5.我が家の事情。我関せずのワンオペ育児だった
ご近所ママさんの話はしましたが、我が家については触れてませんでした。
それではそろそろ、我が家の話もしてみましょう。
ここまでお読み頂いてお気づきかもしれませんが、出産時に夫が感動して涙どばーというエピソードから・・・。
夫、全然でてこないでしょ。
そう、全然出てこないんです。
ほぼ関わってませんから。
あれは出産して、病院から家に戻ったくらいかな。
俺は仕事してるから。それ以外は全部お前な。って夫は勝手に決めていて。
自分はパソコンの前に座り背中を向け、ゲーム三昧の毎日。
仕事からは早く帰ってくる。
18時くらいには家にいる。
朝も早い仕事ではない、ごく標準。
んで。
そんな夫は。
わが子が泣いても、私が困ってても、知らんふり。
「だってお前の仕事だろ、俺が手伝ったらお前何する人になるわけ?ただの役立たずじゃん。」
だ、そうな。
★あなた誰…?
出産前まではこんな人ではなかった。
そもそも、こんなだと人だと知っていたら結婚していない。
入院先の病院から帰ってきて、さあ家族3人で生活、と思ったていたら「俺は仕事、お前は他全部」宣言が突如飛び出して。
(あなた誰??こんな人知らない…)
産後で疲労MAXの私は、赤ちゃんのお世話と日常生活で限界。
こんな夫の態度も処理しきれず、理解もできず、あなた誰…が胸のなかに渦巻いていた。
深い悲しみと怒りが降り積もる。
仕事を終わって帰宅しても(もちろん18時)、娘の様子をチラっとみたら速攻パソコンへ。
19時に夕食を食べたらまたパソコンへ。
風呂に入ってまたパソコン。
寝る前までパソコン。
朝起きれるの?って時間までパソコン。
私たち母子に背を向け、ほぼ眼中にいれず。
パソコンのオンラインゲームに没頭する夫。
ええもちろん、ろくな会話もございません。
出産前と後で、夫は別人になった。
確かに家事などを積極的に手伝うタイプでもなかったし、もともとゲームも好きだった。
それは知ってる。
でもさ、いたわりはあったよね。
会話もあった。
私たち、家族が増えることを楽しみにしてたよね?
産まれてくる赤ちゃんにワクワクして、夫は一緒に買い物にも行ったし、職場の先輩から情報を仕入れてきて、あれがいいらしいこれがいいらしいって、やってた。
お腹が大きいときは心配して手もつないでくれたし、子どもが産まれるからと部屋の模様替えもしてくれた。
なのに・・・。
産まれたら放置。
子どもは二人のものでしょう?あなたの娘だよ?
一緒に育てるんじゃなかったの??
★心当たりはお義母さん
なんでこんな事になったのか、色々思い返してみた。
唯一心当たりがあるのは「お義母」さんだ。
夫の実家は近くない。
車で2時間くらいかかるので、すぐ行ける距離ではない。
「産気づいたら教えて。そしたらすぐ行くから。」
お義母さんは孫を心待ちにしていた。
予定日が近づくと、電話で近況報告もしていた。
なので産気づいた時、その日のうちに2時間かけてすぐ駆けつけてくれた。
私の入院中、我が家に泊って夫の身の回りのことをしてくれ、赤ちゃんをみに毎日病院にも来てくれていた。
出産から10日間ほど、お義母さんは滞在していた。
退院後、私・夫・娘・お義母さん、4人一緒にいたのは3日間くらい。
お義母さんが帰ってからだったな・・・。
夫が明らかに変わったのは。
そういえば、夫とお義母さんがチラチラとアイコンタクトしてたっけ。
なんか変な感じと思ってた。
もしかして・・・私が入院してる間に何かあったの??
これはどこかで誰かに聞いた話。
産後の妻に冷たくすると、ずーっと恨まれるんだって。
今、まさにそれだ。
医療の進んでる現代においてでも、出産は命がけ。
命がけで10カ月子ども守り、命がけであなたの子どもを出産した。
ぶっちゃけ私、出血多くてちょっと危なかったらしいし。
にもかかわらず家に戻ったら、俺は仕事以外の事はしないから、って背をむけてゲーム三昧。
この妻の心境、わかるかな。
★文句をつけるのが夫のブーム
そうそう、こんな事もあった。
体力は限界でも、なんとか体調を整えて朝食の準備をする。
夜の授乳が数時間おきになるので、まとまった睡眠時間がとれることはない。
ヨレヨレしながら台所へむかう。
夫は朝食はそれほど食べない。
食べるけど量は少量なのだ。
買い置きのものや夕食の残りを食べてもらってもいいよな、って思う。
だってちょびっとしか食べないからね。
でも、そこはちゃんとやろうと思ってしまう。
たとえ夫の態度に失望してても。
ご飯・味噌汁・おかず2品。
そんなこんなで、必死に用意した朝食に夫は言う。
「こんな粗末な朝ごはん、食う気がおきねぇよ。」
箸を手のひらから転がしてテーブルに落とす。
・・・・・・。
「あんまり量が必要なさそうだからシンプルにしたんだけど。」
「お前、ちょっとなまけすぎじゃねぇの?」
「!!!!! は??」
翌日、そうまでおっしゃるならと、きっちり用意する。
量を食べないのは分かっているから、全部一口ずつ程度。
最近お腹が不調らしいのでヨーグルトと思ったが、朝から冷たいものはイヤと言っていたのを思い出す。
そこでデザートはフルーツ入り寒天ゼリーにした。
水で冷やすくらいにして、常温に調節する。
寒天なら食物繊維が豊富でお腹の調子を整えてくれそうでしょ。
ご飯、豆腐とわかめの味噌汁、青菜のおひたし、魚の切り身(一口サイズ)、筑前煮、ポテトサラダ、寒天ゼリーの、全7品。
小さな器にそれぞれ盛って並べる。
するとそれをみた夫はこう言った。
「こんなに食えるか!嫌がらせすんじゃねぇよ!」
喜ぶでもない、ねぎらうでもない、ほほえみかけてくれるでもない。
夫からでたのは罵倒。
何度も書くけど、全部一口ずつにしたよ。
量はないよ。
それに、粗末な朝ご飯はいや、なまけてるって、あなた昨日言ったよね?
だから。
だからこれだけ手をかけたのに。
そこまで言うなら自分で作ればいいじゃない?
…もういいです。
よぉーくわかりましたよ。
「あなたは・・・。あなたは何をしても気に入らないのね?」
翌日から、夫の朝食は「粗末な」ご飯に逆戻り。
私が面倒でない範囲のもので、思いっきり手抜きをすることにした。
だから前より「粗末」かもね。
もう文句は言わせない。言ったところで黙殺する。
これ以上文句があるなら、自分でやってくださいと伝えた。
この時の夫は、仕事に行く以外のことは一切しない。
でも家事・育児には逐一口をだし、批判的。
ああしてもダメこうしてもダメ。
そして次第に心は決まってくる。
(子どもがもう少し大きくなったら、離婚だな。)
★ゲームを注意したら暴力
ゲームに夢中で、私たち母子に背を向け続ける夫。
仕事に行けばそれだけで「自分はこの家庭で、やるべきことをすべて全うしている」と思っているようだ。
だから仕事に行く以外のことはやらない。
そう夫が「勝手に」決めた。
私は了承した覚えはない。
家事はともかく、子どもにはもう少し関わるべきでは?
だってあなた父親でしょう?
そう思ってゲーム中の背中に声をかける。
「今ひらりご機嫌だし、たまには一緒にあそんだら?」
「・・・今いそがしい。」
食事の時にそれとなく言ってみる。
「今度ね。」
あれは休日だった。
一日中パソコンの前なので、そろそろ離れたら?と言った時。
振り向き立ち上がった夫に、私は頭を鷲掴みにされた。
私は腕にひらりを抱いていた。
それなのに、その私の頭を壁に押し付け、そのまま私の足を払った。
ひらりを抱いたまま壁伝いに「ドスン」と滑るように倒れる。
倒れた私に夫は蹴りを入れた。
頭、背中、腰、足。何か所も・・・。
体をまるめて必死でひらりを守った。
今すぐ出ていこう、そう思った矢先に電話がなった。
夫が気を取られた隙に離れ、電話をとる。
誰でもいい、助けを請わなければ!
「もしもし~?元気~?」
それはお義母さんだった。
★やっぱりお前か!
お義母さん、大変です!
息子さんが暴力をふるっています、ひらりもいるのに!
「・・・ちょっと電話を代わってくれる?」
お義母さんは夫と電話で話しはじめた。
「ああ、うん。まぁ・・・。うん。」
ひらりもぎゃんぎゃん泣いているので、2人の会話の中身は全然わからない。
「母さんが、お前と話したいって。」
私に電話がまわってきた。
なんて言われるんだろう。
息子が暴力をふるってごめんなさいとか??
ひらり大丈夫とか?
するとこんなお言葉が。
「はっきり言うわね。暴力をふるわれるような事を言ったあなたが悪い。」
・・・は?????
・・・はぁぁぁぁぁぁ?????
なんだこの親子。
ゲームに夢中すぎて、妻と娘を放置している息子には何も思わないの?
挙句の果てに暴力ふるいましたけど?
「ただ、ひらりもいるし、あなたたちはまだまだこれからの夫婦なんだから。息子にはちゃんと謝るように言ったわ。あなたも家庭を守るって意識をしっかりもちなさいな。」
は?う~ん?
理解しきれない。
暴力は私のせい?
謝ればよし?
こんな状態の家庭をまもる?
ただひとつ分かったことがあった。
ピンときてしまった。
やっぱりこのお義母さんだな、夫をおかしくしたのは。
電話を切ったあと、夫はすぐに謝ってきた。
なかなかの平謝りだった。
お義母さんに言われたら、そんなに態度がかわるんだね。
私が入院している間、お義母さんに何を吹き込まれたのかを聞く。
でもはっきり言わない。
ただ何となくみえたのは「夫としての威厳」とか、「妻を管理する」とか、そんな意図。
それが子育て夫婦がうまくやっていくために必要だとでも?
そんなことが私たちの幸せに必要だとでも?
少しは自分の脳で考えたのか?
パートナーである私の意見はなぜ聞かない?
夫の身勝手さと単細胞ぶりにあきれてしまう。
こんなことをやってきた覚悟はできているんだろうな。
お義母さんにそそのかされていた、と思えば今すぐに離婚というよりは要観察なのだろう。
だけど、許す気にはなれない。
これからは態度を改めますとも言ってくる。
これまでしてこなかったのに、どれだけできるのか。
私たちは離婚するだろうと思った。
遅いか早いかだけの違いでだけで、それは確実に。
ただそれまでは、ひらりの父親として多少は関わってほしい。
もう、良い夫でなくてもいい。
夫を異性としてもみられない。
まるで大きな子どもだから。
ただ「良き父親として」そこだけ改善してくれるなら、なんとか今しばらくは状態を維持しようと思った。
夫のためではなく、ひらりのために。