短編43
【休みは必要であって、切羽詰っている人間がすることではなかったりする】
タイトルが物語っているのは、本人の現状をなぞった文章だ。このままではいけない、とは思いつつも現状に依存する。人間は楽したいし、甘んじたい。それが本能だから仕方ないと言えば、仕方ない。危機感を持っていないから、堕落してしまうのだ。
【趣味は休み休みしておけ】
さもないと、という接続詞を続けて、脅しにかかる。確かに、優先順位はあって、いつでもできることは後回しにするべきで、目前に立ちはだかる課題をクリアしてから、余裕を持ってそれをすればいい。しかし、どれをとっても今しかできないこと、だとも思うが、現実は理不尽なものである。
【おひさし日差し】
だから、ついこないだまでの僕は、日差しを浴びるくらい呟くのは当たり前で、短くても長くても『0』ではなかった訳で、0.なんぼの出力は常にしていた。己の生活習慣に深く深く染み込んでいたはずが、クラっと体制を崩してやめてしまった。やり続けるのをやめてしまった。
【哀れ実】
なにかを口にして、吐き出すもなく、飲み込んでしまった。意識はそこになく、体内に取り込んだことすら、覚えておらず、気づいたところで引き返すことは、できない。決めかかってしまえば、軸は一つになって、ブレない人間になる。選り好みする必要ない。一本道を歩くほど、楽なことはない。(




