表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/24

2、3日前 並行作業は難しい

くそー、間に合わなかった!!

毎日更新は難しいね。

 本日もログインしました。

 昨日で人形は完成したので、今日からは他の生産スキルの習得を目標として行動する。

 

 準備としてまずは2体目の歪な人形の両腕を切断、ナイフで削って小さなすりこ木を二つ作る。その内の一本を削って細く短くしておく。続いて人形を作った時と同じサイズの丸太を横に二分割し、それぞれナイフで削って深めの器を作る。備え付け棚から紙やすりを何種類か取り出し、すりこ木のする部分と器の外側を滑らかに仕上げる。内側も粗い目の紙やすりで削る。これですりこ木とすり鉢が2セット出来た。

 

 今度は調薬に取り掛かる。まず、人形の手の部分をえぐってCの形にして、より小さいほうのすりこ木を差し込む。人形を使って一緒にすり潰しすることで調薬スキルと一緒に操術のスキルも鍛えるのだ。

 自分と人形の前にすり鉢をおいて、背負い袋から取り出したウォール草を5枚ずつすり潰していく。が、やはり同時作業だと大変だな。ひたすらすりこ木でするという反復作業だから意識を向ける必要はほとんどないというのに、人形の操作がおぼつかなくなっていき気づくと何もない空中ですりこ木をまわしたり、勢いがつきすぎてウォール草がすり鉢からこぼれたりしてしまった。

 まあ、僕の方のすり鉢では問題なくすり潰せているし、ウォール草も余裕があるから問題ないかな。

 30分程度すり潰したら、ウォール草を2つに分けて1.5cmくらいに丸めるとウォール丸の完成だ。

 人形のすり鉢と空になった僕のすり鉢を交換し空のすり鉢にウォール草を5枚入れてまたすり潰す。

 すり鉢を3回交換した後の作業でどうすり潰したらいいのかわかった。今まではただただすりこ木をまわしていただけだったが、ある程度すり鉢に広がったら押しつぶすようにして真ん中に集めると薬効が高まるようだ。

 すり潰し方がわかった後はすり潰しにかかる時間が短くなり、粘り気が強くなったので簡単に丸めることが出来た。

 合計でウォール丸を10粒作ったところでこの日はログアウト予定の時間の時間を過ぎてしまった。時間がないので材料や道具、丸薬はそのまま背負い袋に入れてしまおう。片づけが終わったらログアウトするために施設の出口へむかう。歩きながらステータスの確認もしておこう。


名 前:センヤ

ジョブ:〈人形使い〉3(2) 〈製作者〉7(5) 〈採取者〉6

能力値:筋力・・・7

    体力・・・8

    器用・・・10(3)

    敏捷・・・4

    魔力・・・4(1)

    精神・・・10(3)

スキル:操術4(NEW) 木工6(5) 調薬1(NEW) 人形作成1(NE

    W) 伐採2 植物採取4

称 号:駆け出し

装 備:ビギナーアックス

    木の人形

    ソフトレザーアーマー

所持金:2700ベル


 よし、問題なく操術と調薬のスキルを習得できてる。

 明日もこの調子でスキルをゲット出来たらいいな。

 



 翌日の金曜日、明日は休みなので朝から出来るぞ! 今日はご飯を食べてからのログインです。

 さて、今日まず行うのは丸薬を入れる袋作りだ。当然裁縫スキルの習得も狙っている。

 生産施設の2F個室に入ると早速背負い袋から生地と糸、備え付けの棚から裁縫道具を取り出して座る。

 まずは生地を切る。裁縫道具から裁ちバサミとメジャーを取り出し、生地を30cm×10cmにしっかりと折る。後は折り目に沿ってハサミで切るだけ、……ちょっとよれちゃったけど気にしないで続けよう。

 続いて切った生地を縫い合わせていく。裁縫道具から針を……どの針を使うんだろう? よくわからないので太さも長さも丁度中間ぐらいの針を使おう。今度は針に糸を通して……むぅ、なかなか通らない。糸の先をなめてっと・・・よしっ! 通った。次は玉結び? だったかな。針に糸を巻きつけて糸を抜けば玉結びの完成、って結び目が大分内側に出来てしまった。まあ、もったいないだけで失敗じゃない。

 生地の長いほうを半分に折って、角から2cm離れたところから縫い付けていく。時間をかけてやっと出来上がった縫い目は大きさがまちまちな上に大雑把なものになってしまった。……やり直そう。

 糸を抜いて再度チャレンジしたけど、全然上手くいかない。縫っては抜いて、縫っては抜いてを1時間繰り返してやっと目の大きさがそろった丁寧な縫い目が出来上がった。反対側も2度目で綺麗に縫えた、多分裁縫のスキルが習得できたんだろうな。

 縫わずに残しておいた端の2cmの生地を半分に折り返して縫う。後で紐を通せるように全部縫わないように気をつけないと。

 最後にひっくり返して袋は完成。続けて袋に通す紐も作ろう。

 と、生地を測り始めたところでフレイズからフレンドコールがきた。


「はいはーい。どうしたの?」

『おう、毛皮が大分集まったんだが届けに行ってもいいかー?』


 そういえば毛皮と交換で薬をあげるって約束してたな。


「大丈夫だよ。生産施設のこの前と同じ部屋にいるから」

『オーケー、直ぐ行く』


 そうと決まればこの袋もさっさと仕上げてしまおう。

 生地を2.5cm×25cmに切り、短いほうを5回ジグザグに折る。折ったら生地の全面を縫って袋に通せば袋の完成だ。


「よう! 邪魔じゃなかったか?」


 袋が完成してから5分くらいでフレイズがやって来た。


「キリがいいところだったから大丈夫だよ」

「そうか。それじゃあ約束の毛皮だ」


 フレイズが取り出したのはオオウサギの毛皮だ。大きさは50cm×50cmくらいかな。数は……24枚か。

「おお!結構集まったね。それじゃあこっちも、……はい、回復薬」


 背負い袋からウォール丸を10粒全部取り出して作ったばかりの袋に入れるとフレイズに渡した。ウォール草はまだ沢山あるし全部渡しても大丈夫だ。


「へー、これが……」


 フレイズは丸薬を1つ取り出してしげしげと眺めている。


「それ1粒で体力が10あるプレイヤーのHPが全回復するから、それだけあればマヨイイヌも倒せるんじゃない?」


 僕がそういうとフレイズが肩を落としてうつむいてしまった。


「それがなー」

「どうかしたの?」

「一緒にやってる奴等がオオウサギばっかでつまんないとか言い出してやめちまったんだよ」

「あちゃー、それは気の毒に」

「明後日のイベントまでに仲間探さないとなー。どっかギルドでも入るかなー」

「ギルドねー。そういえばギルドってβの頃と変わらないの?」

「あ? どういうことだ?」

「いや、ギルドのシステムって変化してないのかなーって」


 βの時のギルドは作成に10人のプレイヤーが必要で、その中からマスターとサブマスターを1人ずつ選ぶものだった。恩恵としてはギルドメンバー間で複数人でのコールが出来るだけだ。


「いや、少し変わたぞ。7人から作れるようになったり、サブマスターは必須じゃないうえに3人まで決められたり、後かけもちが出来るようになったらしい。ただ、サブマスターやマスターのかけもちは出来ないけどな」

「へー、ギルド作るメリットは増えたの?」

「メリットといっていいのかはわからないが、ギルドごとにルールを決めることが出来るようになったらしい。破った場合の罰則もふくめてな」

「ふーん、まあ今の僕には必要ないね。いろいろ特典があるならどっかのギルドに入ってもよかったけど……」

「仲間のいない俺からしたら独りでいいってゆうのはうらやましい限りだ」

「あはは、ギルド探し頑張ってね」


 フレイズはうつむいたまま帰っていった。

 さて、もう遅いし今日はステータスを確認して終わりにしよう。道具を片付けて部屋を出る。


名 前:センヤ

ジョブ:〈人形使い〉3 〈製作者〉9(2) 〈採取者〉6

能力値:筋力・・・7

    体力・・・8

    器用・・・11(1)

    敏捷・・・4

    魔力・・・4

    精神・・・11(1)

スキル:操術4 木工6 裁縫3(NEW) 調薬1 人形作成1 伐採2 植物

    採取4

称 号:駆け出し

装 備:ビギナーアックス

    木の人形

    ソフトレザーアーマー

所持金:2700ベル


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ