短編24
【田舎】
人・モノ・金・情報を最低限に営んでいる。どれが欠けても、心折れず、生活変わらず生きていく。心身ともに磐石で、簡単には壊れない。自然を愛し、自然との共生があたりまえ。地元は離れず、地元を守り、人生を全うする。ハタから見れば、つまらない人生かもしれない。単純さこそ素晴らしい。
【おばあちゃん家】
一つの集落に、ポツンとおばあちゃんの家はある。目立ってはいない。家の大きさも、周りとさほど変らず、変わるのは住んでいる人のみ。古い暮らしがあり、古い食卓があり、古い伝統がある。都会っ子から見れば、どれもこれも時代遅れと言わざるおえない。しかし、馬鹿にはできない。
【電子メール】
手紙を出したことはないが、電子の手紙なら、毎日のように送っている。古典な手紙とは違って、字体では味も個性も表現できないが、メッセージはすぐに伝わる。即効性が高いのが特徴だ。ものの数秒で送り主を感動させることもできれば、行動させることもできる。まさに、便利極りである。
【号泣メール】
文面をパッと見ただけで、不思議に涙が込み上げてくるメール。手紙に限って言えることではないけれど、文字で泣けるのは嬉しい。さぞかし素敵な文章だったのだろう、と思うかもしれなけれど、そうでもない。未完成だから、稚拙だからこそ、心揺さぶるモノがある。彼女のメールに感謝。




