短編23
【レベルアップ】
人生初の掛け持ちも、ようやく終焉。忙しさはなくなり、自由な時間が増えるだろう。ウカウカしていると、無駄な日々を過ごしかねない。やることはやり、充実した毎日にしたい。いまはまだ、計画性もなく、適当に生きている。20歳を迎え、身を引き締めよう。終わりは始まりを告げる。
【居酒屋】
酒をふるまうと、人の感情は高ぶる。「うおおお!」いつもより倍のテンションになったり、いつもより倍のお喋りをしたり、とにかく倍々ゲームのようにレベルが上がる。潜在能力の発揮、秘密のスキル、本能をさらけ出す赤裸々アタック。てんやわんやで、現状の説明は困難だ。酒は万病の元。
【散歩】
雨でも、晴れでも、雪でも、曇でも、異常気象でも、外を歩く。人は天候に弱いし、環境に弱い。何から何まで、適応していく必要はないけれど、必要ではないからこそ、一つでも多く適応してしまえば、群を抜く力となる。その力で、周りを変えるのもよし、自分を高めるのもよし。とにかく歩け。
【都会】
人・モノ・金・情報が、まるで椅子足のように支えている。一つでも欠ければ、生きるのが苦しくなる場がある。そこは世界の中心であったり、国の中心であったり、地域の中心であったりする。英語でアーバンと言われ、半自動的に人が集まる座標。あまりにも不自然だから、人を劣化させている。




