短編30
【スターバックレルズ】
なになに、お星様がイチャモンつけられて、ばっくれるんですか、白を切って「コーヒーなんか作ってないお」なんてこと言うのかな。ゲスいお星様だこと。マリオで言う、無敵になると見せかけて、敵に当たったら死んでまうっていうくらい質が悪い。コーヒーのように、ブラックそうだ。
【韓国船の沈没】
このご時世、珍しい事が起こるようで、逐一にタイタニック号を思い出したが、船のサイズも被害も、大きくはない。他人事だから、どうしても適当に見てしまう。へーそんなことがあったんや、とまさに冷徹その者。当事者の話を聞けば感情移入するけれど。
【韓国船の沈没2】
そしてその後。以前として行方不明者はいるようで、タイタニックも右に同じだったろう。御愁傷様、不運だったね、と共感めいた言葉はいらない。大切なのは二度も同じ事が起きないよう、対策を講じることだ。悲しみに浸ってしまうのは無理もないが。
【韓国船の沈没3】
セウォル号の沈没から早幾年、死者の念は報われない。遺族の念も報われない。沈座標周辺では亡霊が彷徨っている。この海域へ近づくと、海は荒れ、舵が効かなくなり、事故が相次ぐという。誰のせいか、責任者はどこか、いるのなら問いただしたい。怒りの矛先を間違えてはならん。しかし、知らぬが仏か。




