二字架 磔のシチュエーションに関して
突然ですが、拙作の変身ヒロイン、魔法少女詩織を磔にしましたので、この磔からシチュエーションを自由に読み解いてみてください。
この磔で注目すべきポイントは
・十字架。鎖の艶
・厳重に巻かれた鎖
・十字架の傾斜
・詩織がぐったりと鎖に体を預けている
・詩織が無傷で意識を保っている
という点ですね。
ここから読み取れる背景は
・敵は新品の磔セットを持って来た
・詩織の捕獲が目的であり、無傷のまま無力化する手段を持っている。
・詩織は自力で脱出できない状況、体調
・敵の基地や牢獄などではない、本来は十字架が置かれていないような場所に設置している
などがありますね。
これらの背景からこのシチュエーションを考察すると。
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例1 詩織への精神攻撃
敵の討伐に向かった詩織は、待ち構えていた魔法少女の力を奪う新兵器の攻撃を受けてしまう。
不意打ちに対処ができず、その直撃を食らった詩織。
まるで全身の力が放出されてしまったような脱力感が彼女を襲う。
立っていることもままならない彼女だが、ふらつきながらも敵を睨み据える。
しかし、既に彼女はただの的と化していた。
2撃、3撃と攻撃を受けた彼女はついに倒れ伏し、意識を失ってしまう。
頬を撫でる熱い風、焦げ臭い匂いに目を覚ますと、彼女は街を見下ろすビルの屋上に突き立てられた十字架に磔にされていた。
眼下には燃える街、逃げ惑う人々。
脱出しようとしたが、先ほど受けた攻撃のためか、体が自由に動かせない。
敵の目的は、生け捕りにした彼女の眼前で守るべき街を破壊しつくすことで、彼女の心をへし折ることだったのだ。
「だめ……逃げて……」
彼女に出来るのは、最早辛うじて動く口で、小さな声を漏らすことだけだった。
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例2 異次元空間への幽閉
謎の敵の襲撃を受け、異次元空間に飲み込まれてしまった魔法少女、詩織。
そこは魔法少女の力を分解してしまう恐ろしい空間だったのだ。
脱出しようと足掻いた詩織だが、その抵抗は数分と持たなかった。
空間の持つ謎の力が詩織を宙に持ち上げ、彼女の手足を引き伸ばしていく。
「嫌っ……!? なに……これ……!」
体を操られることに本能的な恐怖を覚えた彼女は、残された力で懸命に抵抗する。
しかし、そんな抵抗も長くは続かず、やがて手足は十の字に引き伸ばされ、背後に出現した十字架にかけられてしまった。
鎖が詩織の手足、そして首に巻き付き、彼女は「うっ……!」と苦しげな嗚咽を漏らした。
彼女を捕らえた十字架は、異次元空間の奈落へと吸い込まれていく。
果てしなく続く闇の空間……
あそこへ幽閉されたらもう二度と脱出は出来ないだろう。
「いや……いやあああ……」
彼女の小さな悲鳴は、底の知れぬ永遠の闇の中へ溶けていった。
例3 エナジードレイン
「うっ!? 何!?」
戦闘中、詩織の左手首を強い圧迫感が襲った。
「あははは! 捕らえたわよ!」
敵の女幹部の高笑いが響き渡る。
「何言って……きゃあっ!?」
何か強い力で体を引かれる詩織。
堪えようと両足で踏ん張るが、今度はその足を圧迫感が襲う。
両足を無理やり束ねられ、バランスを崩して転倒してしまう詩織。
「あはは! 無駄無駄! 貴方を捕まえるためにこちとら1週間前からスタンバイしてたのよ!」
「それは……ご苦労様ですねぇっ!」
「あ痛っ! よくもやったわねぇ……! この年になると治りが遅いのに!!」
残された右腕から斬撃弾を飛ばして攻撃する詩織。
その攻撃は女幹部の頬を掠め、浅い傷を作った。
怒った女幹部は、「さっさとやっておしまい!」と何者かに指示を出す。
すると今度は、詩織の右手首、そして首筋にも何かが絡みつく。
「くぅっ……!」
首を圧迫され、苦悶の表情を浮かべる詩織。
力が緩んだ一瞬の隙を突かれ、彼女の身体は勢いよく宙に持ち上げられる。
そして、体を十字に引き伸ばされた姿勢で、硬質な何かに背中から叩きつけられてしまった。
その衝撃に詩織は「かはっ!」と、悲鳴を上げる。
「なに……これ……! 外れない!!」
「その十字架には、あなたの力を封じる効果があるのよ。もうあなたは何もできないわよぉ……♡」
「くっ! 私をどうするつもりですか!」
「こうするの♡」
そう言うと、女幹部は詩織の胸のクリスタルに手を当てた。
「きゃああああ!! うぁああああああ!!」
詩織が体を捩り、激しい悲鳴を上げる。
そのクリスタルから、白い光が漏れ出し、女幹部の掌に吸い込まれていく。
「最近若さを保つのも大変でねぇ。アンチエイジングのために、ちょっとあなたの生命エネルギーもらっちゃおうかなって」
「いやあああ!! うわあああああ!!」
エナジードレインはますます激しさを増し、詩織の声が辺りに響きわたる。
初めは体を激しく揺すって逃れようとしていた詩織だが、クリスタルから出る光が弱くなるにつれ、ぐったりと項垂れていく。
「あははっ! 御馳走さま♡ またよろしくお願いね♡ 次があれば、だけど」
女幹部は虚空へ姿を消した。
「あ……ああ……」
持てるエネルギーのほぼ全てを奪われた詩織は、小さな嗚咽を漏らすことしかできない。
弱々しく開かれた瞳に映ったのは、迫りくる無数の敵怪人軍団であった。
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いかがでしたでしょうか。
一枚の磔から広がる数多のストーリー。
磔という拘束の奥深さを再認識できますね。
ちなみに背景と明暗を弄るだけでも結構印象が変わるものでして
夕日と荒廃した街を置けば、たちまち大事なものを守ることもできず、処刑の時を待つ姿に!
いいですよねこういうシチュエーション。
例1の事後と言ったところでしょうかね。
話が逸れましたが、皆さんもグッとくる磔ストーリーを磔リエイト(タクリエイト)してみてくださいね。
ではパート3でお会いいたしましょう。




