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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

清水of the dead

作者: ごりぞん

──ぴぴぴぴぴぴ

部屋中に響く無機質な不快音。

「……」

清水は時計を掴み窓を開けてアスファルトに叩きつけるようにぶん投げた。


ガシャンと音を立て時計の壊れる音がする。

「うるっせぇよ!」

傍から見ると滑稽な光景だがお構い無しに叫ぶ。


「……?」

ふと、清水は疑問に思った。そう、人が極端に少ないのだ。


「1……2……」

清水は今見える範囲で人数を数える。

「何だ、あの動き」

清水が次に疑問に思ったことはその動きだった。

蠢きながら歩く様はまさに

「ゾンビだ……」



──5分後


清水はとあるホームセンターに訪れた。


「これと……あとこれも……」

清水は武器になりそうな物を次々と手に取る。

木製バット、芝刈り機、バール、包丁etc……

清水は頭を使わずにどんどんパクっていく。

「パクってねーし」

……一応聞こえない設定なので反応しないでください。

「メタいわ!」


──3分後


清水はゾンビを片っ端から片付けていった。

「死ねぇぇぇぇ!!」

清水は狂戦士バーサーカーのように両手に装備した木製バットに釘を打ち付けた某ゾンビゲームの様な武器でゾンビをタコ殴りにしていく。

清水の顔にはベットリと血液や脳みその破片、はたまた胃液などが付着している。

まるで昔の人達が想像していたマッドサイエンティスト見たいだ。

「アハハハハhahaha!」

清水(ヤバイ奴)はゾンビを血祭りに上げている。

──グチャ グチャ

殴った所から血が出る。

──グチャ グチャ

「あっ……」

清水はいつの間にか背後にいたゾンビに噛まれてしまった。

「あっ……がっ……うぁっ……」

ゾンビは血の匂いを嗅ぎつけ清水の元に集まってくる。

清水は酷い激痛により痛みに喘ぐ声しかでない。

『助けて……』

心の中でそう叫ぶ。 もちろんそれを聞いて止めるゾンビではない。

ゾンビは無慈悲に、そして凄惨に清水を喰らう。

清水はそのまま墓場を選ぶことなく死んでいった。



──ぴぴぴぴぴ

ガバッ

「……はっ、ははっ。夢か」

清水は夢だと分かり安堵する。

布団には寝汗が大量に染み込んでいる。

「シャワー浴びるか」

清水はシャワーを浴びると学校に行く時間なので足早に家から出ていった。


玄関の前でゾンビが待っていた。

「ひいっ!!」

バタンと尻餅をつく。

『早く逃げないと』

だが足に力が入らない、腰が抜けてしまった。

するとゾンビが

「イッショ二ガッコウニイコ?」

ゾンビは皮膚が腐って緑色になっていて腐乱臭が漂ってくる、お世辞にもいい匂いとは言えない。

髪も引きちぎられており所々に残った髪がある。

目も白目なのでどこを向いているかわからない。

「い、嫌だァ!」

清水は2階に逃げる。後ろから

「ナンデニゲルノ!」

と生まれたての子鹿の様な足取りで追いかけてくる。

清水は自室に駆け込みドアに鍵をかけた。

清水はドアの前で頭を抱え込みながらうずくまっている。

『これは夢だ!これは夢だ!』

清水はそう心に言い聞かせる。

どん!どん!どん!どん!ベキっ!

ドアは簡単に破られてしまった。

「いゃぁぁぁぁ!」

清水は気を失ってしまった。


──ぴぴぴぴぴぴ


「……は、ははっ……」


シャワーを浴びる。


外からはゾンビの呻き声が聞こえる。

生物が腐った匂いがする。

「あっ……」

髪を整えようとした時だった。

鏡を見ると皮膚が爛れ、強引に引き裂かれた様な傷跡が体のそこら中にあった。

鏡に一体のゾンビが立っていた。



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