エピローグ
一応完結+次回作の宣伝
最後らへんとかゴリ押しすぎたんでいつか修正しますが、取り敢えず話としてはこれで終わりです。
「結局、僕も人肌が恋しかったんだろうね」
「悪いことではないと思いますよ。俺もそうでした」
とある世界、とある国。とある村の花畑にて、二人の青年らしき男性が会話をしていた。
「モニカちゃんは終始笑っていたし、私としてはもう悔いがないんだよね。…だから」
「えぇ。でも、最後の稽古をつけてくださると言う約束も、守ってくださいますよね」
二人が武器を構える。二人とも似た様な剣だ。…当たり前だろうか、銘が同じなのだから。
真剣『セレシア』。二人のセレシアが彼らに送った、想いの結晶。片方のセレシアは剣には人間の限界を超え進み続けられるよう祈り、もう片方は人外となってしまった者が、もう一度人として生きられる様に願った。
「あぁ。…これを使うのは、何百年ぶりだろうか」
「もう1本の真剣ですか。‥では、参ります」
音も無く、1人が地を蹴った。もう片方も応じて地を蹴り、二本の剣が激突した。
懐かしむように、剣を打ち合う二人。彼らはすでに二人とも、100歳をゆうに超えていた。
「…ふっ」
一呼吸で何千もの炎弾を作り出す一人。応戦する人物は半透明の火の玉を同じ数作り、それらを相殺させた。
「虚構魔法…相手の魔法の効果を完全に打ち消す、最強の対抗魔法」
「本来の使い方じゃないんだけどね、それは」
そうやって、剣を持っていない左手に、半透明の鎌を現出させる。
「これを食らえば、君は自殺するしか無くなるだろう
。どうせ最後だ、出し惜しみせずにいくよ」
「わかりました。…では」
かつての裏山は、結界を張れる人物がいなくなったためもう使えない。仕方がないので、ここで戦いを行うことにしたのだ。
鎌と剣の猛攻に耐えた青年は、時空を一文字に切り裂く鎌の攻撃を上方向に飛翔して回避し、そのまま空いた左手に炎の槍を形どり、相手へ投げつけた。
鎌で受け止めたが、防ぎきれず。炎槍が炸裂し、吹き飛ばされる。青年はその後を追い、追撃を加える。為すがままに空中で翻弄される相手を地面に剣で刺し止めて、青年は降参か否かを問うた。
「いやぁ。まさかここまで何もできないとはねぇ。数十年でどうも、完全に実力が逆転してしまったらしい」
「私のはだいぶインチキが多いですから。…ぜも、勝ちは勝ちです。貴方の剣を握っていてください」
突き刺した剣を抜き、青年は魔法の準備に取り掛かる。唱えるは火属性魔法。しかして普通の炎ではない。対象の『不死性』を焼却し輪廻の輪に戻す為の、救済の神炎である。
「あぁ。これでようやく、彼女に会えるわけだ」
「そう見たいですね。…私も一人、用がある人物がいますから。後でお邪魔しますよ」
「あまり長居してはダメだよ?君は曲がりなりにも生者なのだから」
「不死人にそれを言われましても…。いえ、わかりました。…それでは」
「…うん。どうもありがとう。何十年も待たせてしまって、本当に済まなかった」
「大丈夫ですよ。さて。…もう、お眠りください」
「あぁ、そうさせて貰うよ」
安らかに目を閉じた男の体が、黄金の炎に巻かれ始めた。
「あぁ、セレシア。今、行くよーー」
カーロン=ノベル=ユークリウス=ヴァルクラウド。又の名を、日本克人。享年555歳。
ここに一人の少年の、長い長い異世界転移譚が、ひっそりと幕を閉じたーー。
「ふぁ、ねみぃ」
2018年5月5日、午後9時頃。とある世界線では、正に今日この日に、ある少年はこの世から消えたのだが…。
その少年、 日本克人邸の呼び鈴が鳴った。…通販ではないだろうから、何事だろうか。と言うところから、この物語は始まる…。
俺は高校生だが、一人暮らしだ。
親父とお袋は、妹の留学についてってアメリカへ。俺は一人で、東京の進学校に通っている。…わざわざ六本木の一軒家を買わなくてもいいと言ったのに、あの贅沢な両親め。あいつらいつか、絶対破産する。
「はい、日本ですが」
あれ、目の前に人が…いた。10歳くらいの少女である。今日は雨だから、随分とずぶ濡れである。
「どうしたんだい?そんなに雨に打たれて」
「…助けて下さい」
…は?と、俺は首を傾げた。
この瞬間から、この物語が動き始めたーー。
FIN.
さて、プロローグ、エピローグ込みで72話でした(2/6現在)。如何だったでしょうか?
かなり強引な展開も多く、中々他の作家さんの様にうまくはいきませんでしたが、それでも一応、物語として一つ、完結させることができたことを、とても嬉しく思います。今まで応援ありがとうございました。
さて。次回作の構想を開始しております。強引にでも終わらせたかったのはそれがあるからというのがでかいです。見たとおりの現代ファンタジーですので、少しジャンルが移動しますが、それでもまたお読みくださるという方がいらっしゃいましたら、ぜひよろしくお願いします。クラム君やらセレシアさんやら、たぶん登場してくると思いますので、そこもお楽しみに!
では、今は一時ですが、筆を置かせていただきます。FINと書いておけた事に、若干涙しております(ガチで)。本当にありがとうございました!




