68話 時は来た。
緩和をもうちょっと挟もうか迷いましたが、いやもういいやと思いまして、一気に終わらせます。恐らく明日中には終わるんじゃないかな?
「…と言うわけだ。現状のところ、信用できる戦力はこれだけだな」
「俺らも戦力に数えられるのか。…まぁ、やるからにはやるしかないが」
「喜んで参加させていただきます」
「…そうか。取り敢えず、聖王国としては6人、帝国としては2人、王国としては2人程度だな。あと、例のところから3人ほどだ」
「私達だけ多いですね」
「あぁ。それだけ二人が強いと言うことさ。…一応俺は帝国側として数えることもできるから、そうなると5:3:2:3かな」
「6人?…あぁ。聖女、元会長そして学園長か」
「そういうことだ。彼らは別行動だから、既に到着しているんじゃないかな」
「成る程。それで、どこに行くんだ?」
「三大国の境界に開いた大空洞、『深淵の大穴』だ」
「深淵…」
「取り敢えず、行ってみるか。…付いて来てくれ」
在ろう事か、クラムは大陸全土の命運をかけた戦いに、グレイスとフローラの両名を参加させる気でいるようだ。…それだけ信用されているということだろうか。
クラムとグレイスは、小一時間ほどで大穴に着く。そこでは、
「あら、ようやく来たわねぇ。恐らくもうすぐよ」
「えぇ。出たところを一気に叩けば、被害は抑えられるはずだ」
「転移などで奇襲を受けたらたまらないから、各国には一人ずつ残ってもらう事にしたわ。…聖王国ではエルフレア、帝国ではヨミちゃん、王国ではマーリンね」
「えぇ。と言っても、話している暇はないようですが」
「…来たか」
突如、大穴から光が噴出した。そしてそこから、巨体の龍が現れる。
「予想通り、あっちにも来ているわね。…まぁ、任せるしかありません」
一頭の龍は囮の幻影。本命は空間転移で次々と周囲に現れ始めた。
「じゃぁ、お願いねー!」
戦闘開始。…と言っても、戦力に差がありすぎだが。
龍は12体ほど。対しこちらは12人。…こう考えると互角のように見えるが、アカネやクラムは一人で複数体を相手できるため、人間側が優勢である。
フローラとグレイスは二人で一頭を受け持つ。アカネは周囲への被害を防ぐための結界を制御するため、今のところは戦力に数えない。
各国に散らばった龍は、ヨミとバールが一体、アリスとセレシアが一体、エルフレアが一体、そしてヘイロウとボスたるホナミで二体。ここに現れた龍はアーサーが一体を受け持ち、残りは全てクラムが対応する。…つまり、五体だ。
「さて、と。『龍神結界』」
五体の龍と自身を異界へ転送する。
そこはどこか幻想的な空間で、戦いの場には見えなかった。
『新たなる龍神よ。試練を経て、理を超越せよ』
『我ら五龍、汝の覚醒のための礎とならん』
炎龍ブレイズ。氷龍フリーズ。嵐龍ストーム。雷竜ライトニング。地竜グランド。魔法の基本五属性を司る『五龍』が、クラムの前に立ちふさがったーーー。
うわぁ、ネーミングセンス…。
属性の語源になってると言う意味だからね、仕方ないね(白目)




