短編49
【母国語アウター】
べらべーら、ぷらぷーら、ぽらぽーら。あーはー、オッケーオッケー、レッツレッツ、イエアー。「ねえ、お兄ちゃん。この人たちなんて言ってるの」ばか、兄ちゃんもさっぱりわからんよ。ただ、こーゆうのはノリでどうにかなるもんだ。見てな見てな、雰囲気さえ掴めば、どうにかなる。
【大敗の末路】
負けるとか、マジありえない。せっかく現地まで足を運んで応援してやったつうのに、一方的なゲーム展開。期待を裏切って、平謝り。「自分たちが未熟だったとしか、言いようがありません」そう、完璧はいない。あなたもわたしも欠陥品。才能を持つ者は、多くのものを失っている。
【変編】
誰かにとってはもうわかっていることでも、誰かにとってはわかってないのだから、話すのである。ここで言う、誰かというのは主に自分だ。自分が自分のために話す。ためになっているかはわからない。わからなくても、わかるようになるかもしれないことをする。変変いわれたって、いいのだ。
【怒土】
地を這いつくばって、血を吐きつくばって、見えるモノはこの世のモノとは思えない。悲惨で、ずさんで、グロテスクで、生きていくのが辛すぎる光景。光と闇のギリギリにいる感覚。地さえも己を見下しているような、周囲は敵だらけのような、何もかも信じられなくなる。すべてに怒り、恨む。




