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短編33

【おちん珍生4】

「喧嘩上等、売った喧嘩は買い戻しできねぇぞ! どこの誰だか知らねぇが、お粗末な顔面にしてやんよ!」おそ松はズボンの両ポケットから茶色ボールを取り出し、振りかぶって投げた。どこを狙っているのか、ちんこの体には1センチも掠らず、ボスンと鈍い音を出して落ちた。ちんこは形振りかまわず、接近戦にもつれこむ。



【おちん珍生5】

バチン、ズデーン、ひよこがピヨピヨ、呆気ない戦闘シーンである。三文の効果音で勝敗が決まってしまったのだから、これほど力の抜けることはない。まさにお粗末すぎて、言葉が出ない。「口だけ男が。おまえこそ、おちん森にいる資格はねぇよ。全身、洗い流して出直してこい」ちんこは唾を吐き捨て、その場を去ろうとした。



【おちん珍生6】

ボコボコッ、ボコボコッ、ちんこの足が土に飲まれいく。「っく、抜けねぇ。おい、おそ松、起きろ! 勝負はもうついてる」反応がない。完全に気を失っているようだ。「甘く見ていた、おそ松の飛び道具は、当たらなければどうということはない、と思っていたが、不覚だった」ちんこも、おそ松もどんどん沈んでいく。



【おちん珍生7】

こうして、ちんこは泥とおそ松、三位一体で混ざり合い、現代のちんこになったとさ。ちんこは使えば使うほど、黒くなる。なぜ、黒くなるのか、それは彼らが混ざり合ったからであり、汚物の極みとして、今もたくさんのひとに蔑まれている。それでも、わかっている人はちんこが大好きで、勇ましく見える。どれも彼らの名残だ。



【疲れの塊】

ハードワークなんてへっちゃら、没頭すればするほど、楽しいこともあるし、半分は辛いけれど、それでも手を止めたら役立たずになってしまう気がして、価値が暴落してしまう気がして、そんな不安に負けないためにも、働き続けなきゃいけない。金じゃない、これは多分、人のためなんだよ。




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