恋した虚言少女
わかってたんだ。
フラれるって。
わかってたんだ。
叶わないって。
わかってたんだ。
理想じゃないって。
わかってたんだ。
絶望的だって。
自分の犯した罪は重い。
苦しみはわたしへの罰?
嘘を付き続けた罰?
悲しい苦しい消えたい。
わかってたのに……
諦めたかったのに……
悲しみ、嫉妬が渦巻いて、流れ出た。
隣に座ったひとが、あまりにも似合い過ぎて。
自分じゃどうしようもなくて。
変わりたかったのに変われなくて。
自分が嫌になって。
何もかも嫌になって。
腕を組まないで!
もっと離れてよ!
言えない。
「彼女できたんすね」
刺さる。
見たくない!
聞きたくない!
知りたくない!
耐えられない!
「それでもいいんだ……」
君が幸せなら……
編みかけのマフラーを、ほどいた。
君に編んでたマフラー。
これはもう、いらないよね……
もう、何もかも、どうでもいいや……
ほぼ実話です。
ちなみに「隣に座った」のは男の娘…だってかわいい子だったし…悔しいけど。