63話 ボスがモン〇ンして来たらしい。
某ワールド面白いらしいですよね。でも私は、看板モンスターのトゲ生えてくるギミックが生理的に受け付けないのでアウトです。集合体恐怖症っぽくて、私。あ、でも某パズルゲームもイラストは格好良かったですね。
「おい、龍みたいなの狩ったぞ。運んでくれヘイロウ」
「…ボス、これをどうやって」
「空間貼ったら勝手に落ちてきた」
「そう言えば、龍の飛行は魔法制御だったな…。と言うか、これはあまりにもデカすぎだろう」
「落下の衝撃でだいぶダメージが入ったみたいでな。あとは頭にRPGやらスティンガーやら撃ち込んで終わりって寸法だ。さすがのドラゴンの鱗も、魔法による強化が剥がれちまえばただの岩並みだったな」
「…まぁいい。どうやらこいつはかなり強力な個体みたいだからな。研究する価値がある」
「あぁ。オリハルコン製の榴弾は効いたからな。龍の牙を加工して弾丸を作っても、面白いかもしれん」
「…検討してみよう」
相変わらずのボス、本名 ホナミ・スガワラ は、豪快に笑いながら、自分の右腕に語りかける。…余談だが、ボスは女性である。着込んだ装備がゴツすぎて、男性にしか見えないだけだ。
「お、なんか動き出しそうだな。ヘイロウ、始末は頼む」
「…わかった」
そうやって、腰の魔法銃を抜いて、一発。それでかの真龍の生命活動は、完全に止まった。
この龍は元来の計画では帝国に行って暴れる予定だったのだが、予想外にも遭遇してしまった怪物に、あっさりと撃破されてしまった。
そうして、それから数週間が立ち。
「お久しぶりです、クラム殿下」
「二ヶ月ぶりですね、ヘレナさん」
帝国の学園でヘイロウの娘ヘレナに再会し(このことはのちに知ったのだが)、クラムの『皇子としての』学園生活がスタートした。
まず、色々と大変なことがあった。
生徒会選挙では、当たり前のように会長に推薦された。断ることもできないので、ヨミを副会長にして、実質の権限を譲ることにした。謂わば『名ばかりのリーダー』である。いずれ聖王国に帰るのだから仕方ない。
休み時間も放課後も、ひっきりなしに決闘の依頼が飛んできた。お陰で『皇子専用対戦希望板』なんてものができたくらいである。
そして何より、女性陣の質問ぜめである。
「セレシア様とは、どのようにお知り合いになったのですか?」
「生まれの村が同じでして。腐れ縁ですよ」
「アリス様とは、どの様に?」
「聖王国の学園ですね。思えば、あの時点で一目惚れしていたのかも…?しれませんね」
「王女様姉妹ではどの様なところが違ってこられるのですか?」
「セレシアは『美しい』で、アリスは『可愛い』ですね」
などなど。新聞委員会にもインタビューを求められ、実に100分ほど話し込んだせいで、新聞ではなくクラム特集の雑誌になってしまった。
そうやって凄まじく忙しくとも楽しい学園生活を送っていたクラムなのだが、事態は往々にして急変するものだ。
「グラムス王国に巨大な龍が出現し、村を次々と焼き払った。龍は王都にもやってきたが、三魔女マーリンらの手により撃退された。なお、聖王国のヴィンテック村、この帝国のヘレス平原にも、似た様な状況が発生したとのこと…?」
三頭の巨大な龍。これはまだ序章にすぎなかった。
しかし、確かに今ここに、龍と人、そして神の闘いの火蓋が、切って落とされたーー!
タイトルがアレですが、ラストはシャレになってません。ここで第2章の後編は終わり。最終章、『そして俺は神となる。』を、どうぞお楽しみください。




