物は結界の中に閉じ込められ、身動きを封じられた。


『な、なんだ?』


 ケイデスには説明してないので、何が起きたか分かっていない。


『ケイデスさん! それは結界魔法です! いつ解けるか分からないので、そのまま見張ってて下さい!』


『お、おい』


 マゼンダはトウカを連れて、急いで村のシェルターへ向かった。


『行っちまった、一体何なんだ?』


 ケイデスは訳も分からず、ただ言われた通りに結界の中で暴れている化物を見張る。


 すまないケイデス。どうしてもお前だけは作戦を説明できる状況じゃなかったんだ。後でちゃんと説明しよう。



 俺達はシェルターの入り口に着いた。


『すみません! 逃げ遅れた女の子が居るんです! 開けてもらえませんか!』


 逃げ遅れた女の子がいるとはいえ、開けてもらえるだろうか……。


 すると、ガラガラとシェルターが開いた。そこには1人の男が立っていた。


『君たちは? って話してる余裕もないか。あの化物が襲いかかってくる前に、2人とも早くこちらに来なさい』


『私は冒険者です。あの化物を討伐しに来ました』


『なんと冒険者だったか……なら早くあの化物を倒してくれ』


『そのつもりですが、その前に、この娘をシェルターに入れて欲しいのです』


『ああ、お嬢ちゃん。こちらに来なさい』


『うん』


 男は、思ったより物分かりが良く、すぐに状況を察してくれた。


 こんな状況だし、もっと慌てふためくものだと思っていたが、案外、スムーズに進んで助かった。


『ではお願いします』


『お姉ちゃん。どうかご無事で』


 あんまり子供らしくない言い方だな。でも、気持ちはよく伝わった。


『はい』


 マゼンダは、笑顔でトウカを見送ると、シェルターは完全に閉まった。


『さて、これでケイデスさんと私と2人で存分に戦えます!』


『ヤバい、そろそろ結界が解ける!』


『急ぎましょう!』



 マゼンダは、急いでケイデスと化物のもとに向かった。


『おう、来たか!』


 既に結界は解かれていた。


 化物は結界に閉じ込められた事に怒ってるのか、先程よりも攻撃のキレが増してる気がする。


 だが、ケイデスの方も負けてはいない。化物の体に槍が刺さった跡が2つある。どうやら、結界が解かれてから、少しだが攻撃を当てられたらしい。


『よし、これで2人がかりで戦える!』


 ケイデスは少し後ろに下がり、槍に雷魔法を纏わせた。


 マゼンダも剣に炎魔法を纏わせ、化物に攻撃する。


 化物はいくつもの触手でマゼンダの攻撃を捌いていく。そして、その後ろには槍を構えたケイデスがいる。


 ケイデスは化物がマゼンダの攻撃に気を取られている間に、足元に狙いを定めて、槍を投げた。


 すると、投げた槍は見事に化物の足元に的中し、化物は悲鳴をあげた。


 化物は今度はケイデスの後ろに回り噛み砕こうとしたが、ケイデスは難なく回避した。


 どうやら、化物は先程のダメージが思ったよりも大きかったのか、攻撃のキレもスピードもかなり下がっているようだ。


『どうした! さっきよりも鈍くなっているぞ!』


 ケイデスは化物の足元に刺さったままの槍を回収し、再び槍を投げた。


 その槍はさすがに回避されたが、化物が回避した先に、今度はマゼンダの剣が目の前にあった。そして、マゼンダの剣は見事に化物の目に刺さった。


 化物の悲鳴が村中に響き渡る。


 そのまま奥まで刺して、真っ二つに斬ろうとしたが、化物はさすがに命の危機を感じたのか、真っ二つに斬られる前に、身体を後退させた。


『くっ……とどめをさせませんでした……』


『いやでも、ダメージは相当デカいはずだ』


 確かに、化物は片足を槍に深く貫かれ、片目まで潰された。これだけやられて痛くないはずがない。現に化物の方も、だいぶ苦しそうだ。


 いいぞ、これなら倒せるぞ……そう思ったが、俺の未来予知魔法が()()()発動し、考えうる限り、()()()未来を見た。


 嘘だろ……マジかよ……こいつ……。


第131話を見て下さり、ありがとうございます。

次回は、29日(日)か30日(月)に投稿予定です。

宜しくお願い致します。

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