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短編38

【元旦】

新年の不吉な鐘が鳴り響く。ジョヤージョヤー、人に聞けば除夜の鐘と知られているらしい。夜を取り除く鐘とは、何とも恐ろしいひみつ道具である。もちろん、ドラえもんの道具ではないはずだけれど、そうでないにしたって物騒なネーミングだと思う。もしかして、元旦は皆が夜の消滅を願う日なのだろうか。



【みんなのおっぱい】

遥か昔、アダムとイブがいた頃、彼らは全裸だった。人の始まりはアダムとイブにより派生していった。ねずみ算風に増えていき、やがて現在に至る。この一連の流れは流行みたいなもので、後ほどアダブームと呼ばれたらいいな、と希望的観測をしてみる。すなわちイブのおっぱいはみんなのものだ!!



【おっぱいは誰のもの】

では逆も同様に、アダムの乳も。おっとそれ以上は禁断の果実ってもんだ。確かにアダムは必要不可欠な存在だったが、別にアダムじゃなくてもよかったんだ。極論、この僕でもよかったんだ。イブのおっぱいペロペロしたいのはアダムだけじゃないのだ。イブのおっぱいは僕のものだ。おい、みんなのだろ。



【不思議でおっぱい】

僕がばーぶ!と産声をあげて、数時間後にはおっぱいを吸引していた。吸引力の落ちないただ一つの掃除機並みに夢中で吸っていた。美味しいか否か、覚えているはずはないが、不味いなんてありえない。牛にしたって搾りたてが濃厚な味に仕上がっている。生命の源にも匹敵するオッパミルクは最高だ!

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